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実務・開業2026年版

行政書士と成年後見|後見人の受任・任意後見・司法書士との違い【2026年版】

2026年版の解説です。手続・費用・統計の対象時点は、本文と各出典に記載しています。

成年後見には、家庭裁判所が後見人等を選ぶ法定後見と、本人が元気なうちに契約で決めておく任意後見があります。行政書士は、任意後見契約などの書類を作り、自ら後見人等として本人を支えることもあります。ただし、家庭裁判所に出す申立書の作成は行政書士の業務ではありません。最高裁判所の統計、法務省の資料、民法・任意後見契約に関する法律・司法書士法の条文で、頼める範囲を確かめます。

公開日
2026年11月6日
更新日
2026年11月6日
読了目安
約13分
法令基準日
2026年4月1日
情報確認日
2026年11月6日
行政書士と成年後見の記事カバー

先に結論

行政書士は、家庭裁判所に選ばれて成年後見人・保佐人・補助人になれます。令和7年に行政書士(法人を含む)が選ばれたのは2,235件でした。任意後見では、契約の原案づくりや公正証書にする手続を頼め、行政書士自身が任意後見人を引き受けることもできます。一方、後見開始の申立書を依頼を受けて作るのは司法書士・弁護士の業務です。任意後見契約の公正証書は基本手数料13,000円で、行政書士の報酬は日行連の統計で平均88,963円でした。

この記事でわかること

迷いやすい判断を、具体的な行動に変えます

  • 行政書士が成年後見人等に選ばれたのは令和7年に2,235件(親族以外の約6.3%)
  • 任意後見契約は公正証書で結び、監督人の選任で効力が生じる
  • 行政書士は契約の原案・委任契約を作れる。家裁への申立書は司法書士・弁護士
  • 2026年6月公布の改正で後見・保佐は補助に一本化。施行は公布から2年6月以内

01結論:行政書士は契約書類づくりと後見人の受任で関わる

行政書士が成年後見で担う仕事は2つあります。1つは、任意後見契約、財産管理の委任契約、死後事務の委任契約などの書類を作ることです。もう1つは、家庭裁判所に選ばれて成年後見人等になったり、本人と任意後見契約を結んで任意後見人を引き受けたりすることです。

最高裁判所の「成年後見関係事件の概況」によると、令和7年に行政書士(行政書士法人を含む)が成年後見人等に選ばれたのは2,235件でした。親族以外が選ばれた35,718件の約6.3%にあたります。

一方、家庭裁判所に出す後見開始の申立書を、依頼を受けて作ることは、司法書士法3条1項4号が司法書士の業務としています。弁護士も扱えます。行政書士はこの書類を業として作ることはできません。

02法定後見と任意後見の違い

法務省の説明では、法定後見は、本人の判断能力が不十分になった後に、家庭裁判所が選んだ成年後見人等が本人を法律的に支援する制度です。任意後見は、本人に十分な判断能力があるうちに、任意後見人になる人と任せる事務を契約で決めておき、判断能力が不十分になった後にその人が事務を行う制度です。

法定後見は判断能力が不十分になった後に家庭裁判所が後見人等を選び取消しもできる。任意後見は元気なうちに本人が公正証書の契約で選び、監督人の選任で始まり取消権はない
図解法務省「成年後見制度・成年後見登記制度Q&A」をもとに整理しました(2026年11月6日時点の制度)。拡大して見る ↗

権限にも違いがあります。法定後見では、制度に応じて一定の範囲で代理したり、本人が結んだ契約を取り消したりできます。任意後見人は、契約で決めた範囲で代理できますが、本人が結んだ契約を取り消すことはできません。

監督の仕組みも違います。法定後見の監督人は家庭裁判所が必要に応じて選び、任意後見では全件で任意後見監督人が選ばれます。これは2026年11月時点の法律での扱いで、後で触れる改正で変わります。

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法定後見と任意後見の主な違い(法務省Q&A。2026年11月6日確認)
項目法定後見任意後見
始まる時期判断能力が不十分になった後元気なうちに契約し、低下後に効力
支援する人を決めるのは家庭裁判所本人(契約で選ぶ)
手続家庭裁判所に開始の申立て公正証書で契約し、低下後に監督人選任の申立て
申立てできる人本人、配偶者、四親等内の親族、検察官、市町村長など本人、配偶者、四親等内の親族、任意後見人になる人
取消し制度に応じてできるできない
監督人必要に応じて選任全件で選任

この節・表の確認資料: 法務省「成年後見制度・成年後見登記制度Q&A(Q1〜Q2)」(確認日 2026年11月6日)/e-Gov法令検索「任意後見契約に関する法律」(確認日 2026年11月6日)

04任意後見:公正証書で結び、監督人の選任で動き出す

任意後見契約に関する法律3条は、任意後見契約は法務省令で定める様式の公正証書でしなければならないと定めています。当事者だけで書面を交わしても、任意後見契約にはなりません。

契約の効力が生じるのは、家庭裁判所が任意後見監督人を選んだ時です(2条1号)。本人の判断能力が不十分になったら、本人、配偶者、四親等内の親族、任意後見受任者が監督人の選任を請求します(4条1項)。本人以外が請求するときは、本人が意思を表示できない場合を除き、本人の同意が必要です(同条3項)。

監督人が選ばれる前なら、本人と受任者はいつでも、公証人の認証を受けた書面で契約を解除できます。選ばれた後は、正当な事由があり、家庭裁判所の許可を得た場合に限られます(9条)。

法務省は、任意後見監督人には親族ではなく、弁護士、司法書士、社会福祉士などの専門職や法人が選ばれることが多いとしています。任意後見人になる人の配偶者、直系血族、兄弟姉妹は監督人になれません(5条)。

05行政書士が後見人に選ばれる実態:令和7年は2,235件

最高裁判所事務総局家庭局が令和8年3月に公表した概況で、成年後見人等と本人との関係を見ます。関係別の件数は合計42,732件で、親族が7,014件(約16.4%)、親族以外が35,718件(約83.6%)でした。

親族以外の内訳では、司法書士11,966件、弁護士8,903件、社会福祉士7,280件、その他法人2,933件に次いで、行政書士が2,235件でした。行政書士の件数には、行政書士法人の84件が含まれます。

この数字は、後見等の開始と同時に選ばれた件数で、開始後に追加や交代で選ばれた件数は含みません。1件で複数の後見人等が選ばれると複数の関係に数えるため、事件数とは一致しません。

成年後見監督人等の内訳は、弁護士、司法書士、社会福祉士、社会福祉協議会、税理士、その他の欄で示されていて、行政書士の欄はありません。概況から、行政書士が監督人に選ばれた件数は分かりません。

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親族以外が成年後見人等に選ばれた件数の内訳(令和7年1月〜12月。最高裁判所事務総局家庭局)
関係件数割合
司法書士11,966件33.5%
弁護士8,903件24.9%
社会福祉士7,280件20.4%
その他法人2,933件8.2%
行政書士2,235件6.3%
社会福祉協議会1,615件4.5%
市民後見人390件1.1%
社会保険労務士214件0.6%
精神保健福祉士・その他個人・税理士79件・60件・43件0.2%・0.2%・0.1%

この節・表の確認資料: 最高裁判所事務総局家庭局「成年後見関係事件の概況(令和7年1月〜12月)」(確認日 2026年11月6日)

06コスモス成年後見サポートセンター:日行連がつくった団体

日本行政書士会連合会(日行連)は、平成22年(2010年)8月にコスモス成年後見サポートセンターを一般社団法人として設立しました。令和5年(2023年)4月に公益社団法人の認定を受けています。日行連は、公益社団法人成年後見支援センターヒルフェ、一般社団法人北海道成年後見支援センターとも連携しているとしています。

コスモスの団体概要では、全国に42支部があり、会員は2,497名、受任件数は5,992件です(いずれも2025年7月現在)。本部は東京都港区にあり、平日に成年後見の無料電話相談を受けています。

行政書士がコスモスに入るには、原則として、単位会か支部が行う30時間以上の研修を受け、その後の考査に合格する必要があります。入会金は10,000円、年会費は24,000円で、成年後見賠償責任補償制度(年5,810円)にも加入します。

成年後見人等の家庭裁判所への報告は年1回ですが、コスモスは会員に3か月に1回の報告を義務づけています。移行型の任意後見契約で会員が受任者になるときは、財産管理を始めてから3か月ごとに事務の状況を報告することを契約書に明記するとしています。

07行政書士ができること

任意後見契約は公正証書で結びますが、どんな事務を任せ、どんな代理権を与えるかは本人と受任者が決めます。行政書士は、権利義務に関する書類として契約の原案を作れます。日行連は、契約書などを公正証書にする手続も行政書士が代理人として行うと案内しています。

任意後見とあわせて、判断能力があるうちの財産管理を任せる委任契約、定期的に連絡を取る見守りの契約、亡くなった後の事務を任せる死後事務委任契約を結ぶことがあります。日本公証人連合会は、判断能力があるうちは委任契約で対処し、低下した後に任意後見に移る形を「移行型」と説明しています。

日行連の令和7年度報酬額統計には「任意後見契約に関する手続」と「財産管理事務委任契約・死後事務委任契約に係る書類作成等」の項目があり、コスモスも行政書士の業務として任意後見契約に関する書類の作成を挙げています。

家庭裁判所に選ばれれば、行政書士も成年後見人として本人の財産を管理し、財産に関する法律行為について本人を代表します(民法859条)。本人と任意後見契約を結んだ行政書士は、任意後見受任者として監督人の選任を自ら請求できます(任意後見契約法4条1項)。

08行政書士ができないこと:申立書の作成と争いの代理

司法書士法3条1項4号は、裁判所に提出する書類の作成を司法書士の業務としています。73条1項は、司法書士会に入会している司法書士や司法書士法人でない者が、3条1項1号から5号の業務を行うことを、他の法律に別段の定めがある場合を除いて禁じています。後見開始の申立書は家庭裁判所に出す書類です。

行政書士法1条の3第2項は、他の法律で業務が制限されている書類は行政書士も作れないとしています。弁護士は、弁護士法3条により非訟事件に関する行為その他一般の法律事務を職務としているので、申立てを弁護士に頼むこともできます。

コスモス自身も、相談内容を聞き取った上で、申立支援は司法書士に、紛争解決は弁護士につなぐと説明しています。親族の間で財産をめぐる争いがある、相手と交渉してほしいという依頼は、弁護士法72条により弁護士の領域です。

本人や親族が自分で申立書を作って出すことはできます。裁判所は後見開始の申立書の書式と記載例を公開していて、診断書、本人情報シート、登記されていないことの証明書などの添付書類も案内しています。

09依頼先の分け方:行政書士・司法書士・弁護士

同じ成年後見の相談でも、場面ごとに担当が分かれます。主な場面と根拠を表にまとめました。

後見人等になる人の資格は法律で決まっていません。民法847条が後見人になれない人として挙げるのは、未成年者、家庭裁判所で免ぜられた法定代理人・保佐人・補助人、破産者、本人に対して訴訟をし、またはした者とその配偶者・直系血族、行方の知れない者です。

司法書士との違い全体は「行政書士と司法書士の違い」で、相続の手続の分担は「行政書士に相続をどこまで頼めるか」で扱っています。遺言や遺産分割の話はそちらを読んでください。

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成年後見の場面ごとの主な依頼先
場面主な依頼先根拠
任意後見契約・委任契約の原案行政書士行政書士法1条の3(権利義務に関する書類)
家庭裁判所への申立書の作成司法書士・弁護士司法書士法3条1項4号、弁護士法3条
親族間の争い・交渉の代理弁護士弁護士法72条
成年後見人等になる家庭裁判所が選ぶ(資格は問わない)民法843条・847条
任意後見人になる本人が契約で選ぶ任意後見契約法2条

この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「民法」(確認日 2026年11月6日)/e-Gov法令検索「任意後見契約に関する法律」(確認日 2026年11月6日)/e-Gov法令検索「司法書士法」(確認日 2026年11月6日)/e-Gov法令検索「弁護士法」(確認日 2026年11月6日)/e-Gov法令検索「行政書士法」(確認日 2026年11月6日)

10費用①:任意後見契約をつくる費用

法務省によると、任意後見契約公正証書を作るには、公証人の基本手数料13,000円、登記嘱託手数料1,600円、登記所に納める印紙代2,600円がかかります。このほか、本人らに渡す正本等の証書代や、登記嘱託書を送る切手代がかかります。

日本公証人連合会は、正本・謄本等を電子データで出すときは1通2,500円、書面で出すときは1枚300円としています。公証人が病床に出張するときは加算があり、日当と交通費もかかります。財産管理等の委任契約をあわせて結ぶ場合や受任者が複数の場合は、さらに費用がかかることがあります。

行政書士の報酬は、日行連の令和7年度報酬額統計で、任意後見契約に関する手続が回答者84人、平均88,963円、最頻値100,000円でした。財産管理事務委任契約・死後事務委任契約に係る書類作成等は回答者84人、平均127,628円、最頻値50,000円です。金額は消費税を含み、立替金は含みません。

後者は最小値20,000円、最大値1,543,232円と幅があります。見積りでは、書類の作成だけか、受任した後の事務の報酬まで含むかを必ず確かめます。

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日行連「令和7年度報酬額統計調査の結果」(令和8年1月実施。消費税込み・立替金を含まない)
項目回答者平均最頻値最小値〜最大値
任意後見契約に関する手続84人88,963円100,000円20,000円〜330,000円
財産管理事務委任契約・死後事務委任契約に係る書類作成等84人127,628円50,000円20,000円〜1,543,232円

この節・表の確認資料: 法務省「成年後見制度・成年後見登記制度Q&A(Q21〜Q25)」(確認日 2026年11月6日)/日本行政書士会連合会「令和7年度報酬額統計調査の結果」(確認日 2026年11月6日)/日本公証人連合会「任意後見契約」(確認日 2026年11月6日)

11費用②:後見人等の報酬は家庭裁判所が決める

法定後見の後見人等の報酬は、民法862条により、家庭裁判所が後見人と本人の資力その他の事情によって、本人の財産の中から相当な額を与えます。行政書士が後見人等に選ばれた場合も、家庭裁判所に報酬付与を申し立て、審判で額が決まります。

最高裁判所事務総局家庭局は、令和7年7月から12月に認容で終局した報酬付与申立事件102,466件を集計し、報酬付与額の割合を公表しました。利用者にとって報酬付与額の予測可能性を高めることが目的とされています。報酬付与額は、報酬付与の対象期間について決まった額で、対象期間が12か月を超える事件や満たない事件も含みます。

親族以外の成年後見人で付加報酬を求めなかった事件では、流動資産が100万円以上500万円未満の80.2%、500万円以上1000万円未満の80.6%が20万円台でした。1000万円以上5000万円未満では30万円台が54.0%で最も多くなっています。

親族以外の任意後見監督人で付加報酬を求めなかった事件では、流動資産100万円以上500万円未満の80.2%が10万円台でした。任意後見人の報酬は家庭裁判所が決めるものではなく、委任契約なので特約がなければ請求できません(民法648条1項)。契約の中で決めておきます。

法定後見の申立て自体には、法務省によると、収入印紙で申立手数料800円と登記手数料2,600円、連絡用の郵便切手、必要なときの鑑定料がかかります。鑑定料はほとんどの場合10万円以下です。

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親族以外の成年後見人・付加報酬の求め無しで最も多かった報酬付与額(令和7年7月〜12月)
流動資産額最も多い報酬付与額割合
100万円未満20万円台73.9%
100万円以上500万円未満20万円台80.2%
500万円以上1000万円未満20万円台80.6%
1000万円以上5000万円未満30万円台54.0%
5000万円以上1億円未満60万円台50.3%
1億円以上70万円台43.0%

この節・表の確認資料: 最高裁判所事務総局家庭局「報酬に関する実情調査の集計結果について(令和7年7月〜12月)」(確認日 2026年11月6日)/法務省「成年後見制度・成年後見登記制度Q&A(Q21〜Q25)」(確認日 2026年11月6日)/e-Gov法令検索「民法」(確認日 2026年11月6日)

122026年の法改正:後見・保佐は補助に一本化される

令和8年6月17日に「民法等の一部を改正する法律」(令和8年法律第45号)が成立し、6月24日に公布されました。成年後見制度の見直しは、公布から2年6月を超えない範囲内で政令で定める日に施行されます。e-Gov法令検索では、2026年11月6日時点で施行日は「政令で定める日」のままです。

法務省の概要によると、後見と保佐の制度を廃止して補助の制度に一元化し、本人に必要な範囲で代理権や取消権を付けるようにします。事理弁識能力を欠く常況にある人は、法定の重要な財産行為を取り消せる「特定補助」の仕組みを選べます。利用の必要がなくなれば、能力が回復していなくても制度の利用を終えられるようになります。

任意後見も見直されます。家庭裁判所が監督人による監督が明らかに要らないと認めるときは、監督人を選ばず家庭裁判所が直接監督できるようになります。本人が公正証書で指定した人も契約を発効させる申立てができ、補助を始めても任意後見契約が続くようになります。

施行日前に結んだ任意後見契約にも改正後の法律が適用され、旧法の下で生じた効力は維持されます。今から契約を結ぶ人は、施行後の扱いも公証役場や依頼する専門家に確かめてください。報酬については、補助人が行った事務の内容が考慮要素であることが条文で明確になり、報酬が認められた事案の実績を公表することが予定されています。

13任意後見を行政書士に頼むときの流れ

まず、誰に何を任せたいかを本人が決めます。任意後見人を行政書士にするのか、家族にして書類だけを行政書士に頼むのかで、依頼の中身と費用が変わります。

行政書士が契約の原案を作り、公証役場と内容と日程を調整します。法務省は、任意後見制度を使うには原則として公証役場に出かけて任意後見契約を結ぶ必要があるとしています。作成後、公証人の嘱託で任意後見契約が登記されます。

判断能力が低下したら、任意後見受任者などが家庭裁判所に任意後見監督人の選任を申し立て、監督人が選ばれた時から任意後見人として事務を始めます。法務省は、受任者は本人の判断能力が低下した場合、速やかに申し立てることが求められるとしています。

本人が任せる人と事務を決め、行政書士が契約の原案を作り、公証役場で公正証書にして登記。判断能力が低下したら家庭裁判所に監督人選任を申し立て、選任で任意後見が始まる
図解2026年11月6日時点の法律による流れです。令和8年の改正法の施行後は、効力の始まり方が変わります。拡大して見る ↗

コスモスは、移行型で判断能力が低下したのに監督人を選ばず、委任契約のまま財産管理を続けることが不正の温床として問題になっていると指摘しています。契約書には、報告の頻度と方法を入れておきます。

よくある質問

行政書士は成年後見人になれますか?

なれます。成年後見人等は家庭裁判所が選び、資格の種類は問いません。令和7年に行政書士(行政書士法人を含む)が成年後見人等に選ばれたのは2,235件でした。

任意後見契約は行政書士に頼めますか?

契約の原案づくりと、公正証書にする手続を頼めます。行政書士自身が任意後見人を引き受けることもできます。公正証書の作成には、基本手数料13,000円、登記嘱託手数料1,600円、印紙代2,600円などがかかります。

後見開始の申立書は行政書士に作ってもらえますか?

できません。裁判所に提出する書類を依頼を受けて作るのは、司法書士法3条1項4号により司法書士の業務で、弁護士も扱えます。本人や親族が裁判所の書式を使って自分で作ることはできます。

成年後見は行政書士と司法書士のどちらに頼めばいいですか?

任意後見契約や委任契約の書類は行政書士に頼めます。家庭裁判所への申立書は司法書士か弁護士、親族間の争いや交渉は弁護士です。後見人等になってほしい場合は、どちらも候補になります。

後見人の報酬はいくらですか?

法定後見の報酬は家庭裁判所が本人の資力などから決めます。最高裁判所の令和7年7月〜12月の調査では、親族以外の成年後見人で付加報酬を求めなかった事件は、流動資産100万円以上1000万円未満の約8割が20万円台でした。

コスモス成年後見サポートセンターとは何ですか?

日行連が2010年8月に設立した、行政書士による成年後見の団体です。2023年4月に公益社団法人になりました。全国42支部、会員2,497名、受任件数5,992件(2025年7月現在)です。

法改正で、今結んだ任意後見契約はどうなりますか?

令和8年法律第45号の施行日前に結んだ任意後見契約にも改正後の法律が適用され、旧法の下で生じた効力は維持されます。施行日は、公布から2年6月以内で政令が定めます。

確認した公的情報

この記事の参照元

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