権利関係
宅建の借家権|更新・解約・正当事由を借地権と比較【2026年度試験対応】
普通借家の法定更新、貸主の6か月と借主の3か月、正当事由、引渡しによる対抗力を解説。定期借家との違いと1年未満の契約も整理します。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

記事内容を表す生成イメージ。
2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01。
まず押さえるポイント
借家権は建物を借りて使用する権利です。普通借家では、期間満了で必ず契約が終わるとは限りません。貸主の更新拒絶・解約には正当事由が必要で、法定更新後の期間は定めがないものとなります。土地を借りる借地権とは、更新後の期間も対抗要件も異なります。
法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-12
普通借家の法定更新後は期間の定めがなくなる
期間のある普通借家で、満了の1年前から6か月前までに所定の更新拒絶等の通知をしなければ、従前と同一の条件で更新したものとみなされます。ただし期間は定めがないものとなります(借地借家法26条)。
元の契約が2年なら、法定更新でも必ず2年になるという理解は誤りです。また通知をしても、満了後の使用継続に貸主が遅滞なく異議を述べない場合には更新の規律が働きます。貸主側の更新拒絶には正当事由も必要です。
| 場面 | 基本となる期間 |
|---|---|
| 更新拒絶等の通知 | 満了の1年前から6か月前まで |
| 期間のない借家の貸主による解約申入れ | 原則、6か月後 |
| 期間のない建物賃貸借の借主解約 | 民法の原則は3か月後 |
| 法定更新後 | 期間の定めなし |
根拠:借地借家法
正当事由は双方の建物使用の必要性などから判断する
貸主の更新拒絶や解約申入れは、貸主・借主等の使用の必要性に加え、契約の従前の経過、利用状況、建物の現況、明渡しに伴う財産上の給付の申出などを考慮して正当事由を判断します(28条)。
立退料を提示したという一事だけで、正当事由が必ず成立するわけではありません。契約が古い、建物を売りたいという事情だけで自動的に決まるものでもなく、条文が挙げる事情を組み合わせます。
根拠:借地借家法
貸主の6か月と借主の3か月を混同しない

期間の定めのない建物賃貸借は、貸主の申入れから原則6か月、借主からは原則3か月。貸主の正当事由と特約も確認。
図を大きく見る期間の定めのない借家を貸主から解約する場合、借地借家法27条により原則として申入れから6か月で終了する規律ですが、28条の正当事由も必要です。期間のある契約を、その途中で当然に6か月予告だけで終了できるという意味ではありません。
期間の定めのない建物賃貸借で借主から解約する場合、民法617条の原則は3か月です。契約で借主に有利な短い予告期間等を定める場合は、その特約も確認します。貸主と借主を同じ6か月の表に入れないでください。
定期借家と対抗要件を分けて整理する
普通借家の期間を1年未満とすると、期間の定めがないものとみなされます(29条1項)。定期借家は38条の形式・事前説明等を満たせば更新なしとすることができ、この1年未満の扱いは適用されません。
借家権は、賃貸借の登記がなくても建物の引渡しを受けていれば、その後に建物を買った人等へ対抗できます(31条)。借地権における自己名義の建物登記と、借家権における引渡しを区別します。
根拠:借地借家法
令和7年度問12では、解約する人と更新後の期間に注目
令和7年度問12の公式正解は3です。貸主と借主の解約をどちらも6か月とする説明や、法定更新後も元の2年間が続くとする説明が比較されました。
この論点の復習では、誰が解約するか、普通借家か定期借家か、期間があるかないかを最初に確認します。造作買取請求権を行使しない特約の扱いも出題されており、借主に関する全ての特約が一律に無効ではないことも確かめられます。
出題例の原本・年度別問題
過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。
- 令和7年度 問12
貸主と借主の解約期間、法定更新後の期間、造作買取の特約
公式の公表資料を確認する
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
この解説の一次資料
- 借地借家法確認日:2026-09-12
- 民法確認日:2026-09-12
- 不動産適正取引推進機構:令和7年度公式問題・正解確認日:2026-09-12

期間満了の1年前から6か月前までに通知し、正当事由がなければ更新を拒めません。通知がなければ同じ条件で法定更新されます。
契約の更新と解約(期間の定めがある場合)
期間満了の1年前から6カ月前までの間に相手方へ「更新をしない」旨の通知をしなかったときは、従前と同一条件(期間は定めなし)で更新したとみなす。賃貸人からの通知には正当事由が必要。正当事由ある通知をしても、期間満了後に賃借人が使用を継続し賃貸人が遅滞なく異議を述べないと更新したとみなされる。
覚え方満了イチ(1年)前からロク(6カ月)前に『更新せぬ』と言わなきゃ同条件で自動更新、貸主の通知には正当事由、それでも使用継続で異議なしなら更新扱い
最重要・比較表
民法賃貸借・借地・借家の存続期間
「上限・下限、短い定め、更新後、通知、正当事由」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。
| 事由 | 基本ルール | 例外・ひっかけ | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 民法・借地借家法(借地)・(借家)の存続期間比較最重要 | 存続期間:民法は最長50年。借地は当初30年以上・最初の更新20年以上・2回目以降10年以上。借家は最長制限なし・1年未満は期間の定めなしとみなす。期間の定めがない場合の終了:民法は解約申入れから土地1年・建物3カ月経過後に終了。 | 民法最長50年、借地当初30年、借家は上限なし。賃借人からの解約は正当事由不要・3カ月。数字と主体の混同に注意 | 覚え方:民法ゴマ(50年)、借地サンマ (30)→更新ハタ (20)→トウ (10)、借家は無制限で1年未満はナシ扱い |
| 借地権の当初の存続期間 | 民法上の賃貸借は最長50年だが、借地借家法の借地権の存続期間は30年。契約でこれより短い期間を定めても30年となる。30年より長い期間を定めた場合はその契約期間が存続期間となる(上限なし)。 | 借地権の当初存続期間は30年。短い定めは30年に。50年と混同させる。 | 覚え方:借地の当初はサンレイ(30年)固定、短く決めてもサンレイ、長けりゃその期間で青天井 |
| 賃貸借の存続期間 | 賃貸借の存続期間は50年を超えることができない。50年を超える定めは50年に短縮される。更新後の期間も50年を超えられない。期間の定めのない賃貸借も有効。 | 賃貸借の上限は50年。超える定めは50年に短縮。20年と誤らせる典型。 | 覚え方:賃貸借はゴレイ(50)超えられぬ、越えたら削られゴレイ止まり、更新後もゴレイ天井 |
| 契約の更新方法(合意・請求・法定)と更新後期間 | 更新方法は合意更新・請求更新・法定更新の3つ。請求更新と法定更新は借地上に建物が存在する場合に限られる(合意更新は建物なしでもOK)。更新後の期間は最初の更新が20年以上、2回目以降の更新が10年以上。 | 更新後期間は最初20年・2回目以降10年。数字入替えに注意。請求/法定更新は建物必要。 | 覚え方:更新はゴウ・セイ・ホウ(合意・請求・法定)の三本、請求と法定は建物あってこそ、後はニレイ(20年)以上・二回目からトオ(10年)以上 |
| 一般定期借地権 | 存続期間を50年以上とする借地権を設定する場合、 (1)契約の更新がない、 (2)建物滅失時の再築による存続期間延長がない、 (3)建物買取請求権がない、旨の特約を定められる。特約は書面(公正証書でなくてもよい)または電磁的記録で行う必要がある。 | 一般定期借地権は存続期間50年以上・書面(公正証書に限らない)または電磁的記録。 | 覚え方:一般定借はゴレイ(50年)以上、更新なし・再築延長なし・買取なしの三ナシ特約、書面か電子で(公正証書までは不要) |
| 事業用定期借地権 | もっぱら事業用建物(居住用を除く)の所有を目的とし、存続期間を10年以上50年未満とする借地権。10年以上30年未満のものは更新・再築による延長・建物買取請求権等がなく、30年以上50年未満のものはこれらがない旨の特約を定められる。設定は必ず公正証書で行わなければならない。 | 事業用定期借地権は10年以上50年未満・居住用不可・必ず公正証書。数字と用途に注意。 | 覚え方:事業用定借はトオ(10年)以上ゴレイ(50年)未満、居住はダメ、設定は必ずコウセイ(公正)証書で決めろ |
民法・借地借家法(借地)・(借家)の存続期間比較
最重要- 基本ルール
- 存続期間:民法は最長50年。借地は当初30年以上・最初の更新20年以上・2回目以降10年以上。借家は最長制限なし・1年未満は期間の定めなしとみなす。期間の定めがない場合の終了:民法は解約申入れから土地1年・建物3カ月経過後に終了。
- 例外・ひっかけ
- 民法最長50年、借地当初30年、借家は上限なし。賃借人からの解約は正当事由不要・3カ月。数字と主体の混同に注意
判断ポイント
覚え方:民法ゴマ(50年)、借地サンマ
(30)→更新ハタ
(20)→トウ
(10)、借家は無制限で1年未満はナシ扱い
借地権の当初の存続期間
- 基本ルール
- 民法上の賃貸借は最長50年だが、借地借家法の借地権の存続期間は30年。契約でこれより短い期間を定めても30年となる。30年より長い期間を定めた場合はその契約期間が存続期間となる(上限なし)。
- 例外・ひっかけ
- 借地権の当初存続期間は30年。短い定めは30年に。50年と混同させる。
判断ポイント
覚え方:借地の当初はサンレイ(30年)固定、短く決めてもサンレイ、長けりゃその期間で青天井
賃貸借の存続期間
- 基本ルール
- 賃貸借の存続期間は50年を超えることができない。50年を超える定めは50年に短縮される。更新後の期間も50年を超えられない。期間の定めのない賃貸借も有効。
- 例外・ひっかけ
- 賃貸借の上限は50年。超える定めは50年に短縮。20年と誤らせる典型。
判断ポイント
覚え方:賃貸借はゴレイ(50)超えられぬ、越えたら削られゴレイ止まり、更新後もゴレイ天井
契約の更新方法(合意・請求・法定)と更新後期間
- 基本ルール
- 更新方法は合意更新・請求更新・法定更新の3つ。請求更新と法定更新は借地上に建物が存在する場合に限られる(合意更新は建物なしでもOK)。更新後の期間は最初の更新が20年以上、2回目以降の更新が10年以上。
- 例外・ひっかけ
- 更新後期間は最初20年・2回目以降10年。数字入替えに注意。請求/法定更新は建物必要。
判断ポイント
覚え方:更新はゴウ・セイ・ホウ(合意・請求・法定)の三本、請求と法定は建物あってこそ、後はニレイ(20年)以上・二回目からトオ(10年)以上
一般定期借地権
- 基本ルール
- 存続期間を50年以上とする借地権を設定する場合、
(1)契約の更新がない、
(2)建物滅失時の再築による存続期間延長がない、
(3)建物買取請求権がない、旨の特約を定められる。特約は書面(公正証書でなくてもよい)または電磁的記録で行う必要がある。 - 例外・ひっかけ
- 一般定期借地権は存続期間50年以上・書面(公正証書に限らない)または電磁的記録。
判断ポイント
覚え方:一般定借はゴレイ(50年)以上、更新なし・再築延長なし・買取なしの三ナシ特約、書面か電子で(公正証書までは不要)
事業用定期借地権
- 基本ルール
- もっぱら事業用建物(居住用を除く)の所有を目的とし、存続期間を10年以上50年未満とする借地権。10年以上30年未満のものは更新・再築による延長・建物買取請求権等がなく、30年以上50年未満のものはこれらがない旨の特約を定められる。設定は必ず公正証書で行わなければならない。
- 例外・ひっかけ
- 事業用定期借地権は10年以上50年未満・居住用不可・必ず公正証書。数字と用途に注意。
判断ポイント
覚え方:事業用定借はトオ(10年)以上ゴレイ(50年)未満、居住はダメ、設定は必ずコウセイ(公正)証書で決めろ
混同注意・比較表
民法・借地・借家の対抗要件
「賃借権登記、建物登記、引渡し、滅失後の掲示」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。
| 事由 | 基本ルール | 例外・ひっかけ | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 民法・借地借家法の対抗要件・その他比較 | 対抗要件:民法は賃借権の登記。借地は賃借権の登記または借地上の建物の登記。借家は賃借権の登記または建物の引渡し。その他:借地では一定の場合に建物買取請求権、借家では一定の場合に造作買取請求権が認められる。 | 借地の対抗要件は建物の登記、借家は建物の引渡し。買取請求権は借地=建物、借家=造作。組合せのすり替えに注意 | 覚え方:対抗は民法トウキ(登記)のみ、借地は建物登記もOK、借家は引渡しでOK、買取請求も忘れずに |
| 借地権の対抗力 | 民法上、不動産賃借権を第三者に対抗するには登記が必要だが、借地借家法では借地権の登記がなくても、借地上に借地権者が自己を所有者として登記した建物を所有していれば第三者に対抗できる。登記は表示の登記でもよい。 | 対抗力は「借地権者名義で登記した建物の所有」。表示登記でも可。建物登記は借地権登記でなくてよい。 | 覚え方:登記なくても自分名義の建物建ってりゃ借地は第三者に対抗、表示の登記でも文句なし |
| 民法における賃借権の対抗要件 | 民法では不動産の賃借権を登記すれば第三者に対抗できる。ただし賃貸人に登記協力義務はないため、借地借家法では登記以外の対抗要件を規定している。 | 民法では賃借権の登記で対抗可。ただし賃貸人に登記協力義務はない点。 | 覚え方:民法じゃ賃借登記で第三者に勝てる、けど貸主は協力せぬから借地借家法が助ける |
| 建物滅失後の借地権の対抗力維持 | 登記した建物が滅失した場合でも、一定の内容(滅失建物の特定・滅失日・再築予定等)をその土地の見やすい場所に掲示すれば、滅失日から2年を経過するまでは借地権の対抗力を維持できる。 | 滅失後の掲示による対抗力維持は滅失日から2年間。数字すり替えに注意。 | 覚え方:建物燃えても看板掲示で対抗キープ、滅失からニ(2年)過ぎるまでは借地は生きてる |
| 建物賃借権(借家権)の対抗力 | 民法上、建物賃借権を第三者に対抗するには建物賃借権の登記が必要だが、借地借家法では登記がなくても建物の引渡しがあれば第三者に対抗できる。 | 借家権は建物の引渡しで対抗可。登記が必要と誤らせる。 | 覚え方:民法は借家も登記いるが、借地借家法なら引渡しさえありゃ第三者に対抗できる |
民法・借地借家法の対抗要件・その他比較
- 基本ルール
- 対抗要件:民法は賃借権の登記。借地は賃借権の登記または借地上の建物の登記。借家は賃借権の登記または建物の引渡し。その他:借地では一定の場合に建物買取請求権、借家では一定の場合に造作買取請求権が認められる。
- 例外・ひっかけ
- 借地の対抗要件は建物の登記、借家は建物の引渡し。買取請求権は借地=建物、借家=造作。組合せのすり替えに注意
判断ポイント
覚え方:対抗は民法トウキ(登記)のみ、借地は建物登記もOK、借家は引渡しでOK、買取請求も忘れずに
借地権の対抗力
- 基本ルール
- 民法上、不動産賃借権を第三者に対抗するには登記が必要だが、借地借家法では借地権の登記がなくても、借地上に借地権者が自己を所有者として登記した建物を所有していれば第三者に対抗できる。登記は表示の登記でもよい。
- 例外・ひっかけ
- 対抗力は「借地権者名義で登記した建物の所有」。表示登記でも可。建物登記は借地権登記でなくてよい。
判断ポイント
覚え方:登記なくても自分名義の建物建ってりゃ借地は第三者に対抗、表示の登記でも文句なし
民法における賃借権の対抗要件
- 基本ルール
- 民法では不動産の賃借権を登記すれば第三者に対抗できる。ただし賃貸人に登記協力義務はないため、借地借家法では登記以外の対抗要件を規定している。
- 例外・ひっかけ
- 民法では賃借権の登記で対抗可。ただし賃貸人に登記協力義務はない点。
判断ポイント
覚え方:民法じゃ賃借登記で第三者に勝てる、けど貸主は協力せぬから借地借家法が助ける
建物滅失後の借地権の対抗力維持
- 基本ルール
- 登記した建物が滅失した場合でも、一定の内容(滅失建物の特定・滅失日・再築予定等)をその土地の見やすい場所に掲示すれば、滅失日から2年を経過するまでは借地権の対抗力を維持できる。
- 例外・ひっかけ
- 滅失後の掲示による対抗力維持は滅失日から2年間。数字すり替えに注意。
判断ポイント
覚え方:建物燃えても看板掲示で対抗キープ、滅失からニ(2年)過ぎるまでは借地は生きてる
建物賃借権(借家権)の対抗力
- 基本ルール
- 民法上、建物賃借権を第三者に対抗するには建物賃借権の登記が必要だが、借地借家法では登記がなくても建物の引渡しがあれば第三者に対抗できる。
- 例外・ひっかけ
- 借家権は建物の引渡しで対抗可。登記が必要と誤らせる。
判断ポイント
覚え方:民法は借家も登記いるが、借地借家法なら引渡しさえありゃ第三者に対抗できる
混同注意・比較表
普通借家・定期借家・取壊し予定
「更新、書面、事前説明、終了通知、正当事由、中途解約」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。
| 事由 | 基本ルール | 例外・ひっかけ | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 定期借家権の終了通知・中途解約 | 期間が1年以上の場合、期間満了の1年前から6カ月前までに賃借人へ終了の通知をしなければならない。床面積200㎡未満の居住用建物では、転勤等やむを得ない事情で本拠として使用困難となった場合、賃借人は解約申入れができ、申入日から1カ月経過後に終了する。 | 終了通知は1年前から6カ月前まで。中途解約は200㎡未満の居住用、申入れから1カ月経過で終了。数字すり替え頻出 | 覚え方:定期の終了『イチロー(1年前)からロク(6カ月)まで』通知、200㎡未満は転勤でイチ(1カ月)後サヨナラ |
| 定期建物賃貸借(定期借家権) | 期間の定めがある建物賃貸借を、書面または電磁的記録によって契約するときに限り、契約の更新がないこととできる。事業用建物でも居住用建物でも締結可能。契約締結前に「更新がなく期間満了で終了する」旨を記載した書面を交付し説明する必要がある(承諾を得て電磁的方法での提供も可)。 | 事前説明書面の交付が必須。居住用に限らず事業用でも可。用途制限のひっかけに注意 | 覚え方:テイキちゃん更新なし、書面と事前説明が命、住居も事業も締結OK |
| 取壊し予定建物の賃貸借 | 法令や契約により一定期間経過後に建物を取り壊すことが明らかな場合、その建物賃貸借に建物取壊し時に終了する旨の特約を定められる。この特約は取り壊すべき事由を記載した書面(または電磁的記録)によって行う必要がある。 | 取壊し予定建物の特約は取り壊すべき事由を記載した書面(電磁的記録)で行う。書面不要とする誤りに注意 | 覚え方:取壊し予定、事由を書面にコワし(壊し)て特約、更地の日に賃貸借もサヨナラ |
| 契約の更新と解約(期間の定めがある場合) | 期間満了の1年前から6カ月前までの間に相手方へ「更新をしない」旨の通知をしなかったときは、従前と同一条件(期間は定めなし)で更新したとみなす。賃貸人からの通知には正当事由が必要。正当事由ある通知をしても、期間満了後に賃借人が使用を継続し賃貸人が遅滞なく異議を述べないと更新したとみなされる。 | 更新拒絶通知は期間満了1年前から6カ月前まで。数字と正当事由の要否に注意。 | 覚え方:満了イチ(1年)前からロク(6カ月)前に『更新せぬ』と言わなきゃ同条件で自動更新、貸主の通知には正当事由、それでも使用継続で異議なしなら更新扱い |
| 正当事由の判断要素 | 賃貸人からの解約申入れに必要な正当事由は、 (1)賃貸人および賃借人(転借人含む)が建物使用を必要とする事情、 (2)従前の経過、 (3)建物の利用状況・現況、 (4)立退料の申出、を総合的に考慮して判断。高額な立退料の申出だけでは正当事由ありとは判断されない。 | 正当事由は諸事情を総合考慮。高額な立退料だけでは足りない点。 | 覚え方:正当事由はヒツヨウ・ケイカ・リヨウ・タチノキ(必要性・従前経過・利用状況・立退料)を総合判断、金だけ積んでもダメ |
| 契約の解約(期間の定めがない場合) | 期間の定めがない場合、賃借人から解約申入れは正当事由不要で、申入日から3カ月経過後に賃貸借が終了する。賃貸人から解約申入れは正当事由が必要で、申入日から6カ月経過後に終了する。 | 期間の定めなし借家の解約。賃借人3カ月(正当事由不要)・賃貸人6カ月(正当事由要)。 | 覚え方:定めなし解約、借主はサン(3カ月)で終了・事由いらず、貸主はロク(6カ月)で終了・正当事由いる |
定期借家権の終了通知・中途解約
- 基本ルール
- 期間が1年以上の場合、期間満了の1年前から6カ月前までに賃借人へ終了の通知をしなければならない。床面積200㎡未満の居住用建物では、転勤等やむを得ない事情で本拠として使用困難となった場合、賃借人は解約申入れができ、申入日から1カ月経過後に終了する。
- 例外・ひっかけ
- 終了通知は1年前から6カ月前まで。中途解約は200㎡未満の居住用、申入れから1カ月経過で終了。数字すり替え頻出
判断ポイント
覚え方:定期の終了『イチロー(1年前)からロク(6カ月)まで』通知、200㎡未満は転勤でイチ(1カ月)後サヨナラ
定期建物賃貸借(定期借家権)
- 基本ルール
- 期間の定めがある建物賃貸借を、書面または電磁的記録によって契約するときに限り、契約の更新がないこととできる。事業用建物でも居住用建物でも締結可能。契約締結前に「更新がなく期間満了で終了する」旨を記載した書面を交付し説明する必要がある(承諾を得て電磁的方法での提供も可)。
- 例外・ひっかけ
- 事前説明書面の交付が必須。居住用に限らず事業用でも可。用途制限のひっかけに注意
判断ポイント
覚え方:テイキちゃん更新なし、書面と事前説明が命、住居も事業も締結OK
取壊し予定建物の賃貸借
- 基本ルール
- 法令や契約により一定期間経過後に建物を取り壊すことが明らかな場合、その建物賃貸借に建物取壊し時に終了する旨の特約を定められる。この特約は取り壊すべき事由を記載した書面(または電磁的記録)によって行う必要がある。
- 例外・ひっかけ
- 取壊し予定建物の特約は取り壊すべき事由を記載した書面(電磁的記録)で行う。書面不要とする誤りに注意
判断ポイント
覚え方:取壊し予定、事由を書面にコワし(壊し)て特約、更地の日に賃貸借もサヨナラ
契約の更新と解約(期間の定めがある場合)
- 基本ルール
- 期間満了の1年前から6カ月前までの間に相手方へ「更新をしない」旨の通知をしなかったときは、従前と同一条件(期間は定めなし)で更新したとみなす。賃貸人からの通知には正当事由が必要。正当事由ある通知をしても、期間満了後に賃借人が使用を継続し賃貸人が遅滞なく異議を述べないと更新したとみなされる。
- 例外・ひっかけ
- 更新拒絶通知は期間満了1年前から6カ月前まで。数字と正当事由の要否に注意。
判断ポイント
覚え方:満了イチ(1年)前からロク(6カ月)前に『更新せぬ』と言わなきゃ同条件で自動更新、貸主の通知には正当事由、それでも使用継続で異議なしなら更新扱い
正当事由の判断要素
- 基本ルール
- 賃貸人からの解約申入れに必要な正当事由は、
(1)賃貸人および賃借人(転借人含む)が建物使用を必要とする事情、
(2)従前の経過、
(3)建物の利用状況・現況、
(4)立退料の申出、を総合的に考慮して判断。高額な立退料の申出だけでは正当事由ありとは判断されない。 - 例外・ひっかけ
- 正当事由は諸事情を総合考慮。高額な立退料だけでは足りない点。
判断ポイント
覚え方:正当事由はヒツヨウ・ケイカ・リヨウ・タチノキ(必要性・従前経過・利用状況・立退料)を総合判断、金だけ積んでもダメ
契約の解約(期間の定めがない場合)
- 基本ルール
- 期間の定めがない場合、賃借人から解約申入れは正当事由不要で、申入日から3カ月経過後に賃貸借が終了する。賃貸人から解約申入れは正当事由が必要で、申入日から6カ月経過後に終了する。
- 例外・ひっかけ
- 期間の定めなし借家の解約。賃借人3カ月(正当事由不要)・賃貸人6カ月(正当事由要)。
判断ポイント
覚え方:定めなし解約、借主はサン(3カ月)で終了・事由いらず、貸主はロク(6カ月)で終了・正当事由いる
01借家権の重要暗記項目
契約の更新と解約(期間の定めがある場合)
期間満了の1年前から6カ月前までの間に相手方へ「更新をしない」旨の通知をしなかったときは、従前と同一条件(期間は定めなし)で更新したとみなす。賃貸人からの通知には正当事由が必要。正当事由ある通知をしても、期間満了後に賃借人が使用を継続し賃貸人が遅滞なく異議を述べないと更新したとみなされる。
覚え方満了イチ(1年)前からロク(6カ月)前に『更新せぬ』と言わなきゃ同条件で自動更新、貸主の通知には正当事由、それでも使用継続で異議なしなら更新扱い
ひっかけ注意更新拒絶通知は期間満了1年前から6カ月前まで。数字と正当事由の要否に注意。
契約の解約(期間の定めがない場合)
期間の定めがない場合、賃借人から解約申入れは正当事由不要で、申入日から3カ月経過後に賃貸借が終了する。賃貸人から解約申入れは正当事由が必要で、申入日から6カ月経過後に終了する。
覚え方定めなし解約、借主はサン(3カ月)で終了・事由いらず、貸主はロク(6カ月)で終了・正当事由いる
ひっかけ注意期間の定めなし借家の解約。賃借人3カ月(正当事由不要)・賃貸人6カ月(正当事由要)。
建物賃借権(借家権)の対抗力
民法上、建物賃借権を第三者に対抗するには建物賃借権の登記が必要だが、借地借家法では登記がなくても建物の引渡しがあれば第三者に対抗できる。
覚え方民法は借家も登記いるが、借地借家法なら引渡しさえありゃ第三者に対抗できる
ひっかけ注意借家権は建物の引渡しで対抗可。登記が必要と誤らせる。
借家契約の存続期間
民法上の賃貸借の存続期間は最長50年だが、借家契約の存続期間には最長期間の制限がない。期間を1年未満とする建物賃貸借は、期間の定めのない賃貸借とみなされる。
覚え方借家(シャクヤ)の期間に天井なし、イチ(1年)未満で決めたら『定めなし』にされちゃうぞ
ひっかけ注意借家は最長期間の制限なし。1年未満は期間の定めなしとみなす点。
正当事由の判断要素
賃貸人からの解約申入れに必要な正当事由は、
(1)賃貸人および賃借人(転借人含む)が建物使用を必要とする事情、
(2)従前の経過、
(3)建物の利用状況・現況、
(4)立退料の申出、を総合的に考慮して判断。高額な立退料の申出だけでは正当事由ありとは判断されない。
覚え方正当事由はヒツヨウ・ケイカ・リヨウ・タチノキ(必要性・従前経過・利用状況・立退料)を総合判断、金だけ積んでもダメ
ひっかけ注意正当事由は諸事情を総合考慮。高額な立退料だけでは足りない点。
造作買取請求権
賃貸人の同意を得て取り付けた造作(畳・建具等)がある場合、賃借人は契約終了時に賃貸人へ造作を時価で買い取るよう請求できる。ただし賃借人の債務不履行で解除された場合は認められない。造作買取請求権を認めない旨の特約は有効に定められる。
覚え方同意で付けた造作(ゾウサク・畳や建具)は時価で『買い取れ』、でも不履行解除ならナシ、買取拒否の特約も有効
ひっかけ注意造作買取請求を認めない特約は有効。無効と誤らせる。債務不履行解除では請求不可。
家賃の増減額請求権
家賃が近隣と比較して不相当となった場合等、当事者(賃貸人・賃借人いずれも)は将来に向かって家賃の増額・減額を請求できる。一定期間家賃を増額しない旨の特約があればその期間は増額請求できない。減額しない旨の特約は賃借人に不利なため無効。
覚え方家賃が不相当なら貸主も借主も増減請求、増額せぬ特約は有効、でも減額せぬ特約は借主に酷で無効
ひっかけ注意増額しない特約は有効、減額しない特約は無効。逆転に注意。
増減額の協議が調わないときの処理
増額協議が調わないとき、賃借人は裁判確定まで自己が相当と認める家賃を支払えばよく、裁判確定で不足があれば不足額に年1割の利息を付して支払う。減額協議が調わないとき、賃貸人は裁判確定まで自己が相当と認める家賃を請求でき、超過があれば超過額に年1割の利息を付して返還する。
覚え方モメて調わぬ間は自分が相当と思う額を払う・請求、裁判確定で差額に年イチワリ(1割)の利息つけて精算
ひっかけ注意協議不調時の利息は年1割。数字すり替えに注意(増額は借主、減額は貸主が仮払い)。
誤答が集中する引っかけ
8件ひっかけ契約の更新と解約(期間の定めがある場合)
更新拒絶通知は期間満了1年前から6カ月前まで。数字と正当事由の要否に注意。
残り7件は論点整理プレミアムでご覧いただけます。61論点分の引っかけを、出題ランク順にまとめています。
論点整理プレミアムを見る03この論点の根拠
- 関連法令
- 借地借家法
- 情報確認日
- 2026年4月1日施行法令基準
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
借家権の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
権利関係重要度 S頻出度 6/24(編集部の目安)
契約の更新と解約(期間の定めがある場合)
期間の定めがある借家で、更新拒絶の通知は期間満了の6カ月前から3カ月前までにしなければならない。
借家権の○×一問一答18問|問題と解説
この論点で収録している18問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
契約の更新と解約(期間の定めがある場合)重要度S期間の定めがある借家で、更新拒絶の通知は期間満了の6カ月前から3カ月前までにしなければならない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。正しくは満了の1年前から6カ月前までの間。
問2
借家契約の存続期間重要度A建物の賃貸借で期間を1年未満と定めた場合、その定めは期間の定めのない賃貸借とみなされる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。借家で1年未満の期間は期間の定めなしとみなされる。
問3
借地借家法(借家)の適用範囲重要度B一時使用のために建物を賃貸借した場合でも、その建物賃貸借には借地借家法が適用される。
答え:×(誤り)
解説
誤り。一時使用目的の建物賃貸借には借地借家法は適用されない。
問4
契約の解約(期間の定めがない場合)重要度S期間の定めのない借家で賃借人が解約を申し入れた場合、申入日から6カ月を経過して賃貸借が終了する。
答え:×(誤り)
解説
誤り。賃借人からの解約は正当事由不要で3カ月経過後に終了する。
問5
正当事由の判断要素重要度A賃貸人からの解約申入れは、十分に高額な立退料を申し出れば、それだけで正当事由が認められる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。立退料は一要素にすぎず、諸事情を総合考慮して判断する。
問6
建物賃借権(借家権)の対抗力重要度S建物賃借権は、その登記がなくても建物の引渡しを受けていれば第三者に対抗できる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。借家権は建物の引渡しで第三者に対抗できる。
問7
造作買取請求権重要度A造作買取請求権を認めない旨の特約は、賃借人に不利であるため無効である。
答え:×(誤り)
解説
誤り。造作買取請求権を排除する特約は有効に定められる。
問8
家賃の増減額請求権重要度A一定期間家賃を減額しない旨の特約は有効であり、その期間中は賃借人は減額請求できない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。減額しない特約は賃借人に不利なため無効。
問9
増減額の協議が調わないときの処理重要度A家賃の増額協議が調わないとき、賃借人は相当と認める額を支払い、確定後に不足があれば年1割の利息を付す。
答え:○(正しい)
解説
正しい。不足額に年1割の利息を付して支払う。
問10
建物賃貸借終了と転貸借(期間満了・解約申入れ)重要度A借家が期間満了で終了しても、賃貸人は転借人に通知しなければ終了を転借人に対抗できない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。通知が必要で、通知日から6カ月経過後に転貸借が終了する。
問11
建物賃借権の譲渡・借家の転貸重要度B建物賃借人が無断で賃借権を譲渡・転貸しようとする場合、借地と同様に承諾に代わる裁判所の許可を得られる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。建物賃借権には裁判所の介入(許可制度)はない。
問12
建物賃貸借終了と転貸借(債務不履行・合意解除)重要度A賃借人の債務不履行で賃貸借が解除された場合、賃貸人は転借人に賃料支払の機会を与える通知をした後でなければ、転借人に明渡しを請求できない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。債務不履行解除では転借人への催告や通知は不要で、明渡請求時に転貸借も終了する。
問13
借地上の建物の賃借人の保護重要度B借地上の建物賃借人が借地権の存続期間満了を1年前までに知らなかったとき、裁判所は建物賃借人の請求により、知った日から1年を超えない範囲で土地明渡しに相当の期限を許与できる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。裁判所が知った日から1年を超えない範囲で相当の期限を許与できる。
問14
定期建物賃貸借(定期借家権)重要度A定期建物賃貸借は、あらかじめ更新がなく期間満了で終了する旨を記載した書面を交付して説明しなくても、契約書に更新しない旨を定めれば有効に成立する。
答え:×(誤り)
解説
誤り。契約締結前に更新がない旨を記載した書面を交付し説明する必要がある。
問15
定期借家権の終了通知・中途解約重要度A床面積200㎡未満の居住用定期建物賃貸借で、転勤等やむを得ない事情で本拠として使用困難となった賃借人は解約申入れができ、申入日から3カ月経過後に契約が終了する。
答え:×(誤り)
解説
誤り。正しくは申入日から1カ月経過後に終了する。
問16
取壊し予定建物の賃貸借重要度B取壊し予定建物の賃貸借で建物取壊し時に終了する旨の特約は、取り壊すべき事由を記載した書面または電磁的記録によって行う必要がある。
答え:○(正しい)
解説
正しい。取り壊すべき事由を記載した書面等によることが必要。
問17
民法・借地借家法(借地)・(借家)の存続期間比較重要度A借家契約で期間の定めがない場合、賃貸人からの解約申入れには正当事由が必要で、申入れから6カ月経過後に終了する。
答え:○(正しい)
解説
正しい。賃貸人からは正当事由要・6カ月経過後に終了する。
問18
民法・借地借家法の対抗要件・その他比較重要度A借家の賃借人は、賃借権の登記がなくても建物の引渡しを受けていれば第三者に対抗でき、借家では一定の場合に造作買取請求権が認められる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。借家は建物の引渡しが対抗要件で、造作買取請求権が認められる。
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この論点に対応する18問を絞り込んで出題します。