管理実務
災害後の建物調査は3種類|応急危険度・被災度・罹災証明を比較【賃貸不動産経営管理士】【2026年度試験対応】
応急危険度判定、被災度区分判定、住家の被害認定の違いを、目的と依頼者で整理。災害後の安全確認と修繕、賃料減額の判断も解説します。
要点 1件・基本問題 1問・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
- 法令基準日
- 2026-04-01
- 最終確認日
- 2026-08-15
- 確認
- chintaikanrishi-critical-review-2026-08-15

2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01。
まず押さえるポイント
応急危険度判定は二次災害を防ぐための当面の危険性の判定、被災度区分判定は建物の復旧方針を考えるための調査です。罹災証明に関わる住家の被害認定は、支援制度につなげるための別の調査です。
法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-08
同じ被災建物でも調査の目的が違う

応急危険度判定:二次災害を防ぐ:当面の危険性。被災度区分判定:復旧方針を検討:所有者等の依頼による詳細調査。住家の被害認定:罹災証明・支援の基礎:市町村が被害程度を認定
図を大きく見る地震後の建物に表示される判定と、罹災証明書に記載される被害の程度を、同じものと扱わないでください。一つの調査結果から、修繕費やすべての支援の対象まで自動的に決まるわけではありません。
応急危険度判定は当面の安全性、被災度区分判定は復旧の必要性や方法、住家の被害認定は支援の基礎となる損害割合等を扱います。名称を暗記する前に「何のための調査か」をそろえて比較します。
| 項目 | 押さえる内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 応急危険度判定 | 二次災害を防ぐ | 当面の危険性 |
| 被災度区分判定 | 復旧方針を検討 | 所有者等の依頼による詳細調査 |
| 住家の被害認定 | 罹災証明・支援の基礎 | 市町村が被害程度を認定 |
赤・黄・緑の表示を過大に解釈しない
応急危険度判定の表示には、危険(赤)、要注意(黄)、調査済(緑)があります。緑は、その調査時点の応急的な判定であり、長期の安全や無損傷を保証する表示ではありません。
余震や新たな損傷で状況が変わる可能性もあります。管理担当者は表示だけで再入居を断定せず、自治体や専門家の指示、立入制限、設備の状態などを併せて確認します。
管理の初動は人の安全と被害記録
災害直後は、人命・避難の確保や二次災害の防止を優先します。危険な建物へ無理に入って写真を撮る、設備を一斉に再稼働するなど、記録や復旧を先行させないことが大切です。
安全が確保された段階で、損傷箇所、確認時刻、設備停止、入居者からの申告や連絡内容を記録します。応急対応と恒久的な修繕を分け、所有者と専門業者へ判断に必要な情報を伝えます。
修繕義務と賃料減額は使用できない範囲を確認
民法606条は原則として賃貸人の必要な修繕義務を定めています。また、借主の責めに帰せない理由で一部を使用・収益できない場合、民法611条により、その割合に応じて賃料が減額されます。災害という名称だけで全額免除か全額支払かを決めません。
令和6年度問12では、災害後の調査の種類が問われています。調査制度の区別を押さえたうえで、契約上の対応は使用不能の範囲・期間・原因などの具体的事実に基づき検討してください。
出題例の原本・年度別問題
過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。
- 令和6年度 問12
応急危険度判定・被災度区分判定・被害認定の目的を分ける
公式の公表資料を確認する
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
この解説の一次資料
- 内閣府:災害に係る住家の被害認定と応急危険度判定確認日:2026-09-08
- 内閣府:災害に係る住家の被害認定基準確認日:2026-09-08
- e-Gov:民法606条・611条確認日:2026-09-08
- 試験実施団体:過去の試験問題確認日:2026-09-08
漏水事故への初期対応
漏水では原因や責任の所在が判明する前に被害が広がるため、まず止水栓を閉めるなどの応急措置を講じ、被害状況を日時とともに写真で記録する。そのうえで、給排水の共用立て管に原因があるのか、上階入居者の使用方法や専有部分の設備に原因があるのかを調査し、施設賠償責任保険・借家人賠償責任保険・個人賠償責任保険の適用可否を確認する。原因確定前に一方の責任を断定した説明はしない。
覚え方まず止める、次に記録、それから原因と保険
01災害・事故への対応の重要暗記項目
漏水事故への初期対応
漏水では原因や責任の所在が判明する前に被害が広がるため、まず止水栓を閉めるなどの応急措置を講じ、被害状況を日時とともに写真で記録する。そのうえで、給排水の共用立て管に原因があるのか、上階入居者の使用方法や専有部分の設備に原因があるのかを調査し、施設賠償責任保険・借家人賠償責任保険・個人賠償責任保険の適用可否を確認する。原因確定前に一方の責任を断定した説明はしない。
覚え方まず止める、次に記録、それから原因と保険
ひっかけ注意原因が判明するまで対応を保留するのが罠。応急措置の遅れによる損害の拡大は、管理業者自身の責任問題となる。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1人命保護と損害拡大防止を優先し、管理受託契約上の緊急対応権限と事後報告を確認する
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2民法606条の修繕義務と611条の一部使用不能による賃料減額を分けて判定する
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3火災・地震・賠償責任保険は契約ごとの補償対象と免責を確認する
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 内容の基準日
- 2026-04-01
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
災害・事故への対応の○×一問一答
1/1問解答 0・正解 0
管理実務重要度 A
漏水事故への初期対応
上階からの漏水により下階の住戸に被害が生じた場合、管理業者はまず被害の拡大を防ぐための応急措置を講じたうえで、漏水の原因調査を行う。
災害・事故への対応の○×一問一答1問|問題と解説
この論点で収録している1問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
漏水事故への初期対応重要度A上階からの漏水により下階の住戸に被害が生じた場合、管理業者はまず被害の拡大を防ぐための応急措置を講じたうえで、漏水の原因調査を行う。
答え:○(正しい)
解説
正しい。責任の所在を確定する前に、止水などの応急措置で被害の拡大を止めるのが初動の原則である。
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