区分所有法・再生
区分所有権と管理組合|原則・例外と判断の手順【2026年度試験対応】
専有部分を所有すると、建物全体の管理にも参加する立場になります。所有者・居住者・管理者を分けて判断します。構造上区分され、独立して用途に供することができる部分が区分所有権の対象になる。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 5問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01。
まず押さえるポイント
専有部分を所有すると、建物全体の管理にも参加する立場になります。所有者・居住者・管理者を分けて判断します。構造上区分され、独立して用途に供することができる部分が区分所有権の対象になる。
法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-09
設例を解く判断手順
条件をこの順に確認してから、各記述の正誤を判断します。
- 所有者と占有者を特定する
- 共同利益への影響を確認する
- 使用請求の必要性と償金を分ける
区分所有の成立
構造上区分され、独立して用途に供することができる部分が区分所有権の対象になる。
確認例:一棟の建物の内部を線で区切れば、構造上の独立性がなくても各部分に区分所有権が成立する。
誤り。区分所有法1条は構造上の区分と独立した用途利用を要件とする。単に図面上で線を引くことでは足りない。
組合の構成員
区分所有者は全員で管理のための団体を構成する。
確認例:住戸を購入した区分所有者は、入会届を提出しなければ管理のための団体に加わらない。
誤り。団体は区分所有者全員で構成される。任意加入の自治会とは異なり、入会申込みを成立要件としない。
賃借人の地位
賃借人は専有部分の占有者であり、賃借したことだけで区分所有者にはならない。
確認例:所有者から住戸を借りて入居した者は、その賃貸借だけで区分所有者となる。
誤り。区分所有者は区分所有権を有する者をいう。住んでいることと所有権を持つことを区別する。
共同利益
区分所有者は建物の保存に有害な行為その他共同の利益に反する行為をしてはならない。
確認例:専有部分の内部で行う工事であっても、建物の保存に有害な行為は許されない。
正しい。専有部分だから自由という結論にはならない。躯体を損傷する工事などは共同利益の規律を受ける。
占有者にも及ぶ義務
共同利益に反する行為の禁止は、区分所有者以外の専有部分の占有者にも準用される。
確認例:賃借人には区分所有法上の共同利益に反する行為の禁止は及ばない。
誤り。6条3項は占有者にも禁止を準用する。管理組合に加入しないことと、使用上の規律を受けないことは別である。
必要な立入り
保存又は改良に必要な範囲で他の専有部分等の使用を請求できるが、損害には償金が必要になる。
確認例:必要な配管修理のため他の専有部分の使用を請求した場合、損害が生じたときは償金の問題が生じる。
正しい。6条2項の使用請求は無制限の立入り権ではない。必要な範囲と損害の償金を一緒に押さえる。
賃貸中の組合員
賃貸中でも所有者は管理団体の構成員であり、賃借人への貸与で交代しない。
確認例:Aが住戸をBへ貸して転居した。管理団体の構成員はAからBに交代する。
誤り。所有権はAに残るため構成員もAである。Bには使用上の義務が及ぶが、それと組合員資格を分ける。
修理と補償
必要な使用請求が認められる場合も、損害があれば償金を支払う。
確認例:共用管の修理に必要な範囲で他の住戸を使用し、床に損害を与えた。使用請求が適法でも償金が問題になる。
正しい。必要性は使用を求める根拠であり、損害の負担を免除する根拠ではない。必要範囲と償金を別々に判断する。
設例の結論と判断を分けた条件
同じ論点でも、判断に使う条件を取り違えると結論が変わります。問題の数字や前提はこの教材の独自設例です。
| 設例 | 記述の判定 | 判断を決めた条件 |
|---|---|---|
| 賃貸中の組合員 | 誤り | 所有権はAに残るため構成員もAである。Bには使用上の義務が及ぶが、それと組合員資格を分ける。 |
| 修理と補償 | 正しい | 必要性は使用を求める根拠であり、損害の負担を免除する根拠ではない。必要範囲と償金を別々に判断する。 |
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
この解説の一次資料
- 建物の区分所有等に関する法律確認日:2026-09-09
区分所有権と管理組合|区分所有の成立
構造上区分され、独立して用途に供することができる部分が区分所有権の対象になる。 確認例:一棟の建物の内部を線で区切れば、構造上の独立性がなくても各部分に区分所有権が成立する。 誤り。区分所有法1条は構造上の区分と独立した用途利用を要件とする。単に図面上で線を引くことでは足りない。
覚え方区分所有の成立:構造上区分され、独立して用途に供することができる部分が区分所有権の対象になる。
01区分所有権と管理組合の重要暗記項目
区分所有権と管理組合|区分所有の成立
構造上区分され、独立して用途に供することができる部分が区分所有権の対象になる。 確認例:一棟の建物の内部を線で区切れば、構造上の独立性がなくても各部分に区分所有権が成立する。 誤り。区分所有法1条は構造上の区分と独立した用途利用を要件とする。単に図面上で線を引くことでは足りない。
覚え方区分所有の成立:構造上区分され、独立して用途に供することができる部分が区分所有権の対象になる。
ひっかけ注意区分所有法1条は構造上の区分と独立した用途利用を要件とする。単に図面上で線を引くことでは足りない。
区分所有権と管理組合|組合の構成員
区分所有者は全員で管理のための団体を構成する。 確認例:住戸を購入した区分所有者は、入会届を提出しなければ管理のための団体に加わらない。 誤り。団体は区分所有者全員で構成される。任意加入の自治会とは異なり、入会申込みを成立要件としない。
覚え方組合の構成員:区分所有者は全員で管理のための団体を構成する。
ひっかけ注意団体は区分所有者全員で構成される。任意加入の自治会とは異なり、入会申込みを成立要件としない。
区分所有権と管理組合|賃借人の地位
賃借人は専有部分の占有者であり、賃借したことだけで区分所有者にはならない。 確認例:所有者から住戸を借りて入居した者は、その賃貸借だけで区分所有者となる。 誤り。区分所有者は区分所有権を有する者をいう。住んでいることと所有権を持つことを区別する。
覚え方賃借人の地位:賃借人は専有部分の占有者であり、賃借したことだけで区分所有者にはならない。
ひっかけ注意区分所有者は区分所有権を有する者をいう。住んでいることと所有権を持つことを区別する。
区分所有権と管理組合|共同利益
区分所有者は建物の保存に有害な行為その他共同の利益に反する行為をしてはならない。 確認例:専有部分の内部で行う工事であっても、建物の保存に有害な行為は許されない。 正しい。専有部分だから自由という結論にはならない。躯体を損傷する工事などは共同利益の規律を受ける。
覚え方共同利益:区分所有者は建物の保存に有害な行為その他共同の利益に反する行為をしてはならない。
ひっかけ注意専有部分だから自由という結論にはならない。躯体を損傷する工事などは共同利益の規律を受ける。
区分所有権と管理組合|占有者にも及ぶ義務
共同利益に反する行為の禁止は、区分所有者以外の専有部分の占有者にも準用される。 確認例:賃借人には区分所有法上の共同利益に反する行為の禁止は及ばない。 誤り。6条3項は占有者にも禁止を準用する。管理組合に加入しないことと、使用上の規律を受けないことは別である。
覚え方占有者にも及ぶ義務:共同利益に反する行為の禁止は、区分所有者以外の専有部分の占有者にも準用される。
ひっかけ注意6条3項は占有者にも禁止を準用する。管理組合に加入しないことと、使用上の規律を受けないことは別である。
区分所有権と管理組合|必要な立入り
保存又は改良に必要な範囲で他の専有部分等の使用を請求できるが、損害には償金が必要になる。 確認例:必要な配管修理のため他の専有部分の使用を請求した場合、損害が生じたときは償金の問題が生じる。 正しい。6条2項の使用請求は無制限の立入り権ではない。必要な範囲と損害の償金を一緒に押さえる。
覚え方必要な立入り:保存又は改良に必要な範囲で他の専有部分等の使用を請求できるが、損害には償金が必要になる。
ひっかけ注意6条2項の使用請求は無制限の立入り権ではない。必要な範囲と損害の償金を一緒に押さえる。
区分所有権と管理組合|賃貸中の組合員
賃貸中でも所有者は管理団体の構成員であり、賃借人への貸与で交代しない。 確認例:Aが住戸をBへ貸して転居した。管理団体の構成員はAからBに交代する。 誤り。所有権はAに残るため構成員もAである。Bには使用上の義務が及ぶが、それと組合員資格を分ける。
覚え方賃貸中の組合員:賃貸中でも所有者は管理団体の構成員であり、賃借人への貸与で交代しない。
ひっかけ注意所有権はAに残るため構成員もAである。Bには使用上の義務が及ぶが、それと組合員資格を分ける。
区分所有権と管理組合|修理と補償
必要な使用請求が認められる場合も、損害があれば償金を支払う。 確認例:共用管の修理に必要な範囲で他の住戸を使用し、床に損害を与えた。使用請求が適法でも償金が問題になる。 正しい。必要性は使用を求める根拠であり、損害の負担を免除する根拠ではない。必要範囲と償金を別々に判断する。
覚え方修理と補償:必要な使用請求が認められる場合も、損害があれば償金を支払う。
ひっかけ注意必要性は使用を求める根拠であり、損害の負担を免除する根拠ではない。必要範囲と償金を別々に判断する。
覚える数字と、狙われる引っかけ
- ひっかけ区分所有法1条は構造上の区分と独立した用途利用を要件とする。単に図面上で線を引くことでは足りない。
- ひっかけ団体は区分所有者全員で構成される。任意加入の自治会とは異なり、入会申込みを成立要件としない。
- ひっかけ区分所有者は区分所有権を有する者をいう。住んでいることと所有権を持つことを区別する。
- ひっかけ6条3項は占有者にも禁止を準用する。管理組合に加入しないことと、使用上の規律を受けないことは別である。
- ひっかけ所有権はAに残るため構成員もAである。Bには使用上の義務が及ぶが、それと組合員資格を分ける。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1構造上区分され、独立して用途に供することができる部分が区分所有権の対象になる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2区分所有者は全員で管理のための団体を構成する。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3賃借人は専有部分の占有者であり、賃借したことだけで区分所有者にはならない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 4区分所有者は建物の保存に有害な行為その他共同の利益に反する行為をしてはならない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 5共同利益に反する行為の禁止は、区分所有者以外の専有部分の占有者にも準用される。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 6保存又は改良に必要な範囲で他の専有部分等の使用を請求できるが、損害には償金が必要になる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 7賃貸中でも所有者は管理団体の構成員であり、賃借人への貸与で交代しない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 8必要な使用請求が認められる場合も、損害があれば償金を支払う。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 関連法令
- 建物の区分所有等に関する法律
- 内容の基準日
- 2026-04-01
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
区分所有権と管理組合の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
区分所有法・再生重要度 B
区分所有権と管理組合|区分所有の成立
一棟の建物の内部を線で区切れば、構造上の独立性がなくても各部分に区分所有権が成立する。
区分所有権と管理組合の○×一問一答8問|問題と解説
この論点で収録している8問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
区分所有権と管理組合|区分所有の成立重要度B一棟の建物の内部を線で区切れば、構造上の独立性がなくても各部分に区分所有権が成立する。
答え:×(誤り)
解説
誤り。区分所有法1条は構造上の区分と独立した用途利用を要件とする。単に図面上で線を引くことでは足りない。 要点:構造上区分され、独立して用途に供することができる部分が区分所有権の対象になる。 根拠:建物の区分所有等に関する法律 第1条。
問2
区分所有権と管理組合|組合の構成員重要度B住戸を購入した区分所有者は、入会届を提出しなければ管理のための団体に加わらない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。団体は区分所有者全員で構成される。任意加入の自治会とは異なり、入会申込みを成立要件としない。 要点:区分所有者は全員で管理のための団体を構成する。 根拠:建物の区分所有等に関する法律 第3条。
問3
区分所有権と管理組合|賃借人の地位重要度B所有者から住戸を借りて入居した者は、その賃貸借だけで区分所有者となる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。区分所有者は区分所有権を有する者をいう。住んでいることと所有権を持つことを区別する。 要点:賃借人は専有部分の占有者であり、賃借したことだけで区分所有者にはならない。 根拠:建物の区分所有等に関する法律 第2条。
問4
区分所有権と管理組合|共同利益重要度B専有部分の内部で行う工事であっても、建物の保存に有害な行為は許されない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。専有部分だから自由という結論にはならない。躯体を損傷する工事などは共同利益の規律を受ける。 要点:区分所有者は建物の保存に有害な行為その他共同の利益に反する行為をしてはならない。 根拠:建物の区分所有等に関する法律 第6条。
問5
区分所有権と管理組合|占有者にも及ぶ義務重要度B賃借人には区分所有法上の共同利益に反する行為の禁止は及ばない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。6条3項は占有者にも禁止を準用する。管理組合に加入しないことと、使用上の規律を受けないことは別である。 要点:共同利益に反する行為の禁止は、区分所有者以外の専有部分の占有者にも準用される。 根拠:建物の区分所有等に関する法律 第6条。
問6
区分所有権と管理組合|必要な立入り重要度B必要な配管修理のため他の専有部分の使用を請求した場合、損害が生じたときは償金の問題が生じる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。6条2項の使用請求は無制限の立入り権ではない。必要な範囲と損害の償金を一緒に押さえる。 要点:保存又は改良に必要な範囲で他の専有部分等の使用を請求できるが、損害には償金が必要になる。 根拠:建物の区分所有等に関する法律 第6条。
問7
区分所有権と管理組合|賃貸中の組合員重要度BAが住戸をBへ貸して転居した。管理団体の構成員はAからBに交代する。
答え:×(誤り)
解説
誤り。所有権はAに残るため構成員もAである。Bには使用上の義務が及ぶが、それと組合員資格を分ける。 要点:賃貸中でも所有者は管理団体の構成員であり、賃借人への貸与で交代しない。 根拠:建物の区分所有等に関する法律 第3条/建物の区分所有等に関する法律 第6条。
問8
区分所有権と管理組合|修理と補償重要度B共用管の修理に必要な範囲で他の住戸を使用し、床に損害を与えた。使用請求が適法でも償金が問題になる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。必要性は使用を求める根拠であり、損害の負担を免除する根拠ではない。必要範囲と償金を別々に判断する。 要点:必要な使用請求が認められる場合も、損害があれば償金を支払う。 根拠:建物の区分所有等に関する法律 第6条。
収録している全問から、分野・重要度で解く
区分所有法・再生158問、民法・登記88問、規約・管理実務80問、建物・設備118問、管理適正化法58問を収録。