本試験問題(2024年実施)
令和6年度賃貸不動産経営管理士試験の過去問50問
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- 50問
- 収録数
- 50問・四肢択一式(賃貸不動産経営管理士講習の修了者は45問)
- 本試験
問1賃貸住宅管理業法
解答 0/50・正解 0
賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(以下、各問において「賃貸住宅管理業法」という。)に基づき賃貸住宅管理業者が管理受託契約締結前に行う重要事項の説明(以下、各問において「管理受託契約重要事項説明」という。)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
令和6年度の全50問|問題文・正解・解説
収録している50問を、正解と解説つきで通して読めます。上の演習で 間違えた問題を見直すときや、特定の論点がどう問われたかを確かめたいときに使ってください。 正解番号は賃貸不動産経営管理士協議会の公表資料に基づきます。
問1
賃貸住宅管理業法賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(以下、各問において「賃貸住宅管理業法」という。)に基づき賃貸住宅管理業者が管理受託契約締結前に行う重要事項の説明(以下、各問において「管理受託契約重要事項説明」という。)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
- 1賃貸人から委託を受けようとする賃貸住宅管理業者は、業務管理者を2年以上経験した別の賃貸住宅管理業者の従業員に委託して、管理受託契約重要事項説明をさせることはできない。
- 2賃貸住宅管理業者は、相手方が独立行政法人都市再生機構である場合でも、管理受託契約重要事項説明をしなければならない。
- 3業務管理者の管理及び監督の下で行う場合であっても、業務管理者ではない従業員が管理受託契約重要事項説明をすることはできない。
- 4賃貸住宅管理業者は、自らの子会社の従業員に、親会社である自社が行う管理受託契約重要事項説明をさせることができる。
正解:1
解説
正解は肢1です。管理受託契約重要事項説明は、賃貸人から委託を受けようとする賃貸住宅管理業者自らが行う必要があり、業務管理者の経験があるとしても他の賃貸住宅管理業者の従業員に委託して行わせることはできません。肢2は独立行政法人都市再生機構が施行規則30条7号の専門的知識及び経験を有する者に当たり説明を要さず、肢3は業務管理者の管理及び監督の下であれば業務管理者以外の従業員も説明でき、肢4も自社が行うべき説明を子会社の従業員に行わせることはできないため、いずれも不適切です。
問2
賃貸住宅管理業法「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律の解釈・運用の考え方」(国土交通省令和5年3月31日施行)において、別添1として準拠することが望ましいとされている「管理受託契約重要事項説明書」の記載に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1賃貸住宅管理業者の名称と説明をする者の氏名は記載するが、業務管理者の氏名は記載しないこととされている。
- 2賃貸住宅管理業者が受領した賃借人からの家賃等から管理報酬を相殺して委託者に送金する場合は、その旨を説明し記載することとされている。
- 3報酬に含まれていない管理業務に関する費用で賃貸住宅管理業者が通常必要とするものを記載することとされている。
- 4委託者は必要があると認められるときは、賃貸住宅管理業者に対して管理業務の実施状況に関して報告を求めることができるとされている。
正解:1
解説
正解は肢1です。解釈・運用の考え方の別添1「管理受託契約重要事項説明書」では、賃貸住宅管理業者の商号等や説明をする者の氏名に加えて、業務管理者の氏名及び証明番号又は登録番号を記載する欄が設けられています。業務管理者の氏名を記載しないとする肢1は誤りです。肢2の管理報酬を相殺して送金する場合の記載、肢3の報酬に含まれていない管理業務に関する費用(施行規則31条5号)、肢4の委託者による実施状況の報告の求めは、いずれも記載内容のとおりです。
問3
賃貸住宅管理業法賃貸住宅管理業法に基づく賃貸住宅の管理受託契約の契約変更に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1賃貸住宅管理業法施行前に締結された管理受託契約について、同法施行後に賃貸住宅管理業者の商号を変更する場合には、改めて賃貸住宅管理業法に定める契約締結時の書面の交付を行う必要がある。
- 2賃貸住宅管理業法施行後に締結された管理受託契約について、管理業務の再委託先を変更する場合には、改めて管理受託契約重要事項説明を行う必要がある。
- 3賃貸住宅管理業法施行前に締結された管理受託契約について、同法施行後に法令で定める全ての事項について管理受託契約重要事項説明を行っている場合、その後、報酬の額を変更するときの管理受託契約重要事項説明は、報酬に関する部分について改めて行えば足りる。
- 4賃貸住宅管理業法施行後に締結された管理受託契約について、報酬の額を変更する場合、委託者の承諾がなくても、管理受託契約重要事項説明を行えば、説明の後、直ちに変更契約を締結することができる。
正解:3
解説
正解は肢3です。管理受託契約変更契約の重要事項説明は、変更のあった事項について書面を交付して説明すれば足ります。法施行前の契約であっても、施行後に法令で定める全ての事項について説明を済ませていれば、その後の報酬額の変更は報酬に関する部分の説明で足ります。肢1は組織運営に変更のない商号変更が形式的な変更として書面の再交付を要せず、肢2は再委託先の変更が当然に変更契約の締結を伴うとはいえず、肢4は期間を置かずに変更契約を締結するには相手方の承諾が必要であるため、いずれも肢3ほど適切ではありません。
問4
借地借家法・民法建物の賃貸借契約の有効性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1賃借人が賃料の支払を7日以上怠ったときは、賃貸人は、直ちに賃貸物件の施錠をすることができる旨の特約は無効である。
- 2賃借人が差押え又は破産手続開始の決定を受けたときは、賃貸人は直ちに賃貸借契約を解除することができる旨の特約は無効である。
- 3被保佐人が保佐人の同意を得ずに締結した期間2年間の定期建物賃貸借契約は無効である。
- 4定期建物賃貸借契約でない賃貸借契約の締結時に設定される、期間満了時に賃貸借契約を解約する旨の特約は無効である。
正解:3
解説
正解は肢3です。被保佐人が保佐人の同意を得ずにした行為は取り消すことができるにとどまり、当然に無効となるものではありません。また期間2年の建物賃貸借は民法13条1項9号の3年を超える建物の賃貸借に当たらず、そもそも保佐人の同意を要しません。肢1の賃料滞納を理由に直ちに施錠を認める特約は自力救済に当たり、肢2の破産手続開始の決定を理由とする解除特約、肢4の期間満了時に当然に終了させる特約(借地借家法30条)も無効とされるため、いずれも適切です。
問5
借地借家法・民法委任契約の成立及び終了に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1委任契約は、書面による合意がなくても成立する諾成契約である。
- 2委任契約が解除されて終了した場合、契約当初に遡って解除の効力が生じる。
- 3委任契約が終了した場合、急迫の事情があるときは、受任者、その相続人又は法定代理人は、委任者、その相続人又は法定代理人が委任事務を処理することができるようになるまで、必要な処分をしなければならない。
- 4委任契約が途中で終了した場合、その終了が委任者の責めに帰することができない事由によるときは、受任者は既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。
正解:2
解説
正解は肢2です。委任契約の解除は将来に向かってのみその効力を生じ、契約当初に遡ることはありません(民法652条、620条)。肢1は委任が書面によらずに成立する諾成契約であること(同法643条)、肢3は急迫の事情がある場合における受任者やその相続人等の善処義務(同法654条)、肢4は委任者の責めに帰することができない事由により履行の中途で終了したときの割合的報酬請求(同法648条3項)のとおりで、いずれも正しい記述です。
問6
建物・設備「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」(国土交通省住宅局平成18年4月一部改正)において定められている新築住宅建設に係る設計指針に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
- 1共用廊下等に面した住戸の窓は、面格子の設置等の侵入防止に有効な措置を講じたものとする。
- 2接地階等の住戸の玄関扉は、破壊及びピッキングが困難な構造を有する錠等を設置したものとする。
- 3エレベーターのかご内の照明設備は、床面において概ね50ルクス以上の平均水平面照度を確保することができるものとする。
- 4共用メールコーナーの照明設備は、床面において概ね20ルクスの平均水平面照度を確保することができるものとする。
正解:4
解説
正解は肢4です。防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針では、共用メールコーナーの照明設備は床面において概ね50ルクス以上の平均水平面照度を確保することとされており、20ルクスとする肢4は不適切です。肢1の共用廊下等に面した住戸の窓への面格子の設置等、肢2の接地階等の住戸の玄関扉に破壊・ピッキングが困難な錠を設置すべきこと、肢3のエレベーターのかご内の照明を50ルクス以上とすることは、いずれも指針のとおりです。
問7
建物・設備賃貸住宅の維持保全に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1機器の交換は、劣化状況と収支状況に鑑み、法定耐用年数のみにとらわれず実施することが求められる。
- 2事故や故障が起きてから修繕を行うのではなく、事故や故障が起きないようにあらかじめ適切な処置を施すことが必要である。
- 3事故や故障の復旧を急ぐあまり、十分な検証をせずに部分的補修をすると設備全体の修繕周期の把握が困難となることが多い。
- 4経済的な観点からは、事故や故障が起きてから修繕を行う事後保全が望ましい。
正解:4
解説
正解は肢4です。事故や故障が起きてから対応する事後保全よりも、あらかじめ点検・整備を行う予防保全のほうが、突発的な事故を防ぎ、結果として建物の資産価値の維持や長期的な費用の抑制につながるとされています。経済的な観点から事後保全が望ましいとする肢4は最も不適切です。肢1の法定耐用年数のみにとらわれない交換の判断、肢2の予防保全の考え方、肢3の検証を欠いた部分的補修による修繕周期把握の困難化は、いずれも適切です。
問8
賃貸住宅管理業法賃貸住宅管理業法に基づく定期報告に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。ア賃貸住宅管理業者が管理業務報告書に記載することが法令で義務付けられている事項以外についても、賃貸人の求めがあれば、管理受託契約における委託業務の全てについて報告することが望ましい。イ管理業務報告書に係る説明方法は問われないが、賃貸人と説明方法について協議の上、双方向でやりとりできる環境を整え、賃貸人が管理業務報告書の内容を理解したことを確認する必要がある。ウ新たに管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごとに報告が行われていれば、前回報告から1年を超えない期間内に契約期間満了によって当該契約が更新されず終了するときは、期間の満了に伴う報告は不要である。エ賃貸人の承諾を得て電子メールで管理業務報告書を賃貸人に提供する場合、提供を行う賃貸住宅管理業者は、送信した管理業務報告書のデータを保存するよう努めるものとする。
- 11つ
- 22つ
- 33つ
- 44つ
正解:3
解説
正解は肢3です。正しいのはア・イ・エの三つです。アは法定の記載事項以外についても賃貸人の求めに応じて報告することが望ましく、イは説明方法は問われないものの双方向でやりとりできる環境を整え賃貸人が内容を理解したことを確認する必要があり、エは電磁的方法で提供する場合に管理業務報告書のデータを保存するよう努めるものとされています。ウは契約が更新されずに終了する場合、管理受託契約の期間の満了後遅滞なく報告する必要がある(施行規則40条1項)ため誤りです。
問9
管理実務「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」(国土交通省平成23年8月。以下、各問において「原状回復ガイドライン」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。ア原状回復ガイドラインによれば、賃借人の過失による壁(クロス)の毀損部分の補修費用は㎡単位で賃借人の負担となり、毀損箇所を含む一面分を賃借人の負担とすることはできない。イ原状回復ガイドラインによれば、賃借人の喫煙により居室全体にタバコのヤニや臭いが付着した場合、当該居室全体のクリーニング費用を賃借人負担とすることはできるが、当該居室全体の壁(クロス)の張替え費用を賃借人負担とすることはできない。ウ原状回復ガイドラインによれば、賃借人の過失による襖の毀損部分の補修費用は㎡単位で賃借人の負担となり、毀損箇所を含む一枚分を賃借人負担とすることはできない。エ原状回復ガイドラインによれば、賃借人の過失によるフローリングの毀損部分の補修費用は原則㎡単位で賃借人の負担となるが、フローリングの毀損が複数箇所にわたる場合は居室全体分の補修費用を賃借人の負担とすることができる。
- 11つ
- 22つ
- 33つ
- 44つ
正解:1
解説
正解は肢1です。正しいのはエのみです。フローリングの補修費用は原則として毀損部分の㎡単位ですが、毀損が複数箇所に及び居室全体の色合わせや張替えが必要な場合には、当該居室全体分を賃借人負担とすることができます。アは壁クロスについて毀損箇所を含む一面分まで賃借人負担とすることが可能、イは喫煙により居室全体にヤニや臭いが付着した場合はクロスの張替え費用も賃借人負担とし得る、ウは襖について一枚単位で賃借人負担とするため、いずれも誤りです。
問10
管理実務原状回復ガイドラインに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1原状回復ガイドラインによれば、原状回復とは「賃借人の居住、使用により発生した建物の損耗・毀損を復旧すること」と定義されている。
- 2原状回復ガイドラインによれば、賃借人が通常の清掃を実施していない場合、住戸全体の清掃費用相当分の全額が賃借人の負担となることがある。
- 3原状回復ガイドラインによれば、賃借人の過失により畳表の張替えが必要となった場合、6年で残存価値1円となるような直線を想定し、負担割合を算定する。
- 4原状回復ガイドラインによれば、戸建賃貸住宅の庭に生い茂った雑草の原状回復費用は、賃借人の負担とはならない。
正解:2
解説
正解は肢2です。賃借人が通常の清掃を実施せずに退去した場合には、通常の清掃を行っていれば生じなかった汚れについて、住戸全体の清掃費用相当分の全額が賃借人負担となることがあります。肢1は原状回復が通常損耗・経年変化を除いた復旧をいうものであり定義が不正確、肢3は畳表が消耗品的な性格を有し経過年数を考慮しない、肢4は戸建賃貸住宅の庭に生い茂った雑草の除去費用が賃借人負担となり得るため、いずれも適切ではありません。
問11
管理実務賃貸住宅における原状回復に係る少額訴訟に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。ア少額訴訟では、裁判所は、原告の主張を認める場合でも、支払猶予の判決を言い渡すことができる。イ賃貸人から請求された原状回復費用50万円を賃借人が支払わず立ち退きもしない場合、賃貸人は、少額訴訟により、50万円の支払及び明渡しを請求することができる。ウ少額訴訟では、1回の審理で判決が言い渡され、訴訟の途中で和解による解決はできない。エ少額訴訟の判決に対して不服がある場合は、地方裁判所に控訴することができる。
- 11つ
- 22つ
- 33つ
- 44つ
正解:1
解説
正解は肢1です。正しいのはアのみです。少額訴訟では、裁判所は請求を認容する場合において、判決の言渡しの日から3年を超えない範囲で支払時期の猶予や分割払を定めることができます(民事訴訟法375条)。イは少額訴訟が60万円以下の金銭の支払請求に限られ明渡請求はできず、ウは訴訟の途中で和解による解決も可能であり、エは判決に対する不服申立てが同じ簡易裁判所への異議申立てによる(同法377条、378条)ため、いずれも誤りです。
問12
建物・設備地震等の自然災害における建物の調査等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1応急危険度判定は、都道府県知事などが認定した建築技術者が、地方公共団体の要請により行うことが一般的である。
- 2市町村など各行政庁で実施する応急危険度判定では、「危険」は赤色、「要注意」は黄色、「調査済」は緑色のステッカーで表示することになっている。
- 3被災度区分判定は、建築技術者が地方公共団体の依頼により、被災建物の耐震性能を調査し、継続使用の可能性や補強方法などの復旧の検討を行うものである。
- 4り災証明は、保険の請求や税の減免など、被災者が各種支援を受ける際などに必要な「家屋の財産的被害程度」(全壊、半壊など)を市町村長が証明するものである。
正解:3
解説
正解は肢3です。被災度区分判定は、建物所有者の依頼を受けた建築技術者が被災した建物の損傷程度を調査し、継続使用の可否や復旧・補強方法を検討するものであり、地方公共団体の依頼により行うとする肢3は最も不適切です。肢1の応急危険度判定を都道府県知事などが認定した建築技術者が地方公共団体の要請により行うこと、肢2の危険は赤色、要注意は黄色、調査済は緑色のステッカーで表示すること、肢4のり災証明を家屋の財産的被害程度について市町村長が証明するものであることは、いずれも適切な記述です。
問13
建物・設備建築基準法等の採光に係る規定(以下、本問において「採光規定」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1住宅の居室のうち居住のための居室には、自然採光を確保するため、一定の開口部を設けなければならない。
- 2採光規定は、事務所や店舗用建物にも適用される。
- 3住宅の居室では、床面積の7分の1以上の採光に有効な開口部を設けなければならないが、一定の要件を満たせば10分の1まで緩和される。
- 4住宅以外の用途で建てられた建築物を住宅に用途変更する場合は、採光規定の基準をいかに満たすかが問題になることが多い。
正解:2
解説
正解は肢2です。採光規定は住宅の居住のための居室のほか、学校の教室や病院の病室など一定の用途の居室に適用されるものであり、事務所や店舗用建物の居室には適用されません。肢1の住宅の居室への一定の開口部の設置義務、肢3の床面積の7分の1以上という原則と一定の照明設備を設けた場合の10分の1までの緩和、肢4の住宅以外の用途で建てられた建築物を住宅に用途変更する場合に採光規定の充足が問題となりやすいことは、いずれも正しい記述です。
問14
建物・設備建物の外壁の定期調査についての建築基準法等の運用に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
- 1外壁仕上げ材等の定期調査では、外壁タイル、石張り、モルタル等の劣化及び損傷の状況について、概ね6か月から3年以内に一度行う手の届く範囲の打診に加え、概ね10年に一度、全ての壁面について全面打診等を行うこととされている。
- 23年以内に外壁改修を行うことが確実である場合であっても、全面打診を行うこととされている。
- 3竣工後5年以内の建物の外壁タイル等については、剥離の有無等を確認する調査方法として、双眼鏡等による目視は認められていない。
- 4打診以外の外壁の調査方法には、地上に設置した赤外線装置による赤外線調査等があるが、無人航空機による赤外線調査についても、一定の実施要領にのっとれば、テストハンマーによる打診と同等以上の精度を有するものとされている。
正解:4
解説
正解は肢4です。外壁の調査方法としては、地上に設置した赤外線装置による赤外線調査のほか、無人航空機による赤外線調査についても、一定の実施要領にのっとって行えばテストハンマーによる打診と同等以上の精度を有するものとされています。肢1は全面打診等を10年ごとに繰り返すものではなく、肢2は3年以内に外壁改修等を行うことが確実な場合に全面打診等が不要とされ、肢3は竣工後間もない建物について双眼鏡等による目視も認められるため、いずれも適切ではありません。
問15
建物・設備建物内の結露に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1結露とは、建物の内外や建物内において隣接する上下・左右の部屋等の温湿度差によって壁・床・天井・窓等の表面に水滴がつく現象である。
- 2結露は、浴室の使用、洗濯物の室内干し、又は水蒸気を発生させる暖房器具等の使用によって、空気中の水蒸気が多くなると発生しやすい。
- 3壁の内部の空気の温度が、その空気中の水蒸気の量に応じた露点温度を上回った場合に、壁の内部で結露が発生する。
- 4窓ガラスや壁・床の表面に結露する表面結露は、室内の過度の加湿を避け、適度な換気を行うなどすることで抑制できる。
正解:3
解説
正解は肢3です。結露は、空気の温度がその空気に含まれる水蒸気の量に応じた露点温度を下回ったときに、水蒸気が凝縮して生じる現象です。露点温度を上回った場合に壁の内部で結露が発生するとする肢3は最も不適切です。肢1の建物の内外や隣接する部屋等の温湿度差により壁・床・天井・窓等の表面に水滴がつくという結露の説明、肢2の浴室の使用や室内干し等により水蒸気が増えると結露しやすくなること、肢4の過度の加湿を避け適度な換気を行うという表面結露の抑制方法は、いずれも適切な記述です。
問16
建物・設備住宅において使用される自動火災報知設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1感知器は、熱感知器、煙感知器、炎感知器に大別されるが、炎感知器は設置される頻度が少ない。
- 2定温式スポット型は、火災の熱により、一定の温度以上になると作動する熱感知器である。
- 3差動式スポット型は、周囲の温度の上昇率が一定の率以上になったときに作動する熱感知器である。
- 4光電式スポット型は、機器の中のイオン電流が煙によって遮断されると作動する煙感知器である。
正解:4
解説
正解は肢4です。機器の中のイオン電流が煙によって遮断されることで作動するのはイオン化式スポット型感知器です。光電式スポット型は、煙の粒子による光の散乱や減光を検知して作動するものであるため、肢4は最も不適切です。肢1の感知器が熱感知器・煙感知器・炎感知器に大別され炎感知器の設置頻度が少ないこと、肢2の火災の熱により一定の温度以上になると作動する定温式スポット型、肢3の周囲の温度の上昇率が一定の率以上になったときに作動する差動式スポット型の説明は、いずれも適切な記述です。
問17
借地借家法・民法月額賃料10万円の賃貸住宅につき、賃借人が月額賃料7万円への減額を請求した場合に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
- 1敷金が20万円の場合、賃料減額請求権の行使により敷金も14万円に減額になるので、賃貸人は敷金の差額分の6万円を返還しなければならない。
- 2賃借人の賃料減額請求権の行使後、物件に雨漏りが発生した場合でも、そのことによる物件の価値の減少は、当該賃料減額請求の判断に際しては、考慮の対象とはならない。
- 3賃借人が賃貸人に対し口頭で賃料を7万円に減額するよう通知した場合でも、賃料減額請求権を行使したものと認められる。
- 4賃料減額請求権の行使後、毎月8万円の賃料が支払われていた場合において、9万円を正当な賃料額とする裁判が確定したときは、賃貸人は、毎月の賃料の不足分1万円につき、法定利率による利息を付した額の支払を賃借人に請求することができる。
正解:1
解説
正解は肢1です。敷金は賃貸借契約とは別個の敷金契約に基づいて授受されるものであり、賃料が減額されたからといって当然に減額されるわけではなく、賃貸人が差額を返還する義務を負うこともありません。肢2は賃料減額請求の当否が請求時の事情を基準に判断されること、肢3は減額請求が口頭でも有効な意思表示となること、肢4は借地借家法32条3項ただし書が超過額の返還のみを定めており、不足分については法定利率による遅延損害金の請求にとどまることから、いずれも適切です。
問18
管理実務賃借人の滞納賃料を回収するための法的手続に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1賃借人が賃料を滞納した場合、賃貸借契約書が執行認諾文言付きの公正証書により作成されているときは、賃貸人は、改めて訴訟を提起して確定判決を得ることなく、滞納賃料の請求について強制執行をすることができる。
- 2期間内に滞納賃料の支払がない場合には期間の経過をもって賃貸借契約を解除する旨の通知は、内容証明郵便により行わなければ、賃借人が滞納賃料を支払わないまま所定の期間が経過しても、契約解除の効力は生じない。
- 3滞納賃料の支払督促に対しては異議の申立てがなくても、当該支払督促について賃貸人が行った仮執行宣言の申立てに際し、賃借人が2週間以内に異議の申立てをすれば、通常の民事訴訟の手続に移行する。
- 4既にA簡易裁判所において同一年内に10回の少額訴訟を提起している賃貸人が、同一年内に初めてB簡易裁判所に対し、その管轄に属する滞納賃料の支払請求訴訟を提起する場合には、少額訴訟を選択することができる。
正解:2
解説
正解は肢2です。契約解除の意思表示は方式を問わず、内容証明郵便によらなくても賃借人に到達すれば効力を生じます。証拠を残すために内容証明郵便が用いられているにすぎません。肢1の執行認諾文言付き公正証書があれば確定判決を得ずに強制執行ができること、肢3の仮執行宣言の申立てに際して2週間以内に督促異議があれば通常訴訟へ移行すること、肢4の同一年内10回という少額訴訟の利用制限が簡易裁判所ごとに判断されることは、いずれも正しい記述です。
問19
賃貸住宅管理業法賃貸住宅管理業者による金銭の分別管理に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
- 1賃貸住宅管理業者は、管理業務において受領する家賃等の金銭を、自己の固有財産とは別に口座を設けて管理するとともに、賃借人への返還が予定されている敷金について、他の金銭と分けて管理しなければならない。
- 2賃貸住宅管理業者は、賃貸住宅が共有物であって、共有者全員との間で一つの管理受託契約を締結している場合には、管理業務において受領する家賃等の金銭につき、それぞれの共有者に分けて勘定を設け管理する必要はない。
- 3賃貸住宅管理業者は、家賃等を管理する口座に入金された金銭は速やかに賃貸人に引き渡す必要があり、賃貸人に負担義務がある賃貸住宅の修繕工事を実施するにあたって、その費用を家賃等を管理する口座から拠出することはできない。
- 4賃貸住宅管理業者は、管理業務において受領する家賃等を管理する口座から、管理報酬分の金額を自己の固有財産を管理する口座に移し替えてはならない。
正解:2
解説
正解は肢2です。分別管理は、家賃等を管理する口座を自己の固有財産を管理する口座と明確に区分し、いずれの管理受託契約に基づく金銭であるかを帳簿により直ちに判別できる状態で管理する方法によります(施行規則36条)。区分の単位は管理受託契約ごとであるため、共有者全員と一つの契約を締結している場合に共有者ごとの勘定は必要ありません。肢1は敷金を家賃等と別に管理することまでは求められず、肢3は賃貸人が負担すべき修繕費用を当該口座から支出することもでき、肢4は管理報酬分を固有財産の口座へ移し替えることができるため、いずれも不適切です。
問20
借地借家法・民法サブリースに関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。なお、本問において「原賃貸借契約」とは、賃貸人と転貸人(賃借人)との契約関係を指し、「転貸借契約」とは、転貸人(賃借人)と転借人との契約関係を指すものとする。ア転貸を事業として行うサブリースの場合、原賃貸借契約には借地借家法の適用はないが、転貸借契約には同法の適用がある。イ転借人が故意により居室を毀損したことは、転貸人の賃貸人に対する債務不履行にあたる。ウ転借人は、転貸人に転貸料を前払していれば、賃貸人からの賃料の請求を拒むことができる。エ原賃貸借契約が賃料不払を理由に債務不履行解除されると、転貸借契約も当然に終了する。
- 11つ
- 22つ
- 33つ
- 44つ
正解:1
解説
正解は肢1です。正しいのはイのみです。転借人は転貸人の履行補助者的な立場にあり、転借人が故意に居室を毀損したことは転貸人の賃貸人に対する債務不履行となります。アは原賃貸借契約にも借地借家法の適用があり、ウは転借人が転貸料の前払をもって賃貸人に対抗できず(民法613条1項後段)、エは賃料不払を理由に原賃貸借が解除された場合、転貸借は賃貸人が転借人に目的物の返還を請求した時に履行不能により終了するため、いずれも誤りです。
問21
借地借家法・民法定期建物賃貸借契約でない賃貸住宅の賃貸借契約の契約期間と更新に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。ア賃貸借契約の契約期間は、50年を超えることができない。イ賃貸借契約では、契約期間を定めることが賃貸借契約の成立要件である。ウ賃貸借契約において、賃貸人が契約の更新を拒絶する旨を通知したが、賃借人が期間満了後も賃貸住宅を使用し続け、賃貸人がこれに異議を述べない場合、賃貸借契約は更新されたものとみなされる。エ賃貸借契約において、賃貸人が契約期間満了を原因として契約を終了させる更新拒絶の通知には正当事由の具備が必要となるところ、財産上の給付(いわゆる立退料)は正当事由の補完要素として考慮されるに過ぎない。
- 1ア、イ
- 2ア、エ
- 3イ、ウ
- 4ウ、エ
正解:4
解説
正解は肢4です。正しいのはウとエです。ウは更新拒絶の通知をした場合でも期間満了後に賃借人が使用を継続し賃貸人が遅滞なく異議を述べなければ更新したものとみなされ(借地借家法26条2項)、エは立退料等の財産上の給付が正当事由の補完要素として考慮されます(同法28条)。アは建物の賃貸借に民法604条の適用がなく(同法29条2項)50年を超える期間も定められ、イは期間を定めることが契約の成立要件ではないため、いずれも誤りです。
問22
借地借家法・民法定期建物賃貸借契約に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。ア賃貸人が定期建物賃貸借契約の中途解約条項に基づき、同契約を中途解約する場合、正当事由の具備は不要である。イ宅地建物取引業者が定期建物賃貸借契約を媒介する場合、代理権が無い場合でも、同契約は更新がなく期間の満了により終了することの説明をすれば、契約の更新がないこととする旨の定めは有効に成立する。ウ200㎡未満の賃貸住宅の定期建物賃貸借契約が成立しているときに、賃借人が親族の介護により同建物を生活の本拠として使用することが困難となり、賃貸人に対して解約申入れをした場合、同契約は解約申入日から1か月を経過することにより終了する。エ定期建物賃貸借契約の期間が1年以上のとき、賃貸人が期間満了の5か月前に、賃借人に対して同契約が終了する旨を通知した場合、同契約の期間満了日から6か月経過後に終了する。
- 11つ
- 22つ
- 33つ
- 44つ
正解:3
解説
正解は肢3です。誤っているのはア・イ・エの三つです。アは定期建物賃貸借でも賃貸人からの中途解約には借地借家法27条・28条が適用され正当事由が必要で、イは事前説明が賃貸人の行うべきものであり代理権のない媒介業者の説明では足りず、エは通知期間経過後に通知した場合に契約の終了を対抗できるのが通知の日から6か月を経過した後です(同法38条6項ただし書)。ウは200平方メートル未満の居住用建物について親族の介護によりやむを得ない場合の中途解約(同条7項)のとおりで正しい記述です。
問23
借地借家法・民法建物賃貸借契約と破産に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1賃借人につき破産手続が開始すると、賃貸借契約は終了する。
- 2賃借人につき破産手続が開始すると、開始決定までに生じた未払賃料債権は破産債権として扱われ、破産手続によらない限り、破産管財人から弁済を受けることができない。
- 3賃借人につき破産手続が開始すると、賃借人は敷金返還請求権を行使することができない。
- 4賃貸人につき破産手続が開始すると、賃借人が賃貸住宅の引渡しを受けている場合、破産管財人は、双務契約における当事者双方の債務の未履行を理由とした解除権を行使することができない。
正解:1
解説
正解は肢1です。賃借人について破産手続が開始しても、それだけで賃貸借契約が終了するわけではなく、破産手続開始を解除事由とする特約も無効と解されています。肢2は開始決定前に生じた未払賃料債権が破産債権として扱われること、肢3は敷金返還請求権が賃貸借の終了と明渡しによって具体化するため開始の時点では行使できないこと、肢4は賃借人が引渡しを受けて対抗要件を備えている場合に破産管財人が解除権を行使できないこと(破産法56条1項)のとおりで、いずれも正しい記述です。
問24
借地借家法・民法Aを賃貸人、Bを賃借人として令和4年12月1日に締結された期間2年の建物賃貸借において、個人であるCはBから委託を受けてAと連帯保証契約を同日締結した。この事案に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。ア保証契約は書面により締結されなければならないため、同契約がその内容を記録した電磁的記録によってなされても無効である。イBが賃料の支払を遅滞した場合、AがCに対して連帯保証債務の履行を請求するためには、AB間の賃貸借契約を解除しなければならない。ウAC間の連帯保証契約は、主債務の範囲に含まれる債務の種別を問わず、極度額を定めなければ効力を生じない。エCがAに対して主債務の元本及び主債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものについての不履行の有無並びにこれらの残額及びそのうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提供することを請求した場合、Aには情報提供義務がある。
- 1ア、イ
- 2ア、ウ
- 3イ、エ
- 4ウ、エ
正解:4
解説
正解は肢4です。正しいのはウとエです。ウは一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする個人根保証契約が極度額を定めなければ効力を生じないこと(民法465条の2第2項)、エは委託を受けた保証人の請求に応じた債権者の情報提供義務(同法458条の2)のとおりです。アは保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときも書面によるものとみなされて有効であり(同法446条3項)、イは連帯保証人に催告の抗弁権がなく賃貸借契約の解除を要しないため、いずれも誤りです。
問25
借地借家法・民法建物の賃借権の譲渡及び転貸に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1賃借人が死亡し遺言が無い場合は、賃貸人は相続人に対して賃貸借契約を解除することができる。
- 2賃借人が第三者に対し、賃貸住宅を使用貸借により使用させることは転貸には該当しない。
- 3賃貸借契約に、賃借権を無断で譲渡し又は無断で転貸することを禁ずる定めがない場合、賃借人は自由に賃借権を譲渡又は転貸することができる。
- 4賃貸住宅の賃借権の譲渡につき賃貸人が承諾しない場合、賃借人は裁判所に対し、賃貸人の承諾に代わる許可を求めることはできない。
正解:4
解説
正解は肢4です。借地借家法には、借地権について定める19条のような、建物賃借権の譲渡に係る賃貸人の承諾に代わる裁判所の許可の制度が置かれていません。肢1は遺言がなくても賃借人の死亡により賃借権が相続人に承継されるため解除の理由にならず、肢2は使用貸借により第三者に使用させることも賃借物の無断使用として転貸に当たり、肢3は無断譲渡・転貸を禁ずる定めが契約になくても民法612条により賃貸人の承諾が必要であるため、いずれも誤りです。
問26
賃貸住宅管理業法賃貸住宅管理業法に基づく賃貸住宅管理業の登録に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1登録を受けずに賃貸住宅管理業を営む者の管理戸数が200戸以上となった場合、登録の申請を行っていれば、その時点で登録を受けていなくても、賃貸住宅管理業者として継続して賃貸住宅管理業を営むことができる。
- 2賃貸住宅管理業者であった法人が登録の取消しの処分を受けた際に当該法人の役員であった者は、当該取消しの日から5年を経過しなければ、賃貸住宅管理業の登録を受けることができない。
- 3登録を受けずに賃貸住宅管理業を営む者は、特定転貸事業者であっても、当該特定転貸事業者の業務及び財産の状況を記載した書類を備え置き、閲覧させる義務はない。
- 4賃貸住宅管理業者である法人の役員が道路交通法に違反したことにより禁錮刑に処せられた場合であっても、当該法人が登録を取り消されることはない。
正解:2
解説
正解は肢2です。登録を取り消された法人の役員であった者は、取消しの日前30日以内にその地位にあった者を含め、取消しの日から5年を経過しなければ登録を受けられません(賃貸住宅管理業法6条1項3号)。肢1は申請中でも登録を受けるまで営業できず、肢3は特定転貸事業者が登録の有無にかかわらず業務及び財産の状況を記載した書類の備置き・閲覧義務を負い(同法32条)、肢4は役員が禁錮刑に処せられれば同条1項4号・8号に該当し登録が取り消され得るため、いずれも誤りです。なお同号は現行法では「拘禁刑以上の刑」と定められています。
問27
賃貸住宅管理業法賃貸住宅管理業法に基づく賃貸住宅管理業者の証明書の携帯等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1賃貸住宅管理業者の従業者は、その業務を行うに際し、委託者その他の関係者から請求がないときは、従業者証明書を提示する義務はない。
- 2賃貸住宅管理業者は、当該賃貸住宅管理業者と直接の雇用関係にある者であっても、一時的にその業務に従事する者については、従業者証明書を携帯させなくても、その者をその業務に従事させることができる。
- 3従業者証明書には、氏名、営業所の名称等の国土交通省令で定める事項が記載されている必要があるが、様式に関する定めはない。
- 4賃貸住宅管理業者は、従業者証明書を携帯させるべき従業者に、従業者証明書を携帯させずにその業務に従事させたとしても、罰則規定が適用されることはない。
正解:1
解説
正解は肢1です。従業者証明書の提示義務は、業務を行うに際して委託者その他の関係者から請求があったときに生じるものであり、請求がなければ提示義務はありません(賃貸住宅管理業法17条2項)。肢2は直接の雇用関係にある者であれば一時的に業務に従事する者にも証明書を携帯させる必要があり、肢3は証明書の様式が施行規則37条・別記様式第11号で定められており、肢4は携帯させずに業務に従事させた場合が同法44条5号の罰則の対象となるため、いずれも誤りです。
問28
賃貸住宅管理業法賃貸住宅管理業法に基づく賃貸住宅管理業者の帳簿の備付け等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1賃貸住宅管理業者は、その業務に関する帳簿に記載が必要な事項が電子計算機に備えられたファイルに記録され、事務所において電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該記録をもって帳簿への記載に代えることができる。
- 2賃貸住宅管理業者は、その業務に関する帳簿を営業所又は事務所ごとに備え付けるのではなく、本店等に集約して備え付けなければならない。
- 3賃貸住宅管理業者は、その業務に関する帳簿に、委託者の商号、名称又は氏名、受託した管理業務の内容、報酬額等の国土交通省令で定める事項を全て記載しなければならない。
- 4賃貸住宅管理業者は、その業務に関する帳簿を各事業年度の末日をもって閉鎖するものとし、閉鎖後5年間その帳簿を保存しなければならない。
正解:2
解説
正解は肢2です。業務に関する帳簿は営業所又は事務所ごとに備え付けなければならず(賃貸住宅管理業法18条)、本店等に集約して備え付けることは認められません。肢1は電子計算機に備えられたファイルに記録し明確に紙面に表示できるときに記載に代えられること(施行規則38条2項)、肢3は委託者の商号等・受託した管理業務の内容・報酬額等の記載事項(同条1項)、肢4は各事業年度の末日をもって閉鎖し閉鎖後5年間保存すること(同条3項)のとおりで、いずれも正しい記述です。
問29
賃貸住宅管理業法賃貸住宅管理業法に基づく賃貸住宅管理業者の標識の掲示に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1賃貸住宅管理業者は、本店及び支店で管理業務を行っている場合、支店ではなく本店に標識を掲示しなければならない。
- 2賃貸住宅管理業者が掲げるべき標識には、登録番号、登録年月日等の国土交通省令で定める事項が記載されている必要があるが、様式に関する定めはない。
- 3賃貸住宅管理業者は、廃業等の届出を行わずに半年間休業している場合、標識を掲示する必要はない。
- 4賃貸住宅管理業者は、標識の掲示場所が公衆の見やすい場所ではなかった場合、国土交通大臣から業務改善命令を受けることがある。
正解:4
解説
正解は肢4です。標識は営業所又は事務所ごとに公衆の見やすい場所に掲げなければならず(賃貸住宅管理業法19条)、これを怠れば業務の運営の改善に必要な措置をとるべき旨の命令(同法22条)を受けることがあります。肢1は本店・支店の双方で管理業務を行っているならそれぞれに掲示が必要であり、肢2は標識の様式が施行規則39条・別記様式第12号で定められており、肢3は廃業等の届出をせずに休業しているにすぎない場合も登録がある限り掲示を要するため、いずれも誤りです。
問30
賃貸住宅管理業法賃貸住宅管理業法に基づく賃貸住宅管理業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1賃貸人から明示的に契約等の形式により委託を受けているか否かにかかわらず、本来賃貸人が行うべき賃貸住宅の維持保全を、賃貸人からの依頼により賃貸人に代わって行う実態があれば、賃貸住宅管理業に該当する。
- 2賃貸人から委託を受けて分譲マンション等の1室のみの専有部分について維持保全を行う業務は、賃貸住宅管理業に該当する。
- 3賃貸人からコールセンター業務を受託した場合、入居者からの電話連絡を受け付けて居室の維持・修繕の発注を行うとしても、賃貸住宅管理業に該当しない。
- 4共用部分の維持・修繕のみを受託し、居室の管理を行っていない場合は、賃貸住宅管理業に該当しない。
正解:3
解説
正解は肢3です。入居者からの電話連絡を受け付けるだけでなく、居室の維持・修繕の発注まで行う場合には、賃貸住宅の維持保全を行う業務に当たり、賃貸住宅管理業に該当します。肢1は明示的な委託がなくても賃貸人に代わって維持保全を行う実態があれば該当すること、肢2は分譲マンション等の1室のみの専有部分でも該当すること、肢4は共用部分の維持・修繕のみで居室の管理を行っていない場合は該当しないことのとおりで、いずれも正しい記述です。
問31
賃貸住宅管理業法賃貸住宅管理業法に基づく業務管理者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1電話の取次ぎのみを行い、管理業務を行っていない施設であっても、賃貸住宅管理業者の従業員が業務に従事している施設である以上、業務管理者を置かなければならない。
- 2営業所又は事務所ごとに配置が義務付けられる業務管理者の人数は、営業所又は事務所の管理業務に従事する従業員の人数によって異なる。
- 3賃貸住宅管理業者は、営業所の業務管理者として選任した者の全てが欠けるに至ったときは、新たに業務管理者を選任するまでの間は、その営業所において管理受託契約を締結してはならない。
- 4宅地建物取引業を営む事務所における専任の宅地建物取引士は、業務管理者を兼務することができない。
正解:3
解説
正解は肢3です。営業所又は事務所の業務管理者として選任した者の全てが欠けるに至ったときは、新たに選任するまでの間、その営業所等において管理受託契約を締結することができません(賃貸住宅管理業法12条2項)。肢1は電話の取次ぎのみを行い管理業務を行わない施設が営業所等に当たらず、肢2は配置すべき人数が1人以上とされ従業員数によって変わるものではなく、肢4は宅地建物取引士との兼務が禁止されていないため、いずれも誤りです。
問32
賃貸住宅管理業法賃貸住宅管理業法の不当な勧誘等の禁止に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1特定転貸事業者が、特定賃貸借契約の勧誘に際し、転借人から受領することを予定している家賃の管理の方法につき相手方に告げなかった場合は、禁止される不当な勧誘等に該当する。
- 2特定転貸事業者が、特定賃貸借契約を解除しようとしている賃貸人に対し、契約期間中の解除はいかなる場合も認められないと説明し解除を断念するよう説得したが、それでも賃貸人が解除の意思表示をした場合には、禁止される不当な勧誘等には該当しない。
- 3特定転貸事業者が、特定賃貸借契約の勧誘をしようと賃貸住宅の所有者の自宅に訪問したところ、相手方が単に「迷惑です」と述べて勧誘行為そのものを拒否したにすぎないときは、再度電話で具体的に特定賃貸借契約の勧誘をしても、禁止される不当な勧誘等には該当しない。
- 4特定転貸事業者が、一般的にみれば迷惑を覚えさせるような時間に、相手方が特定賃貸借契約の締結の拒否の意思表示をした以降も勧誘行為を継続することは、相手方が特定転貸事業者の事務所に訪問した際に行われた場合であっても、禁止される不当な勧誘等に該当する。
正解:4
解説
正解は肢4です。相手方に迷惑を覚えさせるような時間の電話や訪問による勧誘、契約締結を拒否する意思を示した者への執ような勧誘は禁止されており(施行規則43条2号・4号)、これらは相手方が事務所を訪問した際に行われた場合であっても同様です。肢1は家賃の管理の方法を告げなかったことが直ちに不当な勧誘に当たるとはいえず、肢2は解除を妨げるための不実告知が実際に解除されたか否かを問わず該当し、肢3は勧誘を拒否する意思を示した者への再勧誘が該当するため、いずれも適切ではありません。
問33
賃貸住宅管理業法特定転貸事業者及び勧誘者に対する監督等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1国土交通大臣は、特定賃貸借契約の適正化を図るために必要があるときは、特定転貸事業者に対し、転借人との間で借地借家法上、無効な特約を締結したことを理由として、是正のための措置その他の必要な措置をとるべきことを指示することができる。
- 2国土交通大臣は、不当な勧誘等の禁止違反の是正のために必要な措置をとるべきことを指示した特定転貸事業者が、その指示に従わないときは、3年間、特定賃貸借契約に関する業務の全部又は一部を停止すべきことを命ずることができる。
- 3特定賃貸借契約の勧誘者が、特定賃貸借契約の適正化を図るために必要があるとして、国土交通大臣から勧誘行為につき報告を求められたにもかかわらず、その報告を怠ったときは、30万円以下の罰金に処せられる。
- 4特定賃貸借契約の適正化を図るために必要があるときは、当該特定賃貸借契約の直接の利害関係者に限り、国土交通大臣に対し、その旨を申し出て、適当な措置をとることを求めることができる。
正解:3
解説
正解は肢3です。勧誘者が国土交通大臣から報告を求められたにもかかわらずこれを怠ったときは、30万円以下の罰金に処せられます(賃貸住宅管理業法44条13号)。肢1は指示処分の対象が同法28条から32条までの違反に限られ借地借家法上無効な特約の締結は含まれず、肢2は業務停止命令の期間が1年以内に限られ(同法34条1項)、肢4は何人も国土交通大臣に申し出て適当な措置をとることを求めることができる(同法35条1項)ため、いずれも誤りです。
問34
賃貸住宅管理業法特定賃貸借標準契約書(国土交通省不動産・建設経済局令和3年4月23日更新)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1借主は、転借人(入居者)との間で転貸借契約を締結する際、当該契約自体も借地借家法が適用される賃貸借契約であることを明示することで、当該契約が転貸借契約であることの転借人への開示を省略できるとされている。
- 2借主が転借人(入居者)との間で転貸借契約を締結する場合、借主が承諾しない限り転借人が建物を反社会的勢力に再転貸してはならないという内容を、転貸の条件としなければならないとされている。
- 3特定賃貸借契約が契約の解除により終了した場合、貸主は、転貸借契約における転貸人の地位を承継するかどうかを選択することができるとされている。
- 4貸主が、借主に対し、民泊事業としての使用を目的とした転貸を許容する場合、住宅宿泊事業法に基づく事業か、国家戦略特区法に基づく外国人滞在施設経営事業かの別を明記する必要があるとされている。
正解:4
解説
正解は肢4です。特定賃貸借標準契約書では、民泊事業としての使用を目的とした転貸を許容する場合、住宅宿泊事業法に基づく事業か国家戦略特別区域法に基づく外国人滞在施設経営事業かの別を明記する必要があるとされています。肢1は転借人に転貸借契約であることを開示する必要があり、肢2は反社会的勢力への再転貸を借主の承諾の有無にかかわらず禁ずる条件とすべきであり、肢3は契約終了時に貸主が転貸人の地位を当然に承継するため、いずれも誤りです。
問35
賃貸住宅管理業法特定転貸事業者が、特定賃貸借契約を締結しようとする際に行う相手方への説明(以下、各問において「特定賃貸借契約重要事項説明」という。)に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
- 1特定転貸事業者は、特定賃貸借契約重要事項説明にあたって、説明の相手方の賃貸住宅経営の目的・意向を十分に確認すべきである。
- 2特定転貸事業者は、特定賃貸借契約重要事項説明の相手方が高齢である場合は、過去に賃貸住宅経営の経験が十分にあったとしても、説明の相手方の状況を踏まえた慎重な説明を行うべきである。
- 3特定転貸事業者は、ITを活用した方法で特定賃貸借契約重要事項説明を実施する場合、説明の相手方が図面等の書類及び説明を十分に理解できる映像を視認できるか、又は、双方が発する音声を十分に聞き取ることができる環境で実施しなければならない。
- 4特定転貸事業者は、ITを活用した方法で特定賃貸借契約重要事項説明を実施する場合、説明の相手方が承諾した場合を除き、重要事項説明書をあらかじめ送付しておく必要がある。
正解:3
解説
正解は肢3です。ITを活用して特定賃貸借契約重要事項説明を行うには、図面等の書類及び説明の内容を十分に理解できる程度に映像が視認でき、かつ双方が発する音声を十分に聞き取れる双方向の環境が必要であり、いずれか一方で足りるとする肢3は不適切です。肢1の賃貸住宅経営の目的・意向の確認、肢2の高齢の相手方に対する慎重な説明、肢4の相手方が承諾した場合を除く説明書の事前送付は、いずれもガイドラインのとおりです。
問36
賃貸住宅管理業法特定転貸事業者が行う特定賃貸借契約重要事項説明において、特定賃貸借契約の相手方になろうとする者に交付すべき書面(以下、各問において「特定賃貸借契約重要事項説明書」という。)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
- 1特定賃貸借契約と管理受託契約を1つの契約として締結する場合であっても、特定賃貸借契約重要事項説明書と管理受託契約重要事項説明書とは別の書面として作成しなければならない。
- 2サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン(国土交通省不動産・建設経済局令和5年3月31日改正)によれば、特定賃貸借契約重要事項説明書には、書面の内容を十分に読むべき旨を記載しなければならないが、その部分を太枠で囲い太字波下線を付すことまでは求められていない。
- 3分譲マンションにおいて、特定転貸事業者が専有部分のみを管理し、マンション共用部分の管理はマンション管理業者が行う場合、特定賃貸借契約重要事項説明書には共用部分の管理に関する負担を記載する必要はない。
- 4入居者からの苦情対応のみを行い維持及び修繕を行っていない場合であっても、そのことを特定賃貸借契約重要事項説明書に記載し説明することが望ましい。
正解:4
解説
正解は肢4です。入居者からの苦情対応のみを行い維持及び修繕を行っていない場合であっても、その旨を特定賃貸借契約重要事項説明書に記載して説明することが望ましいとされています。肢1は特定賃貸借契約と管理受託契約を一つの契約として締結する場合に説明書を一体のものとして作成することもでき、肢2はサブリースガイドラインが十分に読むべき旨を太枠で囲い太字波下線を付して記載することを求め、肢3は共用部分の管理に関する負担も記載が必要であるため、いずれも適切ではありません。
問37
賃貸住宅管理業法特定賃貸借契約重要事項説明の方法に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
- 1特定賃貸借契約重要事項説明を行う者は、当該説明に先立ち、特定賃貸借契約の相手方に対し従業員証を提示しなければならない。
- 2特定転貸事業者は、業務委託契約があれば、指揮命令系統にない者に特定賃貸借契約重要事項説明を行わせることができる。
- 3特定賃貸借契約重要事項説明は、特定賃貸借契約の相手方が代理権を付与した代理人に対して行うことはできない。
- 4特定賃貸借契約重要事項説明は、特定賃貸借契約について専門的知識及び経験を有する者として国土交通省令で定める者が相手方である場合には説明の省略が認められる。
正解:4
解説
正解は肢4です。特定賃貸借契約の相手方が特定転貸事業者や賃貸住宅管理業者、宅地建物取引業者など施行規則44条に掲げる者である場合には、特定賃貸借契約重要事項説明を省略することが認められています。肢1は従業員証の提示が義務付けられておらず、肢2は業務委託契約があっても指揮命令系統にない者に説明を行わせることができず、肢3は相手方が代理権を付与した代理人に対して説明することも可能であるため、いずれも適切ではありません。
問38
賃貸住宅管理業法特定転貸事業者が特定賃貸借契約を締結したときに賃貸人に対して交付しなければならない書面(以下、本問において「特定賃貸借契約締結時書面」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1特定賃貸借契約重要事項説明書に、特定賃貸借契約締結時書面に記載すべき事項がすべて網羅されている場合であっても、特定転貸事業者は、賃貸人に対し、特定賃貸借契約の締結時に改めて特定賃貸借契約締結時書面を作成し交付しなければならない。
- 2特定賃貸借契約締結時書面については、その様式や文字のポイントが決められており、これを満たしていない書面を交付しても、特定賃貸借契約締結時書面の交付とは認められない。
- 3特定賃貸借契約締結時書面に代えて書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供するときは、出力して書面を作成することができ、電子署名を活用する等により改変が行われていないか確認できる状態にあることが必要である。
- 4特定賃貸借契約につき、契約の同一性を保ったまま契約期間を延長したときは、特定賃貸借契約締結時書面の交付は行わなくても差し支えない。
正解:2
解説
正解は肢2です。特定賃貸借契約締結時書面については、様式や文字のポイントに関する定めはなく、法定の記載事項が記載されていれば足ります。肢1は重要事項説明書に記載事項が網羅されていても締結時書面を別に作成し交付する必要があること、肢3は電磁的方法による提供に際して出力して書面を作成でき改変の有無を確認できる状態が必要であること、肢4は契約の同一性を保ったままの契約期間の延長が形式的変更として交付を要しないことのとおりで、いずれも正しい記述です。
問39
借地借家法・民法賃貸人が事業者、賃借人が消費者である賃貸借契約における特約の有効性に関する次の記述のうち、消費者契約法によれば、誤っているものはどれか。
- 1賃借人の債務不履行を理由として賃貸人が賃貸借契約を解除した場合において、賃貸人が賃借人に対して請求する違約金につき、賃貸人に生ずべき平均的な損害の額を超える額を定めた違約金の特約は、全部無効である。
- 2賃貸人の債務不履行により生じる賃借人の解除権をあらかじめ放棄させる特約は、無効である。
- 3賃貸人の債務不履行により賃借人に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する特約は、無効である。
- 4賃貸人の故意又は重過失による債務不履行により賃借人に生じた損害を賠償する責任の一部を免除する特約は、無効である。
正解:1
解説
正解は肢1です。消費者契約法9条1項1号により無効となるのは、事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える部分に限られ、違約金条項の全部が無効となるわけではありません。肢2は債務不履行により生じた消費者の解除権をあらかじめ放棄させる条項の無効(同法8条の2)、肢3は損害賠償責任の全部を免除する条項の無効(同法8条1項1号)、肢4は故意又は重大な過失による場合に一部免除条項も無効となること(同項2号)のとおりで、いずれも正しい記述です。
問40
管理実務特定家庭用機器再商品化法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1賃貸管理業者が建物所有者のために共同調達組織から家庭用エアコンを調達する場合、建物所有者に当該エアコンの代金を請求しても、賃貸管理業者が小売業者となることはない。
- 2賃貸管理業者が小売業者に該当する場合、賃貸管理業者は建物所有者から排出される家庭用エアコンを引き取って、製造業者等へ引き渡さなければならず、当該収集運搬業務を第三者に委託することができない。
- 3賃貸管理業者が小売業者に該当する場合、賃貸管理業者は建物所有者から排出される家庭用エアコンの指定引取場所までの収集運搬に要する料金について、建物所有者からの求めに応じて応答する義務があるだけでなく、収集運搬料金を事前に公表する義務もある。
- 4賃借人が賃貸人の承諾を得て、家電量販店から家庭用エアコンを購入し、賃貸物件に設置した後、退去時に賃借人が当該エアコンを廃棄する場合、賃貸管理業者は小売業者に該当し、賃借人から当該エアコンを引き取らなければならない。
正解:3
解説
正解は肢3です。特定家庭用機器再商品化法では、小売業者は指定引取場所までの収集運搬に要する料金について、求めに応じて応答する義務に加え、あらかじめ公表しなければならないこととされています。肢1は建物所有者に代金を請求して調達すれば小売業者に該当し得ること、肢2は収集運搬業務を第三者に委託できること、肢4は賃借人が家電量販店から購入した場合の小売業者が当該量販店であることから、いずれも適切ではありません。
問41
賃貸経営賃貸住宅管理に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。ア国土交通省総合政策局建設経済統計調査室「建築着工統計調査報告(令和5年計)」(令和6年1月31日公表)によれば、令和5年の新設住宅着工戸数のうち、貸家が最も多い。イ賃貸住宅管理業者登録制度の法制化は、心理的瑕疵を巡る課題の解決、不動産関連情報基盤の充実、ESGに即した不動産投資の推進方策などとともに、「不動産業ビジョン2030~令和時代の『不動産最適活用』に向けて~」(国土交通省平成31年4月24日公表)において、重点的に検討すべき政策課題とされたものである。ウ空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年12月13日施行)において、空家等活用促進区域、空家等管理活用支援法人の指定、財産管理人による所有者不在の空き家の処分などが規定された。
- 1なし
- 21つ
- 32つ
- 43つ
正解:4
解説
正解は肢4です。ア・イ・ウの三つとも適切です。アは建築着工統計調査報告(令和5年計)において新設住宅着工戸数のうち貸家が最も多かったこと、イは賃貸住宅管理業者登録制度の法制化が不動産業ビジョン2030で重点的に検討すべき政策課題とされたこと、ウは令和5年12月13日施行の改正空家等対策特別措置法で空家等活用促進区域、空家等管理活用支援法人の指定、財産管理人による所有者不在の空き家の処分などが規定されたことのとおりです。
問42
賃貸経営賃貸不動産経営管理士に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅管理業法における業務管理者に選任されるか否かにかかわらず、同法で業務管理者が行うべき事務を実施しなければならない。
- 2賃貸不動産経営管理士の役割は、賃貸住宅管理業法で定められた業務管理者の業務に限るものではなく、賃貸住宅管理業者や従業者が実施する事務を自ら実施することも含めた、広範かつ多岐にわたるものである。
- 3賃貸不動産経営管理士が、特定賃貸借契約において特定転貸事業者が行わなければならないとされている事務を実施等することは、賃貸住宅の入居者の居住の安定の確保及び賃貸住宅の賃貸に係る事業の公正かつ円滑な実施に寄与する役割を担う上で利益相反となる。
- 4賃貸不動産経営管理士は、賃貸不動産の活用方式の普及等に積極的に協力し、取り組むことによって、国民生活の安定向上に貢献する役割を担う実務家であり、不動産をめぐる新たな政策課題への取組みや不動産政策を推進する役割は期待されていない。
正解:2
解説
正解は肢2です。賃貸不動産経営管理士の役割は、賃貸住宅管理業法が定める業務管理者の業務に限られず、賃貸住宅管理業者やその従業者が実施する事務を自ら行うことも含む、広範かつ多岐にわたるものと位置づけられています。肢1は業務管理者に選任されなければ同法上の事務を行う義務を負わず、肢3は特定転貸事業者が行うべき事務を実施することが利益相反となるわけではなく、肢4は新たな政策課題への取組みも期待される役割であるため、いずれも適切ではありません。
問43
管理実務賃貸住宅管理業者が、管理を受託している賃貸住宅で空室が出たことに伴い、宅地建物取引業者として媒介業務を行おうとする場合に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
- 1賃貸住宅管理業者は、媒介報酬として賃貸人から月額賃料の1.10倍に相当する額を受け取る場合、賃借人から媒介報酬を更に受け取ることはできない。
- 2媒介業務の報酬を成功報酬と定める契約を締結することはできない。
- 3賃貸住宅管理業者は、賃貸人から特別の依頼を受け多額の費用を要する広告宣伝などを行う場合は、媒介報酬とは別に広告宣伝費を請求してよいとされている。
- 4賃貸住宅管理業者は、賃貸人の意思に基づいて入居者を決定する必要がある。
正解:2
解説
正解は肢2です。媒介業務の報酬を成功報酬と定める契約を締結することは差し支えなく、実務上も契約が成立した場合に報酬を受け取るのが通例です。肢1は居住用建物の賃貸借の媒介報酬が依頼者双方から受け取る合計で賃料の1.1か月分以内に限られること、肢3は賃貸人から特別の依頼を受けて行う広告宣伝の費用を媒介報酬とは別に請求できること、肢4は入居者の決定が賃貸人の意思に基づく必要があることのとおりで、いずれも適切です。
問44
賃貸経営相続税及び贈与税に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1父母や祖父母などの直系尊属から贈与を受けて子が一定の耐震性、省エネルギー性などを備えた良質な賃貸住宅を建てた場合、1,000万円まで贈与税が非課税となる。
- 2初めて賃貸住宅経営を開始した人が3年以内に死亡した場合は、その賃貸住宅の敷地を貸付事業用宅地等として小規模宅地等の特例を適用することはできない。
- 3法定相続人が2人(うち1人は相続放棄をした。)の場合の相続税の遺産に係る基礎控除額は、4,200万円(=3,000万円+600万円×2人)である。
- 4令和6年2月1日に祖父から贈与により取得した財産について暦年課税を適用し、同年3月1日に父から贈与により取得した財産については相続時精算課税を選択した場合、贈与税の基礎控除は合計220万円まで認められる。
正解:1
解説
正解は肢1です。直系尊属からの住宅取得等資金の贈与に係る非課税措置は、受贈者が自己の居住の用に供する住宅を取得等する場合を対象としており、賃貸住宅の建築は対象外です。肢2は貸付事業の用に供されてから3年以内に相続が開始した宅地が原則として貸付事業用宅地等から除かれること、肢3は相続放棄がなかったものとして法定相続人の数を数えること、肢4は暦年課税と相続時精算課税の基礎控除が各110万円で合計220万円となることのとおりで、いずれも正しい記述です。
問45
賃貸経営不動産の証券化に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
- 1不動産の証券化が必要とされた背景の一つは、財務諸表を健全化するために、オフバランスが求められたことである。
- 2GK+TK型は、合同会社が営業者となって投資家との間で匿名組合契約を締結し、証券を発行して資金を集めて不動産を購入し、運用益を投資家に配分する仕組みである。
- 3私募リートは、運用期間の定めがあり、証券取引所に上場されておらず換金性が乏しい点で、Jリートとは異なる特性を有している。
- 4不動産証券化の仕組みでは、不動産信託受益権や匿名組合の出資持分が利用されることが多いが、第二種金融商品取引業の登録がなければ、販売・勧誘に携わることはできない。
正解:3
解説
正解は肢3です。私募リートはオープンエンド型で運用期間の定めがないのが一般的であり、運用期間の定めがあるとする肢3は不適切です。肢1の財務諸表を健全化するためのオフバランス化の要請という証券化の背景、肢2の合同会社が営業者となって投資家と匿名組合契約を締結し運用益を配分するGK+TK型の仕組み、肢4の不動産信託受益権や匿名組合の出資持分の販売・勧誘に第二種金融商品取引業の登録が必要であることは、いずれも適切な記述です。
問46
建物・設備登録講習修了者は免除建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1木造在来工法は、建物重量が軽く、設計の自由度が高く、施工しやすいが、鉄骨鉄筋コンクリート造と比べて防火・耐火性能に劣る。
- 2木造ツーバイフォー工法(枠組壁工法)は、構造安全耐力及び居住性能において優れているが、気密性が高いため、建物内部に湿気がたまりやすい。
- 3鉄骨造は、比較的軽量であるため高層建物に採用されることが多いが、耐火被覆が必要である。
- 4CFT造は、現場での鉄筋工事や型枠工事が不要となり、省力化工法となっているが、強度が低く、柱間隔や階高を大きく確保することが難しい。
正解:4
解説
正解は肢4です。CFT造は鋼管にコンクリートを充填する構造で、鋼管とコンクリートが相互に補い合うことで高い強度と靱性が得られ、柱の断面を小さくして柱間隔や階高を大きく確保しやすい工法です。強度が低いとする肢4は最も不適切です。肢1の木造在来工法が軽量で設計の自由度が高い一方、防火・耐火性能に劣ること、肢2のツーバイフォー工法が気密性の高さゆえに建物内部に湿気がたまりやすいこと、肢3の鉄骨造が高層建物に採用される一方で耐火被覆を必要とすることは、いずれも適切な記述です。
問47
建物・設備登録講習修了者は免除建物の防水工法の種類に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。ア防水工法の種類は用途に応じて様々であるが、大きくはメンブレン防水とシーリング防水とに区分できる。イメンブレン防水とは、屋根・屋上・バルコニー等に薄い皮膜を形成して防水する工法の総称である。ウシーリング防水とは、コンクリートの打ち継ぎ部・目地部・接合部等に専用材料を充填する防水工法の総称である。エアスファルト防水の工法には、アスファルトを加熱融解して下地に張り付け、3、4層の防水層を形成するものと、合成高分子系ルーフィングシートを用いて防水効果を高め、1、2層の防水層を形成するものがある。
- 11つ
- 22つ
- 33つ
- 44つ
正解:4
解説
正解は肢4です。ア・イ・ウ・エの四つとも適切です。防水工法は大きくメンブレン防水とシーリング防水に区分され、メンブレン防水は屋根・屋上・バルコニー等に薄い皮膜を形成する工法の総称、シーリング防水はコンクリートの打ち継ぎ部や目地部、接合部等に専用材料を充填する工法の総称です。アスファルト防水には、加熱融解したアスファルトを張り付けて3、4層の防水層を形成する工法と、合成高分子系ルーフィングシートを用いて1、2層とする工法があります。
問48
建物・設備登録講習修了者は免除ガス設備等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1ガス設備によって供給されるガスは、比重・熱量・燃焼速度の違いにより、都市ガスとLPガスに分類される。
- 2LPガスの主成分・原料は、メタンを主とする天然ガス、海外から輸入する液化天然ガスが大半を占める。
- 3ガス管の配管材料として、近年、屋外埋設管にはポリエチレン管・ポリエチレン被覆鋼管が、屋内配管には塩化ビニル被覆鋼管が多く使われている。
- 4ガスメーター(マイコンメーター)は、ガスの使用量を計量する機能だけでなく、ガスの異常放出や地震等の異常を検知して、自動的にガスの供給を遮断する保安機能がある。
正解:2
解説
正解は肢2です。LPガスの主成分はプロパンやブタンであり、メタンを主成分とする天然ガスや海外から輸入する液化天然ガスを原料とするのは都市ガスです。肢1の比重・熱量・燃焼速度の違いによる都市ガスとLPガスの分類、肢3の屋外埋設管にポリエチレン管等、屋内配管に塩化ビニル被覆鋼管が多く用いられること、肢4のマイコンメーターが計量機能に加えてガスの異常放出や地震等を検知して供給を自動遮断する保安機能を持つことは、いずれも適切な記述です。
問49
賃貸経営登録講習修了者は免除賃貸不動産経営管理士に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1賃貸不動産経営管理士は、サブリース方式による賃貸借契約に関して、賃貸住宅管理業法が、特定賃貸借契約に係る規律と転貸借契約に係る規律を定めているので、民法や借地借家法などの規律は適用されないことに留意する必要がある。
- 2賃貸住宅管理業法では管理業務を、賃貸住宅の維持保全を行う業務とその業務と併せて行う家賃、敷金、共益費その他の金銭の管理を行う業務に限定していることから、賃貸不動産経営管理士が原状回復の範囲の決定に係る事務や明渡しの事務に関わることは求められていない。
- 3賃貸不動産経営管理士には、賃貸不動産経営を支援する業務として予算計画書、収支報告書、物件状況報告書、改善提案書の作成を担うことが期待されるが、予算差異分析は会計等の専門知識が必要なことから、その分析書は税理士が作成することが義務付けられている。
- 410~30年程度の将来について、いつ頃、何を、どのように、いくらくらいかけて修繕するかを示す長期修繕計画書を作成することは、賃貸住宅の資産価値を維持する上で重要な事務であり、賃貸不動産経営管理士が作成した場合は、専門家としての責任の所在を明確にするために、記名することが望ましい。
正解:4
解説
正解は肢4です。長期修繕計画は10年から30年程度の将来について、いつ頃、何を、どのように、いくらくらいかけて修繕するかを示すもので、賃貸不動産経営管理士が作成した場合は専門家としての責任の所在を明確にするため記名することが望ましいとされています。肢1はサブリースにも民法や借地借家法が適用され、肢2は原状回復の範囲の決定や明渡しに関する事務への関与も期待される役割であり、肢3は予算差異分析書の作成が税理士に義務付けられているわけではないため、いずれも適切ではありません。
問50
賃貸経営登録講習修了者は免除保険に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
- 1建物に関する損害保険の商品は、住居のみに使用している住宅物件、住居部分と店舗や事務所などの部分がある併用住宅物件、事務所、病院、旅館などに使用している一般物件などに分類され保険料が決まっているが、これは建物の用途により火災に対する危険度が異なるためである。
- 2損害保険の保険料は、各保険会社がそれぞれ純保険料と付加保険料を計算した上で算出されるが、地震保険の保険料は、損害保険料率算出団体に関する法律に基づき運営されている損害保険料率算出機構が算出した料率(基準料率)が使用されている。
- 3様々な事業経営と同様、賃貸不動産経営にも多くのリスクが存在し、賃貸不動産経営を行う以上はリスクを全て回避することはできず、発生した損害を補償するための一つの手段として損害保険がある。
- 4火災保険において支払われる保険金には損害保険金と費用保険金があり、このうち費用保険金は、建物や家財の直接的な損害に対して支払われるものである。
正解:4
解説
正解は肢4です。費用保険金は、残存物の取片づけ費用や失火見舞費用など、損害の発生に伴って生じる費用に対して支払われるものであり、建物や家財の直接的な損害に対して支払われるのは損害保険金です。肢1の住宅物件・併用住宅物件・一般物件という用途による区分と火災の危険度に応じた保険料の違い、肢2の地震保険に損害保険料率算出機構が算出した基準料率が用いられること、肢3の賃貸不動産経営におけるリスクと損害保険の位置づけは、いずれも適切な記述です。