権利関係
弁済・相殺
弁済者、受領権者、充当、相殺適状と相殺禁止を整理します。
要点 8件・確認問題 8問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
相殺できる場合(相殺適状の4要件)
①当事者双方が互いに債権を有する、②双方の債権が有効に成立(時効消滅していても時効完成以前に相殺適状にあれば相殺できる)、③双方の債権の目的が同種(金銭債権同士は可、金銭債権と土地引渡請求権は不可)、④双方の債権が弁済期にある(ただし自働債権が弁済期到来なら受働債権の期限の利益を放棄して相殺できる)。
覚え方相殺できる適状4つ、互いに債権・有効成立・同種の目的・弁済期(自働到来なら受働の期限利益は放棄)
混同注意・比較表
相殺できる・できない
「相殺適状、弁済期、不法行為債権、差押禁止、第三者差押え」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。
| 事由 | 基本ルール | 例外・ひっかけ | 理由・判断ポイント |
|---|---|---|---|
| 相殺できる場合(相殺適状の4要件) | ①当事者双方が互いに債権を有する、②双方の債権が有効に成立(時効消滅していても時効完成以前に相殺適状にあれば相殺できる)、③双方の債権の目的が同種(金銭債権同士は可、金銭債権と土地引渡請求権は不可)、④双方の債権が弁済期にある(ただし自働債権が弁済期到来なら受働債権の期限の利益を放棄して相殺できる… | 同種性・弁済期の要件すり替え。金銭債権と引渡請求権は相殺不可 | 覚え方:相殺できる適状4つ、互いに債権・有効成立・同種の目的・弁済期(自働到来なら受働の期限利益は放棄) |
| 相殺できない場合 | ①当事者間で相殺禁止・制限の意思表示がある場合(第三者に対抗するには第三者が悪意または重過失であることが必要)、②悪意による不法行為・人の生命身体の侵害で生じた損害賠償請求権が受働債権である場合(加害者からは相殺不可、被害者からは可。 | 加害者/被害者いずれから相殺可かの逆転。加害者からは不可 | 覚え方:相殺ダメ三つ、禁止特約(悪意重過失に対抗)、悪意不法行為や生命身体の損害は加害者から不可、差押え後取得の自働もアウト |
| 差押え後取得の自働債権の例外 | 受働債権の差押え後に取得(他人の債権取得を除く)した自働債権でも、それが差押え前の原因にもとづいて生じたものであるときは相殺できる。 | 差押え前の原因という例外の見落とし。原因が差押え前なら相殺可 | 覚え方:差押え後に取った自働でも、差押え前の原因から生まれた子なら相殺セーフ |
| 債権譲渡における相殺権 | 債務者は原則として対抗要件を具備される時より前に取得した譲渡人に対する債権による相殺をもって譲受人に対抗できる(通知・承諾より前に反対債権を有していれば譲受人に相殺を主張できる)。 | 相殺権を主張できる時点のずらし。対抗要件具備前取得の債権で相殺可 | 覚え方:対抗要件つく前に持ってた債権なら、債務者は相殺(そうさい)を譲受人へぶつけて対抗OK |
相殺できる場合(相殺適状の4要件)
- 基本
- ①当事者双方が互いに債権を有する、②双方の債権が有効に成立(時効消滅していても時効完成以前に相殺適状にあれば相殺できる)、③双方の債権の目的が同種(金銭債権同士は可、金銭債権と土地引渡請求権は不可)、④双方の債権が弁済期にある(ただし自働債権が弁済期到来なら受働債権の期限の利益を放棄して相殺できる…
- 注意
- 同種性・弁済期の要件すり替え。金銭債権と引渡請求権は相殺不可
覚え方:相殺できる適状4つ、互いに債権・有効成立・同種の目的・弁済期(自働到来なら受働の期限利益は放棄)
相殺できない場合
- 基本
- ①当事者間で相殺禁止・制限の意思表示がある場合(第三者に対抗するには第三者が悪意または重過失であることが必要)、②悪意による不法行為・人の生命身体の侵害で生じた損害賠償請求権が受働債権である場合(加害者からは相殺不可、被害者からは可。
- 注意
- 加害者/被害者いずれから相殺可かの逆転。加害者からは不可
覚え方:相殺ダメ三つ、禁止特約(悪意重過失に対抗)、悪意不法行為や生命身体の損害は加害者から不可、差押え後取得の自働もアウト
差押え後取得の自働債権の例外
- 基本
- 受働債権の差押え後に取得(他人の債権取得を除く)した自働債権でも、それが差押え前の原因にもとづいて生じたものであるときは相殺できる。
- 注意
- 差押え前の原因という例外の見落とし。原因が差押え前なら相殺可
覚え方:差押え後に取った自働でも、差押え前の原因から生まれた子なら相殺セーフ
債権譲渡における相殺権
- 基本
- 債務者は原則として対抗要件を具備される時より前に取得した譲渡人に対する債権による相殺をもって譲受人に対抗できる(通知・承諾より前に反対債権を有していれば譲受人に相殺を主張できる)。
- 注意
- 相殺権を主張できる時点のずらし。対抗要件具備前取得の債権で相殺可
覚え方:対抗要件つく前に持ってた債権なら、債務者は相殺(そうさい)を譲受人へぶつけて対抗OK
01弁済・相殺の重要暗記項目
相殺できる場合(相殺適状の4要件)
①当事者双方が互いに債権を有する、②双方の債権が有効に成立(時効消滅していても時効完成以前に相殺適状にあれば相殺できる)、③双方の債権の目的が同種(金銭債権同士は可、金銭債権と土地引渡請求権は不可)、④双方の債権が弁済期にある(ただし自働債権が弁済期到来なら受働債権の期限の利益を放棄して相殺できる)。
覚え方相殺できる適状4つ、互いに債権・有効成立・同種の目的・弁済期(自働到来なら受働の期限利益は放棄)
ひっかけ注意同種性・弁済期の要件すり替え。金銭債権と引渡請求権は相殺不可
弁済できる第三者
正当な利益のある第三者(物上保証人など)は債務者・債権者の意思に反しても弁済できる。正当な利益のない第三者(兄弟・友人など)は原則債務者・債権者の意思に反すると弁済できないが、意思に反することを債権者が知らなかったとき等の例外では弁済できる。
覚え方弁済のベンさん、正当利益ある物上保証は反対押し切りOK、兄弟友人は原則ダメでも例外あり
ひっかけ注意正当な利益の有無で結論を逆転させる罠。物上保証人は意思に反しても可
第三者弁済ができない場合
①債務の性質が第三者弁済を許さないとき(著名人の講演会など)や、②当事者が第三者の弁済を禁止・制限する旨の意思表示をしたときは、第三者弁済はできない。
覚え方第三者ベンザイできぬ二つ、性質ムリな著名人の講演と、当事者が『禁止!』と意思表示したとき
ひっかけ注意第三者弁済ができる/できない場合の逆転。性質上不可・禁止特約に注意
受領権者以外の者に行われた弁済
受領権者に行われた弁済は有効。受領権者以外の者への弁済は原則無効。ただし弁済者が受領権者としての外観を有する者に善意無過失で弁済したときは有効となる。受領権者とは債権者および法令の規定・当事者の意思表示により受領権限を付された第三者(代理人・破産管財人など)。
覚え方受領権者じゃない奴への弁済は原則ムコー、でも外観バッチリを善意無過失で信じたら有効セーフ
ひっかけ注意善意無過失の要件抜け。外観者への弁済は善意無過失で有効
相殺できない場合
①当事者間で相殺禁止・制限の意思表示がある場合(第三者に対抗するには第三者が悪意または重過失であることが必要)、②悪意による不法行為・人の生命身体の侵害で生じた損害賠償請求権が受働債権である場合(加害者からは相殺不可、被害者からは可。ただし他人から譲り受けたものは相殺可)、③自働債権が受働債権の差押え後に取得したものである場合は相殺できない。
覚え方相殺ダメ三つ、禁止特約(悪意重過失に対抗)、悪意不法行為や生命身体の損害は加害者から不可、差押え後取得の自働もアウト
ひっかけ注意加害者/被害者いずれから相殺可かの逆転。加害者からは不可
弁済とは
弁済とは債務者が約束どおりの給付をして債権を消滅させること。お金を借りているならお金を返すこと、不動産を売ったなら不動産を引き渡すことが弁済。
覚え方弁済とはベンリに約束どおり給付し、借金返し・不動産渡して債権チャラにすること
ひっかけ注意基本知識。素直に判断
弁済による代位(代位弁済)
保証人など債務者以外の人が債務者に代わって弁済すると、債権者の保有していた「債務者に対する債権」が弁済した人に移る。弁済による代位にあたり債権者の承諾は不要。
覚え方代位のダイちゃん、保証人が代わりに払えば債権も横滑り移動、債権者の承諾は要らんのよ
ひっかけ注意債権者の承諾要否のすり替え。代位に承諾は不要
代物弁済
弁済者と債権者との間で契約がある場合、弁済者は本来の給付の代わりに別のもので弁済できる。これを代物弁済という。
覚え方代物(だいぶつ)弁済、合意があれば本来の代わりに別のブツで返してよし
ひっかけ注意代物弁済に契約が必要な点の抜け。当事者間の契約が前提
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1誰に・何に適用されるか
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2原則と例外を分ける条件
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3期限・手続・効果の組み合わせ
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 関連法令
- 民法
- 内容の基準日
- 2026年4月1日
- 復習方法
- 要点を確認した後、下の○×問題で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
弁済・相殺の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
権利関係重要度 A頻出度 3/24(編集部の目安)
弁済できる第三者
物上保証人など正当な利益を有する第三者は、債務者の意思に反しても弁済することができる。
全784問から、分野・重要度で解く
宅建業法161問、権利関係316問、法令上の制限207問、税・その他100問を収録。