2026年10月試験対応2026年4月1日施行法令基準情報の正確さへの取り組み

権利関係

宅建の成年後見制度|後見・保佐・補助の違いを比較【2026年度試験対応】

成年後見・保佐・補助を同意権、取消権、代理権で比較。日用品購入の例外、保佐人への代理権付与、被補助人の同意が必要な場面を解説します。

要点 6件・基本問題 6・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

成年後見・保佐・補助の解説記事カバー(写真調イメージ)

2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01

まず押さえるポイント

成年後見、保佐、補助は、本人の判断能力の程度に応じて法律行為を支える制度です。後見人は法定代理人ですが、保佐人・補助人の代理権は審判で付与される範囲を確認します。三制度を「何でも同意が必要」と一括りにしないことが大切です。

法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-08

後見・保佐・補助は本人の状態と支援範囲で分ける

後見:本人の行為は原則取消し可能:日常生活の行為は除く。保佐:借財・不動産処分等に同意が必要:代理権は別途付与され得る。補助:審判で定めた特定の行為:同意権・代理権の範囲を確認

後見:本人の行為は原則取消し可能:日常生活の行為は除く。保佐:借財・不動産処分等に同意が必要:代理権は別途付与され得る。補助:審判で定めた特定の行為:同意権・代理権の範囲を確認

図を大きく見る

後見は判断能力を欠く常況、保佐は著しく不十分、補助は不十分な場合が対象です。制度名から年齢を推測するのではなく、家庭裁判所の審判による類型を確認します。

本人の行為を支援者が代理することと、本人が行う行為へ同意することは別の権限です。取消権も含め、誰にどの権限があるかを分けて整理すると、事例問題の判断が安定します。

後見・保佐・補助は本人の状態と支援範囲で分ける
項目押さえる内容注意点
後見本人の行為は原則取消し可能日常生活の行為は除く
保佐借財・不動産処分等に同意が必要代理権は別途付与され得る
補助審判で定めた特定の行為同意権・代理権の範囲を確認

根拠:e-Gov:民法7条〜17条・876条の4・876条の9

成年後見人の同意があれば何でも確定する?

成年被後見人の法律行為は、日用品の購入その他日常生活に関する行為を除き、取り消すことができます。後見人が事前に同意したというだけで、本人の行為を取消不能にする制度ではありません。

日常の食料品の購入と、不動産の売却を同じ扱いにしないでください。また、意思能力を欠く行為の無効と、制限行為能力を理由とする取消しは別の問題です。

根拠:e-Gov:民法7条〜17条・876条の4・876条の9

保佐人に代理権が付く場合もある

被保佐人が借財・保証、不動産の売買、相続の承認・放棄などの重要な行為をするには、原則として保佐人の同意を要します。同意が必要な行為と、本人だけでできる日常生活上の行為を区別します。

保佐人は同意権・取消権しか持てず、代理権が絶対に付与されないという理解は誤りです。家庭裁判所の審判により、特定の法律行為について代理権を付与できます。令和4年度問3でも、この点が判断材料です。

根拠:e-Gov:民法7条〜17条・876条の4・876条の9試験実施団体:過去の試験問題

補助は審判の内容と本人の同意を確認する

補助人の同意を要する行為は、保佐で同意を要する行為の一部から、審判で特定されます。補助開始だけで、すべての不動産取引に一律に同意が必要になるわけではありません。

本人以外の者の請求で補助開始や同意権付与の審判をする場合には、本人の同意が必要です。支援の類型だけでなく、どの行為に権限が付与されているかまで読むことが解答のポイントになります。

根拠:e-Gov:民法7条〜17条・876条の4・876条の9

出題例の原本・年度別問題

過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。

オリジナル確認問題で判断する

○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。

  1. 1 成年被後見人の日用品購入は、制限行為能力を理由とする取消しの対象から除かれる。

    根拠:資料1

  2. 2 保佐人には、家庭裁判所の審判によっても代理権を付与できない。

    根拠:資料1

  3. 3 補助人の同意を要する行為は、審判で特定された範囲を確認する。

    根拠:資料1

この解説の一次資料

最重要ポイント

制限行為能力者の種類

4種類。未成年者=18歳未満の者(保護者は親権者・未成年後見人)。成年被後見人=精神上の障害により事理弁識能力を欠く常況にある者で後見開始の審判を受けた者(保護者は成年後見人)。被保佐人=事理弁識能力が著しく不十分な者で保佐開始の審判を受けた者(保護者は保佐人)。被補助人=事理弁識能力が不十分な者で補助開始の審判を受けた者(保護者は補助人)。

覚え方制限された四天王『未成(みせい)・後見・保佐・補助』、四(4種)人そろって単独NG

最重要・比較表

成年後見・保佐・補助・未成年

「同意権、取消権、代理権、日用品、追認、相手方の催告」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。

未成年者の保護

最重要
基本ルール
未成年者が単独で法律行為をするには法定代理人の同意が必要で、同意を得ずに行った行為は原則取り消せる(本人・法定代理人のいずれも取消可)。取消しは善意・悪意を問わず第三者に対抗できる。
例外・ひっかけ
取消権者を「法定代理人だけ」に絞る罠。本人も取消可

判断ポイント

覚え方:未成年『同意なし契約したろ』→親『取り消し!』、得だけ・営業許可はセーフやで

制限行為能力者の種類

基本ルール
4種類。未成年者=18歳未満の者(保護者は親権者・未成年後見人)。成年被後見人=精神上の障害により事理弁識能力を欠く常況にある者で後見開始の審判を受けた者(保護者は成年後見人)。被保佐人=事理弁識能力が著しく不十分な者で保佐開始の審判を受けた者(保護者は保佐人)。
例外・ひっかけ
未成年は「18歳未満」。20歳未満とすり替える罠に注意

判断ポイント

覚え方:制限された四天王『未成(みせい)・後見・保佐・補助』、四(4種)人そろって単独NG

成年被後見人の保護

基本ルール
成年被後見人の財産上の行為は原則として成年後見人(法定代理人)が代理して行う。代理によらず行った行為は原則取り消せる(成年後見人の同意を得て行った行為も取り消せる点が未成年者と異なる)。例外として日用品の購入その他日常生活に関する行為は取り消せない。
例外・ひっかけ
成年後見人の「同意を得た行為」も取り消せる点を突く罠

判断ポイント

覚え方:後見『同意もらったも〜ん』、それでも取消!でも日用品の買い物だけは許したろ

被保佐人の保護

基本ルール
被保佐人は保佐人の同意がなくても有効な契約を結べるが、重要な財産上の行為は保佐人の同意(またはこれに代わる家裁の許可)が必要で、同意なしに行うと取り消せる。重要な財産上の行為の例=借金・保証、不動産等重要財産の売買、新築・改築・増築・大修繕、長期賃貸借(土地5年超・建物3年超)等。
例外・ひっかけ
長期賃貸借の年数(土地5年超・建物3年超)のすり替え

判断ポイント

覚え方:保佐(ほさ)さん普段はOK、でも借金・不動産は同意が要る、土地5年超・建物3年超もな

被補助人の保護

基本ルール
被補助人は補助人の同意がなくても有効な契約を結べる。ただし重要な財産上の行為のうち、家庭裁判所の審判で補助人の同意を得なければならないとされた特定の行為を、同意なしに行った場合は取り消せる。取消しは善意・悪意を問わず第三者に対抗できる。
例外・ひっかけ
被補助人は「審判で定めた特定行為」のみ同意が必要な点

判断ポイント

覚え方:補助(ほじょ)さんほぼ自由、家裁が指名した『特定の行為』だけ同意なきゃ取消せる

制限行為能力者とは・3つの能力

基本ルール
制限行為能力者とは判断能力が不十分なため単独で有効な法律行為を行う能力(行為能力)を制限された人。権利能力=権利義務の主体となる資格(人は生まれながらに持ち、胎児も不法行為の損害賠償・相続・遺贈では権利能力を持つ)。意思能力=法律行為の結果を理解する能力(意思能力がない状態=泥酊等の行為は無効)。
例外・ひっかけ
権利能力・意思能力・行為能力の3つを混同させる罠

判断ポイント

覚え方:権利で生まれ、意思で分かり、行為で契約、三(3)つの能力そろって一人前

判断軸:同意権、取消権、代理権、日用品、追認、相手方の催告

法令確認:民法(確認日 2026-08-03)

01成年後見・保佐・補助の重要暗記項目

01
重要度 S / 収録過去問 4回

制限行為能力者の種類

4種類。未成年者=18歳未満の者(保護者は親権者・未成年後見人)。成年被後見人=精神上の障害により事理弁識能力を欠く常況にある者で後見開始の審判を受けた者(保護者は成年後見人)。被保佐人=事理弁識能力が著しく不十分な者で保佐開始の審判を受けた者(保護者は保佐人)。被補助人=事理弁識能力が不十分な者で補助開始の審判を受けた者(保護者は補助人)。

覚え方制限された四天王『未成(みせい)・後見・保佐・補助』、四(4種)人そろって単独NG

ひっかけ注意未成年は「18歳未満」。20歳未満とすり替える罠に注意

02
重要度 S / 収録過去問 4回

成年被後見人の保護

成年被後見人の財産上の行為は原則として成年後見人(法定代理人)が代理して行う。代理によらず行った行為は原則取り消せる(成年後見人の同意を得て行った行為も取り消せる点が未成年者と異なる)。例外として日用品の購入その他日常生活に関する行為は取り消せない。居住用建物・敷地の売却・賃貸・賃貸借解除・抵当権設定等の処分には家庭裁判所の許可が必要。

覚え方後見『同意もらったも〜ん』、それでも取消!でも日用品の買い物だけは許したろ

ひっかけ注意成年後見人の「同意を得た行為」も取り消せる点を突く罠

03
重要度 A / 収録過去問 4回

制限行為能力者とは・3つの能力

制限行為能力者とは判断能力が不十分なため単独で有効な法律行為を行う能力(行為能力)を制限された人。権利能力=権利義務の主体となる資格(人は生まれながらに持ち、胎児も不法行為の損害賠償・相続・遺贈では権利能力を持つ)。意思能力=法律行為の結果を理解する能力(意思能力がない状態=泥酊等の行為は無効)。行為能力=単独で有効な法律行為を行う能力。

覚え方権利で生まれ、意思で分かり、行為で契約、三(3)つの能力そろって一人前

ひっかけ注意権利能力・意思能力・行為能力の3つを混同させる罠

04
重要度 A / 収録過去問 4回

被保佐人の保護

被保佐人は保佐人の同意がなくても有効な契約を結べるが、重要な財産上の行為は保佐人の同意(またはこれに代わる家裁の許可)が必要で、同意なしに行うと取り消せる。重要な財産上の行為の例=借金・保証、不動産等重要財産の売買、新築・改築・増築・大修繕、長期賃貸借(土地5年超・建物3年超)等。

覚え方保佐(ほさ)さん普段はOK、でも借金・不動産は同意が要る、土地5年超・建物3年超もな

ひっかけ注意長期賃貸借の年数(土地5年超・建物3年超)のすり替え

05
重要度 A / 収録過去問 4回

被補助人の保護

被補助人は補助人の同意がなくても有効な契約を結べる。ただし重要な財産上の行為のうち、家庭裁判所の審判で補助人の同意を得なければならないとされた特定の行為を、同意なしに行った場合は取り消せる。取消しは善意・悪意を問わず第三者に対抗できる。

覚え方補助(ほじょ)さんほぼ自由、家裁が指名した『特定の行為』だけ同意なきゃ取消せる

ひっかけ注意被補助人は「審判で定めた特定行為」のみ同意が必要な点

06
重要度 A / 収録過去問 4回

制限行為能力者の詐術

制限行為能力者が「自分は行為能力者である」と信じさせるため詐術(ウソ)を用いたときは、取り消すことができなくなる。ウソをつくような人を保護する必要はないため。

覚え方『俺、能力者だし!』サギ(詐術)ついたら、もう取消せぬ、ウソつき保護せず

ひっかけ注意詐術を用いると「取り消せなくなる」向きの逆転に注意

権利関係の暗記表をすべて見る →

誤答が集中する引っかけ

6
  • ひっかけ制限行為能力者の種類

    未成年は「18歳未満」。20歳未満とすり替える罠に注意

残り5件は論点整理プレミアムでご覧いただけます。61論点分の引っかけを、出題ランク順にまとめています。

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03この論点の根拠

関連法令
民法
情報確認日
2026年4月1日施行法令基準
復習方法
要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける

法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。

問題演習

成年後見・保佐・補助の○×一問一答

1/6解答 0・正解 0

権利関係重要度 S頻出度 4/24(編集部の目安)

制限行為能力者の種類

未成年者とは、20歳未満の者をいい、親権者または未成年後見人が保護者となる。

成年後見・保佐・補助○×一問一答6問|問題と解説

この論点で収録している6問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。

  1. 1

    制限行為能力者の種類重要度S

    未成年者とは、20歳未満の者をいい、親権者または未成年後見人が保護者となる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。現行法では未成年者は18歳未満の者をいう。

  2. 2

    制限行為能力者とは・3つの能力重要度A

    胎児は、不法行為の損害賠償・相続・遺贈については権利能力を有する。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。胎児はこの3場面で権利能力を認められる。

  3. 3

    成年被後見人の保護重要度S

    成年被後見人が成年後見人の同意を得て行った行為は、取り消すことができない。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。同意を得て行った行為も取り消せる(未成年者と異なる)。

  4. 4

    被保佐人の保護重要度A

    被保佐人が借金や不動産の売買など重要な財産上の行為を保佐人の同意なしにした場合、その行為は取り消すことができる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。重要な財産上の行為には保佐人の同意が必要。

  5. 5

    被補助人の保護重要度A

    被補助人は、すべての重要な財産上の行為について補助人の同意を得なければ、これを取り消される。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。審判で同意を要すると定めた特定の行為に限る。

  6. 6

    制限行為能力者の詐術重要度A

    制限行為能力者が行為能力者であると信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。詐術を用いた者は保護されず取消不可となる。

次の学習

成年後見・保佐・補助の問題を続けて解く

この論点に対応する6問を絞り込んで出題します。

○×一問一答