2026年11月試験対応2026年4月1日施行法令基準情報の正確さへの取り組み

建物・設備

エレベーター保守のFM・POGとは?機械式駐車場の管理も整理【賃貸不動産経営管理士】【2026年度試験対応】

フルメンテナンス契約とPOG契約の違いを比較。法定検査と日常点検、機械式駐車場の安全確認、事故時の対応を賃貸不動産経営管理士の学習向けに解説します。

要点 3件・基本問題 3・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

法令基準日
2026-04-01
最終確認日
2026-08-15
確認
chintaikanrishi-critical-review-2026-08-15
昇降機・機械式駐車場の解説記事カバー(写真調イメージ)

2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01

まず押さえるポイント

エレベーターのFM契約は保守点検に加えて一定の部品交換・修理を含む方式、POG契約は点検や消耗品の交換等を中心とし、主要部品の交換などが別料金となる方式です。具体的な対象範囲は契約で確認します。

法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-08

FMとPOGは部品交換の費用範囲で比較する

FM:点検+一定の部品交換・修理:対象外の修理も契約で確認。POG:点検・給油・消耗品等が中心:主要部品等は別費用になり得る。比較の軸:費用と作業の対象範囲:月額の高低だけで決めない

FM:点検+一定の部品交換・修理:対象外の修理も契約で確認。POG:点検・給油・消耗品等が中心:主要部品等は別費用になり得る。比較の軸:費用と作業の対象範囲:月額の高低だけで決めない

図を大きく見る

フルメンテナンス(FM)契約では、通常の保守に加え、一定の劣化部品の交換や修理を契約範囲に含めます。毎月の費用だけで比べず、将来の交換費用がどこまで含まれているかを確認します。

POGはParts・Oil・Greaseに由来する名称で、点検や給油、消耗品の交換などを中心とします。主要部品の交換等は別に費用がかかることが一般的です。ただし、FMなら事故・災害・改修を含め何でも無制限に無料という意味ではありません。

FMとPOGは部品交換の費用範囲で比較する
項目押さえる内容注意点
FM点検+一定の部品交換・修理対象外の修理も契約で確認
POG点検・給油・消耗品等が中心主要部品等は別費用になり得る
比較の軸費用と作業の対象範囲月額の高低だけで決めない

根拠:国土交通省:エレベーターの適切な維持管理試験実施団体:過去の試験問題

保守点検と法定の定期検査・報告は別

専門業者の保守点検は、設備の状態を維持するための業務です。建築基準法に基づく定期検査・報告の制度と、契約による点検を同じものとして扱わないでください。

昇降機の定期検査報告の時期は、法令の枠組みの下で特定行政庁が定めます。建築物の報告周期と混同して「エレベーターは3年ごとでよい」とするのは誤りです。対象設備と所在地の定めを確認します。

根拠:国土交通省:エレベーターの適切な維持管理試験実施団体:過去の試験問題

機械式駐車場は人の出入りを確認して操作する

機械式駐車場では、車両の動きだけでなく、装置内への人の立入りや取り残されが事故につながります。操作する前に、利用者が装置から退出したことと安全を確認する運用が必要です。

センサーがあることを理由に目視確認を省いたり、安全装置を無効にしたりしてはいけません。車両寸法・重量などの適合条件、取扱説明、利用者への周知、保守記録を合わせて管理します。

根拠:国土交通省:機械式立体駐車場の安全対策

異常時は停止と連絡|無理な復旧をしない

異音や停止などの異常時には、利用を制限し、保守会社などへ状況を連絡します。エレベーターの閉じ込めでも、専門知識のない管理担当者が扉をこじ開けるような対応をしてはいけません。

令和7年度問48では、機械式駐車場とエレベーターの維持管理が扱われています。設備ごとの点検・契約・操作のルールを分け、「点検を委託したから管理者の確認は不要」と考えないことがポイントです。

根拠:国土交通省:エレベーターの適切な維持管理国土交通省:機械式立体駐車場の安全対策試験実施団体:過去の試験問題

出題例の原本・年度別問題

過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。

オリジナル確認問題で判断する

○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。

  1. 1 FM契約なら、契約内容を確認しなくてもあらゆる改修を追加費用なしで実施できる。

    根拠:資料1

  2. 2 POG契約では、主要部品の交換等が別料金となる場合がある。

    根拠:資料1資料2

  3. 3 機械式駐車場の安全センサーがあれば、人が退出したかの確認は不要である。

    根拠:資料1

この解説の一次資料

最重要ポイント

建築基準法12条の定期報告

建築基準法12条は、特定行政庁が指定する建築物について、敷地・構造の定期調査、換気・排煙・非常用照明等の建築設備の定期検査、昇降機・防火設備の定期検査を、一級建築士等又は建築物調査員・建築設備等検査員等の資格者に行わせ、その結果を特定行政庁に報告することを所有者・管理者に義務づけている。報告の時期は、建築物はおおむね6か月から3年、建築設備・昇降機はおおむね6か月から1年の範囲で特定行政庁が定める。

覚え方十二条は建物・設備・昇降機を有資格者が調べ、特定行政庁へ報告

混同注意・比較表

エレベーター保守契約(消耗品付きとフルメンテナンス)の違い

まず修理費が月額に含まれるかを確認します。ここが決まれば、突発的な出費が生じるのか、月々の負担が重くなるのかという収支の形も決まります。

契約に含まれる範囲

消耗品付き契約(POG契約)
定期点検と、契約範囲内の消耗品の交換までが含まれる
フルメンテナンス契約
消耗品に加え、それ以外の高額部品の取替えや機器の修理を現況に応じて行うことまで含む

判断ポイント

消耗品までか、消耗品を超えた修理までかが、二つの契約を分ける線です。

含まれない費用

最重要
消耗品付き契約(POG契約)
消耗品以外の部品の取替えや修理は、すべて別料金となる
フルメンテナンス契約
乗降扉や三方枠の塗装、かご内の床・壁・天井の修理、新たな機能による改造や新規取替えは含まれない

判断ポイント

フルメンテナンス契約でも何もかも込みではなく、意匠の修繕や機能追加は別扱いです。

月々の費用

消耗品付き契約(POG契約)
月々の契約はフルメンテナンス契約より安くなる
フルメンテナンス契約
修理までを含むぶん、月々の契約はPOG契約より割高となる

判断ポイント

月額が安いほど、後から出る修理費のぶれが大きくなるという裏返しの関係にあります。

判断の順序:修理費を月額に含めるか → 月々の負担と突発的な出費のどちらを避けたいか。保守点検自体はおおむね月1回もしくは2回で共通です。

法令確認:建築基準法12条(確認日 2026-08-05)

01昇降機・機械式駐車場の重要暗記項目

01
重要度 A

建築基準法12条の定期報告

建築基準法12条は、特定行政庁が指定する建築物について、敷地・構造の定期調査、換気・排煙・非常用照明等の建築設備の定期検査、昇降機・防火設備の定期検査を、一級建築士等又は建築物調査員・建築設備等検査員等の資格者に行わせ、その結果を特定行政庁に報告することを所有者・管理者に義務づけている。報告の時期は、建築物はおおむね6か月から3年、建築設備・昇降機はおおむね6か月から1年の範囲で特定行政庁が定める。

覚え方十二条は建物・設備・昇降機を有資格者が調べ、特定行政庁へ報告

ひっかけ注意報告先を消防長・消防署長とする誤りが狙われる。消防用設備等の点検結果の報告先と混同させる出題である。

02
重要度 A

エレベーターの保守契約

エレベーターの保守契約には、フルメンテナンス契約とPOG(パーツ・オイル・グリース)契約がある。フルメンテナンス契約は定期点検に加えて部品の取替えや修理を原則として契約金額に含むため突発的な出費が生じにくく管理の手間も少ないが、月額費用は高い。POG契約は定期点検と消耗品の交換のみを含み、それ以外の部品交換や修理は別途費用となるため月額は安いが、経年に伴い修理費の負担が発生する。

覚え方フルは込み込みで高い、ピーオージーは油と消耗品だけ

ひっかけ注意フルメンテナンス契約とPOG契約の内容の入替えが狙われる。「POGは修理費込み」は誤りである。

03
重要度 B

機械式駐車場の保守点検

機械式駐車装置では、扉が閉まる前に人が装置内に立ち入って挟まれる、パレットのない空間に転落するなどの重大事故が発生している。国土交通省のガイドラインでは、装置の安全基準への適合、保守点検の実施、利用者への安全な使用方法の周知、事故時の連絡体制の整備が求められる。保守契約には定期点検のみのものと部品交換・修理を含むものがある。安全装置の作動確認と操作方法の掲示が欠かせない。

覚え方機械式は挟まれ・転落、点検と周知が命

ひっかけ注意「機械が自動で動くのだから利用者への周知は不要」とする誤りが狙われる。事故の多くは装置内への立入りによる。

建物・設備の暗記表をすべて見る →

02試験で正誤を分けるチェック順

  1. 1
    昇降機は建築基準法12条の対象と、資格者による検査・特定行政庁への報告を確認する

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  2. 2
    機械式駐車設備を昇降機と同じ法定定期検査報告制度の対象として扱わない

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  3. 3
    保守契約の範囲、点検周期、閉じ込め・事故時の連絡と救出体制を確認する

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

03この論点の根拠

内容の基準日
2026-04-01
復習方法
要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける

法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。

問題演習

昇降機・機械式駐車場の○×一問一答

1/3解答 0・正解 0

建物・設備重要度 A

建築基準法12条の定期報告

建築基準法12条に基づく定期調査・検査の結果は、所轄の消防長または消防署長に報告しなければならない。

昇降機・機械式駐車場○×一問一答3問|問題と解説

この論点で収録している3問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。

  1. 1

    建築基準法12条の定期報告重要度A

    建築基準法12条に基づく定期調査・検査の結果は、所轄の消防長または消防署長に報告しなければならない。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。建築基準法12条の定期報告の報告先は特定行政庁である。消防長等への報告は消防法上のものである。

  2. 2

    エレベーターの保守契約重要度A

    エレベーターの保守契約におけるPOG契約は、消耗品の交換は含むが、それ以外の部品交換や修理は別途料金となる契約方式である。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。POGは定期点検と消耗品の交換のみを含み、それ以外の部品交換・修理は別途費用となる。

  3. 3

    機械式駐車場の保守点検重要度B

    機械式駐車場では、利用者の挟まれや転落などの重大事故が発生しており、管理者は保守点検業者による定期的な点検を行うとともに、利用者に対して安全な使用方法を周知する必要がある。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。装置内への立入りによる事故が発生しており、点検と利用者への周知の双方が求められる。

次の学習

昇降機・機械式駐車場の問題を続けて解く

この論点に対応する3問を絞り込んで出題します。

○×一問一答