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商法・会社法

株式会社の設立・株式と株主総会

定款の絶対的記載事項5つに発行可能株式総数を紛れ込ませる肢が定番です。特別決議の定足数は定款でも3分の1未満に下げられない点、譲渡制限違反の株式譲渡が当事者間では有効という相対的無効説も要点になります。

要点 8件・確認問題 8読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

最重要ポイント

発起設立と募集設立

発起設立は発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける方法、募集設立は発起人が一部を引き受けたうえで残りについて引受人を募集する方法である(会社法25条1項)。いずれの方法でも各発起人は設立時発行株式を1株以上引き受けなければならない(同2項)。募集設立では設立時株主による創立総会の招集が必要である(65条1項)。払込みは発起人が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所でしなければならず(34条2項・63条1項)、募集設立では払込金保管証明が必要となる(64条)。

覚え方発起人が全部引き受ければ発起設立、募れば募集設立で創立総会

01株式会社の設立・株式と株主総会の重要暗記項目

01
重要度 A / 過去6年 4

発起設立と募集設立

発起設立は発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける方法、募集設立は発起人が一部を引き受けたうえで残りについて引受人を募集する方法である(会社法25条1項)。いずれの方法でも各発起人は設立時発行株式を1株以上引き受けなければならない(同2項)。募集設立では設立時株主による創立総会の招集が必要である(65条1項)。払込みは発起人が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所でしなければならず(34条2項・63条1項)、募集設立では払込金保管証明が必要となる(64条)。

覚え方発起人が全部引き受ければ発起設立、募れば募集設立で創立総会

ひっかけ注意発起設立では発起人が1株も引き受けなくてよいとする誤りが狙われる。各発起人は1株以上を引き受ける。

02
重要度 S / 過去6年 5

定款の絶対的記載事項

株式会社の定款の絶対的記載事項は、目的、商号、本店の所在地、設立に際して出資される財産の価額またはその最低額、発起人の氏名または名称および住所の5つである(会社法27条)。発行可能株式総数は絶対的記載事項ではなく、株式会社の成立の時までに発起人全員の同意によって定款を変更して定めればよい(37条1項)。設立時の定款(原始定款)は公証人の認証を受けなければ効力を生じない(30条1項)。持分会社の定款には認証が不要である。

覚え方目的・商号・本店・出資額・発起人の五つ。発行可能株式総数は後でよい

ひっかけ注意発行可能株式総数を絶対的記載事項に含める誤りが定番。成立の時までに定めればよい。

03
重要度 S / 過去6年 5

変態設立事項と検査役の調査

変態設立事項は、現物出資、財産引受け、発起人が受ける報酬その他の特別の利益、株式会社が負担する設立に関する費用の4つで、定款に記載または記録しなければ効力を生じない(会社法28条)。現物出資・財産引受けについては原則として裁判所の選任する検査役の調査を要するが、定款に記載された価額の総額が500万円を超えない場合、市場価格のある有価証券で定款価額が市場価格以下の場合、弁護士・公認会計士・税理士等の証明(不動産は不動産鑑定士の鑑定評価も必要)を受けた場合は不要である(33条10項)。

覚え方危険な四事項は定款へ。五百万円以下・市場価格・専門家証明なら検査役不要

ひっかけ注意検査役の調査が不要となる金額を「500万円以上」とする誤りが狙われる。正しくは500万円を超えない場合である。

04
重要度 A / 過去6年 3

株主平等原則

会社法109条1項の株主平等原則は、株主をその有する株式の内容および数に応じて平等に取り扱うことを求めるもので、頭数の平等ではない。公開会社でない株式会社は、剰余金の配当を受ける権利、残余財産の分配を受ける権利、株主総会における議決権について、株主ごとに異なる取扱いを定款で定めることができる(同2項)。この定めを設ける定款変更は、総株主の半数以上であって総株主の議決権の4分の3以上にあたる多数による特殊決議を要する(309条4項)。株主の責任は引受価額を限度とする(104条)。

覚え方平等は株式の数と内容に応じて。非公開会社なら属人的定めも可

ひっかけ注意株主平等原則を頭数の平等と理解させる誤り、および非公開会社の属人的定めを普通決議で定めうるとする誤りが狙われる。

05
重要度 S / 過去6年 5

株式譲渡自由の原則

株主はその有する株式を譲渡することができるのが原則である(会社法127条)。定款による譲渡制限に反してされた譲渡について、最判昭和48年6月15日は、会社に対する関係では効力を生じないが譲渡の当事者間では有効であるとした(相対的無効説)。したがって譲受人は会社に対して名義書換を請求できず、会社は譲渡人を株主として扱えば足りるが、譲渡人は譲受人に対して株主の地位を移転する義務を負う。権利株の譲渡や株券発行前の譲渡も会社に対抗できない(35条・128条2項)。

覚え方承認なしの譲渡も当事者間では有効、会社には主張できない

ひっかけ注意譲渡制限に反する譲渡が当事者間でも無効とする誤りが定番。判例は相対的無効説を採る。

06
重要度 A / 過去6年 3

譲渡制限株式の承認手続

譲渡等の承認をするか否かの決定は、取締役会設置会社では取締役会、それ以外の会社では株主総会が行う(会社法139条1項)。承認しない場合、会社は対象株式を買い取るか指定買取人を指定しなければならない。会社が買い取る旨およびその数の決定は株主総会の特別決議による(140条2項・309条2項1号)。この株主総会において譲渡等承認請求者は議決権を行使できない(140条3項)。会社が請求の日から2週間以内に承認するか否かの通知をしないときは承認したものとみなされる(145条1号)。

覚え方承認は取締役会、買取りは特別決議。二週間黙れば承認とみなす

ひっかけ注意会社が買取りを決定する際に譲渡承認請求者が議決権を行使できるとする誤りが狙われる。140条3項が排除している。

07
重要度 A / 過去6年 3

自己株式の取得

株主との合意による自己株式の有償取得には、あらかじめ株主総会の決議で、取得する株式の数、交付する金銭等の内容および総額、株式を取得することができる期間(1年を超えることができない)を定める(会社法156条1項)。特定の株主から取得する場合は特別決議を要し(309条2項2号)、当該特定の株主は議決権を行使できない(160条4項)。他の株主には自己を売主に追加するよう請求する権利がある(同3項)。株主に交付する金銭等の総額は取得の効力発生日における分配可能額を超えてはならない(461条1項)。

覚え方枠は一年以内、特定の株主からは特別決議と売主追加請求権

ひっかけ注意自己株式の取得に財源規制がないとする誤り、および特定の株主からの取得を普通決議でできるとする誤りが狙われる。

08
重要度 A / 過去6年 4

株主総会の権限

取締役会を設置しない株式会社の株主総会は、会社法に規定する事項および株式会社の組織・運営・管理その他一切の事項について決議できる万能の意思決定機関である(295条1項)。これに対し取締役会設置会社の株主総会は、会社法に規定する事項および定款で定めた事項に限り決議できる(同2項)。法律により株主総会の決議を必要とする事項について、取締役や取締役会その他の機関が決定できる旨の定款の定めは効力を有しない(同3項)。取締役会設置会社では招集の際に定めた目的事項以外は決議できない(309条5項)。

覚え方取締役会がなければ万能、あれば法定事項と定款事項に限定

ひっかけ注意取締役会設置会社でも株主総会が一切の事項を決議できるとする誤りが狙われる。権限は限定されている。

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02試験で正誤を分けるチェック順

  1. 1
    設立方法を分ける。募集設立では創立総会が要り、現物出資等の価額不足について発起人の過失免責が認められない

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  2. 2
    定款の記載事項を仕分ける。絶対的記載事項は目的・商号・本店の所在地・出資される財産の価額または最低額・発起人の氏名等の5つ

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  3. 3
    総会の決議なら要件を当てはめる。普通決議は定款で定足数を排除できるが、特別決議は3分の1未満にできない

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

03この論点の根拠

関連法令
会社法
内容の基準日
2026年4月1日
復習方法
要点を確認した後、下の○×問題で条件の違いを見分ける

法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。

問題演習

株式会社の設立・株式と株主総会の○×一問一答

1/8解答 0・正解 0

商法・会社法重要度 S頻出度 14/24(編集部の目安)

株主総会の決議要件

定款の変更や事業の全部の譲渡などの特別決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行われる。

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