権利関係
宅建の代理を図解|無権代理・追認・表見代理の見分け方【2026年度試験対応】
本人・代理人・相手方の関係から、代理権、顕名、無権代理の追認・催告・取消しを整理。代理権の濫用と表見代理を混同しない読み方を解説します。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01。
まず押さえるポイント
代理は、代理人が権限の範囲内で本人のために行う意思表示の効果が、直接本人に帰属する仕組みです。権限がない場合は本人の追認の有無を確認し、表見代理や代理権の濫用などの条件を別に検討します。
法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-08
本人・代理人・相手方の三者を固定する

本人:法律効果が帰属する人:代理権を与えた範囲を確認。代理人:意思表示を行う人:権限と顕名を確認。相手方:代理人と取引する人:認識・過失が問題になる場合あり
図を大きく見る本人Aが代理人Bへ土地購入の権限を与え、BがAのために相手方Cと契約する場合、原則として売買の効果はAに帰属します。Bが契約の窓口だからといって、Bが当然に土地の買主になるわけではありません。
まず代理権の有無と範囲、本人のためにすることを示したかという顕名を確認します。代理権のないケースへ進む前に、誰の行為の効果を誰に帰属させたいのかを整理することが基本です。
| 項目 | 押さえる内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 本人 | 法律効果が帰属する人 | 代理権を与えた範囲を確認 |
| 代理人 | 意思表示を行う人 | 権限と顕名を確認 |
| 相手方 | 代理人と取引する人 | 認識・過失が問題になる場合あり |
相手方の催告権と取消権を区別する
相手方は本人が追認しない間、原則として契約を取り消せます。ただし、契約時に代理権がないことを知っていた相手方には、この取消権は認められません。催告と取消しは別の制度なので、同じ条件として覚えないでください。
表見代理は、権限があるような外観についての本人側の事情や、相手方の認識等の法定要件により本人に効果を帰属させる制度です。「相手方が信じた」とあるだけで成立せず、109条・110条・112条等のどの類型に当たるかを検討します。
代理権の濫用|権限内でも相手方の認識で扱いが変わる
代理人が自己や第三者の利益を図る目的で権限内の行為をした場合、相手方がその目的を知り、または知ることができたときは、無権代理人がした行為とみなされます。権限を超えた行為と、権限内の濫用を区別します。
令和6年度問8には、この代理権濫用の規定が含まれています。本人・代理人の関係だけで判断せず、取引の相手方が目的をどう認識していたかまで読むと、法107条の条件に対応させられます。
出題例の原本・年度別問題
過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。
- 令和6年度 問8
代理権の濫用と相手方の悪意・知り得た事情を確認する
公式の公表資料を確認する
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
この解説の一次資料
- e-Gov:民法99条・107条〜116条確認日:2026-09-08
- 試験実施団体:過去の試験問題確認日:2026-09-08

催告は悪意でも可、取消しは善意なら可、無権代理人への責任追及は善意無過失で可。本人の追認は契約時にさかのぼって有効です。
無権代理と相続①(無権代理人が本人を単独相続)
本人が死亡し無権代理人が本人を単独相続した場合、無権代理行為は有効となる。相続人である無権代理人は追認を拒絶できない(自分でした行為を相続後に拒絶するのはおかしいため)。
覚え方無権代理人が本人を相続、自分でやった事、追認拒絶できず有効に
最重要・比較表
代理権の消滅事由の違い
最初に「本人側の事情か、代理人側の事情か」を確認します。試験で差がつくのは、本人が破産した場合です。
| 事由 | 任意代理権(委任) | 法定代理権 | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 本人の死亡 | 消滅する | 消滅する | 本人が死亡すると、どちらの代理権も共通して消滅します。 |
| 本人の破産手続開始最重要 | 消滅する | 消滅しない | 任意代理は本人の破産により委任が終了します。法定代理では、本人の破産は共通の消滅事由ではありません。 |
| 代理人の死亡 | 消滅する | 消滅する | 代理人が死亡すると、どちらの代理権も共通して消滅します。 |
| 代理人の破産手続開始 | 消滅する | 消滅する | 代理人が破産した場合は、どちらの代理権も共通して消滅します。 |
| 代理人の後見開始 | 消滅する | 消滅する | 代理人が後見開始の審判を受けた場合は、どちらも共通して消滅します。 |
本人の死亡
- 任意代理権(委任)
- 消滅する
- 法定代理権
- 消滅する
判断ポイント
本人が死亡すると、どちらの代理権も共通して消滅します。
本人の破産手続開始
最重要- 任意代理権(委任)
- 消滅する
- 法定代理権
- 消滅しない
判断ポイント
任意代理は本人の破産により委任が終了します。法定代理では、本人の破産は共通の消滅事由ではありません。
代理人の死亡
- 任意代理権(委任)
- 消滅する
- 法定代理権
- 消滅する
判断ポイント
代理人が死亡すると、どちらの代理権も共通して消滅します。
代理人の破産手続開始
- 任意代理権(委任)
- 消滅する
- 法定代理権
- 消滅する
判断ポイント
代理人が破産した場合は、どちらの代理権も共通して消滅します。
代理人の後見開始
- 任意代理権(委任)
- 消滅する
- 法定代理権
- 消滅する
判断ポイント
代理人が後見開始の審判を受けた場合は、どちらも共通して消滅します。
最重要・比較表
有権代理・無権代理・表見代理
「代理権、顕名、本人への帰属、追認、善意無過失」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。
| 事由 | 基本ルール | 例外・ひっかけ | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 表見代理が成立する場合最重要 | 無権代理でも表面上正当な代理権があるようにみえ、相手方が善意無過失なら有効な代理行為となる。①代理権授与の表示(「代理権を与えたよ」)②権限外の代理行為③代理権消滅後の代理行為、およびこれらを重ねて適用する④(①と②)⑤(②と③)。 | 表見代理は相手方が「善意無過失」であることが必要 | 覚え方:表見(ひょうけん)は五通り、授与表示・権限外・消滅後+重ね技二つ、善意無過失で有効に |
| 無権代理行為の効果 | 無権代理(代理権がないのに代理人として行った行為)の効果は原則として本人に生じない。例外として本人が追認した場合は契約時にさかのぼって有効な代理行為となる。追認は無権代理人に対して行ってもよいし相手方に対して行ってもよい。 | 追認は無権代理人・相手方どちらに対してもできる点 | 覚え方:無権(むけん)の代理は本人に効かぬ、追認すりゃ契約時にさかのぼり有効、相手にも代理人にも追認可 |
| 顕名をしなかった場合 | 代理人が顕名をせずに契約した場合、原則として代理人自身が契約したものとみなす。例外として①相手方が悪意(本人の代理人と知っていた)②相手方が善意有過失の場合は、本人に効果が生じる(有効な代理行為となる)。 | 顕名なしは原則「代理人自身」が契約したものとみなす向き | 覚え方:顕名(けんめい)忘れりゃ代理人自身の契約、相手が悪意・善意有過失なら本人にセーフ |
| 有効な代理行為の要件 | 代理人が本人に代わって行った行為の効果は直接本人に生じる。要件は①代理人が代理権を有していること②代理人が「本人の代理人である」ことを相手方に示していること(顕名)。 | 代理の要件は「代理権」+「顕名」。顕名を落とす罠 | 覚え方:代理はダイジ(大事)、代理権と『本人の代理です』の顕名(けんめい)、二本柱で本人に効く |
表見代理が成立する場合
最重要- 基本ルール
- 無権代理でも表面上正当な代理権があるようにみえ、相手方が善意無過失なら有効な代理行為となる。①代理権授与の表示(「代理権を与えたよ」)②権限外の代理行為③代理権消滅後の代理行為、およびこれらを重ねて適用する④(①と②)⑤(②と③)。
- 例外・ひっかけ
- 表見代理は相手方が「善意無過失」であることが必要
判断ポイント
覚え方:表見(ひょうけん)は五通り、授与表示・権限外・消滅後+重ね技二つ、善意無過失で有効に
無権代理行為の効果
- 基本ルール
- 無権代理(代理権がないのに代理人として行った行為)の効果は原則として本人に生じない。例外として本人が追認した場合は契約時にさかのぼって有効な代理行為となる。追認は無権代理人に対して行ってもよいし相手方に対して行ってもよい。
- 例外・ひっかけ
- 追認は無権代理人・相手方どちらに対してもできる点
判断ポイント
覚え方:無権(むけん)の代理は本人に効かぬ、追認すりゃ契約時にさかのぼり有効、相手にも代理人にも追認可
顕名をしなかった場合
- 基本ルール
- 代理人が顕名をせずに契約した場合、原則として代理人自身が契約したものとみなす。例外として①相手方が悪意(本人の代理人と知っていた)②相手方が善意有過失の場合は、本人に効果が生じる(有効な代理行為となる)。
- 例外・ひっかけ
- 顕名なしは原則「代理人自身」が契約したものとみなす向き
判断ポイント
覚え方:顕名(けんめい)忘れりゃ代理人自身の契約、相手が悪意・善意有過失なら本人にセーフ
有効な代理行為の要件
- 基本ルール
- 代理人が本人に代わって行った行為の効果は直接本人に生じる。要件は①代理人が代理権を有していること②代理人が「本人の代理人である」ことを相手方に示していること(顕名)。
- 例外・ひっかけ
- 代理の要件は「代理権」+「顕名」。顕名を落とす罠
判断ポイント
覚え方:代理はダイジ(大事)、代理権と『本人の代理です』の顕名(けんめい)、二本柱で本人に効く
混同注意・比較表
無権代理の相手方の権利
「催告、取消し、責任追及、善意・悪意・過失、追認前後」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。
| 事由 | 基本ルール | 例外・ひっかけ | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 無権代理の相手方の保護(催告権・取消権・責任追及権) | ①催告権:本人に追認するか催告できる。確答なし→追認拒絶とみなす。善意・悪意どちらでも可。②取消権:善意の相手方は本人が追認しない間、契約を取り消せる(悪意は不可)。③責任追及権:相手方が善意無過失、または善意有過失だが無権代理人が悪意の場合、無権代理人に契約の履行または損害賠償を請求できる。 | 取消権は「善意」の相手方のみ。催告権は善意悪意問わず | 覚え方:相手は催告・善意なら取消し・善意無過失なら責任追及、でも代理人が制限者なら追及不可 |
| 無権代理行為の効果 | 無権代理(代理権がないのに代理人として行った行為)の効果は原則として本人に生じない。例外として本人が追認した場合は契約時にさかのぼって有効な代理行為となる。追認は無権代理人に対して行ってもよいし相手方に対して行ってもよい。 | 追認は無権代理人・相手方どちらに対してもできる点 | 覚え方:無権(むけん)の代理は本人に効かぬ、追認すりゃ契約時にさかのぼり有効、相手にも代理人にも追認可 |
無権代理の相手方の保護(催告権・取消権・責任追及権)
- 基本ルール
- ①催告権:本人に追認するか催告できる。確答なし→追認拒絶とみなす。善意・悪意どちらでも可。②取消権:善意の相手方は本人が追認しない間、契約を取り消せる(悪意は不可)。③責任追及権:相手方が善意無過失、または善意有過失だが無権代理人が悪意の場合、無権代理人に契約の履行または損害賠償を請求できる。
- 例外・ひっかけ
- 取消権は「善意」の相手方のみ。催告権は善意悪意問わず
判断ポイント
覚え方:相手は催告・善意なら取消し・善意無過失なら責任追及、でも代理人が制限者なら追及不可
無権代理行為の効果
- 基本ルール
- 無権代理(代理権がないのに代理人として行った行為)の効果は原則として本人に生じない。例外として本人が追認した場合は契約時にさかのぼって有効な代理行為となる。追認は無権代理人に対して行ってもよいし相手方に対して行ってもよい。
- 例外・ひっかけ
- 追認は無権代理人・相手方どちらに対してもできる点
判断ポイント
覚え方:無権(むけん)の代理は本人に効かぬ、追認すりゃ契約時にさかのぼり有効、相手にも代理人にも追認可
最重要・比較表
無権代理と相続の向き
「無権代理人→本人/本人→無権代理人、追認拒絶、責任承継」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。
| 事由 | 基本ルール | 例外・ひっかけ | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 無権代理と相続①(無権代理人が本人を単独相続)最重要 | 本人が死亡し無権代理人が本人を単独相続した場合、無権代理行為は有効となる。相続人である無権代理人は追認を拒絶できない(自分でした行為を相続後に拒絶するのはおかしいため)。 | 無権代理人が本人を単独相続→追認拒絶「できない」向き | 覚え方:無権代理人が本人を相続、自分でやった事、追認拒絶できず有効に |
| 無権代理と相続②(本人が無権代理人を単独相続) | 無権代理人が死亡し本人が無権代理人を単独相続した場合、本人は追認を拒絶することができる。ただし追認拒絶した場合、無権代理人に代理権がない事につき①相手方が善意無過失②善意有過失だが無権代理人が悪意のときは、本人は無権代理人を相続しているため無権代理人の責任(履行・損害賠償)が生じる。 | 本人が無権代理人を相続→追認拒絶「できる」向き(33と逆) | 覚え方:本人が無権代理人を相続、拒絶はできる、でも相続した分の責任(履行・賠償)は背負う |
無権代理と相続①(無権代理人が本人を単独相続)
最重要- 基本ルール
- 本人が死亡し無権代理人が本人を単独相続した場合、無権代理行為は有効となる。相続人である無権代理人は追認を拒絶できない(自分でした行為を相続後に拒絶するのはおかしいため)。
- 例外・ひっかけ
- 無権代理人が本人を単独相続→追認拒絶「できない」向き
判断ポイント
覚え方:無権代理人が本人を相続、自分でやった事、追認拒絶できず有効に
無権代理と相続②(本人が無権代理人を単独相続)
- 基本ルール
- 無権代理人が死亡し本人が無権代理人を単独相続した場合、本人は追認を拒絶することができる。ただし追認拒絶した場合、無権代理人に代理権がない事につき①相手方が善意無過失②善意有過失だが無権代理人が悪意のときは、本人は無権代理人を相続しているため無権代理人の責任(履行・損害賠償)が生じる。
- 例外・ひっかけ
- 本人が無権代理人を相続→追認拒絶「できる」向き(33と逆)
判断ポイント
覚え方:本人が無権代理人を相続、拒絶はできる、でも相続した分の責任(履行・賠償)は背負う
混同注意・比較表
代理権濫用・自己契約・双方代理
「代理権内外、本人許諾、債務履行、相手方の認識」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。
| 事由 | 基本ルール | 例外・ひっかけ | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 自己契約・双方代理 | 自己契約(代理人が自ら相手方となる)・双方代理(同一人が両当事者の代理人となる)は原則として無権代理人がした行為とみなす。例外として①本人の許諾がある場合②債務の履行をする場合(既に売買済で所有権移転登記をするだけ等)はOK。 | 自己契約・双方代理も「債務の履行」等は例外的にOK | 覚え方:自分と契約(自己)・両手に代理(双方)は無権代理、本人許諾か履行だけならOK |
| 代理権の濫用 | 代理権の濫用(代理人が自己または第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をすること)の効果は原則として本人に帰属する。例外として①相手方が悪意②相手方が善意有過失の場合は無権代理人がした行為とみなす。 | 代理権濫用は相手方悪意・善意有過失なら無権代理扱い | 覚え方:代理権ランヨウ(濫用)で私腹肥やす、相手が悪意・善意有過失なら無権代理扱い |
| 利益相反行為 | 利益相反行為(代理人と本人との利益が相反する行為)は原則として無権代理人がした行為とみなす。例外として本人があらかじめ許諾した行為はOK。 | 利益相反行為は原則無権代理扱い(本人事前許諾で例外) | 覚え方:利益がぶつかる相反(そうはん)行為も無権代理、あらかじめ本人が許せばOK |
自己契約・双方代理
- 基本ルール
- 自己契約(代理人が自ら相手方となる)・双方代理(同一人が両当事者の代理人となる)は原則として無権代理人がした行為とみなす。例外として①本人の許諾がある場合②債務の履行をする場合(既に売買済で所有権移転登記をするだけ等)はOK。
- 例外・ひっかけ
- 自己契約・双方代理も「債務の履行」等は例外的にOK
判断ポイント
覚え方:自分と契約(自己)・両手に代理(双方)は無権代理、本人許諾か履行だけならOK
代理権の濫用
- 基本ルール
- 代理権の濫用(代理人が自己または第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をすること)の効果は原則として本人に帰属する。例外として①相手方が悪意②相手方が善意有過失の場合は無権代理人がした行為とみなす。
- 例外・ひっかけ
- 代理権濫用は相手方悪意・善意有過失なら無権代理扱い
判断ポイント
覚え方:代理権ランヨウ(濫用)で私腹肥やす、相手が悪意・善意有過失なら無権代理扱い
利益相反行為
- 基本ルール
- 利益相反行為(代理人と本人との利益が相反する行為)は原則として無権代理人がした行為とみなす。例外として本人があらかじめ許諾した行為はOK。
- 例外・ひっかけ
- 利益相反行為は原則無権代理扱い(本人事前許諾で例外)
判断ポイント
覚え方:利益がぶつかる相反(そうはん)行為も無権代理、あらかじめ本人が許せばOK
01代理の重要暗記項目
無権代理と相続①(無権代理人が本人を単独相続)
本人が死亡し無権代理人が本人を単独相続した場合、無権代理行為は有効となる。相続人である無権代理人は追認を拒絶できない(自分でした行為を相続後に拒絶するのはおかしいため)。
覚え方無権代理人が本人を相続、自分でやった事、追認拒絶できず有効に
ひっかけ注意無権代理人が本人を単独相続→追認拒絶「できない」向き
無権代理と相続②(本人が無権代理人を単独相続)
無権代理人が死亡し本人が無権代理人を単独相続した場合、本人は追認を拒絶することができる。ただし追認拒絶した場合、無権代理人に代理権がない事につき①相手方が善意無過失②善意有過失だが無権代理人が悪意のときは、本人は無権代理人を相続しているため無権代理人の責任(履行・損害賠償)が生じる。
覚え方本人が無権代理人を相続、拒絶はできる、でも相続した分の責任(履行・賠償)は背負う
ひっかけ注意本人が無権代理人を相続→追認拒絶「できる」向き(33と逆)
代理人が制限行為能力者である場合
制限行為能力者(未成年者等)も代理人となることができ、本人は代理人が制限行為能力者であることを理由に代理行為を取り消すことは原則としてできない。ただし制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為は取り消すことができる場合がある。
覚え方代理人が未成年でもOK、本人は取消せぬ、でも制限者が制限者の法定代理は例外
ひっかけ注意制限行為能力者も代理人になれる(原則取消不可)点
有効な代理行為の要件
代理人が本人に代わって行った行為の効果は直接本人に生じる。要件は①代理人が代理権を有していること②代理人が「本人の代理人である」ことを相手方に示していること(顕名)。
覚え方代理はダイジ(大事)、代理権と『本人の代理です』の顕名(けんめい)、二本柱で本人に効く
ひっかけ注意代理の要件は「代理権」+「顕名」。顕名を落とす罠
顕名をしなかった場合
代理人が顕名をせずに契約した場合、原則として代理人自身が契約したものとみなす。例外として①相手方が悪意(本人の代理人と知っていた)②相手方が善意有過失の場合は、本人に効果が生じる(有効な代理行為となる)。
覚え方顕名(けんめい)忘れりゃ代理人自身の契約、相手が悪意・善意有過失なら本人にセーフ
ひっかけ注意顕名なしは原則「代理人自身」が契約したものとみなす向き
代理権の消滅事由
任意代理:本人の死亡・破産手続開始の決定、代理人の死亡・破産手続開始の決定・後見開始の審判で消滅。法定代理:本人の死亡、代理人の死亡・破産手続開始の決定・後見開始の審判で消滅(法定代理では本人の破産は消滅事由でない)。
覚え方任意は本人破産で消える、法定は本人破産で消えぬ、死亡・破産・後見が消滅の合図
ひっかけ注意法定代理では「本人の破産」は消滅事由でない点を突く
代理権の濫用
代理権の濫用(代理人が自己または第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をすること)の効果は原則として本人に帰属する。例外として①相手方が悪意②相手方が善意有過失の場合は無権代理人がした行為とみなす。
覚え方代理権ランヨウ(濫用)で私腹肥やす、相手が悪意・善意有過失なら無権代理扱い
ひっかけ注意代理権濫用は相手方悪意・善意有過失なら無権代理扱い
自己契約・双方代理
自己契約(代理人が自ら相手方となる)・双方代理(同一人が両当事者の代理人となる)は原則として無権代理人がした行為とみなす。例外として①本人の許諾がある場合②債務の履行をする場合(既に売買済で所有権移転登記をするだけ等)はOK。
覚え方自分と契約(自己)・両手に代理(双方)は無権代理、本人許諾か履行だけならOK
ひっかけ注意自己契約・双方代理も「債務の履行」等は例外的にOK
誤答が集中する引っかけ
8件ひっかけ無権代理と相続①(無権代理人が本人を単独相続)
無権代理人が本人を単独相続→追認拒絶「できない」向き
残り7件は論点整理プレミアムでご覧いただけます。61論点分の引っかけを、出題ランク順にまとめています。
論点整理プレミアムを見る03この論点の根拠
- 関連法令
- 民法
- 情報確認日
- 2026年4月1日施行法令基準
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
代理の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
権利関係重要度 A頻出度 9/24(編集部の目安)
無権代理と相続①(無権代理人が本人を単独相続)
無権代理人が本人を単独相続した場合、無権代理人は追認を拒絶することができる。
代理の○×一問一答14問|問題と解説
この論点で収録している14問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
無権代理と相続①(無権代理人が本人を単独相続)重要度A無権代理人が本人を単独相続した場合、無権代理人は追認を拒絶することができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。単独相続した無権代理人は追認を拒絶できない。
問2
無権代理と相続②(本人が無権代理人を単独相続)重要度A本人が無権代理人を単独相続した場合、本人は追認を拒絶することができる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。本人が相続した場合は追認を拒絶できる。
問3
代理人が制限行為能力者である場合重要度A制限行為能力者は代理人となることができ、本人はそれを理由に代理行為を取り消すことは原則できない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。制限行為能力者でも代理人になれる。
問4
有効な代理行為の要件重要度A有効な代理行為が成立するには、代理人が代理権を有し、かつ本人のためにすることを示す顕名が必要である。
答え:○(正しい)
解説
正しい。代理権と顕名が有効な代理行為の要件。
問5
顕名をしなかった場合重要度A代理人が顕名をせずに契約した場合、その効果は原則として当然に本人に生じる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。顕名なしは原則代理人自身が契約したものとみなす。
問6
代理行為の瑕疵の判断基準重要度B代理行為における詐欺や善意悪意の有無は、原則として本人を基準として判定する。
答え:×(誤り)
解説
誤り。原則として代理人を基準に判定する。
問7
代理権の消滅事由重要度A法定代理権は、本人が破産手続開始の決定を受けたことによって消滅する。
答え:×(誤り)
解説
誤り。法定代理では本人の破産は消滅事由でない。
問8
代理権の濫用重要度A代理権の濫用による行為は、相手方が悪意または善意有過失であっても、常に本人に効果が帰属する。
答え:×(誤り)
解説
誤り。相手方が悪意等なら無権代理行為とみなす。
問9
自己契約・双方代理重要度A自己契約や双方代理であっても、債務の履行や本人の許諾がある場合は有効な代理行為となる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。債務の履行・本人の許諾は例外として許される。
問10
利益相反行為重要度B利益相反行為は、本人があらかじめ許諾していた場合であっても、無権代理行為とみなされる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。本人があらかじめ許諾した行為は有効となる。
問11
復代理人の選任と代理人の責任重要度A任意代理人は、本人の許諾を得たときまたはやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任できない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。任意代理人の復代理選任は許諾等が必要。
問12
無権代理行為の効果重要度A無権代理行為を本人が追認した場合、その効果は追認の時から将来に向かってのみ生じる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。追認は契約時にさかのぼって有効となる。
問13
無権代理の相手方の保護(催告権・取消権・責任追及権)重要度A無権代理の相手方は、悪意であっても本人が追認しない間は契約を取り消すことができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。取消権は善意の相手方に限られる。
問14
表見代理が成立する場合重要度A表見代理が成立するには、相手方が善意でありさえすればよく、無過失であることは要しない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。表見代理には相手方の善意無過失が必要。
代理の問題を続けて解く
この論点に対応する14問を絞り込んで出題します。