民法・登記
時効と滞納債権|原則・例外と判断の手順【2026年度試験対応】
いつから期間を数えるか、催告が何を止めるか、承認が期間をどう変えるかを分けます。債権は原則として権利行使できると知った時から5年、又は権利行使できる時から10年で時効消滅する。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 5問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01。
まず押さえるポイント
いつから期間を数えるか、催告が何を止めるか、承認が期間をどう変えるかを分けます。債権は原則として権利行使できると知った時から5年、又は権利行使できる時から10年で時効消滅する。
法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-09
設例を解く判断手順
条件をこの順に確認してから、各記述の正誤を判断します。
- 債権発生時期と起算点を確定する
- 完成猶予と更新を区別する
- 援用と再催告の限界を確認する
根拠:民法
債権の期間
債権は原則として権利行使できると知った時から5年、又は権利行使できる時から10年で時効消滅する。
確認例:現行民法の一般債権は、権利行使できると知った時から原則5年という消滅時効の期間がある。
正しい。166条1項の主観的起算点と客観的起算点の二本立てを押さえる。債権の発生時期による経過措置は別途確認する。
根拠:民法
援用
時効は当事者等が援用しなければ、裁判所がこれに基づいて裁判できない。
確認例:時効期間が経過した管理費債権については、裁判所が当事者の援用なしに当然に時効を適用する。
誤り。145条の援用が必要である。期間経過と訴訟上の時効主張を区別する。
根拠:民法
催告の猶予
催告があると、その時から6か月を経過するまで時効は完成しない。
確認例:内容証明による催告が届けば、常に消滅時効の期間が最初から5年間やり直しになる。
誤り。150条の効果は6か月の完成猶予であり、当然の更新ではない。裁判上の手続等につなぐ期間として考える。
根拠:民法
催告の繰返し
催告による完成猶予中に再び催告しても、その再催告による完成猶予の効力はない。
確認例:同じ滞納債権について催告を6か月以内ごとに繰り返せば、それだけで時効完成を永久に延ばせる。
誤り。150条2項が再催告による積み延ばしを防ぐ。督促状を送り続けるだけでは足りない。
根拠:民法
承認の更新
権利の承認があると、その時から時効は新たに進行する。
確認例:債務者による債務の承認は、時効の更新事由となる。
正しい。152条の効果である。承認を完成猶予とだけ説明するのは誤りとなる。
根拠:民法
事前放棄
時効の利益はあらかじめ放棄することができない。
確認例:契約時に将来の時効の利益を一切放棄する条項を置けば、民法上常に有効である。
誤り。146条があらかじめの放棄を禁じる。時効完成後の対応とは場面が異なる。
根拠:民法
支払承認と再起算
権利の承認があると、その時から時効が新たに進行する。
確認例:現行民法が適用される時効完成前の管理費債務について、債務者が債務を承認した。催告と異なり、152条の時効更新が問題となる。
正しい。150条の催告は完成猶予、152条の承認は更新である。催告書を送った事実と債務者の承認を混同しない。
根拠:民法
再催告の限界
催告による猶予期間中の再催告に、再度の完成猶予の効力はない。
確認例:1回目の催告で完成猶予中に2回目の催告をすれば、2回目から新たな6か月が必ず確保される。
誤り。150条2項は猶予中の再催告の効力を否定する。回収を続けることと法的な時効対策ができていることは別である。
根拠:民法
設例の結論と判断を分けた条件
同じ論点でも、判断に使う条件を取り違えると結論が変わります。問題の数字や前提はこの教材の独自設例です。
| 設例 | 記述の判定 | 判断を決めた条件 |
|---|---|---|
| 支払承認と再起算 | 正しい | 150条の催告は完成猶予、152条の承認は更新である。催告書を送った事実と債務者の承認を混同しない。 |
| 再催告の限界 | 誤り | 150条2項は猶予中の再催告の効力を否定する。回収を続けることと法的な時効対策ができていることは別である。 |
根拠:民法
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
この解説の一次資料
- 民法確認日:2026-09-09

時効の完成を一時的に止めることと、期間を新しく進めることを区別します。
時効と滞納債権|債権の期間
債権は原則として権利行使できると知った時から5年、又は権利行使できる時から10年で時効消滅する。 確認例:現行民法の一般債権は、権利行使できると知った時から原則5年という消滅時効の期間がある。 正しい。166条1項の主観的起算点と客観的起算点の二本立てを押さえる。債権の発生時期による経過措置は別途確認する。
覚え方債権の期間:債権は原則として権利行使できると知った時から5年、又は権利行使できる時から10年で時効消滅する。
比較して覚える
催告と承認の違い
時効の完成を一時的に止めることと、期間を新しく進めることを区別します。
| 事由 | 時効への効果 | 注意点 | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 催告 | 原則6か月の完成猶予 | 猶予中の再催告で延長を繰り返せない | 催告があると、その時から6か月を経過するまで時効は完成しない。 催告による完成猶予中に再び催告しても、その再催告による完成猶予の効力はない。 |
| 権利の承認 | その時から新たに進行 | 完成猶予だけではない | 権利の承認があると、その時から時効は新たに進行する。 |
| あらかじめの放棄 | 認められない | 契約時の包括放棄で時効制度を消せない | 時効の利益はあらかじめ放棄することができない。 |
催告
- 時効への効果
- 原則6か月の完成猶予
- 注意点
- 猶予中の再催告で延長を繰り返せない
判断ポイント
催告があると、その時から6か月を経過するまで時効は完成しない。 催告による完成猶予中に再び催告しても、その再催告による完成猶予の効力はない。
権利の承認
- 時効への効果
- その時から新たに進行
- 注意点
- 完成猶予だけではない
判断ポイント
権利の承認があると、その時から時効は新たに進行する。
あらかじめの放棄
- 時効への効果
- 認められない
- 注意点
- 契約時の包括放棄で時効制度を消せない
判断ポイント
時効の利益はあらかじめ放棄することができない。
01時効と滞納債権の重要暗記項目
時効と滞納債権|債権の期間
債権は原則として権利行使できると知った時から5年、又は権利行使できる時から10年で時効消滅する。 確認例:現行民法の一般債権は、権利行使できると知った時から原則5年という消滅時効の期間がある。 正しい。166条1項の主観的起算点と客観的起算点の二本立てを押さえる。債権の発生時期による経過措置は別途確認する。
覚え方債権の期間:債権は原則として権利行使できると知った時から5年、又は権利行使できる時から10年で時効消滅する。
ひっかけ注意166条1項の主観的起算点と客観的起算点の二本立てを押さえる。債権の発生時期による経過措置は別途確認する。
時効と滞納債権|援用
時効は当事者等が援用しなければ、裁判所がこれに基づいて裁判できない。 確認例:時効期間が経過した管理費債権については、裁判所が当事者の援用なしに当然に時効を適用する。 誤り。145条の援用が必要である。期間経過と訴訟上の時効主張を区別する。
覚え方援用:時効は当事者等が援用しなければ、裁判所がこれに基づいて裁判できない。
ひっかけ注意145条の援用が必要である。期間経過と訴訟上の時効主張を区別する。
時効と滞納債権|催告の猶予
催告があると、その時から6か月を経過するまで時効は完成しない。 確認例:内容証明による催告が届けば、常に消滅時効の期間が最初から5年間やり直しになる。 誤り。150条の効果は6か月の完成猶予であり、当然の更新ではない。裁判上の手続等につなぐ期間として考える。
覚え方催告の猶予:催告があると、その時から6か月を経過するまで時効は完成しない。
ひっかけ注意150条の効果は6か月の完成猶予であり、当然の更新ではない。裁判上の手続等につなぐ期間として考える。
時効と滞納債権|催告の繰返し
催告による完成猶予中に再び催告しても、その再催告による完成猶予の効力はない。 確認例:同じ滞納債権について催告を6か月以内ごとに繰り返せば、それだけで時効完成を永久に延ばせる。 誤り。150条2項が再催告による積み延ばしを防ぐ。督促状を送り続けるだけでは足りない。
覚え方催告の繰返し:催告による完成猶予中に再び催告しても、その再催告による完成猶予の効力はない。
ひっかけ注意150条2項が再催告による積み延ばしを防ぐ。督促状を送り続けるだけでは足りない。
時効と滞納債権|承認の更新
権利の承認があると、その時から時効は新たに進行する。 確認例:債務者による債務の承認は、時効の更新事由となる。 正しい。152条の効果である。承認を完成猶予とだけ説明するのは誤りとなる。
覚え方承認の更新:権利の承認があると、その時から時効は新たに進行する。
ひっかけ注意152条の効果である。承認を完成猶予とだけ説明するのは誤りとなる。
時効と滞納債権|事前放棄
時効の利益はあらかじめ放棄することができない。 確認例:契約時に将来の時効の利益を一切放棄する条項を置けば、民法上常に有効である。 誤り。146条があらかじめの放棄を禁じる。時効完成後の対応とは場面が異なる。
覚え方事前放棄:時効の利益はあらかじめ放棄することができない。
ひっかけ注意146条があらかじめの放棄を禁じる。時効完成後の対応とは場面が異なる。
時効と滞納債権|支払承認と再起算
権利の承認があると、その時から時効が新たに進行する。 確認例:現行民法が適用される時効完成前の管理費債務について、債務者が債務を承認した。催告と異なり、152条の時効更新が問題となる。 正しい。150条の催告は完成猶予、152条の承認は更新である。催告書を送った事実と債務者の承認を混同しない。
覚え方支払承認と再起算:権利の承認があると、その時から時効が新たに進行する。
ひっかけ注意150条の催告は完成猶予、152条の承認は更新である。催告書を送った事実と債務者の承認を混同しない。
時効と滞納債権|再催告の限界
催告による猶予期間中の再催告に、再度の完成猶予の効力はない。 確認例:1回目の催告で完成猶予中に2回目の催告をすれば、2回目から新たな6か月が必ず確保される。 誤り。150条2項は猶予中の再催告の効力を否定する。回収を続けることと法的な時効対策ができていることは別である。
覚え方再催告の限界:催告による猶予期間中の再催告に、再度の完成猶予の効力はない。
ひっかけ注意150条2項は猶予中の再催告の効力を否定する。回収を続けることと法的な時効対策ができていることは別である。
覚える数字と、狙われる引っかけ
- ひっかけ145条の援用が必要である。期間経過と訴訟上の時効主張を区別する。
- ひっかけ150条の効果は6か月の完成猶予であり、当然の更新ではない。裁判上の手続等につなぐ期間として考える。
- ひっかけ150条2項が再催告による積み延ばしを防ぐ。督促状を送り続けるだけでは足りない。
- ひっかけ146条があらかじめの放棄を禁じる。時効完成後の対応とは場面が異なる。
- ひっかけ150条2項は猶予中の再催告の効力を否定する。回収を続けることと法的な時効対策ができていることは別である。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1債権は原則として権利行使できると知った時から5年、又は権利行使できる時から10年で時効消滅する。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2時効は当事者等が援用しなければ、裁判所がこれに基づいて裁判できない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3催告があると、その時から6か月を経過するまで時効は完成しない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 4催告による完成猶予中に再び催告しても、その再催告による完成猶予の効力はない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 5権利の承認があると、その時から時効は新たに進行する。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 6時効の利益はあらかじめ放棄することができない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 7権利の承認があると、その時から時効が新たに進行する。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 8催告による猶予期間中の再催告に、再度の完成猶予の効力はない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 関連法令
- 民法
- 内容の基準日
- 2026-04-01
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
時効と滞納債権の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
民法・登記重要度 B
時効と滞納債権|債権の期間
現行民法の一般債権は、権利行使できると知った時から原則5年という消滅時効の期間がある。
時効と滞納債権の○×一問一答8問|問題と解説
この論点で収録している8問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
時効と滞納債権|債権の期間重要度B現行民法の一般債権は、権利行使できると知った時から原則5年という消滅時効の期間がある。
答え:○(正しい)
解説
正しい。166条1項の主観的起算点と客観的起算点の二本立てを押さえる。債権の発生時期による経過措置は別途確認する。 要点:債権は原則として権利行使できると知った時から5年、又は権利行使できる時から10年で時効消滅する。 根拠:民法 第166条。
問2
時効と滞納債権|援用重要度B時効期間が経過した管理費債権については、裁判所が当事者の援用なしに当然に時効を適用する。
答え:×(誤り)
解説
誤り。145条の援用が必要である。期間経過と訴訟上の時効主張を区別する。 要点:時効は当事者等が援用しなければ、裁判所がこれに基づいて裁判できない。 根拠:民法 第145条。
問3
時効と滞納債権|催告の猶予重要度B内容証明による催告が届けば、常に消滅時効の期間が最初から5年間やり直しになる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。150条の効果は6か月の完成猶予であり、当然の更新ではない。裁判上の手続等につなぐ期間として考える。 要点:催告があると、その時から6か月を経過するまで時効は完成しない。 根拠:民法 第150条。
問4
時効と滞納債権|催告の繰返し重要度B同じ滞納債権について催告を6か月以内ごとに繰り返せば、それだけで時効完成を永久に延ばせる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。150条2項が再催告による積み延ばしを防ぐ。督促状を送り続けるだけでは足りない。 要点:催告による完成猶予中に再び催告しても、その再催告による完成猶予の効力はない。 根拠:民法 第150条。
問5
時効と滞納債権|承認の更新重要度B債務者による債務の承認は、時効の更新事由となる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。152条の効果である。承認を完成猶予とだけ説明するのは誤りとなる。 要点:権利の承認があると、その時から時効は新たに進行する。 根拠:民法 第152条。
問6
時効と滞納債権|事前放棄重要度B契約時に将来の時効の利益を一切放棄する条項を置けば、民法上常に有効である。
答え:×(誤り)
解説
誤り。146条があらかじめの放棄を禁じる。時効完成後の対応とは場面が異なる。 要点:時効の利益はあらかじめ放棄することができない。 根拠:民法 第146条。
問7
時効と滞納債権|支払承認と再起算重要度B現行民法が適用される時効完成前の管理費債務について、債務者が債務を承認した。催告と異なり、152条の時効更新が問題となる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。150条の催告は完成猶予、152条の承認は更新である。催告書を送った事実と債務者の承認を混同しない。 要点:権利の承認があると、その時から時効が新たに進行する。 根拠:民法 第150条/民法 第152条。
問8
時効と滞納債権|再催告の限界重要度B1回目の催告で完成猶予中に2回目の催告をすれば、2回目から新たな6か月が必ず確保される。
答え:×(誤り)
解説
誤り。150条2項は猶予中の再催告の効力を否定する。回収を続けることと法的な時効対策ができていることは別である。 要点:催告による猶予期間中の再催告に、再度の完成猶予の効力はない。 根拠:民法 第150条。
収録している全問から、分野・重要度で解く
区分所有法・再生158問、民法・登記88問、規約・管理実務80問、建物・設備118問、管理適正化法58問を収録。