借地借家法・民法
敷金はいつ返す?返還時期・家賃への充当を解説【賃貸不動産経営管理士】【2026年度試験対応】
敷金の意味、明渡しと返還の順序、未払い家賃への充当を民法622条の2で整理。礼金との違いや、借主が家賃の代わりに敷金を使えるかを確認します。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
- 法令基準日
- 2026-04-01
- 最終確認日
- 2026-08-15
- 確認
- chintaikanrishi-critical-review-2026-08-15

2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01。
まず押さえるポイント
敷金は、名称を問わず、賃料など賃貸借から生じる借主の金銭債務を担保するために交付する金銭です。原則として賃貸借が終了し、目的物の返還を受けたときに、未払い債務を差し引いた残額を返還します。
法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-08
「保証金」という名前でも敷金になり得る
敷金かどうかは、契約書の見出しだけでなく、何のために預ける金銭かで判断します。賃貸借に基づく借主の債務を担保する金銭なら、別の名称でも民法上の敷金に当たり得ます。
返還しない契約上の対価である礼金と、債務を控除した残額を返す敷金は性質が異なります。敷引きなどの特約がある場合も、その有効性は別途確認する必要があり、名称だけで全額不返還と判断できません。
契約終了だけでなく、明渡しも確認する

返還の基本時点:賃貸借終了+目的物の返還:終了だけで判断しない。返還額:敷金−借主の未払い債務:常に全額ではない。存続中の充当:貸主は不履行債務に充当できる:借主から充当を請求できない
図を大きく見る通常の契約終了の場面では、賃貸借が終了し、貸主が目的物の返還を受けたときに敷金を精算します。借主が先に敷金を返すよう求め、返されるまで明渡しを拒めると単純に考えてはいけません。
返還するのは、未払い賃料や借主が負担すべき原状回復費用などを控除した残額です。貸主が敷金の全額をいったん返してから、別に未払い金を請求しなければならないわけではありません。
| 項目 | 押さえる内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 返還の基本時点 | 賃貸借終了+目的物の返還 | 終了だけで判断しない |
| 返還額 | 敷金−借主の未払い債務 | 常に全額ではない |
| 存続中の充当 | 貸主は不履行債務に充当できる | 借主から充当を請求できない |
敷金があっても「今月の家賃は払わない」は通らない
賃貸借が続いている間、借主に金銭債務の不履行があれば、貸主は敷金をその弁済に充てることができます。ただし、借主は敷金を充当するよう請求できません。
例えば敷金20万円を預け、家賃が8万円の契約でも、借主が「敷金から払っておいてください」と一方的に支払を止められる制度ではありません。担保として預けることと、家賃を前払いすることは区別します。
適法な賃借権譲渡と出題例も確認
民法622条の2は、借主が適法に賃借権を譲渡した場合も敷金返還の場面として定めています。一方、貸主側の所有者変更では、賃貸人の地位の移転と敷金返還債務の承継を検討します。誰が交代したかを先に確認してください。
令和5年度問20では、敷金契約の性質や返還が扱われています。敷金は契約開始前に払った金銭に限る、常に全額を先に返す、といった条件を勝手に付け足さないことがポイントです。
出題例の原本・年度別問題
過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。
- 令和5年度 問20
敷金の性質と返還額・時期を確認する
公式の公表資料を確認する
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
この解説の一次資料
- e-Gov:民法622条の2・605条の2確認日:2026-09-08
- 試験実施団体:過去の試験問題確認日:2026-09-08

敷金返還は契約終了に加えて明渡し後です。貸主は債務へ充当できますが、借主から充当を求めることはできません。
敷金返還債務の発生時期
敷金返還債務は、①賃貸借が終了し、かつ賃貸物の返還を受けたとき、又は②賃借人が適法に賃借権を譲り渡したときに発生する(622条の2第1項)。明渡しが先履行であり、敷金の返還と明渡しは同時履行の関係に立たないため、賃借人は敷金の返還を受けるまで明渡しを拒むことはできない。返還額は敷金から未払賃料・原状回復費用等の賃借人の債務を控除した残額である。
覚え方敷金は出てから返る、明渡しが先・同時履行ではない
最重要・比較表
建物が売られたとき住み続けられるかは対抗要件の先後で決まる
最初に、借主の引渡しや賃借権の登記と、買主の所有権登記や抵当権の登記のどちらが先かを確認します。先に対抗要件を備えた方が優先します。
| 事由 | 借主が先に対抗要件を備えていた場合 | 買主の登記や抵当権の登記が先の場合 | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 対抗要件になるもの | 不動産登記に加えて、借地借家法により賃貸物件の引渡しも対抗要件として認められる | 買主は所有権の移転登記、銀行等は抵当権の登記が対抗要件になる | 借主は賃借権の登記を貸主に強制できないため、引渡しが実質的な対抗要件です。 |
| 賃貸借契約はどうなるか最重要 | 新所有者を貸主として、賃貸借契約はそのまま継続する | 買主や競売の買受人には引き継がれず、賃貸借は終了する | 契約が引き継がれるかどうかが、以下の敷金や明渡しの結論を決めます。 |
| 新所有者からの明渡し請求 | 請求できない | 請求できる | 先に対抗要件を備えた方の権利が優先する、という原則をそのまま当てはめます。 |
| 敷金の扱い | 敷金に関する権利義務は当然に新貸主へ承継され、返還債務も新貸主が負う | 新所有者は貸主にならないため、敷金を承継しない | 敷金が移るのは、賃貸人たる地位が移った場合に限られます。 |
| 借主に残される保護 | 所有権が他の者に移ったときは賃貸借が終了する旨の特約を定めても、借主に不利な特約として無効になる | 抵当権の実行による競売では、買受けの日から6か月間だけ建物の明渡しが猶予される | 6か月の明渡猶予は住み続けられる権利ではなく、退去までの猶予にすぎません。 |
対抗要件になるもの
- 借主が先に対抗要件を備えていた場合
- 不動産登記に加えて、借地借家法により賃貸物件の引渡しも対抗要件として認められる
- 買主の登記や抵当権の登記が先の場合
- 買主は所有権の移転登記、銀行等は抵当権の登記が対抗要件になる
判断ポイント
借主は賃借権の登記を貸主に強制できないため、引渡しが実質的な対抗要件です。
賃貸借契約はどうなるか
最重要- 借主が先に対抗要件を備えていた場合
- 新所有者を貸主として、賃貸借契約はそのまま継続する
- 買主の登記や抵当権の登記が先の場合
- 買主や競売の買受人には引き継がれず、賃貸借は終了する
判断ポイント
契約が引き継がれるかどうかが、以下の敷金や明渡しの結論を決めます。
新所有者からの明渡し請求
- 借主が先に対抗要件を備えていた場合
- 請求できない
- 買主の登記や抵当権の登記が先の場合
- 請求できる
判断ポイント
先に対抗要件を備えた方の権利が優先する、という原則をそのまま当てはめます。
敷金の扱い
- 借主が先に対抗要件を備えていた場合
- 敷金に関する権利義務は当然に新貸主へ承継され、返還債務も新貸主が負う
- 買主の登記や抵当権の登記が先の場合
- 新所有者は貸主にならないため、敷金を承継しない
判断ポイント
敷金が移るのは、賃貸人たる地位が移った場合に限られます。
借主に残される保護
- 借主が先に対抗要件を備えていた場合
- 所有権が他の者に移ったときは賃貸借が終了する旨の特約を定めても、借主に不利な特約として無効になる
- 買主の登記や抵当権の登記が先の場合
- 抵当権の実行による競売では、買受けの日から6か月間だけ建物の明渡しが猶予される
判断ポイント
6か月の明渡猶予は住み続けられる権利ではなく、退去までの猶予にすぎません。
混同注意・比較表
敷金は貸主が代わると引き継がれ、借主が代わると引き継がれない
最初に確認するのは、交代したのが貸主か借主かです。同じ交代でも敷金が新しい当事者へ移るかどうかは正反対になり、精算する相手も変わります。
| 事由 | 貸主が交代した場合 | 借主が交代した場合 | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 敷金の承継最重要 | 新貸主に承継される | 新借主に承継されない | 結論が正反対なので、まず交代したのが貸す側か借りる側かを見分けます。 |
| 引き継がれる額・精算 | 旧貸主に対する未払賃料等を控除した残額が、新貸主に引き継がれる | 未払賃料等を控除した残額は旧借主に返還され、そこで精算が終わる | どちらも未払賃料等を先に差し引く点は共通で、違うのは残額の行き先です。 |
| そう扱う理由 | 承継されないと、オーナーが変わるたびに借主が敷金を差し入れ直すことになり負担が大きいため | 承継されると、旧借主が差し入れた敷金で新借主の未払賃料等が担保されてしまうため | 誰の債務を担保するための金なのかを考えると、結論を暗記せずに導けます。 |
| 前提となる条件 | 借主が先に引渡しや賃借権の登記という対抗要件を備えていること。備えていなければ賃貸借自体が引き継がれず、敷金も承継されない | 賃借権の譲渡について貸主の承諾があること。承諾を得た適法な譲渡でも敷金は移らない | 貸主交代でも、対抗要件がなければ新所有者は貸主にならず敷金も承継しません。 |
敷金の承継
最重要- 貸主が交代した場合
- 新貸主に承継される
- 借主が交代した場合
- 新借主に承継されない
判断ポイント
結論が正反対なので、まず交代したのが貸す側か借りる側かを見分けます。
引き継がれる額・精算
- 貸主が交代した場合
- 旧貸主に対する未払賃料等を控除した残額が、新貸主に引き継がれる
- 借主が交代した場合
- 未払賃料等を控除した残額は旧借主に返還され、そこで精算が終わる
判断ポイント
どちらも未払賃料等を先に差し引く点は共通で、違うのは残額の行き先です。
そう扱う理由
- 貸主が交代した場合
- 承継されないと、オーナーが変わるたびに借主が敷金を差し入れ直すことになり負担が大きいため
- 借主が交代した場合
- 承継されると、旧借主が差し入れた敷金で新借主の未払賃料等が担保されてしまうため
判断ポイント
誰の債務を担保するための金なのかを考えると、結論を暗記せずに導けます。
前提となる条件
- 貸主が交代した場合
- 借主が先に引渡しや賃借権の登記という対抗要件を備えていること。備えていなければ賃貸借自体が引き継がれず、敷金も承継されない
- 借主が交代した場合
- 賃借権の譲渡について貸主の承諾があること。承諾を得た適法な譲渡でも敷金は移らない
判断ポイント
貸主交代でも、対抗要件がなければ新所有者は貸主にならず敷金も承継しません。
01敷金|試験の判断カードの重要暗記項目
敷金返還債務の発生時期
敷金返還債務は、①賃貸借が終了し、かつ賃貸物の返還を受けたとき、又は②賃借人が適法に賃借権を譲り渡したときに発生する(622条の2第1項)。明渡しが先履行であり、敷金の返還と明渡しは同時履行の関係に立たないため、賃借人は敷金の返還を受けるまで明渡しを拒むことはできない。返還額は敷金から未払賃料・原状回復費用等の賃借人の債務を控除した残額である。
覚え方敷金は出てから返る、明渡しが先・同時履行ではない
ひっかけ注意「同時履行の関係に立つ」は誤り。契約終了時に当然に発生するとする誤りもセットで狙われる。
敷金の返還時期と明渡し
民法622条の2により、敷金返還債務は①賃貸借が終了し、かつ賃貸物の返還を受けたとき、又は②賃借人が適法に賃借権を譲り渡したときに発生する。判例も明渡しが先履行であり、敷金返還と明渡しは同時履行の関係に立たないとする。賃貸人は賃借人が賃料等の債務を履行しないときは敷金を充当できるが、賃借人の側から充当を請求することはできない。返還の時期は契約で定めるのが通常である。
覚え方明け渡してから敷金が返る、充当を求められるのは貸主だけ
ひっかけ注意同時履行と誤らせる出題が定番。借主から「敷金を最後の家賃に充ててほしい」も認められない。
敷引特約の有効性
最高裁平成23年3月24日判決は、契約書に敷引金の額が明確に記載され賃借人がその負担を認識して契約した場合、敷引金の額が賃料の額等に照らして高額に過ぎるなどの事情がない限り、敷引特約は消費者契約法10条により無効とはならないとした。同判決の事案では、月額賃料のおおむね2倍から3.5倍にあたる敷引金が有効とされている。敷引きは通常損耗の補修費用等をあらかじめ賃借人が負担する趣旨と解される。
覚え方敷引きは額が書いてあって高すぎなければ通る
ひっかけ注意「敷引特約は消費者契約法により当然に無効」も「合意があれば額を問わず有効」も誤り。判断の分かれ目は賃料額との対比である。
敷金の充当
賃貸人は賃貸借の継続中でも、賃借人が賃料等の債務を履行しないときは敷金をその弁済に充てることができるが、賃借人の側から充当を請求することはできない(622条の2第2項)。敷金は賃貸人のための担保だからである。したがって「敷金があるから最後の月の賃料は払わない」という主張は認められない。賃貸人が充当した場合には、賃借人が減少分を補填する義務を負う旨の特約を置くのが通常である。
覚え方敷金の充当は貸主からは可・借主からは不可
ひっかけ注意賃借人が「敷金があるから最後の月の家賃は払わない」と主張できるかが典型論点。できないのが正解である。
賃借人の交替と敷金
賃借権が適法に譲渡された場合、旧賃借人が差し入れた敷金は新賃借人に当然には承継されない。旧賃借人の未払賃料等を控除した残額が旧賃借人へ返還され、新賃借人は改めて敷金を差し入れることになる。当事者が合意すれば承継させることも可能である。賃貸人が交替する場合には敷金返還債務が当然に譲受人へ承継されるのと結論が逆になる点が繰り返し問われる。
覚え方借主交替は敷金を精算して返す、貸主交替は敷金がついていく
ひっかけ注意賃借人が交替しても敷金が当然に新賃借人へ引き継がれるとする誤りが定番である。
敷金の承継
民法605条の2第4項により、賃貸人たる地位が譲受人に移転したときは、費用の償還債務及び敷金の返還債務は譲受人が承継する。旧賃貸人に対する未払賃料等があれば、これを控除した残額について承継される。これに対し賃借権が適法に譲渡された場合、旧賃借人が差し入れた敷金は新賃借人に当然には承継されず、旧賃借人に返還される。貸主交代なら承継、借主交代なら不承継と覚える。
覚え方敷金は、貸主が代われば付いていく、借主が代われば付いていかない
ひっかけ注意賃借人の交代でも敷金が承継されるとする誤りが狙われる。承継されるのは貸主交代の場合である。
敷金の精算
敷金からは未払賃料、原状回復費用の賃借人負担分、その他契約上の債務を控除できる。精算にあたっては部位ごとの損耗の内容、負担区分の理由、経過年数を考慮した負担割合、単価と数量を明細で示す。契約書に定めた期限内に返還し、遅れれば遅延損害金の問題となる。根拠を示さない一方的な控除は、少額訴訟や紛争処理機関への申立てにつながりやすい。
覚え方精算は、何を・なぜ・いくら引くかを書いて返す
ひっかけ注意「敷引特約があれば説明不要」は誤り。控除の透明性が求められる。
敷金の意義
敷金とは、いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう(622条の2第1項柱書)。したがって「保証金」という名目でも担保目的であれば敷金である。返還しない約定の礼金・権利金は担保の性質を持たないため敷金ではない。敷引特約は消費者契約法10条により無効となる余地がある。
覚え方名前は何でもよい、担保目的なら敷金・返さない礼金は敷金でない
ひっかけ注意名目だけで判断させる誤りと、逆に礼金まで敷金に含めさせる誤りの両方が狙われる。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1名目ではなく、賃貸借に基づく金銭債務を担保する目的で交付された金銭かで敷金を判定する
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2賃貸人は弁済期の賃借人債務へ敷金を充当できるが、賃借人から充当を請求することはできない
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3返還時期は明渡しまたは適法な賃借権譲渡のときで、所有権移転時の賃貸人地位承継も確認する
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 内容の基準日
- 2026-04-01
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
敷金|試験の判断カードの○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
管理実務重要度 S
敷金の返還時期と明渡し
敷金の返還債務は賃貸借契約の終了と同時に発生し、賃借人は敷金の返還を受けるまで建物の明渡しを拒むことができる。
敷金|試験の判断カードの○×一問一答8問|問題と解説
この論点で収録している8問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
敷金の返還時期と明渡し重要度S敷金の返還債務は賃貸借契約の終了と同時に発生し、賃借人は敷金の返還を受けるまで建物の明渡しを拒むことができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。敷金返還債務は明渡し時に発生し、明渡しが先履行で同時履行の関係に立たない。
問2
敷引特約の有効性重要度S賃貸借契約に敷金のうち一定額を返還しない旨のいわゆる敷引特約が定められている場合、その特約は、敷引金の額が賃料の額等に照らして高額に過ぎるなどの事情がない限り有効である。
答え:○(正しい)
解説
正しい。最高裁は、敷引金が高額に過ぎるなどの事情がない限り消費者契約法10条には反しないとした。
問3
敷金返還債務の発生時期重要度S敷金返還債務は賃貸借契約の終了と同時に発生するから、賃借人は建物の明渡しと敷金の返還が同時履行の関係にあると主張できる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。敷金返還債務は賃貸借が終了し、かつ賃貸物の返還を受けたときに発生するため、明渡しが先履行となる。
問4
敷金の承継重要度A賃貸建物が譲渡されて賃貸人たる地位が移転した場合、敷金に関する権利義務は新たな賃貸人に承継される。
答え:○(正しい)
解説
正しい。賃貸人の地位が移転すると、敷金返還債務は譲受人に承継される。
問5
敷金の精算重要度A敷金から原状回復費用を控除する場合、内訳を示すとかえって交渉を招くため、控除後の残額のみを賃借人に通知すれば足りる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。控除項目と根拠を明細で示すことが、紛争予防の観点から必要である。
問6
敷金の充当重要度A賃借人は、賃料を滞納した場合、賃貸人に対して敷金をその賃料債務の弁済に充てることを請求することができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。充当できるのは賃貸人側からであり、賃借人から充当を請求することはできない(民法622条の2第2項)。
問7
賃借人の交替と敷金重要度A賃借人が賃貸人の承諾を得て適法に賃借権を譲り渡したときは、賃貸人は敷金の残額を旧賃借人に返還しなければならない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。民法622条の2第1項2号により、賃借権の適法な譲渡時に敷金返還債務が発生する。
問8
敷金の意義重要度B保証金や権利金という名目で交付された金銭は、賃貸借に基づく債務を担保する目的のものであっても、民法上の敷金には当たらない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。民法622条の2は「いかなる名目によるかを問わず」と定めており、担保目的で交付されれば敷金に当たる。
敷金|試験の判断カードの問題を続けて解く
この論点に対応する8問を絞り込んで出題します。