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憲法

衆議院の優越と内閣総辞職|60日・30日・10日を比較【行政書士】【2026年度試験対応】

衆議院の優越を法律案・予算・条約・首相指名で比較。60日・30日・10日の起算点と効果、内閣総辞職と職務継続を図解と独自問題で整理します。2026年度行政書士試験対応。

要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 3問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

衆議院の優越と内閣総辞職|60日・30日・10日を比較の解説カバー

2026年度試験対応。法令基準日:2026-04-01。

まず押さえるポイント

衆議院の優越は、法律案、予算・条約、首相指名で仕組みが異なります。参議院の未議決が60日続いても法律案が自動成立するわけではありません。また内閣の総辞職では、不信任決議の可決だけでなく信任決議の否決も確認します。

法令基準日:2026-04-01 / 解説更新日:2026-09-21

法律案の再可決と、予算等の衆院優越

法律案について両院の議決が異なるとき、衆議院が出席議員の3分の2以上で再可決すれば法律となります。参議院が受け取ってから60日以内に議決しない場合は、衆議院が否決したものとみなすことができます。この期間の経過だけで成立するわけではありません。

予算・条約の承認は、両院の異なる議決について両院協議会でも一致しない場合、又は参議院が受領後30日以内に議決しない場合に衆議院の議決が国会の議決となります。首相指名では、両院協議会でも一致しない場合、又は衆議院が指名を議決した後10日以内に参議院が議決しない場合に、衆議院の議決が国会の議決となります。各期間は国会休会中を除きます。未議決の場合まで必ず両院協議会を経ると覚えないでください。

根拠:日本国憲法(2026年4月1日基準)参議院公式会期記録(第205回国会概況・菅内閣退陣と総辞職)

首相と国務大臣の選び方を比較

参議院が未議決の場合と期間・効果(休会中を除く)を整理した図解

図は判断の要点です。適用条件・例外は本文と一次資料を確認してください。

図を大きく見る

内閣総理大臣は国会議員の中から国会が指名します。憲法上、衆議院議員だけに限るという規定ではありません。国務大臣は首相が任命し、その過半数を国会議員の中から選ばなければなりません。全員が国会議員である必要はありません。

首相その他の国務大臣は文民でなければなりません。首相の指名、天皇による任命、首相による国務大臣の任命を一つの手続とせず、誰が誰を選ぶのかを順番に整理すると、機関と権限の取り違えを防げます。

判断条件の比較
参議院が未議決の場合期間・効果(休会中を除く)
法律案受領後60日/衆院は否決とみなせる
予算・条約受領後30日/衆院議決が国会議決
首相指名衆院指名議決後10日/衆院議決が国会議決

根拠:日本国憲法(2026年4月1日基準)参議院公式会期記録(第205回国会概況・菅内閣退陣と総辞職)

総辞職が義務になる場合と職務継続

内閣は、衆議院で不信任決議が可決され又は信任決議が否決されたとき、10日以内に衆議院が解散されなければ総辞職しなければなりません。また首相が欠けたとき、衆議院総選挙後に初めて国会が召集されたときも総辞職します。これらは憲法が義務付ける場合であり、任意の総辞職を一切認めないという意味ではありません。

総辞職後も、新たに首相が任命されるまで引き続き職務を行います。総辞職と同時に行政の担当者がいなくなるわけではありません。選挙後の召集、総辞職、首相指名・任命、職務継続の終了という流れを押さえます。

根拠:日本国憲法(2026年4月1日基準)参議院公式会期記録(第205回国会概況・菅内閣退陣と総辞職)

過去問で確認するポイント

令和4年度問6では、内閣の権限と総辞職後の職務継続を扱う問題。

出題当時の法令と現在の法令は区別して確認してください。下の独自確認問題では、この解説で整理した条件を一つずつ判断し、誤った文はどの語句を直せば正しくなるかまで考えましょう。

根拠:行政書士試験研究センター・令和4年度公表問題 問6日本国憲法(2026年4月1日基準)

出題例の原本・年度別問題

過去の出題を手がかりに、判断する条件を整理します。このページの説明と確認問題は合トレのオリジナルです。

オリジナル確認問題で判断する

○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。

  1. 問1 参議院が法律案を受け取ってから休会中を除き60日間議決しなければ、その法律案は当然に成立する。

    根拠:資料1資料2

  2. 問2 国務大臣は、全員を国会議員の中から任命しなければならない。

    根拠:資料1資料2

  3. 問3 内閣は総辞職後も、新たな内閣総理大臣が任命されるまで職務を続ける。

    根拠:資料1資料2

この解説の一次資料

最重要ポイント

法律案の議決と再可決

法律案は原則として両議院で可決したとき法律となる(59条1項)。衆議院で可決し参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したときに法律となる(同2項)。この場合に衆議院が両院協議会を求めることは妨げられないが開催は任意である(同3項)。参議院が衆議院の可決した法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて60日以内に議決しないときは、衆議院は参議院がこれを否決したものとみなすことができる(同4項)。

覚え方再可決は出席議員の3分の2、みなし否決は60日

最重要・比較表

内閣が総辞職しなければならない三つの場面

まず総辞職を避ける道があるかを見ます。衆議院の不信任のときだけ解散という選択肢があり、残る二つは総辞職するほかありません。

きっかけ

最重要
衆議院の不信任(69条)
衆議院で内閣不信任の決議案が可決され、または信任の決議案が否決されたこと
内閣総理大臣が欠けたとき
内閣総理大臣が欠けたこと。内閣は首長を失うため、内閣そのものが総辞職する
総選挙後の国会召集
衆議院議員総選挙の後に、初めて国会の召集があったこと(解散による総選挙なら特別会、任期満了による総選挙なら臨時会または常会)

判断ポイント

内閣不信任の決議ができるのは衆議院だけで、参議院にこの制度はありません。

総辞職を避ける道

衆議院の不信任(69条)
10日以内に衆議院を解散させれば、総辞職をしなくてよい(69条)
内閣総理大臣が欠けたとき
解散という選択肢はない
総選挙後の国会召集
解散という選択肢はない

判断ポイント

根拠条文とその後の流れ

衆議院の不信任(69条)
69条。解散した場合は解散の日から40日以内に総選挙、その選挙の日から30日以内に特別会が召集される
内閣総理大臣が欠けたとき
70条。総辞職しても、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで内閣は引き続き職務を行う(71条)
総選挙後の国会召集
70条。総辞職しても、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで内閣は引き続き職務を行う(71条)

判断ポイント

解散を選んでも、総選挙後の特別会の召集でけっきょく総辞職になります。

判断の順序:衆議院の不信任か → 10日以内に解散するか → 解散しなければ総辞職。ほかの二つに選択肢はない

法令確認:日本国憲法69条・70条・71条(確認日 2026-08-05)

最重要・比較表

衆議院の優越(法律案・予算・条約・首相指名)

まず何についての議決かを確かめます。衆議院の優越が認められるのはこの四つだけで、両院協議会が任意か必要か、参議院が動かないときの日数がそれぞれ違います。

衆議院の先議権

法律案の議決
先議権はない
予算の議決
先に衆議院に提出しなければならない(60条1項)
条約の承認
先議権はない
内閣総理大臣の指名
先議権はない

判断ポイント

四つのうち先に衆議院へ出すことが決まっているのは予算だけです。

両院協議会の開催

最重要
法律案の議決
任意的。衆議院が求めることはできるが、開かなくてもよい(59条3項)
予算の議決
必要的。両院で異なった議決になったときは必ず開かれる
条約の承認
必要的。両院で異なった議決になったときは必ず開かれる
内閣総理大臣の指名
必要的。両院で異なった議決になったときは必ず開かれる

判断ポイント

任意なのは法律案だけ。任意と必要を入れ替える肢が定番です。

参議院が議決しないとき

法律案の議決
60日以内に議決しないときは、衆議院は参議院が否決したものとみなすことができる
予算の議決
30日以内に議決しないときは、衆議院の議決がそのまま国会の議決となる
条約の承認
30日以内に議決しないときは、衆議院の議決がそのまま国会の議決となる
内閣総理大臣の指名
10日以内に議決しないときは、衆議院の議決がそのまま国会の議決となる

判断ポイント

60日は否決とみなす制度、30日と10日は衆議院の議決が国会の議決になる制度です。

衆議院の再可決

法律案の議決
あり。出席議員の3分の2以上の多数で再び可決すれば法律となる
予算の議決
再可決の制度はない
条約の承認
再可決の制度はない
内閣総理大臣の指名
再可決の制度はない

判断ポイント

判断の順序:何の議決か → 両院協議会は任意か必要か → 参議院が動かないときの日数 → 再可決があるのは法律案だけ

法令確認:日本国憲法59条・60条・61条・67条(確認日 2026-08-05)

01国会と内閣の重要暗記項目

01
重要度 S / 収録過去問 5回

法律案の議決と再可決

法律案は原則として両議院で可決したとき法律となる(59条1項)。衆議院で可決し参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したときに法律となる(同2項)。この場合に衆議院が両院協議会を求めることは妨げられないが開催は任意である(同3項)。参議院が衆議院の可決した法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて60日以内に議決しないときは、衆議院は参議院がこれを否決したものとみなすことができる(同4項)。

覚え方再可決は出席議員の3分の2、みなし否決は60日

ひっかけ注意再可決の要件を「総議員の3分の2」とする肢や、みなし否決の期間を30日とする肢。基準は出席議員かつ60日である。

02
重要度 S / 収録過去問 5回

予算・条約・首相指名の議決

予算は先に衆議院に提出しなければならない(60条1項)。予算・条約の承認・内閣総理大臣の指名のいずれについても両院協議会の開催は必要的であり、意見が一致しないときは衆議院の議決が国会の議決となる。参議院が議決しない場合の期間は、予算と条約が国会休会中の期間を除いて30日、内閣総理大臣の指名が10日である(60条2項、61条、67条2項)。条約の締結には事前又は時宜によっては事後の国会の承認を要する(73条3号)。

覚え方予算と条約は30日、首相指名は10日。予算だけ衆議院先議

ひっかけ注意期間を入れ替える肢のほか、これらの場面で「衆議院の3分の2以上の再議決が必要」とする肢も出る。再可決は法律案だけの制度である。

03
重要度 S / 収録過去問 4回

議院内閣制と内閣の責任

議院内閣制の中核は、内閣が国会の信任に依拠して存立し、行政権の行使について国会に対し連帯して責任を負う点にある(66条3項)。69条の効果(10日以内に衆議院を解散しない限り総辞職)を生じさせるのは、衆議院で不信任決議案が可決され、または信任決議案が否決された場合に限られ、参議院の問責決議には政治的効果しかない。実務上は7条3号による解散も行われており、解散権の根拠と限界が論点となる。

覚え方総辞職の引き金を引けるのは衆議院だけ

ひっかけ注意参議院の問責決議の可決でも総辞職義務が生じるとする肢が典型。69条の効果は衆議院の議決にのみ結びつく。

04
重要度 A / 収録過去問 4回

内閣の職務

73条が定める内閣の事務は①法律の誠実な執行と国務の総理②外交関係の処理③条約の締結(事前又は時宜によっては事後に国会の承認を経る)④法律の定める基準に従い官吏に関する事務を掌理すること⑤予算を作成して国会に提出すること⑥政令の制定(法律の委任がなければ罰則を設けられない)⑦大赦・特赦・減刑・刑の執行の免除および復権の決定である。恩赦は内閣が決定し天皇が認証する(7条6号)。最高裁判所長官の指名も内閣の権限である(6条2項)。

覚え方恩赦は内閣が決定、天皇は認証するだけ

ひっかけ注意恩赦の決定主体を天皇とする肢や、条約の国会承認をすべて事前に限る肢。天皇が行うのは認証にとどまる。

05
重要度 A / 収録過去問 3回

臨時会と参議院の緊急集会

常会は毎年1回召集される(52条)。臨時会は内閣が召集を決定できるほか、いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば内閣は召集を決定しなければならない(53条)。衆議院解散の日から40日以内に総選挙を行い、その選挙の日から30日以内に国会(特別会)を召集する(54条1項)。参議院の緊急集会を求めることができるのは内閣のみであり、参議院議員が自ら求めることはできない。緊急集会でとられた措置は、次の国会開会の後10日以内に衆議院の同意がなければ効力を失う(同3項)。

覚え方臨時会の要求は4分の1、解散から40日・30日、緊急集会は内閣だけ

ひっかけ注意召集要求の定足数を3分の1と誤らせる肢のほか、緊急集会を参議院が自ら開けるとする肢も出る。求めることができるのは内閣だけである。

06
重要度 A / 収録過去問 3回

不逮捕特権

50条により、両議院の議員は法律の定める場合を除いては国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば会期中これを釈放しなければならない。国会法33条が定める例外は院外における現行犯罪の場合と、その院の許諾がある場合である。院内の現行犯は議院の自律権(58条2項の秩序保持権)の問題として議院自身が処理するため、例外に挙げられているのは院外の現行犯罪である。地方議会の議員にこの特権はない。

覚え方例外は院外の現行犯と議院の許諾。釈放を要求するのはその議院

ひっかけ注意例外を「院内外を問わない現行犯」とする肢や、釈放要求の主体を内閣とする肢。要求の主体はその議員が属する議院である。

07
重要度 A / 収録過去問 3回

国務大臣の任免と文民条項

内閣は首長たる内閣総理大臣とその他の国務大臣で組織され(66条1項)、内閣総理大臣は国会議員の中から国会の議決で指名される(67条1項)。国務大臣は内閣総理大臣が任命するが、その過半数は国会議員の中から選ばれなければならない(68条1項)。任命も罷免も内閣総理大臣の専権であり、閣議決定を要しない(68条2項)。内閣総理大臣その他の国務大臣は文民でなければならない(66条2項)。

覚え方総理は国会議員から、国務大臣は過半数が国会議員。罷免は総理の専権

ひっかけ注意「国務大臣は全員が国会議員でなければならない」とする肢、「罷免には閣議決定が必要」とする肢、「文民条項は内閣総理大臣にのみ及ぶ」とする肢が出る。

08
重要度 B / 収録過去問 3回

内閣の総辞職

内閣が総辞職しなければならないのは①69条により衆議院で不信任の決議案が可決され又は信任の決議案が否決された後10日以内に衆議院が解散されないとき②内閣総理大臣が欠けたとき③衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったとき(70条)である。参議院議員通常選挙の後は総辞職を要しない。「内閣総理大臣が欠けたとき」とは死亡・失踪・国会議員の地位の喪失等をいい、単なる一時的な故障や海外出張は含まれない。

覚え方総辞職義務は69・70条、任意の総辞職もある

ひっかけ注意参議院議員通常選挙の後にも総辞職が必要とする肢。70条が挙げるのは衆議院議員総選挙後の国会召集である。

憲法の暗記表をすべて見る →

覚える数字と、狙われる引っかけ

  • 法律案のみなし否決 60日
  • 予算・条約の議決 30日
  • 内閣総理大臣の指名 10日
  • 臨時会の召集要求 いずれかの議院の総議員の4分の1以上
  • ひっかけ予算や条約でも衆議院の3分の2以上の再議決が必要とする肢。再可決の制度があるのは法律案だけ
  • ひっかけ参議院の問責決議の可決でも総辞職義務が生じるとする肢。69条の効果は衆議院の議決にのみ結び付く
  • ひっかけ国務大臣の罷免に閣議が必要とする肢や全員が国会議員でなければならないとする肢。罷免は総理の専権で、国会議員は過半数で足りる

02試験で正誤を分けるチェック順

  1. 1
    両院の議決が異なる場合、法律案は衆院出席議員の3分の2以上で再可決できる。予算・条約・首相指名は両院協議会でも一致しない場合に衆院議決が国会議決となる

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  2. 2
    参院未議決の場合、法律案は受領後60日で衆院が否決とみなせる。予算・条約は受領後30日、首相指名は衆院の指名議決後10日で衆院議決が国会議決となる。休会中は除く

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  3. 3
    69・70条は、不信任可決又は信任否決後10日以内に衆院解散がないとき、首相が欠けたとき、衆院総選挙後初の国会召集時に総辞職を義務付ける。任意の総辞職もある

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

03この論点の根拠

関連法令
日本国憲法
情報確認日
2026年4月1日施行法令基準
復習方法
要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける

法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。

問題演習

国会と内閣の○×一問一答

1/8問解答 0・正解 0

憲法重要度 S頻出度 14/24(編集部の目安)

法律案の議決と再可決

衆議院で可決し参議院でこれと異なった議決をした法律案は衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したときに法律となり、参議院が衆議院の可決した法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて60日以内に議決しないときは、衆議院は参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。

国会と内閣の○×一問一答9問|問題と解説

この論点で収録している9問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。

  1. 問1

    法律案の議決と再可決重要度S

    衆議院で可決し参議院でこれと異なった議決をした法律案は衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したときに法律となり、参議院が衆議院の可決した法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて60日以内に議決しないときは、衆議院は参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。59条2項の再可決要件は出席議員の3分の2以上であり、同条4項のみなし否決の期間は国会休会中の期間を除いて60日である。

  2. 問2

    予算・条約・首相指名の議決重要度S

    予算および内閣総理大臣の指名について衆議院と参議院が異なった議決をし両院協議会を開いても意見が一致しないときはいずれも衆議院の議決が国会の議決となり、参議院が議決しないことにより衆議院の議決が国会の議決となるまでの期間は、国会休会中の期間を除いていずれも30日である。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。国会休会中の期間を除き、予算および条約の承認については30日、内閣総理大臣の指名については10日である(60条2項・61条・67条2項)。

  3. 問3

    議院内閣制と内閣の責任重要度S

    内閣は行政権の行使について国会に対し連帯して責任を負い、衆議院で不信任の決議案が可決されまたは信任の決議案が否決されたときは、10日以内に衆議院が解散されない限り総辞職をしなければならない。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。66条3項が連帯責任を、69条が不信任決議に対する10日以内の解散または総辞職を定める。参議院の問責決議には69条の法的効果はない。

  4. 問4

    内閣の職務重要度A

    内閣は条約を締結する権能を有するが、その締結には必ず事前に国会の承認を経ることが必要であって事後に承認を求めることは認められておらず、また内閣の制定する政令には法律の委任がなくても罰則を設けることができる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。条約の承認は事前が原則だが時宜によっては事後でもよく(73条3号ただし書)、政令に罰則を設けるには特にその法律の委任があることを要する(同条6号ただし書)。

  5. 問5

    国務大臣の任免と文民条項重要度A

    内閣総理大臣は国務大臣を任命するがその全員が国会議員の中から選ばれなければならず、また任命した国務大臣を罷免するには閣議の決定を経なければならない。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。国会議員の中から選ばれなければならないのは国務大臣の過半数であり(68条1項ただし書)、罷免は内閣総理大臣が任意に行うことができる(同条2項)。

  6. 問6

    臨時会と参議院の緊急集会重要度A

    いずれかの議院の総議員の3分の1以上の要求があったときは内閣は臨時会の召集を決定しなければならず、また衆議院の解散中に開かれた参議院の緊急集会においてとられた措置は、次の国会開会の後10日以内に衆議院の同意がない場合にはその効力を失う。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。臨時会の召集を要求できるのはいずれかの議院の総議員の4分の1以上である(53条後段)。緊急集会の措置が失効する期間が10日である点は正しい。

  7. 問7

    不逮捕特権重要度A

    両議院の議員は院外における現行犯罪の場合およびその議院の許諾がある場合を除いて国会の会期中は逮捕されず、会期前に逮捕された議員については、その議院の要求があれば会期中これを釈放しなければならない。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。50条は会期中の不逮捕特権を定め、法律の定める場合の例外として国会法33条が院外の現行犯罪と議院の許諾を挙げている。

  8. 問8

    内閣の総辞職重要度B

    内閣総理大臣が欠けたとき、または衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは内閣は総辞職をしなければならず、この場合において内閣はあらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行う。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。70条が総辞職を要する二つの場合を定め、71条が新総理の任命までの職務継続を定める。総辞職後も行政の空白を生じさせない趣旨である。

  9. 問9

    内閣総理大臣の職務重要度B

    最高裁判所は、内閣総理大臣が行政各部に対して指揮監督権を行使するには閣議にかけて決定した方針が存在することを要するから、そのような方針が存在しない場合には行政各部に対して指導や助言等の指示を与えることもできないとしている。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。最大判平成7年2月22日(ロッキード事件丸紅ルート)は、閣議で決定した方針が存在しない場合でも、内閣の明示の意思に反しない限り指導・助言等の指示を与える権限を有するとした。

次の学習

国会と内閣の問題を続けて解く

この論点に対応する9問を絞り込んで出題します。

○×一問一答へ