宅建業法
宅建の手付金等の保全措置|5%・10%・1,000万円を計算で判定【2026年度試験対応】
手付金等の保全措置が必要になる金額を、未完成5%・完成10%と1,000万円の両条件から判定。中間金の合算、保全方法、受領前の手続と20%上限との違いを解説します。
要点 6件・基本問題 6問・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

記事内容を表す生成イメージ。
2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01。
まず押さえるポイント
宅建業者が自ら売主となり、宅建業者ではない買主から引渡し前に手付金等を受け取るときは、原則として受領前の保全措置が必要です。少額による例外は、未完成物件では代金の5%以下、完成物件では10%以下で、いずれも1,000万円以下である場合です。二つの条件を同時に満たす必要があります。
法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-12
5%・10%だけでなく1,000万円も確認する

未完成物件は代金の5%以下かつ1,000万円以下、完成物件は10%以下かつ1,000万円以下が保全措置不要の原則的な金額条件。
図を大きく見る宅建業法41条・41条の2は、売主業者の倒産等で支払済みのお金が戻らなくなる危険に備える規定です。割合の基準は工事完了の前後で異なります。未完成物件と完成物件をまず区別してください。
「以下」には基準額ちょうどを含みます。反対に、割合の基準又は1,000万円のどちらか一つでも超えれば、少額による保全不要の例外は使えません。買主への所有権移転登記等がある場合の例外とは別の判定です。
| 物件 | 代金に対する割合 | 金額の上限 |
|---|---|---|
| 未完成 | 5%以下 | かつ1,000万円以下 |
| 完成 | 10%以下 | かつ1,000万円以下 |
具体例:4,800万円の物件で比較する
代金4,800万円の5%は240万円、10%は480万円です。未完成物件で240万円を受け取るなら少額の例外内ですが、250万円では5%を超えます。完成物件で480万円を受け取るなら10%以下かつ1,000万円以下です。
代金1億5,000万円の完成物件で1,200万円を受け取る場合、割合は8%でも1,000万円を超えます。割合が小さいという理由だけで保全不要とはできません。計算は「代金×割合」と「1,000万円」の二つを並べて行います。
中間金も合算し、受領する前に保全する
「手付金等」は名称だけで決まりません。契約締結日以後、引渡し前までに支払われる代金への充当金を対象とし、手付金に加え中間金等も合算します。先に受け取った金額を忘れて、一回の入金額だけで判定しないでください。
未完成4,800万円の物件で手付金200万円を受領し、その後100万円の中間金を受け取ると、合計300万円となり5%を超えます。中間金を受け取った後に保全すればよいのではなく、追加受領前に手付金等全額について措置を講じます。売主が必要な措置をしない場合、買主は支払を拒めます。
根拠:宅地建物取引業法
完成物件では保管措置も選べる
未完成物件の保全方法は、銀行等との保証委託契約又は保険事業者との保証保険契約です。完成物件では、これらに加え、指定保管機関による保管等の措置も認められます。売主自身の別口座に移すだけでは法定の保全措置になりません。
手付金の20%上限は宅建業法39条の別規定です。保全すれば20%を超える手付金を受け取れる、という関係ではありません。8種制限の全体像を読んだ後は、この論点で「保全の要否・受領前・全額」の三点を具体的な金額で判定します。
根拠:宅地建物取引業法
令和7年度問32は、完成時点と受領時点が判断の分かれ目
令和7年度問32は、代金4,000万円のマンションを素材に保全措置等を問いました。公式正解は2です。完成物件の手付金400万円は10%以下かつ1,000万円以下ですが、未完成物件で先の手付金と中間金を合わせて5%を超えるときは、受領前の保全が必要です。
数字を暗記するだけでなく、問題文の「工事完了前/後」「受領した後」という時点の違いに線を引いて確認します。
出題例の原本・年度別問題
過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。
- 令和7年度 問32
未完成・完成の金額基準と、中間金受領前の保全措置
公式の公表資料を確認する
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
この解説の一次資料
- 宅地建物取引業法確認日:2026-09-12
- 不動産適正取引推進機構:令和7年度公式問題・正解確認日:2026-09-12
- 国土交通省:消費者の皆様向け 不動産取引に関するお知らせ確認日:2026-09-12
- 宅地建物取引業法施行令確認日:2026-09-12

未完成物件は代金の5%超、完成物件は10%超(いずれも1000万円超でも)で保全措置が必要。手付は代金の2割までです。
手付金等の保全措置が不要となる場合(5%・10%基準)
保全措置不要=
(1)買主への所有権移転登記がされたとき(買主が登記したとき)、
(2)手付金等の額が、未完成物件は代金(税込)の5%以下かつ1000万円以下、完成物件は代金(税込)の10%以下かつ1000万円以下。手付金等が基準を超えると全額について保全措置が必要。
覚え方保全不要は、移転登記済か、未完成ご(5%)以下、完成とう(10%)以下でどちらも千万以下、超えたら全額保全
混同注意・比較表
完成・未完成物件の手付保全
「10%・5%、1,000万円、保全方法、所有権登記、全額保全」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。
| 事由 | 基本ルール | 例外・ひっかけ | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 手付金等の保全措置が不要となる場合(5%・10%基準) | 保全措置不要= (1)買主への所有権移転登記がされたとき(買主が登記したとき)、 (2)手付金等の額が、未完成物件は代金(税込)の5%以下かつ1000万円以下、完成物件は代金(税込)の10%以下かつ1000万円以下。手付金等が基準を超えると全額について保全措置が必要。 | 未完成5%・完成10%(いずれも1000万円以下)の数字すり替えが最頻出。超えたら全額に保全必要。 | 覚え方:保全不要は、移転登記済か、未完成ご(5%)以下、完成とう(10%)以下でどちらも千万以下、超えたら全額保全 |
| 手付金等の保全措置の方法 | 保全措置の方法= (1)銀行等との保証委託契約、 (2)保険会社との保証保険契約、 (3)指定保管機関による保全措置(完成物件のみ)。保証委託・保証保険の期間は少なくとも引渡しまでの期間をカバーするもの。未完成物件では指定保管機関 (3)は使えない。 | 指定保管機関による保全は「完成物件のみ」。未完成物件で使えるとする誤りに注意。 | 覚え方:保全方法、銀行保証・保険会社・指定保管の三つ、指定保管は完成のみ、未完成は使えぬ |
| 手付金等の保全措置の必要性・手付金等の定義 | 宅建業者が自ら売主なら、原則保全措置をしたあとでなければ手付金等を受け取れない。保全措置が必要なのにしなかった場合、買主は手付金等の支払を拒絶できる。手付金等=契約締結後・物件引渡前に支払われる金銭(手付金・中間金等を含む)。 | 手付金等は「引渡前」に支払う金銭で中間金も含む。保全なしなら買主は支払拒絶できる点も狙われる。 | 覚え方:手付金等、業者売主は保全先行、せねば買主は支払拒絶、締結後引渡前の金は全部手付金等 |
手付金等の保全措置が不要となる場合(5%・10%基準)
- 基本ルール
- 保全措置不要=
(1)買主への所有権移転登記がされたとき(買主が登記したとき)、
(2)手付金等の額が、未完成物件は代金(税込)の5%以下かつ1000万円以下、完成物件は代金(税込)の10%以下かつ1000万円以下。手付金等が基準を超えると全額について保全措置が必要。 - 例外・ひっかけ
- 未完成5%・完成10%(いずれも1000万円以下)の数字すり替えが最頻出。超えたら全額に保全必要。
判断ポイント
覚え方:保全不要は、移転登記済か、未完成ご(5%)以下、完成とう(10%)以下でどちらも千万以下、超えたら全額保全
手付金等の保全措置の方法
- 基本ルール
- 保全措置の方法=
(1)銀行等との保証委託契約、
(2)保険会社との保証保険契約、
(3)指定保管機関による保全措置(完成物件のみ)。保証委託・保証保険の期間は少なくとも引渡しまでの期間をカバーするもの。未完成物件では指定保管機関
(3)は使えない。 - 例外・ひっかけ
- 指定保管機関による保全は「完成物件のみ」。未完成物件で使えるとする誤りに注意。
判断ポイント
覚え方:保全方法、銀行保証・保険会社・指定保管の三つ、指定保管は完成のみ、未完成は使えぬ
手付金等の保全措置の必要性・手付金等の定義
- 基本ルール
- 宅建業者が自ら売主なら、原則保全措置をしたあとでなければ手付金等を受け取れない。保全措置が必要なのにしなかった場合、買主は手付金等の支払を拒絶できる。手付金等=契約締結後・物件引渡前に支払われる金銭(手付金・中間金等を含む)。
- 例外・ひっかけ
- 手付金等は「引渡前」に支払う金銭で中間金も含む。保全なしなら買主は支払拒絶できる点も狙われる。
判断ポイント
覚え方:手付金等、業者売主は保全先行、せねば買主は支払拒絶、締結後引渡前の金は全部手付金等
01手付金等の保全措置の重要暗記項目
手付金等の保全措置が不要となる場合(5%・10%基準)
保全措置不要=
(1)買主への所有権移転登記がされたとき(買主が登記したとき)、
(2)手付金等の額が、未完成物件は代金(税込)の5%以下かつ1000万円以下、完成物件は代金(税込)の10%以下かつ1000万円以下。手付金等が基準を超えると全額について保全措置が必要。
覚え方保全不要は、移転登記済か、未完成ご(5%)以下、完成とう(10%)以下でどちらも千万以下、超えたら全額保全
ひっかけ注意未完成5%・完成10%(いずれも1000万円以下)の数字すり替えが最頻出。超えたら全額に保全必要。
手付金等の保全措置の必要性・手付金等の定義
宅建業者が自ら売主なら、原則保全措置をしたあとでなければ手付金等を受け取れない。保全措置が必要なのにしなかった場合、買主は手付金等の支払を拒絶できる。手付金等=契約締結後・物件引渡前に支払われる金銭(手付金・中間金等を含む)。
覚え方手付金等、業者売主は保全先行、せねば買主は支払拒絶、締結後引渡前の金は全部手付金等
ひっかけ注意手付金等は「引渡前」に支払う金銭で中間金も含む。保全なしなら買主は支払拒絶できる点も狙われる。
手付金等の保全措置の方法
保全措置の方法=
(1)銀行等との保証委託契約、
(2)保険会社との保証保険契約、
(3)指定保管機関による保全措置(完成物件のみ)。保証委託・保証保険の期間は少なくとも引渡しまでの期間をカバーするもの。未完成物件では指定保管機関
(3)は使えない。
覚え方保全方法、銀行保証・保険会社・指定保管の三つ、指定保管は完成のみ、未完成は使えぬ
ひっかけ注意指定保管機関による保全は「完成物件のみ」。未完成物件で使えるとする誤りに注意。
手付の種類と解約手付
手付には証約手付・違約手付・解約手付の3種類。民法では手付の種類は当事者の合意で決まり、特段の定めがなければ解約手付と推定。宅建業法では宅建業者が自ら売主なら、どんな種類の手付でも解約手付とされる。
覚え方手付は証約・違約・解約の三兄弟、民法は解約と推定、業者売主ならどの手付も解約手付
ひっかけ注意宅建業者が自ら売主なら手付は種類を問わず「解約手付」とされる点が狙われる。
手付の額の制限
民法では手付の額は自由。宅建業法では宅建業者が自ら売主なら手付の額は代金(税込み)の10分の2(20%)を超えられない。超える定めは超える部分につき無効。例:1000万円の建物で手付300万円→200万円まで有効・100万円は無効。
覚え方手付の額、業者売主は代金の二割(20%)まで、超過部は無効、千万で三百万手付なら二百万まで有効
ひっかけ注意手付額の上限は代金の10分の2(20%)。この割合のすり替えが定番の罠。
解約手付による解除
解約手付では、買主は売主が履行に着手するまで手付を放棄して解除でき、売主は買主が履行に着手するまで手付の倍額を現実に提供して解除できる。買主に不利な特約は無効。
覚え方解約手付、着手前なら買主は放棄で、売主は倍返し現実提供で解除、買主不利は無効
ひっかけ注意売主は「倍額を現実に提供」、買主は「放棄」。相手方の履行着手までという要件のずらしに注意。
誤答が集中する引っかけ
6件ひっかけ手付金等の保全措置が不要となる場合(5%・10%基準)
未完成5%・完成10%(いずれも1000万円以下)の数字すり替えが最頻出。超えたら全額に保全必要。
残り5件は論点整理プレミアムでご覧いただけます。61論点分の引っかけを、出題ランク順にまとめています。
論点整理プレミアムを見る03この論点の根拠
- 関連法令
- 宅地建物取引業法
- 情報確認日
- 2026年4月1日施行法令基準
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
手付金等の保全措置の○×一問一答
1/6問解答 0・正解 0
宅建業法重要度 S頻出度 7/24(編集部の目安)
手付金等の保全措置が不要となる場合(5%・10%基準)
未完成物件では、手付金等の額が代金の10%以下かつ1000万円以下であれば保全措置は不要である。
手付金等の保全措置の○×一問一答6問|問題と解説
この論点で収録している6問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
手付金等の保全措置が不要となる場合(5%・10%基準)重要度S未完成物件では、手付金等の額が代金の10%以下かつ1000万円以下であれば保全措置は不要である。
答え:×(誤り)
解説
誤り。未完成物件は代金の5%以下かつ1000万円以下で保全措置不要。
問2
手付の種類と解約手付重要度A宅建業者が自ら売主となる場合、交付された手付は種類を問わず解約手付とされる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。宅建業者が自ら売主なら手付はすべて解約手付とされる。
問3
手付の額の制限重要度A宅建業者が自ら売主となる売買では、手付の額を代金の10分の3まで受領することができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。手付は代金の10分の2(20%)を超えられない。
問4
解約手付による解除重要度A解約手付による解除では、売主は買主が履行に着手するまで、手付の倍額を現実に提供して解除できる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。売主は相手方の履行着手前まで手付倍額を現実提供して解除できる。
問5
手付金等の保全措置の必要性・手付金等の定義重要度A手付金等とは、契約締結後、物件の引渡し前に支払われる金銭で、中間金も含まれる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。手付金等は引渡前に支払う金銭で手付金・中間金等を含む。
問6
手付金等の保全措置の方法重要度B未完成物件の手付金等の保全措置として、指定保管機関による保管を用いることができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。指定保管機関による保全は完成物件のみで、未完成物件には使えない。
手付金等の保全措置の問題を続けて解く
この論点に対応する6問を絞り込んで出題します。