2026年11月試験対応2026年4月1日施行法令基準情報の正確さへの取り組み

民法

売買(手付・契約不適合責任・危険負担)

契約不適合の通知は「知った時から1年以内」で、対象は種類・品質の不適合だけです。数量不足や権利の不適合には1年の制限がない点、手付解除は相手方が履行に着手していなければできる点が典型の落とし穴です。

要点 4件・確認問題 4読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

最重要ポイント

同時履行の抗弁権

533条は双務契約の当事者の一方が相手方の債務の履行を受けるまで自己の債務の履行を拒めるとし、ただし書で相手方の債務が弁済期にないときを除く。抗弁権が存在するだけで履行遅滞の違法性が阻却されるため、相手方が履行の提供をしない限り遅滞責任は生じない。解除による原状回復義務相互(546条)、負担付贈与、弁済と受取証書の交付(486条)にも同時履行の関係が認められる。他方、賃貸借終了時の敷金返還と目的物の明渡しは同時履行の関係に立たない(最判昭和49年9月2日)。

覚え方抗弁権があるだけで遅滞にならない。敷金返還と明渡しは同時履行でない

01売買(手付・契約不適合責任・危険負担)の重要暗記項目

01
重要度 A / 過去6年 5

同時履行の抗弁権

533条は双務契約の当事者の一方が相手方の債務の履行を受けるまで自己の債務の履行を拒めるとし、ただし書で相手方の債務が弁済期にないときを除く。抗弁権が存在するだけで履行遅滞の違法性が阻却されるため、相手方が履行の提供をしない限り遅滞責任は生じない。解除による原状回復義務相互(546条)、負担付贈与、弁済と受取証書の交付(486条)にも同時履行の関係が認められる。他方、賃貸借終了時の敷金返還と目的物の明渡しは同時履行の関係に立たない(最判昭和49年9月2日)。

覚え方抗弁権があるだけで遅滞にならない。敷金返還と明渡しは同時履行でない

ひっかけ注意敷金返還債務と明渡義務が同時履行の関係に立つとする誤りが定番。明渡しが先履行である。

02
重要度 S / 過去6年 5

手付による解除

557条1項は、買主は手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して契約を解除できるが、相手方が契約の履行に着手した後はできないとする。改正により売主側に現実の提供が必要であることが明文化された。最大判昭和40年11月24日は履行の着手を「客観的に外部から認識しうるような形で履行行為の一部をなし、または履行の提供をするために欠くことのできない前提行為をした場合」と定義し、自ら着手していても相手方が着手していなければ解除できるとした。

覚え方止めるのは相手の着手。自分が着手していても解除できる

ひっかけ注意自ら履行に着手した者は手付解除できないとする誤りが定番。判例は相手方の着手を基準とする。

03
重要度 S / 過去6年 5

契約不適合責任の期間制限

566条は、種類または品質に関する契約不適合について、買主が不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しないと、追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・解除ができなくなるとする。売主が引渡しの時に不適合を知り、または重大な過失により知らなかったときはこの制限は適用されない。数量の不適合と権利の不適合には566条の適用がなく、一般の消滅時効(166条1項)で規律される。通知さえすれば、その後の権利行使は消滅時効の期間内であればよい。

覚え方種類・品質は知って一年以内に通知。数量と権利は時効だけ

ひっかけ注意1年以内に権利行使まで必要とする誤り、および数量不足にも1年の通知期間が及ぶとする誤りが狙われる。

04
重要度 A / 過去6年 4

目的物の危険の移転

567条1項は目的物の引渡しを危険移転の基準時とし、引渡し後に当事者双方の責めに帰することができない事由で目的物が滅失・損傷したときは、買主は追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・解除をすることができず、代金の支払を拒むこともできないとする。同条2項は、売主が契約に適合する目的物の引渡しを提供したのに買主が受領を拒み、または受領することができない場合について同様に扱う。引渡し前であれば536条1項により買主は代金の支払を拒める。

覚え方引渡しか受領遅滞で危険は買主へ移る

ひっかけ注意危険の移転時期を所有権移転時や契約成立時とする誤りが狙われる。基準は引渡しである。

民法の暗記表をすべて見る →

02試験で正誤を分けるチェック順

  1. 1
    不適合の種類を分ける。種類・品質なら566条の1年の通知が必要、数量や権利の不適合なら一般の消滅時効による

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  2. 2
    救済手段を選ぶ。追完請求が原則で、催告しても追完されないときや追完不能のときに代金減額請求へ進む

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  3. 3
    危険の移転時期を確認する。引渡し後の双方無帰責の滅失・損傷なら、買主は代金の支払を拒めない

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

03この論点の根拠

関連法令
民法
内容の基準日
2026年4月1日
復習方法
要点を確認した後、下の○×問題で条件の違いを見分ける

法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。

問題演習

売買(手付・契約不適合責任・危険負担)の○×一問一答

1/4解答 0・正解 0

民法重要度 S頻出度 12/24(編集部の目安)

手付による解除

買主が売主に解約手付を交付した場合において、売主が既に履行に着手しているときであっても、買主自身がまだ履行に着手していない限り、買主は手付を放棄して契約を解除することができる。

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