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分野別対策2026年度試験対応

賃貸借契約書の読み方|必ず見る条項・重要事項説明書との違い・印紙【2026年度試験対応】

2026年度試験対応の解説です。法令の適用時点と試験情報の確認日は、本文・出典の記載をご確認ください。

部屋を借りるとき、署名の前に何ページもの賃貸借契約書を渡され、どこを読めばよいか分からないまま判を押した人は少なくないはずです。貸す側も、ひな形を使うときにどの条項が何を決めているかを知っておく必要があります。この記事では、国土交通省の賃貸住宅標準契約書を手がかりに、条項の並びと必ず見る条項、重要事項説明書との違い、収入印紙の要否、電子契約、連帯保証の極度額を整理し、最後に賃貸不動産経営管理士の試験での問われ方を確かめます。

公開日
2026年11月8日
更新日
2026年11月8日
読了目安
約22分
法令基準日
2026年4月1日
情報確認日
2026年11月8日
賃貸借契約書の読み方の記事カバー

先に結論

賃貸借契約書は、貸主と借主が決めた貸し借りの条件を残す書面です。最初に頭書で物件・期間・賃料・敷金・連帯保証人と極度額を確かめ、本文では契約期間と更新、賃料、敷金、禁止または制限される行為、解除と解約、原状回復、特約を読みます。重要事項説明書は契約の前に宅建士が説明する別の書面です。建物の賃貸借契約書には収入印紙は要りませんが、土地の賃貸借契約書は印紙税の課税文書に当たります。

この記事でわかること

迷いやすい判断を、具体的な行動に変えます

  • まず頭書で物件・期間・賃料・敷金・連帯保証人と極度額の数字を確かめる
  • 本文は期間と更新、賃料、敷金、禁止事項、解約、原状回復、特約の順に読む
  • 重要事項説明書は契約前の説明、契約書は合意した約束そのもので、役割が違う
  • 建物の賃貸借契約書に印紙は不要。土地の賃貸借契約書は第1号の2文書として課税される

01結論:賃貸借契約書は「貸し借りの約束」を残す書面

賃貸借契約書は、貸主が部屋を使わせ、借主が賃料を払い、契約が終わったら部屋を返すという約束(民法601条)の中身を書いた書面です。期間、賃料、敷金、使い方の決まり、やめ方、退去時の負担が、すべてここで決まります。

法律上、普通の建物の賃貸借は書面がなくても成立します。契約の成立には、法令に特別の定めがない限り書面は要らないとされているためです(民法522条2項)。ただし、定期借家と個人の連帯保証は書面か電子の記録で結ぶ必要があり、口頭では効力を持ちません。

後でもめたときに頼れるのは、署名した契約書の文言です。説明で聞いた内容と契約書の文言が違うときは、署名の前に直してもらうか、特約に書き足してもらう必要があります。

02契約書を受け取るまでの流れと、手元にないときの確かめ方

宅建業者(不動産会社)が仲介する場合、入居の申込みと審査の後、契約の前に宅建士が重要事項説明をし、そのうえで契約書に署名します。契約が成り立つと、宅建業者は決まった事項を書いた書面(宅建業法37条の書面)を当事者に交付しなければなりません。

署名した契約書は、借主も原本か写しを受け取って、契約が終わるまで保管します。「賃貸借契約書がない」「どこでもらえるのか」と迷ったときは、まず仲介した不動産会社か管理会社に写しを求めてください。電子契約なら、送られてきた電子ファイルが契約書です。

一方、大家が自分で貸す場合は宅建業に当たらず、重要事項説明や37条の書面の義務はありません。宅建業法の宅地建物取引業は、貸借については代理と媒介だけを指すためです(2条2号)。この場合は契約書がほぼ唯一の記録になるので、必ず書面で残しておきます。

03国土交通省の賃貸住宅標準契約書の条項の並び

国土交通省は、紛争を防ぐための契約書のひな形として賃貸住宅標準契約書を公表しています。現在の版は平成30年3月版で、連帯保証人型と家賃債務保証業者型の2種類があります。使うことは法令で義務づけられていませんが、多くの契約書がこの並びを下敷きにしているので、読み方の地図になります。

標準契約書は、物件や金額を書き込む「頭書」と、第1条から第19条までの本文、別表第1から第5で組み立てられています。令和4年5月18日施行の宅建業法の改正を受けて宅建業者と宅建士の押印欄が削除され、令和6年12月には解説に死後事務委任を前提とした特約の記載例が加わりました。

ひな形を自分で使って契約書を作る場合も、条項を削るときは、その条項が何を決めていたかを確認する必要があります。たとえば一部滅失の条項を削っても、民法の決まりは働きます。

表が画面幅より広い場合は、左右にスクロールして確認できます。

賃貸住宅標準契約書(平成30年3月版)の構成
場所見出し読むポイント
頭書物件・期間・賃料等・貸主と管理業者・借主と同居人・連帯保証人と極度額数字と名前がすべてここに集まる
第1〜3条契約の締結、契約期間及び更新、使用目的期間と更新、住居以外に使えるか
第4〜6条賃料、共益費、敷金改定の方法と敷金の返し方
第7・8条反社会的勢力の排除、禁止又は制限される行為別表第1〜第3と合わせて読む
第9条契約期間中の修繕費用の分担と借主が自分で直せる範囲(別表第4)
第10〜13条契約の解除、乙からの解約、一部滅失等、契約の終了解除と解約の違い、解約の予告期間
第14・15条明渡し、明渡し時の原状回復別表第5の負担区分
第16〜19条立入り、連帯保証人、協議、特約条項極度額と特約の中身

この節・表の確認資料: 国土交通省「『賃貸住宅標準契約書』について」(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「賃貸住宅標準契約書 平成30年3月版・連帯保証人型」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民法」(第446条、第465条の2、第522条、第601条、第611条〜第622条の2)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(第2条、第35条、第37条)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「借地借家法」(第26条、第32条、第38条)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「印紙税法」(第2条、別表第一)(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7106「建物の賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7107「駐車場を借りたときの契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(その1)」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「土地賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「権利金等の受領文言の記載のある建物賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」(確認日 2026年11月8日)/賃貸不動産経営管理士協議会「試験実施要領」(確認日 2026年11月8日)

04頭書と契約期間・更新:最初に数字と名前を確かめる

最初に読むのは頭書です。物件の所在地と部屋番号、契約期間の始期と終期、賃料・共益費・敷金と支払期限、貸主と管理業者、借主と同居人、緊急時の連絡先、連帯保証人と極度額が並びます。説明で聞いた金額や日付と一つずつ照らし合わせてください。

契約期間は第2条で頭書のとおりとされ、更新は「協議の上、更新することができる」と書かれています。ただし、協議がまとまらなくても契約がすぐ終わるわけではありません。普通借家では、期間満了の1年前から6か月前までに更新しない旨の通知がなければ、同じ条件で更新したものとみなされます(借地借家法26条)。

標準契約書には更新料の条項がありません。更新料を払う約束をするなら、特約などに金額と時期が書かれているはずなので、その欄を確かめます。表題や期間の条項に「定期建物賃貸借」とあれば、更新のない定期借家なので読み方が変わります。

05賃料・共益費・敷金:払い方と返し方を読む

賃料は第4条で、頭書の支払期限と方法に従って払うとされています。民法では建物の賃料は毎月末の後払いが原則ですが(614条)、契約で「翌月分を毎月○日まで」のように前払いにするのが普通です。1か月に満たない期間は、1か月を30日として日割りで計算します。

賃料の改定は、税金や物価の変動、近くの同種の建物との比較で不相当になったとき、協議の上で行うとされています。これとは別に、借地借家法32条により当事者は増額や減額を請求できます。部屋の一部が使えなくなったときは、使えない部分の割合に応じて賃料が減額されます(第12条、民法611条)。

敷金は第6条で、借主の債務の担保として預けるお金とされ、明渡しの後に遅滞なく返すのが原則です。未払いの賃料や原状回復の費用を差し引くときは、内訳を示す必要があります。返還の時期と差し引きの考え方は、別の記事で詳しく扱います。

06禁止又は制限される行為:別表第1〜第3で中身が決まる

第8条は、借主がしてはいけないこと、承諾が要ること、知らせる必要があることを分けて定めています。中身は別表に書かれているので、本文だけでなく別表まで読むことが重要です。

まず、貸主の書面の承諾なく、賃借権を譲ったり又貸し(転貸)をしたりすることはできません。民法612条も同じことを定め、違反すれば貸主は契約を解除できます。増築・改築・模様替えなども、書面の承諾が必要です。

別表第1は承諾があってもしてはいけない行為で、危険物の保管、大型金庫など重い物の搬入、排水管を傷める液体を流すこと、大音量での演奏などが並びます。別表第2は書面の承諾が要る行為で、共用部分に物を置くことや、犬・猫などの飼育が入っています。別表第3は貸主に通知が要る行為で、同居人を加えること(出生を除く)と、1か月以上続けて留守にすることです。

07解除と解約:誰が、どんな場合にやめられるか

契約をやめる条項は、貸主からの解除(第10条)と借主からの解約(第11条)に分かれています。この2つは区別します。解除は相手の義務違反を理由に契約を終わらせること、解約は借主が予告して契約を終わらせることです。

標準契約書では、借主は30日前に申し入れれば解約でき、30日分の賃料を払えば申入れの日から30日以内の好きな日に解約できます。実際の契約書では予告期間が1か月や2か月とされていることもあるので、自分の契約書の日数を確認してください。

貸主からの解除は、賃料の不払いでも、相当の期間を定めて催告し、その期間内に払われない場合に限られます。用法違反などは、催告しても直らず、契約を続けることが難しいと認められる場合です。

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標準契約書の解除・解約の条項
場面できること条項
賃料・共益費を払わない相当の期間を定めて催告し、払われなければ貸主が解除第10条1項
使用目的や禁止事項に違反催告しても直らず、続けることが難しいとき貸主が解除第10条2項
反社会的勢力の確約に反した催告なしで解除第10条3項・4項
借主の都合で退去30日前の申入れ、または30日分の賃料を払って随時に解約第11条
部屋の一部が使えない割合に応じて賃料が減る。目的を達せないなら借主が解除第12条

この節・表の確認資料: 国土交通省「『賃貸住宅標準契約書』について」(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「賃貸住宅標準契約書 平成30年3月版・連帯保証人型」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民法」(第446条、第465条の2、第522条、第601条、第611条〜第622条の2)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(第2条、第35条、第37条)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「借地借家法」(第26条、第32条、第38条)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「印紙税法」(第2条、別表第一)(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7106「建物の賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7107「駐車場を借りたときの契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(その1)」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「土地賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「権利金等の受領文言の記載のある建物賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」(確認日 2026年11月8日)/賃貸不動産経営管理士協議会「試験実施要領」(確認日 2026年11月8日)

08原状回復と特約:通常の傷みは借主の負担ではない

第15条は、通常の使用で生じた傷みと経年変化を除いて、借主が原状回復をすると定めています。民法621条も同じ考え方で、借主の責任でない傷みは原状回復の対象ではありません。具体的な分け方は別表第5にあり、国土交通省の原状回復ガイドライン(再改訂版)に沿っています。

別表第5では、家具の設置による床のへこみ、画鋲の穴、日照によるクロスの変色などは貸主の負担、タバコのヤニや臭い、引越し作業でできた傷、借主が手入れを怠った台所の油汚れなどは借主の負担とされています。

ただし、特約で借主の負担を広げることはできます。標準契約書は、本来は貸主が負担する費用を借主が負担する特約を結ぶときは、その理由を書く形にしています。消費者契約法などに反する特約は無効になりうるので、特約の欄は金額と範囲まで具体的に読んでください。

09連帯保証人の条項:極度額が書かれているか

個人が連帯保証人になる場合、契約書に極度額(保証する上限の額)が書かれている必要があります。賃貸借の保証は将来の家賃や損害をまとめて保証する個人根保証に当たり、極度額を定めないと保証契約は効力を生じません(民法465条の2)。保証契約は書面か電子の記録で結ぶ必要もあります(446条2項・3項)。

標準契約書の連帯保証人型は、頭書と記名押印欄に極度額を書く形です。保証人の責任は極度額が上限で、借主か保証人が死亡すると、保証する債務の元本が確定します。保証人から求めがあれば、貸主は家賃の支払状況や滞納の額などを伝えなければなりません。

保証会社を使う家賃債務保証業者型では、連帯保証人の欄の代わりに保証会社との契約が別に結ばれます。極度額の決め方と保証人の責任の範囲は、別の記事で詳しく扱います。

10重要事項説明書との違い:説明の書面と約束の書面

重要事項説明書は、宅建業者が仲介するとき、契約が成立するまでの間に、宅建士が借りようとする人に交付して説明する書面です(宅建業法35条)。宅建士は説明のときに宅建士証を見せなければなりません。契約するかどうかを決めるための判断材料で、契約書とは役割が違います。

建物の賃貸借の重要事項説明では、登記された権利、設備の整備状況、契約期間と更新、定期借家ならその旨、用途の制限、借賃以外に払うお金、解除、敷金などの精算、管理の委託先などを説明します。契約書と同じ項目が多いので、2つを並べて食い違いがないかを見ます。

なお、大家と管理会社が結ぶ管理受託契約の重要事項説明は、賃貸住宅管理業法に基づく別の制度です。部屋を借りる人が受ける重要事項説明とは区別します。

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重要事項説明書と賃貸借契約書の違い
項目重要事項説明書賃貸借契約書
誰が宅建業者が宅建士に説明させる貸主と借主が署名する
いつ契約が成立するまでの間契約のとき
役割契約するかを決める判断材料合意した約束の内容
根拠宅建業法35条民法601条など
大家が自ら貸す場合義務はない作るのが望ましい

この節・表の確認資料: 国土交通省「『賃貸住宅標準契約書』について」(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「賃貸住宅標準契約書 平成30年3月版・連帯保証人型」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民法」(第446条、第465条の2、第522条、第601条、第611条〜第622条の2)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(第2条、第35条、第37条)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「借地借家法」(第26条、第32条、第38条)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「印紙税法」(第2条、別表第一)(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7106「建物の賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7107「駐車場を借りたときの契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(その1)」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「土地賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「権利金等の受領文言の記載のある建物賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」(確認日 2026年11月8日)/賃貸不動産経営管理士協議会「試験実施要領」(確認日 2026年11月8日)

11収入印紙:建物の賃貸借契約書には要らない、土地は要る

アパートやマンション、一戸建ての賃貸借契約書には、収入印紙を貼る必要はありません。国税庁は、建物の賃貸借契約書は印紙税の課税対象にならないとしています。所在地を示すために敷地の面積が書かれていても同じです。

一方、土地の賃貸借契約書は、印紙税法の別表第一の第1号の2文書(土地の賃借権の設定に関する契約書)に当たり、課税されます。税額を決める記載金額は、権利金や更新料など後で返されないお金の額で、地代や敷金・保証金は含みません。記載金額が1万円以上10万円以下なら200円、10万円を超え50万円以下なら400円で、地代だけが書かれた契約書は記載金額のない文書として200円です。

駐車場は形で分かれます。更地を駐車場として借りる契約は土地の賃貸借として課税され、駐車場の区画や車庫を借りる契約は課税されません。また、建物の契約書でも、権利金や敷金を「受領した」と書くと金銭の受取書(第17号文書)に当たることがあるので注意してください。

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賃貸借の契約書と収入印紙
契約書印紙国税庁の案内
建物(アパート・マンション・戸建て)の賃貸借契約書不要課税対象にならない
建物の契約書に敷地の面積が書いてある不要建物の賃貸借契約書として扱う
土地の賃貸借契約書(権利金などの記載あり)記載金額に応じて必要第1号の2文書
土地の賃貸借契約書(月額地代だけ)200円記載金額のない第1号の2文書
更地を駐車場として借りる契約書必要土地の賃借権の設定に当たる
駐車場の区画・車庫を借りる契約書不要施設の賃貸借に当たる

この節・表の確認資料: 国土交通省「『賃貸住宅標準契約書』について」(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「賃貸住宅標準契約書 平成30年3月版・連帯保証人型」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民法」(第446条、第465条の2、第522条、第601条、第611条〜第622条の2)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(第2条、第35条、第37条)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「借地借家法」(第26条、第32条、第38条)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「印紙税法」(第2条、別表第一)(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7106「建物の賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7107「駐車場を借りたときの契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(その1)」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「土地賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「権利金等の受領文言の記載のある建物賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」(確認日 2026年11月8日)/賃貸不動産経営管理士協議会「試験実施要領」(確認日 2026年11月8日)

12電子契約:契約書も説明書面も電子にできる

令和4年5月18日に施行された改正で、不動産の賃貸借の書面は電子でやり取りできるようになりました。重要事項説明書と37条の書面は、相手の承諾を得て電磁的方法で提供でき、定期借家の契約も電子の記録で結べます。

電子にするときは、借主が承諾しているかが前提になります。承諾していないのに紙を渡さないことはできません。電子ファイルは保存できる形で受け取り、署名の前の版と署名後の版を取り違えないようにします。

印紙税は紙の文書にかかる税で、電子の記録は課税文書に含まれないと国税庁は答えています。土地の賃貸借契約を電子で結べば、紙で作った場合に必要な印紙は要りません。

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賃貸借で電子にできる書面
書面電子での扱い根拠
重要事項説明書相手の承諾を得て電磁的方法で提供できる宅建業法35条8項
37条の書面(貸借)当事者の承諾を得て電磁的方法で提供できる宅建業法37条5項
定期借家の契約電子の記録で結べば書面と同じ扱い借地借家法38条2項
定期借家の事前説明の書面借主の承諾を得て電磁的方法で提供できる借地借家法38条4項
連帯保証の契約電子の記録で結べば書面と同じ扱い民法446条3項

この節・表の確認資料: 国土交通省「『賃貸住宅標準契約書』について」(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「賃貸住宅標準契約書 平成30年3月版・連帯保証人型」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民法」(第446条、第465条の2、第522条、第601条、第611条〜第622条の2)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(第2条、第35条、第37条)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「借地借家法」(第26条、第32条、第38条)(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「印紙税法」(第2条、別表第一)(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7106「建物の賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7107「駐車場を借りたときの契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 タックスアンサー No.7140「印紙税額の一覧表(その1)」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「土地賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「権利金等の受領文言の記載のある建物賃貸借契約書」(確認日 2026年11月8日)/国税庁 質疑応答事例「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」(確認日 2026年11月8日)/賃貸不動産経営管理士協議会「試験実施要領」(確認日 2026年11月8日)

13賃管の試験ではこう問われる

賃貸不動産経営管理士の試験の出題範囲には「賃貸住宅の賃貸借に関する事項」があり、契約書の条項の背後にある民法と借地借家法の決まりが問われます。契約書そのものの読み方より、条項が何の条文に対応しているかを答えさせる形が中心です。

次のような記述の正誤が典型です。どれも契約書の条項と条文をつなげて覚えておけば判断できます。標準契約書の数字(借主の解約は30日前)と、法律の数字を混ぜないことが必要です。

  • 建物の賃貸借は書面がなければ成立しない → 誤り。普通借家は口頭でも成立する
  • 個人の連帯保証で極度額を定めなかった → 保証契約は効力を生じない
  • 通常の使用による傷みと経年変化も借主が原状回復する → 誤り。除かれる
  • 敷金の返還と部屋の明渡しは同時に行う → 誤り。明渡しが先で、その後に返還する
  • 部屋の一部が使えなくなった → 借主の責任でなければ割合に応じて賃料が減る

14次にやること:一問一答で条項と条文をつなぐ

賃貸借契約書の条項は、ほとんどが民法と借地借家法の決まりを書き直したものです。条項だけを覚えるのではなく、どの条文に対応しているかを押さえると、ほかの契約書を読むときにも迷わなくなります。

賃管の試験を受ける人は、一問一答で敷金・保証・原状回復・解除の問題を続けて解き、条項の意味を説明できるか確かめてください。部屋を借りる人や貸す人も、数問解いておくと、契約書のどこに注意すべきかが分かります。

よくある質問

賃貸借契約書に収入印紙は必要ですか

建物の賃貸借契約書には不要です。土地の賃貸借契約書は印紙税の第1号の2文書に当たり、権利金などの記載金額に応じた印紙が要ります。地代だけが書かれた土地の契約書は200円です。

賃貸借契約書がなくても契約は有効ですか

普通の建物の賃貸借は口頭でも成立します。ただし、定期借家と個人の連帯保証は書面か電子の記録が必要です。後のもめごとを防ぐため、契約書は作って保管しておきます。

重要事項説明書と賃貸借契約書は何が違いますか

重要事項説明書は、宅建業者が仲介するとき契約の前に宅建士が説明する判断材料の書面です。賃貸借契約書は、貸主と借主が合意した約束の内容を残す書面です。同じ項目が多いので、食い違いがないか照らし合わせます。

賃貸借契約書のひな形はどこで手に入りますか

国土交通省が賃貸住宅標準契約書(平成30年3月版)を公表しています。連帯保証人型と家賃債務保証業者型があり、定期借家用の定期賃貸住宅標準契約書もあります。使用は義務ではないので、特約は個別の事情に合わせて書き足します。

連帯保証人の欄で何を確かめればいいですか

個人が連帯保証人になるなら、極度額(保証の上限額)が具体的に書かれているかを確かめます。極度額の定めがない個人根保証は効力を生じません。保証人の氏名・住所と、保証の対象になる契約も確認します。

確認した公的情報

この記事の参照元

法令、制度、試験日程は変更される場合があります。受験・手続の前には、リンク先の最新案内も確認してください。