行政法
行政書士の審査請求・再調査・再審査請求|違いと期間の覚え方【2026年度試験対応】
行政不服審査法の3種類を、請求先、個別の法律の根拠、対象、期間で比較。再調査を先に選んだ場合と、決定を待たず審査請求できる例外も解説します。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

記事内容を表す生成イメージ。
2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01。
まず押さえるポイント
審査請求は行政不服審査法の一般的な制度です。再調査の請求と再審査請求は、個別の法律が認める場合に限られます。「再」という名前だけで順番を暗記せず、処分庁に見直しを求める再調査と、裁決後の不服を扱う再審査を区別します。
法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-12
審査請求は一般制度、再調査・再審査は法律の特別な定めが必要

審査請求は一般制度。再調査の請求と再審査請求は個別の法律の定めが必要。
図を大きく見る審査請求では処分や、法令に基づく申請に対して相当期間が過ぎても処分がない不作為を扱います(2・3条)。請求先は、特別の定めがなければ4条によって判断し、常に直近の上司と決めるわけではありません。
再調査の請求は、処分庁以外に審査請求でき、かつ法律に定めがある場合に、処分庁自身へ見直しを求める制度です。再審査請求は、個別の法律が認める処分について、審査請求の裁決に不服がある場合に利用します(5・6条)。
| 制度 | 個別の法律の定め | 請求先 |
|---|---|---|
| 審査請求 | 一般制度として利用可能 | 4条又は特別の定めによる行政庁 |
| 再調査の請求 | 必要 | 処分庁 |
| 再審査請求 | 必要 | 個別の法律で定める行政庁 |
根拠:行政不服審査法
再調査を必ず先に行うわけではない
再調査が認められる処分でも、最初から審査請求を選べます。審査請求をした後に同じ処分へ再調査の請求をすることはできません(5条1項ただし書)。
一方、再調査を先に選んだ場合は、原則としてその決定を経てから審査請求に進みます。「再調査は任意」と「一度選んだ後の待機ルール」は矛盾しません。令和7年度問15は、この関係を会話形式で確かめる問題でした。
3か月決定がない場合等は、再調査の決定を待たない
再調査を請求した日の翌日から3か月を経ても決定がない場合、決定を経ずに審査請求できます。不備の補正を命じられた場合は、補正した日の翌日から数えます(5条2項1号)。
ほかに、決定を経ないことに正当な理由がある場合も例外です。単に不服が強いというだけでなく、法律の例外条件に当たるかを判断します。この待機期間を、審査請求を提出できる期限と取り違えないでください。
根拠:行政不服審査法
期間は「何を知った日の翌日か」まで覚える
処分についての審査請求は原則として処分を知った日の翌日から3か月、処分日の翌日から1年です。再調査の決定後に進む審査請求では、決定を知った日の翌日から1か月になります(18条)。 この場合の客観的期間も、再調査の決定があった日の翌日から1年です(同条2項)。
再調査の請求は処分を知った日の翌日から3か月、処分日の翌日から1年。再審査請求は原裁決を知った日の翌日から1か月、原裁決日の翌日から1年です(54・62条)。いずれも正当な理由による例外を備えます。不作為への審査請求に処分の日付の期限を当てはめることはできません。
| 場面 | 翌日からの期間 |
|---|---|
| 処分から直接審査請求 | 3か月 |
| 再調査の請求 | 3か月 |
| 再調査決定後の審査請求 | 1か月 |
| 原裁決後の再審査請求 | 1か月 |
根拠:行政不服審査法
出題例の原本・年度別問題
過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。
- 令和7年度 問15
再調査と審査請求の選択、決定前に審査請求できる例外
公式の公表資料を確認する
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
この解説の一次資料
- 行政不服審査法確認日:2026-09-12
- 行政書士試験研究センター:公式問題原本確認日:2026-09-12
- 行政書士試験研究センター:令和8年度試験案内確認日:2026-09-12
不服申立ての対象
旧訴願法は訴願事項を列挙する列記主義であったが、現行法は2条・3条で行政庁の処分および法令に基づく申請に対する不作為を包括的に対象とする一般概括主義を採用する。例外は7条1項が列挙する適用除外(国会の両院の議決による処分、裁判の執行としてされる処分、学識技能に関する試験の結果についての処分など)と、7条2項の固有の資格に基づく処分に限られる。
覚え方原則は概括、除外は7条の限定列挙
最重要・比較表
審査請求・再調査の請求・再審査請求の比較
まず、法律に特別の定めがあるかを確かめます。定めがなければ選べるのは審査請求だけで、定めがあるときに相手方と対象、そして期間の数字が変わってきます。
| 事由 | 審査請求 | 再調査の請求 | 再審査請求 | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|---|
| できる場合最重要 | 行政庁の処分や不作為について、法律の特別の定めがなくても一般にできる | 処分庁以外の行政庁に審査請求ができる処分について、法律に再調査の請求ができる旨の定めがあり、まだ審査請求をしていないとき | 法律に再審査請求ができる旨の定めがあるとき | 再調査の請求と再審査請求は、個別の法律に定めがあってはじめて使える例外的な手続です。 |
| 申し立てる相手方 | 法律に特別の定めがあればその行政庁。定めがなければ、処分庁等に上級行政庁がないとき等は処分庁等、それ以外は処分庁等の最上級行政庁(4条) | 処分をした処分庁自身に対してする。上級行政庁に出すものではない | 法律が再審査請求先として定める行政庁に対してする | 処分庁自身に出すのが再調査の請求で、審査請求が処分庁になるのは上級行政庁がない場合です。 |
| 対象 | 行政庁の処分と、申請に対する不作為の両方が対象になる | 処分のみが対象で、不作為は対象にならない | 審査請求に対する裁決(原裁決)が対象になる | 不作為について再調査の請求を認める肢は、ここで切れます。再審査請求は、条文上は原裁決だけでなく処分そのものも対象にできます(6条2項)。 |
| 知った日からの期間 | 処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月。不作為には期間の制限がない | 処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月 | 原裁決があったことを知った日の翌日から起算して1か月 | 1か月に短くなるのは、すでに審査請求という慎重な手続を経た再審査請求です。 |
| 処分・裁決の日からの期間 | 処分があった日の翌日から起算して1年。正当な理由があるときは除かれる | 処分があった日の翌日から起算して1年。正当な理由があるときは除かれる | 原裁決があった日の翌日から起算して1年。正当な理由があるときは除かれる | 客観的期間はいずれも1年でそろうため、覚え違いが出るのは知った日からの期間だけです。 |
できる場合
最重要- 審査請求
- 行政庁の処分や不作為について、法律の特別の定めがなくても一般にできる
- 再調査の請求
- 処分庁以外の行政庁に審査請求ができる処分について、法律に再調査の請求ができる旨の定めがあり、まだ審査請求をしていないとき
- 再審査請求
- 法律に再審査請求ができる旨の定めがあるとき
判断ポイント
再調査の請求と再審査請求は、個別の法律に定めがあってはじめて使える例外的な手続です。
申し立てる相手方
- 審査請求
- 法律に特別の定めがあればその行政庁。定めがなければ、処分庁等に上級行政庁がないとき等は処分庁等、それ以外は処分庁等の最上級行政庁(4条)
- 再調査の請求
- 処分をした処分庁自身に対してする。上級行政庁に出すものではない
- 再審査請求
- 法律が再審査請求先として定める行政庁に対してする
判断ポイント
処分庁自身に出すのが再調査の請求で、審査請求が処分庁になるのは上級行政庁がない場合です。
対象
- 審査請求
- 行政庁の処分と、申請に対する不作為の両方が対象になる
- 再調査の請求
- 処分のみが対象で、不作為は対象にならない
- 再審査請求
- 審査請求に対する裁決(原裁決)が対象になる
判断ポイント
不作為について再調査の請求を認める肢は、ここで切れます。再審査請求は、条文上は原裁決だけでなく処分そのものも対象にできます(6条2項)。
知った日からの期間
- 審査請求
- 処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月。不作為には期間の制限がない
- 再調査の請求
- 処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月
- 再審査請求
- 原裁決があったことを知った日の翌日から起算して1か月
判断ポイント
1か月に短くなるのは、すでに審査請求という慎重な手続を経た再審査請求です。
処分・裁決の日からの期間
- 審査請求
- 処分があった日の翌日から起算して1年。正当な理由があるときは除かれる
- 再調査の請求
- 処分があった日の翌日から起算して1年。正当な理由があるときは除かれる
- 再審査請求
- 原裁決があった日の翌日から起算して1年。正当な理由があるときは除かれる
判断ポイント
客観的期間はいずれも1年でそろうため、覚え違いが出るのは知った日からの期間だけです。
01審査請求の対象と不服申立ての種類の重要暗記項目
不服申立ての対象
旧訴願法は訴願事項を列挙する列記主義であったが、現行法は2条・3条で行政庁の処分および法令に基づく申請に対する不作為を包括的に対象とする一般概括主義を採用する。例外は7条1項が列挙する適用除外(国会の両院の議決による処分、裁判の執行としてされる処分、学識技能に関する試験の結果についての処分など)と、7条2項の固有の資格に基づく処分に限られる。
覚え方原則は概括、除外は7条の限定列挙
ひっかけ注意「列記主義」と「概括主義」を入れ替える肢が基本形。7条1項が原則を定めた規定ではなく適用除外を定めた規定である点も押さえる。
再調査の請求の要件
再調査の請求は、①処分庁以外の行政庁に審査請求ができる処分であり、②法律に再調査の請求ができる旨の定めがある場合に、③処分庁に対してする簡易な手続である(5条1項)。国税、関税、公害健康被害の補償などに定めがある。すでに審査請求をしたときは再調査の請求をすることができない(同項ただし書)。事実関係の調査を簡易迅速に行わせる趣旨の制度であり、大量に行われる処分について設けられている。
覚え方法律に定めがあるときだけ、処分庁に対して簡易に
ひっかけ注意「どの処分についても再調査の請求を選べる」とする肢。再調査の請求は個別法に定めがある場合の例外的手続である。
再調査の請求と審査請求の関係
再調査の請求をしたときは、その決定を経た後でなければ審査請求をすることができない(5条2項本文)。例外は①再調査の請求をした日の翌日から起算して3か月を経過しても処分庁が決定をしない場合②その決定を経ないことにつき正当な理由がある場合である(同項ただし書)。この例外により審査請求がされたときは、当該再調査の請求は取り下げられたものとみなされる(56条)。
覚え方再調査を選んだら決定を待つ。3か月放置なら待たずに審査請求へ
ひっかけ注意再調査の請求をするかどうかが自由選択であることと、いったん選んだ後に決定を経ずに審査請求へ移れるかどうかを混同させる肢。
不作為についての審査請求
不作為についての審査請求は、①法令に基づく申請をした者が、②当該申請から相当の期間が経過したにもかかわらず、③行政庁が何らの処分もしないときにすることができる(3条)。処分についての審査請求(2条)が「行政庁の処分に不服がある者」と広いのに対し、不作為については申請者本人に限られ、申請していない第三者はできない。また不作為には審査請求期間の定めがなく、不作為の状態が続く限りいつでも審査請求できる。
覚え方不作為は申請者だけ、期間制限なし
ひっかけ注意処分についての審査請求の広い申立人適格を不作為にも及ぼす肢。不作為に期間制限がないことも落としやすい。
処分についての審査請求の認容
処分についての審査請求に理由があるときは、審査庁は裁決で当該処分の全部もしくは一部を取り消し、又はこれを変更する(46条1項本文)。ただし審査庁が処分庁の上級行政庁でも処分庁でもない場合は、処分を変更することができない(同項ただし書)。事実上の行為についても、処分庁の上級行政庁以外の審査庁は当該事実上の行為の変更を命ずることができない(47条ただし書)。執行停止の権限配分と同じ発想である。
覚え方第三者型の審査庁は取消しはできるが変更はできない
ひっかけ注意「取消しも変更もできない」とする肢や、逆に「変更もできる」とする肢。できないのは変更だけである。
行政不服審査法の目的
行政不服審査法の目的は、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度を定めることにより、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することにある(1条1項)。審査庁は処分の違法性だけでなく、裁量権の行使が妥当を欠くという「不当」まで審査できるため、裁量処分については取消訴訟より広い救済を受けられる点が最大の実益である。
覚え方救済と適正運営の二本立て。訴訟にはない「不当」の審査ができる
ひっかけ注意「審査請求でも取消訴訟と同じく違法性しか争えない」とする肢。裁量の当・不当を争えることが不服申立ての固有の強みである。
固有の資格
7条2項の「固有の資格」とは、一般私人が立ち得ないような立場をいう。地方公共団体が行政主体としての地位に基づいて国から処分を受ける場合が典型で、この場合は行政不服審査法の適用が全面的に排除される。逆に、地方公共団体が庁舎について建築確認を受けるなど一般私人と同じ立場で処分の相手方となるときは、審査請求をすることができる。行政手続法4条1項の固有の資格と同じ概念である。
覚え方行政主体としてなら不可、私人と同じ立場なら可
ひっかけ注意「地方公共団体は常に審査請求できない」と一般化させる肢が典型。区別の基準は固有の資格かどうかであって、団体の性格そのものではない。
再審査請求の対象
再審査請求は、法律に再審査請求ができる旨の定めがある場合に、審査請求の裁決に不服がある者が、当該法律に定める行政庁に対してする(6条1項2項)。対象は原裁決又は当該審査請求に係る処分(原裁決等)であり、原処分の違法・不当も争える。取消訴訟について行政事件訴訟法10条2項が原処分主義を採り、裁決取消訴訟では処分の違法を主張できないのと対照的である。
覚え方再審査請求は原裁決も原処分も対象。訴訟の原処分主義とは違う
ひっかけ注意取消訴訟の原処分主義を持ち込み「再審査請求では原裁決固有の瑕疵しか争えない」とする肢が狙われる。
覚える数字と、狙われる引っかけ
- 適用除外 7条1項の12類型
- 再調査の決定を経ずに審査請求できる 3か月経過
- ひっかけ審査請求でも取消訴訟と同じく違法性しか争えないとする肢。裁量の当・不当まで争えるのが不服申立て固有の強み
- ひっかけ地方公共団体は常に審査請求できないとする肢。庁舎の建築確認のように一般私人と同じ立場なら審査請求できる
- ひっかけどの処分についても再調査の請求を選べるとする肢。国税・関税など法律に定めがある場合の例外的手続にすぎない
押さえる判例
公正競争規約の認定について、一般消費者の受ける利益は反射的利益にすぎず法律上保護された利益に当たらないとして不服申立適格を否定した
生活保護の保護受給権は要保護者本人の最低限度の生活を維持するための一身専属の権利であり、相続人による承継を否定した
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1対象が処分か不作為かを分ける。不作為は法令に基づく申請をした者に限られ、審査請求期間の定めもない
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 27条1項の適用除外12類型と、7条2項の固有の資格に基づく処分に当たらないかを確認する
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3使える手続を選ぶ。再調査の請求も再審査請求も法律に定めがある場合だけで、原則は審査請求だけである
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 関連法令
- 行政不服審査法
- 情報確認日
- 2026年4月1日施行法令基準
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
審査請求の対象と不服申立ての種類の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
行政法重要度 A頻出度 15/24(編集部の目安)
処分についての審査請求の認容
審査庁が処分庁の上級行政庁でも処分庁でもない場合には、処分についての審査請求に理由があると認めるときであっても、当該処分を変更することはできない。
審査請求の対象と不服申立ての種類の○×一問一答16問|問題と解説
この論点で収録している16問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
処分についての審査請求の認容重要度A審査庁が処分庁の上級行政庁でも処分庁でもない場合には、処分についての審査請求に理由があると認めるときであっても、当該処分を変更することはできない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。46条1項ただし書は、上級行政庁でも処分庁でもない審査庁による処分の変更を認めていない。取消しはできる。
問2
再審査請求期間重要度A再審査請求は、正当な理由があるときを除き、原裁決があったことを知った日の翌日から起算して3か月を経過したときは、することができない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。再審査請求の主観的期間は1か月である(62条1項)。客観的期間は原裁決があった日の翌日から1年である(同条2項)。
問3
再調査の請求の要件重要度S行政庁の処分につき処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合において、法律に再調査の請求をすることができる旨の定めがあるときに限り、当該処分に不服がある者は処分庁に対して再調査の請求をすることができる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。再調査の請求は5条1項の要件を満たす場合にのみ認められ、法律に個別の定めがなければすることができない。
問4
再調査の請求期間重要度A再調査の請求は、正当な理由があるときを除き、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月を経過したときは、することができない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。54条1項は主観的期間を3か月と定め、同条2項は客観的期間を処分があった日の翌日から1年とする。
問5
不服申立ての対象重要度S行政不服審査法は、不服申立ての対象となる処分を個別の法律が列挙したものに限る列記主義を採っており、法律に列挙のない処分については審査請求をすることができない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。2条は「行政庁の処分に不服がある者」と広く定め、一般概括主義を採る。7条1項の適用除外に当たらない限り審査請求ができる。
問6
再調査の請求と審査請求の関係重要度S再調査の請求をした者は、当該再調査の請求についての決定を経る前であっても、いつでも同一の処分について審査請求をすることができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。5条2項本文により、原則として決定を経た後でなければ審査請求はできない。例外は3か月の経過と正当な理由がある場合に限られる。
問7
不作為についての審査請求重要度A不作為についての審査請求は、法令に基づき処分についての申請をした者に限らず、当該不作為につき法律上の利益を有する第三者もすることができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。3条は「法令に基づき行政庁に対して処分についての申請をした者」に限って不作為についての審査請求を認めている。
問8
原処分主義重要度A審査請求を棄却した裁決の取消訴訟においては、当該裁決に固有の瑕疵のみならず、原処分が違法であることを理由として裁決の取消しを求めることもできる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。行訴法10条2項の原処分主義により、裁決取消訴訟では処分の違法を理由として取消しを求めることができない。
問9
取消しの理由の制限重要度A審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えにおいては、原処分の違法を理由として取消しを求めることができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。10条2項の原処分主義により、裁決取消訴訟では裁決固有の瑕疵しか主張できない。
問10
再審査請求の対象重要度A法律に再審査請求をすることができる旨の定めがある場合、審査請求の裁決に不服がある者は、原裁決だけでなく当該審査請求の対象であった処分そのものを対象として再審査請求をすることもできる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。6条2項は再審査請求の対象を原裁決又は当該処分(原裁決等)と定めており、いずれを対象とするかを選ぶことができる。
問11
行政不服審査法の目的重要度A行政不服審査法に基づく審査請求では、処分が違法であることのほか、処分が違法とまではいえないが不当であることを理由として、その取消しを求めることができる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。1条1項が「違法又は不当な処分」を対象とし、45条3項も「違法又は不当」と定める。違法性しか審理しない取消訴訟との大きな違いである。
問12
固有の資格重要度A国の機関又は地方公共団体その他の公共団体がその固有の資格において処分の相手方となる場合であっても、その処分については行政不服審査法に基づく審査請求をすることができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。7条2項により、固有の資格において相手方となる処分およびその不作為には、行政不服審査法の規定自体が適用されない。
問13
訴えの変更重要度B裁判所は、取消訴訟の目的たる請求を国または公共団体に対する損害賠償その他の請求に変更することが相当であると認めるときは、請求の基礎に変更がない限り、職権で訴えの変更を許すことができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。21条1項の訴えの変更は原告の申立てにより決定でされるもので、職権による変更は認められない。
問14
適用除外重要度B専ら人の学識技能に関する試験又は検定の結果についての処分については、行政不服審査法による審査請求をすることができない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。行政不服審査法7条1項11号の適用除外に当たる。試験の合否判定は専門技術的判断であり、不服審査になじまないためである。
問15
食品衛生法違反通知の処分性重要度B検疫所長が輸入の届出に対して行う食品衛生法違反である旨の通知は、法的効果を伴わない事実の通知にすぎないから、抗告訴訟の対象となる処分にはあたらない、というのが判例の立場である。
答え:×(誤り)
解説
誤り。最判平成16年4月26日は、この通知により輸入の許可が受けられなくなるという法的効果が生ずるとして、処分性を認めた。
問16
情報公開と個人情報保護重要度B行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づく開示請求は、日本国籍を有する者及び日本国内に住所を有する法人に限ってすることができ、外国に居住する外国人はこれをすることができない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。情報公開法3条は「何人も」開示請求ができると定めており、国籍や住所による制限は置かれていない。
審査請求の対象と不服申立ての種類の問題を続けて解く
この論点に対応する16問を絞り込んで出題します。