行政法
行政書士の行政指導|任意協力・書面交付・中止等の求めを整理【2026年度試験対応】
行政指導と処分の違いを、任意の協力、不利益な取扱いの禁止、書面交付から解説。中止等の求めと処分等の求め、地方公共団体への適用除外も比較します。
要点 7件・基本問題 8問・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

記事内容を表す生成イメージ。
2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01。
まず押さえるポイント
行政指導は、行政機関が特定の相手へ指導・勧告・助言等をする行為のうち、処分に当たらないものです。行政手続法の適用場面では、相手の任意の協力が基本となり、従わないことだけを理由に不利益な扱いはできません。処分のような強制と取り違えないことが出発点です。
法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-12
行政指導は任意の協力で実現する
行政手続法2条6号は、一定の行政目的のため特定の者へ作為・不作為を求め、処分には該当しないものを行政指導とします。32条は所掌事務の範囲を逸脱せず、あくまで任意の協力によることを求めています。
申請の取下げや変更を求めた際、申請者が従わない意思を示したのに指導を続けて権利行使を妨げてはいけません(33条)。行使できない、又は行使する意思のない許認可権限を殊更に示して従わせることも制限されます(34条)。
根拠:行政手続法
口頭の指導でも、求めがあれば原則書面を交付する
行政指導では趣旨・内容・責任者を明確に示します。許認可等の権限を行使し得ると示す場合には、根拠条項、要件、要件に適合する理由も示さなければなりません(35条1・2項)。
口頭で行った場合、相手から書面交付を求められれば、行政上特別の支障がない限り交付します。ただし、その場で完了する行為を求める場合や、既に文書等で通知済みの同じ内容を求める場合などは除外されます(同条3・4項)。最初から全て必ず書面で行う制度ではありません。
| 場面 | 必要な対応 |
|---|---|
| 一般の指導 | 趣旨・内容・責任者を明示 |
| 権限行使が可能と示す場合 | 根拠条項・要件・適合理由も明示 |
| 口頭指導後の書面請求 | 原則交付。特別の支障等の例外あり |
根拠:行政手続法
中止等の求めは相手方から、処分等の求めは何人も可能

行政指導の中止等は相手方から、処分等の求めは何人も可能。対象と法令違反等の要件は36条の2・3で区別。
図を大きく見る36条の2の中止等の求めは、法律に根拠がある違反是正の行政指導を受けた相手方が、法律の要件に合わないと思うときに申し出る制度です。弁明等の意見陳述手続を経てされた指導は除かれます。
36条の3の処分等の求めは、法令違反の事実があるのに是正の処分・行政指導がされていないと思う場合に、何人も申し出られる制度です。対象となる行政指導は法律に根拠があるものに限られます。やめてほしい指導か、行われていない是正を求めるのかを分けます。
| 制度 | 申出できる人 | 方向 |
|---|---|---|
| 中止等の求め | 指導の相手方 | 要件に合わない指導をやめる等 |
| 処分等の求め | 何人も | 違反是正の処分・指導を行う |
根拠:行政手続法
地方公共団体の行政指導は、法律に根拠があっても国法の該当章の対象外
3条3項により、地方公共団体の機関がする行政指導には、行政手続法の2章から6章までの規定が適用されません。処分や届出のように、根拠が法律か条例かで同じ切り分けをするものではありません。
令和6年度問12では、法律に根拠を置く地方公共団体の行政指導なら国の行政手続法が適用される、という説明が比較されました。実際には地方公共団体の行政手続条例等も確認する必要があり、国法の適用除外を「何のルールもない」と理解しないようにします。
出題例の原本・年度別問題
過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。
- 令和6年度 問12
権限行使の根拠明示、中止等の求め、地方公共団体の適用除外
公式の公表資料を確認する
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
この解説の一次資料
- 行政手続法確認日:2026-09-12
- 行政書士試験研究センター:公式問題原本確認日:2026-09-12
- 行政書士試験研究センター:令和8年度試験案内確認日:2026-09-12
行政指導の方式
行政指導に携わる者は相手方に対し当該行政指導の趣旨・内容・責任者を明確に示さなければならない(35条1項)が、方式は口頭でもよい。口頭でした場合に相手方から書面の交付を求められたときは、行政上特別の支障がない限り交付しなければならない(同3項)。ただし①その場において完了する行為を求めるもの②既に文書又は電磁的記録により通知されている事項と同一の内容を求めるものは交付不要(同4項)。行政指導指針は設定・公表とも法的義務で、公表の例外は行政上特別の支障がある場合に限られる(36条)。
覚え方行政指導指針は義務、処分基準は努力。書面交付は求められたときだけ
最重要・比較表
審査基準・標準処理期間・処分基準・行政指導指針の義務と努力
設定と公表を分けて、それぞれが法的義務か努力義務かを確かめます。先にその基準がどの場面で使うものかを押さえておくと、四つの組合せが混ざりません。
| 事由 | 審査基準 | 標準処理期間 | 処分基準 | 行政指導指針 | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| 使われる場面 | 申請により求められた許認可等をするかどうかを判断するための基準 | 申請が事務所に到達してから処分をするまでに通常要すべき標準的な期間の目安 | 不利益処分をするかどうか、どのような不利益処分とするかを判断するための基準 | 同一の行政目的で複数の者に行政指導をするとき、共通して内容となるべき事項を定めたもの | 申請を拒否する処分は申請に対する処分なので、そこで使うのは処分基準ではなく審査基準です。 |
| 定めること最重要 | 定めなければならない法的義務(5条1項) | 定めるよう努める努力義務にとどまる(6条) | 定めるよう努める努力義務にとどまる(12条1項) | 定めなければならない法的義務である(36条) | 審査基準の設定を努力に落とす肢と、処分基準の設定を義務に上げる肢が両方向から出ます。 |
| 公にする・公表すること | 公にしておくことは法的義務。行政上特別の支障があるときは除かれる(5条3項) | 定めたときは公にしておくことが法的義務(6条) | 公にしておくことも努力義務にとどまる(12条1項) | 公表することは法的義務。行政上特別の支障があるときは公表しなくてよい(36条) | 標準処理期間だけが、設定は努力・公表は義務という食い違った組合せになります。 |
| 同じ組合せの制度 | 設定も公表も義務という点で、行政指導指針と同じ組合せになる | 設定は努力・公表は義務。行政不服審査法16条の標準審理期間も同じ組合せである | 設定も公表も努力という組合せは、この処分基準だけである | 設定も公表も義務という点で、審査基準と同じ組合せになる | 処分基準だけが両方とも努力だと覚えると、残りは義務が絡む組合せに整理できます。 |
使われる場面
- 審査基準
- 申請により求められた許認可等をするかどうかを判断するための基準
- 標準処理期間
- 申請が事務所に到達してから処分をするまでに通常要すべき標準的な期間の目安
- 処分基準
- 不利益処分をするかどうか、どのような不利益処分とするかを判断するための基準
- 行政指導指針
- 同一の行政目的で複数の者に行政指導をするとき、共通して内容となるべき事項を定めたもの
判断ポイント
申請を拒否する処分は申請に対する処分なので、そこで使うのは処分基準ではなく審査基準です。
定めること
最重要- 審査基準
- 定めなければならない法的義務(5条1項)
- 標準処理期間
- 定めるよう努める努力義務にとどまる(6条)
- 処分基準
- 定めるよう努める努力義務にとどまる(12条1項)
- 行政指導指針
- 定めなければならない法的義務である(36条)
判断ポイント
審査基準の設定を努力に落とす肢と、処分基準の設定を義務に上げる肢が両方向から出ます。
公にする・公表すること
- 審査基準
- 公にしておくことは法的義務。行政上特別の支障があるときは除かれる(5条3項)
- 標準処理期間
- 定めたときは公にしておくことが法的義務(6条)
- 処分基準
- 公にしておくことも努力義務にとどまる(12条1項)
- 行政指導指針
- 公表することは法的義務。行政上特別の支障があるときは公表しなくてよい(36条)
判断ポイント
標準処理期間だけが、設定は努力・公表は義務という食い違った組合せになります。
同じ組合せの制度
- 審査基準
- 設定も公表も義務という点で、行政指導指針と同じ組合せになる
- 標準処理期間
- 設定は努力・公表は義務。行政不服審査法16条の標準審理期間も同じ組合せである
- 処分基準
- 設定も公表も努力という組合せは、この処分基準だけである
- 行政指導指針
- 設定も公表も義務という点で、審査基準と同じ組合せになる
判断ポイント
処分基準だけが両方とも努力だと覚えると、残りは義務が絡む組合せに整理できます。
01行政指導の重要暗記項目
行政指導の方式
行政指導に携わる者は相手方に対し当該行政指導の趣旨・内容・責任者を明確に示さなければならない(35条1項)が、方式は口頭でもよい。口頭でした場合に相手方から書面の交付を求められたときは、行政上特別の支障がない限り交付しなければならない(同3項)。ただし①その場において完了する行為を求めるもの②既に文書又は電磁的記録により通知されている事項と同一の内容を求めるものは交付不要(同4項)。行政指導指針は設定・公表とも法的義務で、公表の例外は行政上特別の支障がある場合に限られる(36条)。
覚え方行政指導指針は義務、処分基準は努力。書面交付は求められたときだけ
ひっかけ注意行政指導指針の策定・公表を努力義務とする肢。処分基準の12条1項と取り違えさせる狙いである。書面交付を常に義務とする肢も誤りである。
行政指導の中止等の求め・処分等の求め
36条の2の中止等の求めは、法令に違反する行為の是正を求める行政指導(根拠規定が法律に置かれているものに限る)の相手方が、当該行政指導が法律に規定する要件に適合しないと思料するときに申出書を提出してする。弁明その他意見陳述のための手続を経てされた行政指導は対象外である。36条の3の処分等の求めは、法令違反の事実の是正のためにされるべき処分又は行政指導がされていないと思料するときに、何人も申出書を提出してできる。いずれも行政機関は必要な調査を行い、必要と認めるときは措置をとる。
覚え方中止等の求めは相手方だけ、処分等の求めは何人も
ひっかけ注意中止等の求めの申出権者を「何人も」に広げる肢。何人もできるのは36条の3の処分等の求めである。申出者への応答義務があるとする肢も誤りである。
行政指導の一般原則
行政指導に携わる者は①当該行政機関の任務又は所掌事務の範囲を逸脱してはならず②行政指導の内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることに留意しなければならない(32条1項)。相手方が行政指導に従わなかったことを理由とする不利益な取扱いは禁止される(同2項)。33条は申請の取下げ等を求める行政指導について、申請者が従う意思がない旨を表明した後に継続等により権利行使を妨げることを禁じ、34条は権限を行使し得る旨を殊更に示して従うことを余儀なくさせることを禁じる。
覚え方所掌事務の範囲内・任意の協力・不利益取扱いの禁止の三点
ひっかけ注意「行政指導には法律の根拠が必要である」とする肢。必要なのは所掌事務の範囲内であることで、個別の法律の根拠は不要である。
権限の委任と代理
権限の委任は権限そのものが受任機関へ移転し委任機関は当該権限を失うため、法律の根拠が必要であり、受任機関が自己の名で処分を行う。権限の代理は権限が移転せず、代理機関が被代理庁のためにすることを示して行い効果は被代理庁に帰属するため、授権代理に法律の根拠は必ずしも要らない。専決・代決は権限を動かさない内部的な事務処理方式で法律の根拠を要せず、対外的には本来の行政庁の名で表示される。地方自治法153条は長の権限の委任と臨時代理を定める。
覚え方誰の名で出るかで見分ける。委任は受任機関の名、代理は代理であることを示す、専決は本来の行政庁の名
ひっかけ注意「委任した後も委任機関は当該権限を自ら行使できる」とする肢。委任機関は権限を失う。専決に法律の根拠を要求する肢も誤りである。
取消訴訟に関する教示
46条1項は、取消訴訟を提起することができる処分又は裁決をする場合には、その相手方に対し①当該処分又は裁決に係る取消訴訟の被告とすべき者②当該取消訴訟の出訴期間③法律に審査請求前置の定めがあるときはその旨を書面で教示しなければならないと定める。処分を口頭でするときは不要である。教示の相手方は処分の相手方に限られ、行政不服審査法と異なり利害関係人からの求めに応じる制度も、誤った教示に対する救済規定も置かれていない。
覚え方被告・出訴期間・前置の三点。利害関係人への教示制度はない
ひっかけ注意行政不服審査法の教示(利害関係人の請求による教示、誤教示の救済規定あり)と混同させる肢。行政事件訴訟法46条にはこれらがない。
法律による行政の原理
法律による行政の原理は三本柱で構成される。①法律の法規創造力=国民の権利義務に関する一般的抽象的な法規範の定立は国会の制定する法律のみがなし得る、②法律の優位=あらゆる行政活動は法律に違反できない、③法律の留保=一定の行政活動には法律の根拠を要する。留保の範囲は侵害留保説(通説・実務)のほか全部留保説・社会留保説・権力留保説・重要事項留保説が対立し、侵害留保説では補助金交付など給付行政に法律の根拠は不要である。
覚え方創造・優位・留保の三本柱。争いがあるのは留保だけで、優位は例外なく全活動に及ぶ
ひっかけ注意侵害留保説の説明として「あらゆる行政活動に法律の根拠を要する」と書く肢。それは全部留保説の内容で、侵害留保説が根拠を求めるのは権利を制限し義務を課す活動に限られる。
行政契約
水道法15条1項は、水道事業者は正当の理由がなければ給水契約の申込みを拒んではならないと定める。最判平成11年1月21日(志免町給水拒否事件)は、需要量が給水量を著しく上回り給水能力を超えるおそれがあるときは、新規の給水申込みを拒む正当の理由があるとした。これに対し最決平成元年11月8日(武蔵野市長事件)は、指導要綱に従わせる手段として給水契約の締結を留保することは水道法15条1項に違反し違法であるとした。
覚え方水が足りないなら拒める、指導に従わせるためなら拒めない
ひっかけ注意「行政指導への不服従を理由とする給水拒否も水需要が逼迫していれば適法」とする肢。指導の実効性確保を目的とする拒否は正当の理由に当たらない。
覚える数字と、狙われる引っかけ
- 中止等の求め 申出は行政指導の相手方に限る
- 処分等の求め 何人もできる
- ひっかけ行政指導には法律の根拠が必要とする肢。必要なのは所掌事務の範囲内であることで、法律の根拠は要らない
- ひっかけ中止等の求めを何人もできるとする肢。何人もできるのは処分等の求めのほうで、中止等の求めは相手方に限られる
- ひっかけ行政指導の方式は常に書面によるとする肢。口頭でもよく、求められたときに行政上特別の支障がない限り書面を交付する
押さえる判例
建築主が不協力の意思を真摯かつ明確に表明した後は、特段の事情がない限り確認処分の留保は違法となり、国家賠償責任が生じ得る
給水契約の拒否等の制裁を背景に指導要綱の負担金納付を事実上強制した行為は、行政指導の限界を超え違法である
行政指導である勧告でも、従わなければ保険医療機関の指定を受けられなくなる仕組みがあるときは抗告訴訟の対象となる処分に当たる
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1所掌事務の範囲内か、相手方の任意の協力によってのみ実現されるものかという32条1項の枠内かを確認する
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2申請に関連する指導なら、申請者が従う意思がない旨を表明した後も継続して権利行使を妨げていないかを見る
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3事後の救済なら、36条の2の中止等の求め(申出は相手方のみ)と36条の3の処分等の求め(何人も)を主体で振り分ける
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 関連法令
- 行政手続法
- 情報確認日
- 2026年4月1日施行法令基準
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
行政指導の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
行政法重要度 A頻出度 21/24(編集部の目安)
行政指導の一般原則
行政指導に携わる者は、当該行政機関の任務又は所掌事務の範囲を逸脱してはならず、また、その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。
行政指導の○×一問一答12問|問題と解説
この論点で収録している12問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
行政指導の一般原則重要度A行政指導に携わる者は、当該行政機関の任務又は所掌事務の範囲を逸脱してはならず、また、その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。32条1項は所掌事務の範囲内かつ相手方の任意の協力によることを、32条2項は不利益取扱いの禁止を定める。
問2
行政指導の方式重要度S行政指導に携わる者は、その相手方から書面の交付を求められたかどうかにかかわらず、行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を記載した書面を相手方に交付しなければならず、口頭のみで行政指導をしてはならない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。書面の交付は、口頭で行政指導をした場合に相手方から求められたときに、行政上特別の支障がない限り行えば足りる(35条3項)。
問3
行政指導の中止等の求め・処分等の求め重要度S何人も、法令に違反する事実がある場合において、その是正のためにされるべき処分がされていないと思料するときは、当該処分をする権限を有する行政庁に対し、申出書を提出してその旨を申し出ることができる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。36条の3の処分等の求めは「何人も」できる申出であり、申出書の提出によって行う。
問4
行政指導の中止等の求め・処分等の求め重要度S法令に違反する行為の是正を求める行政指導の相手方は、当該行政指導が法律に規定する要件に適合しないと思料するときは、その根拠となる規定が法律に置かれているか条例に置かれているかを問わず、口頭で中止その他必要な措置を求めることができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。対象は根拠規定が法律に置かれている行政指導に限られ、申出は申出書の提出によらなければならない(36条の2)。
問5
行政指導の一般原則重要度A申請の取下げ又は内容の変更を求める行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、申請者が当該行政指導に従う意思がない旨を表明したにもかかわらず当該行政指導を継続すること等により、当該申請者の権利の行使を妨げるようなことをしてはならない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。33条は、不服従の意思表明後も指導を継続して申請者の権利行使を妨げることを禁じている。
問6
行政指導の方式重要度B同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときは、行政機関は、あらかじめ、事案に応じ、行政指導指針を定め、かつ、行政上特別の支障がない限り、これを公表しなければならない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。36条は、行政指導指針の策定と、行政上特別の支障がない限りの公表を義務づけている。
問7
行政指導の一般原則重要度B許認可等をする権限を有する行政機関が当該権限を行使する意思がない場合においてする行政指導であっても、その権限を行使し得る旨を相手方に示して行政指導に従うよう求めることは、行政手続法上許容されている。
答え:×(誤り)
解説
誤り。34条は、権限を行使し得る旨を殊更に示して従うことを余儀なくさせることを禁止している。
問8
取消訴訟に関する教示重要度A行政庁は、取消訴訟を提起することができる処分をする場合には、その相手方に対し被告とすべき者および出訴期間を書面で教示しなければならないが、当該処分を口頭でするときは教示を要しない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。46条1項本文が書面教示を義務づけ、ただし書が口頭による処分を除外している。
問9
権限の委任と代理重要度A行政庁がその権限の一部を他の行政機関に委任した場合には、当該権限は受任機関に移り、受任機関が自己の名と責任においてこれを行使することになるから、権限の委任には法律の根拠が必要である。
答え:○(正しい)
解説
正しい。委任は法律が定めた権限分配を変更するものであるから法律の根拠を要し、委任した行政庁は当該権限を失う。
問10
法律による行政の原理重要度B法律による行政の原理は法律の法規創造力、法律の優位及び法律の留保の三つの内容からなり、このうち法律の留保について行政実務が採用してきた侵害留保説は、国民の権利を制限し義務を課す行政活動には法律の根拠を要するとする。
答え:○(正しい)
解説
正しい。侵害留保説は、権利を制限し義務を課す侵害的な活動にのみ法律の根拠を求め、給付行政には必ずしもこれを要求しない。
問11
権限の委任と代理重要度C行政庁の権限を補助機関が内部的に決裁する専決は、権限の代理と同様に権限そのものの移転を伴わないものであるが、代理の場合と同じく、対外的には当該補助機関の名において処分が表示される。
答え:×(誤り)
解説
誤り。専決では対外的に行政庁の名で処分が表示されるのに対し、代理では代理機関が代理関係を明示して自己の名で行為をする。
問12
行政契約重要度B水道法上、水道事業者は給水区域内の需要者から給水契約の申込みを受けたときはこれを拒んではならないとされているから、水道事業者は、給水量が既に給水能力の限界に達している場合であっても、大規模マンションの建設業者からの申込みを拒むことはできない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。最判平成11年1月21日は、需要が給水能力を超えるおそれがあるときは水道法15条1項の正当の理由に当たるとした。
行政指導の問題を続けて解く
この論点に対応する12問を絞り込んで出題します。