2026年10月試験対応2026年4月1日施行法令基準情報の正確さへの取り組み

権利関係

宅建の不動産登記法|共同申請・相続3年・住所変更2年を整理【2026年度試験対応】

不動産登記の表題部と権利部、共同申請と単独申請を比較。相続登記の3年と2026年開始の住所・氏名変更登記の2年を、起算点まで含めて解説します。

要点 8件・基本問題 8・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

不動産登記法の解説記事カバー(写真調イメージ)

2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01

まず押さえるポイント

不動産登記は、土地・建物の物理的な状況と、所有権・抵当権などの権利関係を公示する制度です。権利の登記は共同申請が原則ですが、相続や氏名・住所変更など単独申請できるものがあります。申請義務の期限は登記の種類ごとに異なります。

法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-08

表題部・甲区・乙区は何を記録する?

表題部:土地・建物の物理的状況:地積・床面積など。権利部甲区:所有権に関する登記:所有者の移転など。権利部乙区:所有権以外の権利:抵当権など

表題部:土地・建物の物理的状況:地積・床面積など。権利部甲区:所有権に関する登記:所有者の移転など。権利部乙区:所有権以外の権利:抵当権など

図を大きく見る

表題部は土地の所在・地目・地積、建物の所在・種類・構造・床面積などを記録します。権利部の甲区は所有権、乙区は抵当権など所有権以外の権利を記録する部分です。

例えば「建物の床面積が違う」と「抵当権が残っている」は、確認すべき記録の場所が異なります。登記簿を一つの名義欄だけと考えず、物の表示と権利の公示を分けます。

表題部・甲区・乙区は何を記録する?
項目押さえる内容注意点
表題部土地・建物の物理的状況地積・床面積など
権利部甲区所有権に関する登記所有者の移転など
権利部乙区所有権以外の権利抵当権など

根拠:e-Gov:不動産登記法

共同申請が原則でも、相続まで2人で申請しない

権利に関する登記は、法令に別段の定めがなければ、登記権利者と登記義務者が共同で申請します。売買による所有権移転では、利益を受ける買主と不利益を受ける売主を対応させます。

相続による権利移転などは単独申請できる例です。亡くなった人との共同申請を要するわけではありません。また、表示に関する登記を権利の共同申請の原則と一括りにしないでください。令和7年度問14ではこの原則等が扱われています。

根拠:e-Gov:不動産登記法試験実施団体:過去の試験問題

相続登記は「知った日」から3年が基本

相続により不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記を申請する義務があります。単に死亡の日から一律に数えるのではなく、取得を知った時点を確認します。

施行前から未登記だった相続には経過措置があり、2024年4月1日より前に取得を知っていた場合の期限は原則2027年3月31日です。遺産分割が成立した場合の追加の申請義務もあり、相続人申告登記をすればすべての登記が終わるわけではありません。

根拠:e-Gov:不動産登記法法務省:相続登記の申請義務化

住所・氏名変更登記は2026年4月から2年以内

所有権の登記名義人の住所や氏名等が変わった場合、2026年4月1日から変更日より2年以内の変更登記が義務化されています。相続登記の「知った日から3年」と数字も起算点も異なります。

施行前の住所等の変更をまだ登記していない場合は、原則2028年3月31日までに対応します。職権による変更登記の仕組みもありますが、情報提供等の条件を確認せず「引越しの手続だけで登記も必ず自動更新される」と考えないでください。

根拠:e-Gov:不動産登記法法務局:住所等変更登記の義務化

出題例の原本・年度別問題

過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。

オリジナル確認問題で判断する

○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。

  1. 1 売買による所有権移転登記は、法令に別段の定めがなければ権利者と義務者の共同申請が原則である。

    根拠:資料1

  2. 2 相続登記の3年は、取得を知ったかにかかわらず、常に死亡日から数える。

    根拠:資料1

  3. 3 2026年4月以後の住所変更登記の期限は、変更日から原則2年以内である。

    根拠:資料1資料2

この解説の一次資料

不動産登記簿の表題部・甲区・乙区の記載事項を整理した暗記画像
図で覚える

表題部には所在・地番・地目・面積が載り申請義務があります。甲区は所有権、乙区は抵当権など所有権以外の権利です。

最重要ポイント

登記記録の構成

登記記録は一筆の土地又は一個の建物ごとに作成される電磁的記録で、表題部と権利部に区別され、権利部はさらに甲区(所有権に関する事項)と乙区(所有権以外の権利=抵当権など)に区別される。

覚え方登記記録は一筆一個ずつ、表題と権利に区別、権利部は甲区(所有権)と乙区(抵当ほか)にわけとうき(登記)

混同注意・比較表

不動産登記の申請・登記の種類

「表示・権利、共同・単独申請、仮登記、登記識別情報、対抗力」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。

仮登記の申請(単独申請の例外)

基本ルール
仮登記の申請は原則仮登記権利者と仮登記義務者が共同申請するが、仮登記義務者の承諾がある場合、又は仮登記を命ずる裁判所の処分がある場合は、仮登記権利者が単独で申請できる。
例外・ひっかけ
仮登記義務者の承諾か裁判所の処分があれば仮登記権利者が単独申請可。要件に注意

判断ポイント

覚え方:仮登記は原則共同、でも義務者の承諾か裁判所の処分あれば権利者ひとりで単独GO

共同申請主義(登記権利者・登記義務者)

基本ルール
権利に関する登記は原則として登記権利者(利益を受ける者=買主等)と登記義務者(不利益を受ける者=売主等)が共同して申請する。表示に関する登記は申請人が単独で申請する。売買なら買主/売主、抵当権設定なら抵当権者/抵当権設定者。
例外・ひっかけ
権利登記=共同申請、表示登記=単独申請。どちらが単独かの逆転に注意

判断ポイント

覚え方:権利者(買主)と義務者(売主)が共同で申請、表示登記だけは単独でGO

単独申請できる登記(例外1)

基本ルール
所有権保存登記、確定判決による登記、相続・法人合併による移転登記、登記名義人の氏名住所変更登記、仮登記義務者の承諾ある仮登記、相続人への遺贈による所有権移転登記、買戻特約から10年経過の買戻特約抹消登記等は登記権利者等が単独で申請できる。
例外・ひっかけ
所有権保存・判決・相続等は単独申請可。共同申請必須とする誤りに注意

判断ポイント

覚え方:保存・確定判決・相続・氏名住所・承諾仮登記・遺贈・買戻し十年(10年)抹消は単独でどうぞ

仮登記とは・対抗力

基本ルール
仮登記は本登記の順位を確保しておきたいときに行う登記で、本登記の順位を保全できるが、仮登記自体には対抗力がない。
例外・ひっかけ
仮登記は順位保全はできるが対抗力はない。対抗力の有無のすり替えに注意

判断ポイント

覚え方:『カリ(仮登記)は順位キープの予約席』、順位は保全できるが仮の身、対抗力はなし

表題部と権利部の違い

基本ルール
表題部は表示に関する登記で申請義務があるが第三者への対抗力はない。権利部は権利に関する登記で原則申請義務がなく(相続登記と氏名等の変更登記は義務あり)、登記すると第三者への対抗力がある。
例外・ひっかけ
表題部は対抗力なし・権利部は対抗力あり。対抗力の有無の逆転に注意

判断ポイント

覚え方:表題は義務あるが対抗ムリ、権利は原則任意でも登記すりゃ対抗OK(相続と氏名変更は義務)

仮登記ができる場合

基本ルール
仮登記は、登記に必要な情報を登記所に提供できないとき、又は権利変動はまだ生じていないが将来生じる予定でその請求権を保全しようとするときに行える。
例外・ひっかけ
情報提供できないとき、又は請求権保全のときに仮登記可。場面の入れ替えに注意

判断ポイント

覚え方:『情報出せぬ』か『未来の請求権を守りたい』とき、カリ(仮登記)で予約しとける

判断軸:表示・権利、共同・単独申請、仮登記、登記識別情報、対抗力

法令確認:不動産登記法(確認日 2026-08-03)

01不動産登記法の重要暗記項目

01
重要度 A / 収録過去問 6回

登記記録の構成

登記記録は一筆の土地又は一個の建物ごとに作成される電磁的記録で、表題部と権利部に区別され、権利部はさらに甲区(所有権に関する事項)と乙区(所有権以外の権利=抵当権など)に区別される。

覚え方登記記録は一筆一個ずつ、表題と権利に区別、権利部は甲区(所有権)と乙区(抵当ほか)にわけとうき(登記)

ひっかけ注意甲区=所有権、乙区=所有権以外(抵当権等)。甲乙の入れ替えに注意

02
重要度 A / 収録過去問 6回

表題部と権利部の違い

表題部は表示に関する登記で申請義務があるが第三者への対抗力はない。権利部は権利に関する登記で原則申請義務がなく(相続登記と氏名等の変更登記は義務あり)、登記すると第三者への対抗力がある。

覚え方表題は義務あるが対抗ムリ、権利は原則任意でも登記すりゃ対抗OK(相続と氏名変更は義務)

ひっかけ注意表題部は対抗力なし・権利部は対抗力あり。対抗力の有無の逆転に注意

03
重要度 A / 収録過去問 6回

表題登記・滅失登記の期間

建物を新築したり滅失したときは1カ月以内に表題登記又は滅失登記を申請する必要がある。地目・地積、建物の種類・構造等に変更があったときも1カ月以内に変更登記が必要。

覚え方新築も滅失も『いっカ月(1カ月)』で表題・滅失登記、地目地積・種類構造の変更もイチ月

ひっかけ注意新築・滅失・変更いずれも「1カ月以内」。2週間等への数字すり替えに注意

04
重要度 A / 収録過去問 6回

共同申請主義(登記権利者・登記義務者)

権利に関する登記は原則として登記権利者(利益を受ける者=買主等)と登記義務者(不利益を受ける者=売主等)が共同して申請する。表示に関する登記は申請人が単独で申請する。売買なら買主/売主、抵当権設定なら抵当権者/抵当権設定者。

覚え方権利者(買主)と義務者(売主)が共同で申請、表示登記だけは単独でGO

ひっかけ注意権利登記=共同申請、表示登記=単独申請。どちらが単独かの逆転に注意

05
重要度 A / 収録過去問 6回

単独申請できる登記(例外1)

所有権保存登記、確定判決による登記、相続・法人合併による移転登記、登記名義人の氏名住所変更登記、仮登記義務者の承諾ある仮登記、相続人への遺贈による所有権移転登記、買戻特約から10年経過の買戻特約抹消登記等は登記権利者等が単独で申請できる。

覚え方保存・確定判決・相続・氏名住所・承諾仮登記・遺贈・買戻し十年(10年)抹消は単独でどうぞ

ひっかけ注意所有権保存・判決・相続等は単独申請可。共同申請必須とする誤りに注意

06
重要度 A / 収録過去問 6回

登記することができる権利

登記できる権利は、所有権・地上権・永小作権・地役権・先取特権・質権・抵当権・賃借権・配偶者居住権・採石権。配偶者居住権も登記できる権利に含まれる。

覚え方登記できる権利『所地永地先質抵賃 配採(所有・地上・永小作・地役・先取・質・抵当・賃借・配偶者居住・採石)』、配偶者居住権も入る

ひっかけ注意配偶者居住権も登記できる権利。登記できる権利かどうかの入れ替えに注意

07
重要度 A / 収録過去問 6回

仮登記の申請(単独申請の例外)

仮登記の申請は原則仮登記権利者と仮登記義務者が共同申請するが、仮登記義務者の承諾がある場合、又は仮登記を命ずる裁判所の処分がある場合は、仮登記権利者が単独で申請できる。

覚え方仮登記は原則共同、でも義務者の承諾か裁判所の処分あれば権利者ひとりで単独GO

ひっかけ注意仮登記義務者の承諾か裁判所の処分があれば仮登記権利者が単独申請可。要件に注意

08
重要度 B / 収録過去問 9回

相続登記の申請義務

相続・遺贈で不動産を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内に相続登記の申請が義務付けられ、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料。申請義務を簡易に履行できる相続人申告登記制度がある。

覚え方相続で不動産、知った日からサン(3年)で登記せぬと十万(10万)の過料、面倒なら申告登記で楽ちん

ひっかけ注意取得を知った日から3年以内。起算点や年数のすり替えに注意

権利関係の暗記表をすべて見る →

誤答が集中する引っかけ

8
  • ひっかけ登記記録の構成

    甲区=所有権、乙区=所有権以外(抵当権等)。甲乙の入れ替えに注意

残り7件は論点整理プレミアムでご覧いただけます。61論点分の引っかけを、出題ランク順にまとめています。

論点整理プレミアムを見る

03この論点の根拠

関連法令
不動産登記法
情報確認日
2026年4月1日施行法令基準
復習方法
要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける

法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。

問題演習

不動産登記法の○×一問一答

1/8解答 0・正解 0

権利関係重要度 B頻出度 9/24(編集部の目安)

相続登記の申請義務

相続で不動産を取得した相続人は、取得を知った日から1年以内に相続登記を申請しなければならない。

不動産登記法○×一問一答18問|問題と解説

この論点で収録している18問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。

  1. 1

    相続登記の申請義務重要度B

    相続で不動産を取得した相続人は、取得を知った日から1年以内に相続登記を申請しなければならない。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。正しくは取得を知った日から3年以内。

  2. 2

    登記記録の構成重要度A

    登記記録の権利部は甲区と乙区に区分され、甲区には抵当権など所有権以外の権利が記録される。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。甲区は所有権、乙区が所有権以外の権利。

  3. 3

    表題部と権利部の違い重要度A

    表示に関する登記である表題部の登記には、第三者への対抗力が認められる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。対抗力があるのは権利部の登記。表題部にはない。

  4. 4

    表題登記・滅失登記の期間重要度A

    建物を新築したときは、1カ月以内に表題登記を申請しなければならない。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。新築・滅失・変更の表題部の登記は1カ月以内。

  5. 5

    氏名等変更登記の義務化重要度B

    所有権登記名義人の氏名・住所の変更登記は、変更から2年以内に申請しなければならない。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。氏名等変更登記は変更から2年以内、過料5万円以下。

  6. 6

    共同申請主義(登記権利者・登記義務者)重要度A

    権利に関する登記は、原則として登記権利者と登記義務者が共同して申請する。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。権利登記は共同申請、表示登記が単独申請。

  7. 7

    単独申請できる登記(例外1)重要度A

    所有権の保存登記や相続による移転登記も、登記権利者と登記義務者が共同して申請しなければならない。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。保存登記や相続による登記は単独で申請できる。

  8. 8

    合同申請(例外2)重要度B

    抵当権の順位変更の登記は、順位変更に係る抵当権の登記名義人が共同して申請する(合同申請)。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。順位変更登記は関係名義人全員の合同申請。

  9. 9

    所有権保存登記の申請人重要度B

    区分建物については、表題部所有者から直接所有権を取得した者も、所有権保存登記を申請できる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。区分建物は直接取得者も保存登記ができる。

  10. 10

    登記することができる権利重要度A

    配偶者居住権は、不動産登記法上、登記することができる権利には含まれない。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。配偶者居住権も登記できる権利に含まれる。

  11. 11

    登記の申請方法重要度C

    登記の申請は、オンライン申請又は登記所への書面提出のいずれかの方法による。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。オンライン申請又は書面提出のいずれかによる。

  12. 12

    登記識別情報重要度B

    登記識別情報を紛失した場合には、登記所に請求すれば再発行を受けることができる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。登記識別情報は紛失しても再発行されない。

  13. 13

    代理権限証明情報の特則重要度B

    登記申請の委任を受けた代理人の代理権は、本人が死亡した場合には消滅する。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。登記申請の代理権は本人が死亡しても消滅しない。

  14. 14

    登記事項証明書等の交付重要度B

    登記事項証明書は、手数料を納付すれば、誰でもその交付を請求することができる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。登記事項証明書は誰でも手数料を払えば請求できる。

  15. 15

    仮登記とは・対抗力重要度B

    仮登記には本登記の順位を保全する効力があり、仮登記自体にも第三者への対抗力がある。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。仮登記自体には対抗力がない。順位保全にとどまる。

  16. 16

    仮登記の申請(単独申請の例外)重要度A

    仮登記は、仮登記義務者の承諾があるときは、仮登記権利者が単独で申請することができる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。義務者の承諾又は裁判所の処分で単独申請できる。

  17. 17

    仮登記ができる場合重要度B

    権利変動はまだ生じていないが将来生じる予定の請求権を保全するために、仮登記をすることができる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。請求権保全のためにも仮登記ができる。

  18. 18

    仮登記にもとづく本登記重要度B

    所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係人があっても、その承諾なく行うことができる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。利害関係人があるときはその承諾があるときに限り行える。

次の学習

不動産登記法の問題を続けて解く

この論点に対応する18問を絞り込んで出題します。

○×一問一答