2026年11月試験対応2026年4月1日施行法令基準情報の正確さへの取り組み

賃貸住宅管理業法

管理業務報告書とは?定期報告の時期・3つの記載事項|賃貸不動産経営管理士【2026年度試験対応】

管理業務報告書は誰に、いつ、何を報告する書面か。1年を超えない期間ごとの報告、契約満了後の対応、苦情の記載、電子交付と説明義務を表と具体例で整理します。

要点 1件・基本問題 5・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

法令基準日
2026-04-01
最終確認日
2026-08-15
確認
chintaikanrishi-critical-review-2026-08-15
管理業務報告書とは?定期報告の時期・3つの記載事項|賃貸不動産経営管理士のカバー(写真調イメージ)

2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01

まず押さえるポイント

管理業務報告書は、賃貸住宅管理業者が委託者へ管理の状況を報告する書面です。契約締結日から1年を超えない期間ごと、及び契約の期間満了後遅滞なく、作成・交付して説明します。記載事項は「報告対象の期間」「管理業務の実施状況」「入居者の苦情の発生・対応状況」の3つです。

法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-11

管理業務報告書は委託者へ管理の状況を伝える書面

賃貸住宅管理業法20条と施行規則40条が定める定期報告は、管理を依頼した委託者が、委託した仕事の実施状況を確認するためのものです。通常の管理受託契約では、管理会社からオーナーへの報告をイメージすると分かりやすくなります。

入居者全員へ配る書面でも、毎回国土交通大臣へ提出する書面でもありません。また、管理会社の社内日報や家賃の送金明細があるだけで、この法定報告のすべてを満たしたことにはなりません。報告先・内容・説明をそれぞれ確認します。

根拠:e-Gov|賃貸住宅管理業法13・14・20・22条、罰則e-Gov|同法施行規則40条

報告時期は「1年以内ごと」と「期間満了後」の2つ

定期報告の起点は管理受託契約を締結した日です。そこから1年を超えない期間ごとに報告し、さらに契約の期間が満了した後は遅滞なく報告します。「暦年が変わるたびに1回」や「2年契約なら2年後だけ」と覚えると、報告の間隔を取り違えます。

独自の例として、4月1日に始まる2年契約なら、2年間分を満了時にまとめるだけでは、1年を超えない期間ごとの義務を満たしません。毎月報告する契約を結ぶことはできますが、法律がすべての契約に毎月の報告を一律に義務付けているわけではありません。

「遅滞なく」は「30日以内」のような一律の日数ではありません。本記事では条文が定める期間満了後の報告と、契約で決める中途終了時の精算・報告を分けて読んでください。

報告時期は「1年以内ごと」と「期間満了後」の2つ
場面法令上の時期
契約継続中契約締結日から1年を超えない期間ごと
契約の期間満了後遅滞なく
毎月の報告を合意した場合契約で約束した頻度も確認

根拠:e-Gov|同法施行規則40条

記載事項は「期間・実施状況・苦情」の3つ

定期報告の2つの時期と、報告期間・管理実施状況・苦情対応の3項目

定期報告の2つの時期と、報告期間・管理実施状況・苦情対応の3項目

図を大きく見る

施行規則40条1項の3項目を、報告書の見出しとして覚えます。維持保全の実施や家賃等の金銭管理は「管理業務の実施状況」の中身です。項目名を勝手に「点検・入金・退去」の3つへ置き換えないようにします。

苦情は、発生した事実だけでなく対応した状況も対象です。例えば「共用廊下の騒音について申出があり、現地確認と注意喚起を実施したが再発状況を確認中」のように、出来事と対応を分けると報告の不足を防げます。以下は学習用の記載例です。

記載事項は「期間・実施状況・苦情」の3つ
法定項目学習用の記載例
報告の対象となる期間2026年4月1日から8月31日まで
管理業務の実施状況契約で受託した点検・修繕手配・家賃管理の実施状況
入居者の苦情の発生状況及び対応状況申出内容、確認したこと、対応と未解決事項

根拠:e-Gov|同法施行規則40条

書面の交付と説明はセット。電子交付でも説明は残る

原則は、管理業務報告書を作成し、委託者に交付して説明することです。電話で近況を伝えるだけでは書面交付を満たさず、書面を送って終わりにすれば当然に説明を満たすともいえません。

委託者へ電磁的方法の種類・内容をあらかじめ示し、定められた方法で承諾を得るなど施行規則の要件を満たせば、電子交付で代えることができます。電子交付は書面の交付に代わるもので、説明義務そのものを消す規定ではありません。

説明する人を、法律が業務管理者本人だけに限定しているわけではありません。宅建の重要事項説明で宅建士が担当する仕組みと、賃貸住宅管理業の定期報告を混同しないでください。

根拠:e-Gov|賃貸住宅管理業法13・14・20・22条、罰則e-Gov|同法施行規則40条

契約前の説明書・契約時書面・定期報告を区別する

どの書面もオーナーと管理会社の関係で登場しますが、目的と時期が違います。「報告書を受け取ったから契約前の重要事項説明は省略できる」という関係にはありません。契約の流れに沿って、書類が必要になる場所を置きます。

契約前の説明書・契約時書面・定期報告を区別する
書面・手続主な役割時期
管理受託契約の重要事項説明委託するか判断する材料契約締結前
管理受託契約の締結時書面合意した管理業務と条件を明らかにする契約締結後、遅滞なく
管理業務報告書委託した業務の実施状況を確かめる1年を超えない期間ごと・期間満了後

根拠:e-Gov|賃貸住宅管理業法13・14・20・22条、罰則e-Gov|同法施行規則40条

よくある疑問:口頭報告や送金明細だけでもよい?

口頭だけの報告では足りません。書面を交付して説明するのが原則で、電子交付にも事前承諾などの要件があります。

家賃の送金明細だけで足りるかは、その資料が管理業務の状況や苦情など必要事項を網羅し、必要な交付・説明が行われているかで考えます。「明細書」という名称だけでは法定報告になりません。

定期報告違反それ自体を直接処罰する罰則は置かれていませんが、義務が任意になるわけではありません。業務改善命令などの監督と、その命令に違反した場合の罰則は別に確認します。

根拠:e-Gov|賃貸住宅管理業法13・14・20・22条、罰則e-Gov|同法施行規則40条

過去問では報告の形・周期・内容・担当者が問われた

令和7年度問25では、定期報告の方法、報告間隔、苦情対応、説明担当者という別々の条件が扱われています。問題文をそのまま暗記するより、「誰に・いつ・何を・どうやって」の4列で再現できるようにします。

契約の前後を間違えたら「管理受託契約の締結時書面」、義務違反後の扱いを間違えたら「監督処分・罰則」へ進みましょう。このページの独自確認問題を解いてから、年度別の問題で条件の読み分けを確認します。

根拠:e-Gov|同法施行規則40条賃貸不動産経営管理士協議会|令和7年度試験問題

出題例の原本・年度別問題

過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。

オリジナル確認問題で判断する

○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。

  1. 1 契約期間2年の管理受託契約なら、期間満了後にまとめて1回報告すれば、契約継続中の定期報告は不要である。

    根拠:資料1

  2. 2 管理業務報告書には、対象住宅の入居者からの苦情について、発生状況だけでなく対応状況も記載する。

    根拠:資料1

  3. 3 委託者の承諾を得て管理業務報告書を適法に電子交付した場合は、内容の説明も省略できる。

    根拠:資料1

この解説の一次資料

管理受託契約の定期報告の頻度と方法を整理した暗記画像
図で覚える

委託者への報告は1年を超えない期間ごとに行い、契約終了時にも遅滞なく報告書を交付して説明します。

最重要ポイント

委託者への定期報告

管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごと、及び契約の期間の満了後遅滞なく、管理業務報告書を作成して委託者に交付し、説明しなければならない。記載事項は、報告の対象となる期間、管理業務の実施状況、対象となる賃貸住宅の入居者からの苦情の発生状況及び対応状況の3つ。あらかじめ承諾を得れば電磁的方法により提供できるが、その場合も説明義務は残る。この規定に違反しても罰則はなく、業務改善命令等で対応される。

覚え方報告は一年に一度と満了後、作って渡して説明まで

01委託者への定期報告の重要暗記項目

01
重要度 S

委託者への定期報告

管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごと、及び契約の期間の満了後遅滞なく、管理業務報告書を作成して委託者に交付し、説明しなければならない。記載事項は、報告の対象となる期間、管理業務の実施状況、対象となる賃貸住宅の入居者からの苦情の発生状況及び対応状況の3つ。あらかじめ承諾を得れば電磁的方法により提供できるが、その場合も説明義務は残る。この規定に違反しても罰則はなく、業務改善命令等で対応される。

覚え方報告は一年に一度と満了後、作って渡して説明まで

ひっかけ注意頻度を「3か月ごと」「6か月ごと」に変える、交付だけで説明は不要とする誤りが狙われる。

賃貸住宅管理業法の暗記表をすべて見る →

02試験で正誤を分けるチェック順

  1. 1
    管理受託契約の相手方へ、管理業務の実施状況等を1年を超えない期間ごとに報告する

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  2. 2
    報告対象は維持保全の実施状況と、家賃・敷金等の金銭管理の状況を中心に確認する

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  3. 3
    契約終了後の報告は定期報告と時期が異なるため、施行規則の報告時点を分けて読む

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

03この論点の根拠

内容の基準日
2026-04-01
復習方法
要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける

法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。

問題演習

委託者への定期報告の○×一問一答

1/5解答 0・正解 0

賃貸住宅管理業法重要度 S

委託者への定期報告

賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結した日から3か月を超えない期間ごとに、管理業務報告書を作成して委託者に交付し、その内容を説明しなければならない。

委託者への定期報告○×一問一答5問|問題と解説

この論点で収録している5問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。

  1. 1

    委託者への定期報告重要度S

    賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結した日から3か月を超えない期間ごとに、管理業務報告書を作成して委託者に交付し、その内容を説明しなければならない。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。報告は管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごと、及び契約期間の満了後遅滞なく行う。

  2. 2

    委託者への定期報告重要度S

    管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごとの報告が遅滞なく行われている期間内に、契約期間の満了に伴う更新を行う場合、その更新時における期間満了に伴う報告は省略して差し支えない。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。1年ごとの報告が遅滞なく行われていれば、期間満了に伴う更新時の満了報告は不要として差し支えないとされている。

  3. 3

    委託者への定期報告重要度A

    管理業務報告書には、報告の対象となる期間、管理業務の実施状況、管理業務の対象となる賃貸住宅の入居者からの苦情の発生状況及び対応状況を記載しなければならない。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。管理業務報告書の記載事項は、報告の対象となる期間、管理業務の実施状況、入居者からの苦情の発生状況及び対応状況の3つ。

  4. 4

    委託者への定期報告重要度B

    管理業務報告書に記載すべき事項は、あらかじめ委託者の承諾を得れば、電磁的方法により提供することができる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。委託者の承諾を得れば電磁的方法で提供でき、報告書を交付したものとみなされる。

  5. 5

    委託者への定期報告重要度B

    入居者からの単純な問い合わせについても、その内容と対応状況を記録し、管理業務報告書に記載して報告しなければならない。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。単純な問い合わせについては記録及び報告の義務はない。苦情を伴う問合せは記録し、対処状況も含めて報告する必要がある。

次の学習

委託者への定期報告の問題を続けて解く

この論点に対応する5問を絞り込んで出題します。

○×一問一答