2026年10月試験対応2026年4月1日施行法令基準情報の正確さへの取り組み

権利関係

宅建の物権変動|登記が必要な第三者と不要な相手を区別【2026年度試験対応】

物権変動の効力発生と対抗要件を分け、売主・相続人・二重譲受人・無権利者との関係を整理。登記に公信力がない意味と時系列の読み方を解説します。

要点 8件・基本問題 8・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

宅建の物権変動|登記が必要な第三者と不要な相手を区別を説明する記事カバー

記事内容を表す生成イメージ。

2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01

まず押さえるポイント

不動産の所有権移転は原則として当事者の意思表示で効力を生じますが、第三者へ対抗するには登記が必要です。売主との関係で権利を得ることと、別の買主などとの優劣を決めることは別問題です。「相手は誰か」を確かめてから登記の要否を判断します。

法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-12

176条の効力発生と177条の対抗要件

当事者間の物権変動と第三者への対抗要件は別。意思表示と登記を分けて判断する。

当事者間の物権変動と第三者への対抗要件は別。意思表示と登記を分けて判断する。

図を大きく見る

Aが土地をBへ売ったとき、所有権の移転時期に別の合意がなければ、当事者の意思表示が物権変動の基本となります(176条)。契約当事者であるAに対して、Bが権利を主張するための条件として常に登記が要求されるわけではありません。

一方、Aが同じ土地をCにも売った場合は、BとCの優劣が問題になります。177条の第三者との関係では登記が対抗要件となります。売買契約の先後だけで結論を出さず、登記と相手方の立場を確認します。

相手の立場を先に確認
相手基本的な整理
売主本人売買の当事者
売主の単独相続人売主の立場を包括承継
二重譲渡の別の買主登記による対抗関係を検討
単なる無権利者登記の有無だけで保護されない

根拠:民法

登記名義があるだけでは権利は作られない

不動産登記には、実体上の権利がなくても登記を信じた買主を常に保護するという公信力はありません。無権利者が勝手に登記を作り、その人から買った場合に、善意で登記を得たというだけで必ず所有権を取得するとはいえません。

ただし、真の権利者が虚偽の外観を作った場合等には別の第三者保護が問題となります。問題文にその事情があるかを読み、単なる無権利と、意思表示等の第三者保護を分けて扱います。

根拠:民法不動産適正取引推進機構:令和7年度公式問題・正解

物権変動の問題は人物図と時系列に分ける

まずA→B、A→Cのように取引の関係を書き、次に売買・取消し・解除・時効完成・登記の順を並べます。誰と誰の争いかが決まらないまま「登記が早い方」と答えないことがポイントです。

例えば売主Aが死亡しCが単独相続しただけなら、Cは売主の立場を引き継ぎます。新たに土地を購入した第三者と同じに扱うのは誤りです。解除前後や時効完成前後の第三者は別の条件判断となるため、要件を省いて一律に結論を出しません。

根拠:民法不動産適正取引推進機構:令和7年度公式問題・正解公式一次資料

令和7年度問6は、無権利者と包括承継人を区別

令和7年度問6の公式正解は1です。他人物を売った人が後に所有権を取得した場合の移転時期のほか、虚偽登記から買い受けた者や元所有者の単独相続人などが素材になっています。

読み直すときは、それぞれの人物を「契約当事者・包括承継人・対抗関係の第三者・無権利者」のどこに置くかを言葉にします。登記という単語の有無だけでは、四つの選択肢を判定できません。

根拠:民法不動産適正取引推進機構:令和7年度公式問題・正解

出題例の原本・年度別問題

過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。

オリジナル確認問題で判断する

○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。

  1. 1 物権の設定及び移転は、原則として当事者の意思表示のみによって効力を生じる。

    根拠:資料1

  2. 2 土地の買主は、売主本人に所有権を主張する場合にも常に登記を備えなければならない。

    根拠:資料1

  3. 3 無権利者の虚偽登記を信じて購入すれば、他の事情がなくても必ず土地所有権を取得できる。

    根拠:資料1資料2

この解説の一次資料

最重要ポイント

物権変動と登記(原則・ポイント)

原則:不動産の物権変動は登記がなければ第三者に対抗できない。第三者とは当事者やその包括承継人(相続人など)以外で、登記がないことを主張する正当な利益を有する者。当事者間では登記なくても対抗でき、第三者は善意・悪意を問わず、登記は先にした者勝ち。A→B→Cと順次移転した場合CはAに対し登記なくても所有権を対抗できる。

覚え方物権変動は登記が命、第三者は善意悪意問わず登記が先の者勝ち、A→B→CのCはAに登記なくても勝つ

混同注意・比較表

登記が必要な第三者・不要な相手

「正当利益、背信的悪意者、無権利者、不法占有、妨害者」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。

登記なくても対抗できる者(例外)

基本ルール
次の者には登記なくても所有権を対抗できる:①詐欺・強迫によって登記を妨げた者、②他人のために登記申請する義務がある者、③背信的悪意者、④無権利者(文書偽造で登記した人や無権利者から買い受けた人)、⑤不法占有者。要するに明らかな悪者には登記なくても対抗できる。
例外・ひっかけ
登記なく対抗できる相手の範囲。背信的悪意者・無権利者等に注意

判断ポイント

覚え方:登記なくても勝てる悪者ズ、詐欺強迫で登記妨げ・登記義務者・背信的悪意・無権利・不法占有、要はワルには無条件で勝つ

物権変動と登記(原則・ポイント)

基本ルール
原則:不動産の物権変動は登記がなければ第三者に対抗できない。第三者とは当事者やその包括承継人(相続人など)以外で、登記がないことを主張する正当な利益を有する者。当事者間では登記なくても対抗でき、第三者は善意・悪意を問わず、登記は先にした者勝ち。
例外・ひっかけ
第三者の善意悪意・登記先勝ちの原則。悪意でも登記なければ対抗不可

判断ポイント

覚え方:物権変動は登記が命、第三者は善意悪意問わず登記が先の者勝ち、A→B→CのCはAに登記なくても勝つ

判断軸:正当利益、背信的悪意者、無権利者、不法占有、妨害者

法令確認:民法(確認日 2026-08-03)

混同注意・比較表

賃貸不動産譲渡時の対抗関係

「新所有者・賃借人、所有権登記、引渡し、賃貸人地位・敷金」を同じ順番で比較し、正誤判断の条件を整理します。

不動産の賃貸人の変更と敷金

基本ルール
賃借人が対抗要件を備えている不動産が譲渡されたときは、賃貸人の地位は原則として新賃貸人(譲受人)に移転する。対抗要件を備えていない場合でも譲渡人と譲受人の合意があれば(賃借人の承諾は不要)移転する。地位移転を賃借人に主張するには所有権移転登記が必要。
例外・ひっかけ
賃貸人変更で敷金返還債務は新賃貸人に承継(登記後)。承継されないと誤らせる。

判断ポイント

覚え方:対抗そなえ物件売れば貸主の地位は新オーナーへ、地位主張には移転登記、登記すりゃ敷金も自動で承継

賃貸不動産の譲渡と登記

基本ルール
賃貸不動産の譲渡があった場合、譲受人は所有権移転登記がなければ、賃借人に対して賃貸人の地位が移転したことを主張できない。
例外・ひっかけ
賃貸人地位の対抗に登記が要る点。移転主張には所有権移転登記が必要

判断ポイント

覚え方:賃貸物件を譲り受けたら、移転登記なきゃ賃借人に『大家は俺だ』と言えないぞ譲受人

民法における賃借権の対抗要件

基本ルール
民法では不動産の賃借権を登記すれば第三者に対抗できる。ただし賃貸人に登記協力義務はないため、借地借家法では登記以外の対抗要件を規定している。
例外・ひっかけ
民法では賃借権の登記で対抗可。ただし賃貸人に登記協力義務はない点。

判断ポイント

覚え方:民法じゃ賃借登記で第三者に勝てる、けど貸主は協力せぬから借地借家法が助ける

判断軸:新所有者・賃借人、所有権登記、引渡し、賃貸人地位・敷金

法令確認:民法(確認日 2026-08-03)

01物権変動の重要暗記項目

01
重要度 S / 収録過去問 4回

物権変動と登記(原則・ポイント)

原則:不動産の物権変動は登記がなければ第三者に対抗できない。第三者とは当事者やその包括承継人(相続人など)以外で、登記がないことを主張する正当な利益を有する者。当事者間では登記なくても対抗でき、第三者は善意・悪意を問わず、登記は先にした者勝ち。A→B→Cと順次移転した場合CはAに対し登記なくても所有権を対抗できる。

覚え方物権変動は登記が命、第三者は善意悪意問わず登記が先の者勝ち、A→B→CのCはAに登記なくても勝つ

ひっかけ注意第三者の善意悪意・登記先勝ちの原則。悪意でも登記なければ対抗不可

02
重要度 S / 収録過去問 4回

取得時効・取消し・解除と登記のまとめ

「前」に第三者登場: 時効=時効取得者の勝ち、取消し=取消権者の勝ち(ただし錯誤・詐欺による取消しは善意無過失の第三者に対抗できない)、解除=先に登記した人が勝ち。「後」に第三者登場: いずれも先に登記した人が勝ち。

覚え方『前』は時効=取得者勝ち・取消し=取消権者勝ち(錯誤詐欺は善意無過失に負け)・解除=登記先、『後』は全部登記先勝ち

ひっかけ注意前/後・時効取消解除の結論の入替。詐欺錯誤の例外に注意

03
重要度 A / 収録過去問 4回

登記なくても対抗できる者(例外)

次の者には登記なくても所有権を対抗できる:①詐欺・強迫によって登記を妨げた者、②他人のために登記申請する義務がある者、③背信的悪意者、④無権利者(文書偽造で登記した人や無権利者から買い受けた人)、⑤不法占有者。要するに明らかな悪者には登記なくても対抗できる。

覚え方登記なくても勝てる悪者ズ、詐欺強迫で登記妨げ・登記義務者・背信的悪意・無権利・不法占有、要はワルには無条件で勝つ

ひっかけ注意登記なく対抗できる相手の範囲。背信的悪意者・無権利者等に注意

04
重要度 A / 収録過去問 4回

取得時効と登記(完成時・完成前)

時効取得者は時効完成時に登記がなくても、もとの所有者に対して所有権を主張できる。また時効完成前に所有権を取得した第三者に対しても登記なくして所有権を主張できる(時効完成前の第三者=当事者類似の関係)。

覚え方時効カンセイ時に登記なくても元所有者に勝ち、完成前の第三者も当事者類似で登記なく勝てる

ひっかけ注意完成前/完成後の第三者の区別。完成前の第三者には登記不要

05
重要度 A / 収録過去問 4回

時効完成後の第三者と時効取得者

時効完成後に所有権を取得した第三者と時効取得者は対抗関係にあるので、先に登記をしたほうが所有権を主張できる。

覚え方時効カンセイ後の第三者とは対抗関係、先に登記した者が所有権をゲット

ひっかけ注意完成後の第三者は対抗関係。先に登記した方が勝つ

06
重要度 A / 収録過去問 4回

取消し前の第三者と取消権者

取消権者は登記がなくても取消し前に所有権を取得した第三者に所有権を主張できる。制限行為能力・強迫による取消しは第三者が善意・悪意でも取消権者が勝つが、錯誤・詐欺による取消しは第三者が善意無過失のときは取消権者は所有権を主張できない。

覚え方取消し前の第三者、制限・強迫なら善意悪意問わず取消権者の勝ち、錯誤・詐欺は善意無過失の第三者に負ける

ひっかけ注意取消原因による結論の違い。詐欺・錯誤は善意無過失の第三者に負ける

07
重要度 A / 収録過去問 4回

取消し後の第三者と取消権者

取消し後に所有権を取得した第三者と取消権者は対抗関係にあるので、先に登記をしたほうが所有権を主張できる。

覚え方取消し後の第三者は対抗関係、登記を先に取った者が所有権をつかむ

ひっかけ注意取消し後は対抗関係。先に登記した方が勝つ

08
重要度 A / 収録過去問 4回

解除前の第三者と解除権者

契約解除前に所有権を取得した第三者(C)と解除権者(A)は、先に登記をしたほうが所有権を主張できる。対抗関係ではないが対抗関係と同じ扱い。

覚え方解除前の第三者Cと解除権者A、対抗関係じゃないけど扱いは同じ、先に登記した者が勝ち

ひっかけ注意解除前の第三者処理の混同。先に登記した方が勝つ

権利関係の暗記表をすべて見る →

誤答が集中する引っかけ

8
  • ひっかけ物権変動と登記(原則・ポイント)

    第三者の善意悪意・登記先勝ちの原則。悪意でも登記なければ対抗不可

残り7件は論点整理プレミアムでご覧いただけます。61論点分の引っかけを、出題ランク順にまとめています。

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03この論点の根拠

関連法令
民法
情報確認日
2026年4月1日施行法令基準
復習方法
要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける

法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。

問題演習

物権変動の○×一問一答

1/8解答 0・正解 0

権利関係重要度 S頻出度 4/24(編集部の目安)

物権変動と登記(原則・ポイント)

不動産の物権変動は、第三者が悪意であれば登記がなくてもその者に対抗することができる。

物権変動○×一問一答12問|問題と解説

この論点で収録している12問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。

  1. 1

    物権変動と登記(原則・ポイント)重要度S

    不動産の物権変動は、第三者が悪意であれば登記がなくてもその者に対抗することができる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。第三者の善意・悪意を問わず対抗には登記が必要。

  2. 2

    物権と債権重要度B

    物権とは物を直接的・排他的に支配する権利であり、所有権や抵当権がこれにあたる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。所有権・地上権・抵当権などが物権にあたる。

  3. 3

    登記なくても対抗できる者(例外)重要度A

    背信的悪意者に対しては、登記がなくても所有権を対抗することができる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。背信的悪意者には登記なくして対抗できる。

  4. 4

    取得時効と登記(完成時・完成前)重要度A

    時効取得者は、時効完成前に所有権を取得した第三者に対しては、登記がなければ所有権を主張できない。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。時効完成前の第三者には登記なくして対抗できる。

  5. 5

    時効完成後の第三者と時効取得者重要度A

    時効完成後に所有権を取得した第三者と時効取得者とは対抗関係にあり、先に登記をしたほうが所有権を主張できる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。時効完成後の第三者とは登記の先後で決まる。

  6. 6

    取消し前の第三者と取消権者重要度A

    強迫による取消しの場合、取消権者は取消し前の第三者が善意であっても登記なくして所有権を主張できる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。強迫取消しは善意悪意問わず取消権者が勝つ。

  7. 7

    取消し後の第三者と取消権者重要度A

    取消し後に所有権を取得した第三者と取消権者とは、先に登記をしたほうが所有権を主張できる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。取消し後の第三者とは登記の先後で決まる。

  8. 8

    解除前の第三者と解除権者重要度A

    契約解除前に所有権を取得した第三者と解除権者とは、先に登記をしたほうが所有権を主張できる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。解除前の第三者とは登記の先後で決まる。

  9. 9

    解除後の第三者と解除権者重要度A

    契約解除後に所有権を取得した第三者に対しては、解除権者は登記がなくても常に所有権を主張できる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。解除後の第三者とは対抗関係で登記の先後による。

  10. 10

    取得時効・取消し・解除と登記のまとめ重要度S

    第三者が「後」に登場した場合、時効・取消し・解除のいずれも先に登記をした人が所有権を主張できる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。「後」の第三者はいずれも登記の先後で決まる。

  11. 11

    時効取得と登記(時効完成前の第三者)重要度A

    時効取得者は、時効完成前の第三者に対しては、登記がなくても所有権を主張することができる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。時効完成前の第三者には登記なくして主張できる。

  12. 12

    賃貸不動産の譲渡と登記重要度B

    賃貸不動産の譲受人は、所有権移転登記がなくても賃借人に対して賃貸人たる地位の移転を主張できる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。地位の移転主張には所有権移転登記が必要。

次の学習

物権変動の問題を続けて解く

この論点に対応する12問を絞り込んで出題します。

○×一問一答