実務・開業2026年版
原状回復とは|費用は貸主と借主のどちらが払う?経過年数と特約【2026年版】
2026年版の解説です。手続・費用・統計の対象時点は、本文と各出典に記載しています。
賃貸住宅を退去するとき、壁紙や床の補修費を誰が払うかで揉めることがあります。原状回復は「入居した日の状態に戻すこと」と思われがちですが、法律の考え方は違います。この記事では、部屋を借りる人・貸す人・管理会社の立場から、民法621条と国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」で、費用の分け方と退去の前に確かめることを整理します。
- 公開日
- 2026年11月8日
- 更新日
- 2026年11月8日
- 読了目安
- 約22分
- 法令基準日
- 2026年4月1日
- 情報確認日
- 2026年11月8日

先に結論
原状回復とは、借りる人の故意・過失や不注意、通常の使い方を超える使い方で傷めた部分を直すことです。日焼けや家具の跡のような経年変化と通常損耗は、借りる人が直す義務はなく、貸す人の負担です。借りる人が払う部分も、壁紙などは住んだ年数に応じて負担が減ります。通常損耗まで借りる人に払わせる特約は、内容が具体的に示され、借りる人が理解して合意していなければ有効になりません。
迷いやすい判断を、具体的な行動に変えます
- 原状回復は入居時の状態に戻すことではなく、借りる人の故意・過失等で傷めた部分を直すこと
- 経年変化と通常損耗は民法621条で借りる人の義務から除かれ、貸す人の負担になる
- 借りる人の負担も、壁紙などは6年で残存価値1円になる考え方で年数に応じて減る
- 通常損耗を借りる人の負担にする特約は、範囲の明記と明確な合意がなければ認められない
01結論:原状回復は「借りた当時に戻す」ことではない
原状回復とは、借りる人が住んでいる間に、故意・過失や不注意、通常の使い方を超える使い方で傷めた部分を、元に戻すことです。入居した日のきれいな状態まで戻すことではありません。国土交通省のガイドラインも、原状回復を借りた当時の状態に戻すものではないと明記しています。
建物は、人が住んでいても住んでいなくても、時間がたてば古くなります。日光による壁紙の変色や、家具を置いたことでできた床のへこみは、普通に暮らしていれば必ず生じます。こうした傷みの修繕費は、毎月の家賃に含まれていると考えるので、退去のときに改めて借りる人に請求するものではありません。
一方、タバコのヤニで壁紙が変色した、引越しの作業で床に傷をつけた、結露を放っておいてカビが広がった、といった傷みは借りる人の負担です。費用の分け方は「その傷みが普通に暮らしていても生じたか」で決まると覚えておくと、多くの場面で判断できます。
02民法621条が決めている借りる人の義務
原状回復の義務は民法621条に定められています。借りる人は、部屋を受け取った後に生じた損傷を、賃貸借が終わったときに元に戻す義務を負います。ただし、条文の括弧書きで、通常の使用によって生じた損耗と経年変化は、この損傷から除かれています。
さらに同条のただし書で、損傷が借りる人の責任ではない原因で生じたときは、元に戻す義務を負わないとされています。地震で割れた窓ガラスや、上の階からの漏水で傷んだ天井は、借りる人の負担ではありません。
つまり、通常損耗と経年変化が借りる人の負担にならないことは、ガイドラインではなく法律の条文で決まっています。ガイドラインは、この条文を前提に、どの傷みがどちらに当たるかを具体的な例で示したものだと区別します。
表が画面幅より広い場合は、左右にスクロールして確認できます。
| 傷みの種類 | 例 | 直す義務 |
|---|---|---|
| 経年変化 | 日光による壁紙や畳の変色 | 借りる人にはない |
| 通常損耗 | 家具の設置跡、画鋲の穴 | 借りる人にはない |
| 借りる人の故意・過失等による損傷 | タバコのヤニ、引越しでつけた傷 | 借りる人にある |
| 借りる人の責任ではない損傷 | 地震で割れたガラス | 借りる人にはない |
この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「民法」(第400条・第621条・第622条の2)(確認日 2026年11月8日)
03国土交通省のガイドラインは「一般的な基準」
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、平成10年3月に公表され、平成16年2月の改訂を経て、平成23年8月に再改訂版が出ました。退去のときのトラブルを防ぐために、貸す人と借りる人が知っておくべき一般的なルールをまとめたものです。
注意したいのは、ガイドラインに法的な拘束力はないことです。ガイドライン自身が、負担割合などの一般的な基準を示したもので、使用を強制するものではなく、最終的には契約の内容や部屋の使い方で個別に判断されると述べています。
それでも、ガイドラインは裁判例の動向を踏まえてまとめられ、貸す人・借りる人のほか、仲介や管理の会社、消費生活センターなどの相談窓口で使われることを想定しています。退去の精算で迷ったら、まずガイドラインの考え方に照らし、それと違う請求があれば、根拠になる契約の条項を確認してください。
04傷みは3つに分けて考える
ガイドラインは、建物の価値が下がる原因を3つに分けています。1つ目は時間の経過による自然な劣化(経年変化)、2つ目は普通に暮らしていて生じる傷み(通常損耗)、3つ目は借りる人の故意・過失、善管注意義務違反、通常の使い方を超える使い方による傷みです。

費用を借りる人が負担するのは、3つ目だけです。善管注意義務とは、借りた物を、契約や社会の常識に照らして求められる注意を払って使い、保管する義務のことで、民法400条に定めがあります。普通に掃除や換気をしていれば防げた傷みは、この義務に反したと判断されやすくなります。
次の入居者を探すための設備の交換や、全体の化粧直しのようなリフォームの費用は、1つ目と2つ目の修繕に当たるので、貸す人の負担です。古い設備を最新のものにする費用も、建物の価値を上げる工事なので、借りる人が払う理由はありません。
05壁・床・設備でよくある例
ガイドラインは、部屋の部位ごとに、貸す人の負担になる例と借りる人の負担になる例を挙げています。よく問題になるものを、ガイドラインの考え方に沿って自分の言葉でまとめると次の表のとおりです。
同じ壁の傷みでも、原因によって結論が変わります。テレビや冷蔵庫の裏の壁が黒くなる電気ヤケは、家電を普通に使えば生じるので貸す人の負担です。一方、冷蔵庫の水漏れを放っておいて壁が腐ったときは、借りる人の手入れ不足として負担を求められることがあります。
穴の大きさも区別します。ポスターやカレンダーを貼る画鋲の穴は通常の範囲ですが、重い物をかけるためのくぎ穴やネジ穴で、下地のボードの張替えが必要になる程度のものは、借りる人の負担になります。
表が画面幅より広い場合は、左右にスクロールして確認できます。
| 部位 | 貸す人の負担になる例 | 借りる人の負担になる例 |
|---|---|---|
| 床 | 家具の設置跡、日光による畳の変色 | 引越しでつけた傷、飲みこぼしを放置したシミ |
| 壁・天井 | 電気ヤケ、日光による変色、画鋲の穴 | タバコのヤニ・臭い、下地まで傷めたくぎ穴 |
| 水回り・台所 | 設備の寿命による故障 | 掃除を怠って付いた油汚れや水垢・カビ |
| 鍵 | 入居者の入れ替えのための交換 | 紛失や壊したことによる交換 |
| その他 | 地震など天災による破損 | ペットによる柱の傷や臭い |
この節・表の確認資料: 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」第1章(確認日 2026年11月8日)
06手入れ不足で広がった傷みは借りる人の負担
ガイドラインには、普通に暮らしていても生じる傷みが、その後の手入れの悪さで広がったという区分があります。結露がその典型です。結露そのものは建物の構造による面が大きいものの、拭き取らずに放置してカビやシミが広がった部分は、借りる人の負担になります。
掃除についても同じ考え方です。退去後に専門業者が部屋全体を清掃する費用は、借りる人が日常の掃除をしていた場合、次の入居者を迎える準備として貸す人の負担です。ただし、台所の油汚れや浴室のカビのように、掃除を怠ったために生じた汚れを落とす費用は、借りる人の負担になります。
住んでいる間に設備の不具合に気づいたら、早めに貸す人や管理会社に伝えることが大切です。知らせずに放置して被害が広がると、本来は貸す人が直すはずだった不具合でも、広がった分の責任を問われることがあります。
07借りる人が払う範囲は「傷めた部分」が基本
借りる人の負担と決まっても、部屋全体の工事費を払う必要があるわけではありません。ガイドラインは、補修はできるだけ傷めた部分に限り、工事ができる最小の単位で費用を考えるとしています。
壁紙は特に揉めやすい部分です。一部だけ張り替えると色や模様が合わないため、部屋全体を張り替えることがよくあります。ガイドラインは、部屋全体を合わせるのは貸す人の商品価値を保つためでもあるとして、借りる人の負担は傷めた箇所を含む一面分までが妥当としています。
例外は喫煙です。タバコのヤニや臭いが部屋全体の壁紙に付いた場合は、部屋全体のクリーニングや張替えの費用を借りる人の負担とすることが妥当とされています。傷みが部屋全体に及んでいるからです。
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| 部位 | 負担する範囲の目安 |
|---|---|
| 畳 | 原則1枚単位。傷めた畳が複数ならその枚数 |
| フローリング | 原則として傷めた部分の面積(㎡)単位 |
| 壁紙 | 傷めた箇所を含む一面分まで |
| 喫煙でヤニ・臭いが全体に付いた壁紙 | その部屋全体 |
| 鍵を紛失したとき | シリンダーの交換費用 |
この節・表の確認資料: 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」第1章(確認日 2026年11月8日)
08住んだ年数で借りる人の負担は減る
借りる人が傷めた部分でも、費用の全額を払うとは限りません。壁紙やカーペットのように時間とともに価値が下がる物は、住んだ年数が長いほど、借りる人の負担割合が小さくなります。入居1年目で傷めた場合と10年目で傷めた場合を同じ負担にするのは不公平だという考え方です。
ガイドラインでは、税法の減価償却の考え方を参考にしています。カーペットや壁紙は耐用年数を6年とし、6年で価値が1円まで下がる直線(または曲線)で負担を考えます。入居のときに新品だった壁紙なら、3年住んで汚した場合の負担はおおむね半分、6年以上住んでいれば負担はほとんどなくなる計算です。
ただし、入居のときに新品でなかった物は、入居時の価値から計算を始めます。中古の部屋で入居時の壁紙の状態が分からないと揉めやすいので、入居時の記録が重要になります。
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| 耐用年数 | 主な部位・設備 |
|---|---|
| 5年 | 流し台 |
| 6年 | 壁紙(クロス)、カーペット、クッションフロア、エアコン、冷蔵庫、ガスレンジ、インターホン |
| 8年 | 主に金属製以外の家具(書棚・たんすなど) |
| 15年 | 便器・洗面台などの給排水・衛生設備 |
| 建物の耐用年数 | ユニットバス・浴槽・下駄箱など建物と一体の物、フローリング全体の張替え |
この節・表の確認資料: 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」第1章(確認日 2026年11月8日)
09年数を考えない物と、古くても負担が出る場合
住んだ年数を考えない物もあります。フローリングの部分補修は、直しても床全体の価値が上がるわけではないので、年数に関係なく、傷めた人が補修費を負担します。畳表・襖紙・障子紙は消耗品としての性格が強いため、やはり年数を考えません。鍵をなくしたときの交換費用も、年数に関係なく借りる人の負担です。
もう一つ注意が必要なのは、耐用年数を過ぎた物でも、わざと壊したり落書きをしたりすれば負担が出ることです。価値が1円まで下がった壁紙でも、まだ使える状態だったものを故意に汚したなら、元に戻す工事の費用などを求められることがあります。
借りる人は、古い設備でも注意して使う義務を負っています。「もう古いから壊しても払わなくてよい」わけではありません。
10通常損耗も借りる人が払う特約が有効になる条件
契約書に「退去時のクリーニング費用は借主負担」「壁紙の張替え費用は借主負担」といった特約が書かれていることがあります。契約は自由に結べるので、こうした特約がすべて無効というわけではありません。ただし、通常損耗まで借りる人に払わせる特約は、法律が予定していない負担を新たに課すものなので、条件を満たさなければ効力が認められません。
最高裁は平成17年12月16日の判決で、通常損耗の補修費を借りる人に負担させるには、負担する範囲が契約書に具体的に書かれているか、口頭で説明されて借りる人がはっきり理解し合意したと認められる必要がある、という趣旨の判断を示しました。ガイドラインは、特約が有効になる条件を次の表の3つに整理しています。
消費者契約法10条は、消費者の権利を制限したり義務を重くしたりする条項で、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものを無効としています。借りる人が個人の場合、内容が不当に重い特約はこの規定で争われることもあります。
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| 条件 | 確かめること |
|---|---|
| 特約が必要で、暴利でない合理的な理由がある | 家賃を相場より安くしている等の事情があるか |
| 借りる人が通常の原状回復を超える負担だと認識している | 負担する項目や金額の目安が書かれ、説明を受けたか |
| 借りる人が負担する意思を示している | 特約の内容に署名・合意しているか |
この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「消費者契約法」(第10条)(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」第1章(確認日 2026年11月8日)
11入居するときに残しておく記録
原状回復の揉め事の多くは、傷がいつからあったのか分からないことから起きます。ガイドラインは、退去のときの問題を入居のときの問題として考えるよう勧めています。入居時に部屋の状態を確かめて記録しておけば、退去の精算で根拠を示せます。
ガイドラインには、部位ごとに傷みの有無を書き込む「入退去時の物件状況及び原状回復確認リスト」の例が載っています。貸す人と借りる人が立ち会ってリストを作り、写真を撮ったり、図面に傷の場所を書き込んだりしておくと、後で訴訟になったときにも証拠になります。
借りる人は、入居した日に、壁・床・建具・水回り・設備の傷や汚れを日付が分かる形で撮影し、管理会社に送っておくと安心です。貸す人や管理会社は、契約のときに原状回復の条件を説明し、書面で渡しておくことが、退去の精算を早く終わらせる近道になります。
- 入居した日に、部屋ごと・部位ごとに傷や汚れを撮影する
- 確認リストに傷の場所と程度を書き、貸す人側と共有する
- 契約書の原状回復の条項と特約を読み、分からない点を契約前に聞く
12退去の立会いで確かめること
退去の立会いでは、管理会社などの担当者と一緒に部屋を回り、傷や汚れの箇所を確認します。その場で原状回復の費用に同意するサインを求められることがありますが、内容に納得できなければ、その場で必ずサインをする必要はありません。見積りと内訳を書面で受け取ってから判断できます。
確かめるのは、傷みの原因、入居時からあったかどうか、補修の範囲、住んだ年数を反映しているかの4点です。ガイドラインの手順も、契約時の確認、入居中の生活、退去時の確認、負担割合の検討、見積り、精算の順に進みます。

見積りを受け取ったら、項目ごとに「貸す人の負担か借りる人の負担か」「範囲は傷めた部分に限られているか」「年数を考える物か」を確かめます。ガイドラインには、精算の明細を示す様式の例もあります。
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| 確かめること | 見るところ |
|---|---|
| 傷みの原因 | 普通の暮らしで生じたものか、不注意や手入れ不足によるものか |
| 入居時からあったか | 入居時の写真や確認リストと比べる |
| 補修の範囲 | 部屋全体ではなく、傷めた部分や一面分に限られているか |
| 住んだ年数 | 壁紙などで、年数による負担の減り方が反映されているか |
| 特約 | 請求の根拠になる特約が契約書に具体的に書かれているか |
この節・表の確認資料: 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」第1章(確認日 2026年11月8日)
13敷金の精算と、請求に納得できないとき
原状回復の費用は、多くの場合、敷金から差し引いて精算されます。民法622条の2は、貸す人は、賃貸借が終わって部屋の返還を受けたときに、敷金から未払いの家賃など借りる人の債務を差し引いた残りを返さなければならないと定めています。敷金の返還は、部屋を明け渡した後です。
請求額に納得できないときは、まず内訳と根拠を書面で求め、ガイドラインの考え方と照らして話し合います。話し合いで解決しなければ、消費生活センターなどの相談窓口や、民事調停を使う方法があります。
60万円以下の金銭の支払を求める場合は、簡易裁判所の少額訴訟も使えます。ガイドラインは、少額訴訟を、原則として1回の審理で判決まで進む、費用が少なく早い手続として紹介しています。敷金の返還時期や差し引ける範囲の詳しい説明は、敷金の精算の記事を確認してください。
14賃管の試験ではこう問われる
原状回復は、賃貸不動産経営管理士(賃管)の試験でも、令和4年度から令和7年度まで毎年出題されています。賃管は賃貸住宅の管理の専門家の資格で、管理会社では退去の精算の説明もこの知識で行います。問われ方は、この記事で見た考え方を選択肢の形で確かめるものが中心です。
令和4年度の問10では、借りる人の負担は残存価値が10%になるように計算する、という選択肢が出ました。平成19年の税制改正を受けて今のガイドラインは1円で考えるので、この記述は誤りです。令和7年度の問32では、借りる人のエアコンを付けたビス穴や、タバコの臭いの費用をどちらが払うかが問われました。
令和7年度の問33では、ガイドラインと違う特約は無効だ、耐用年数を過ぎた設備はわざと壊しても負担はない、といった記述の正誤が問われています。どちらも、この記事で見たとおり誤りです。試験の深い論点(区分の記号、施工単位、耐用年数の覚え方)は試験対策の記事で整理しています。一問一答で、選択肢を自分で判断できるか確かめてください。
よくある質問
原状回復とは何ですか。
借りる人が故意・過失や不注意、通常を超える使い方で傷めた部分を直すことです。入居したときの状態に戻すことではありません。経年変化と通常損耗は借りる人の義務から除かれます。
壁紙の張替え費用は全額借りる人の負担ですか。
借りる人が傷めた場合でも、負担は傷めた箇所を含む一面分までが目安で、住んだ年数に応じて減ります。壁紙は6年で残存価値1円になる考え方です。喫煙で部屋全体にヤニや臭いが付いた場合は部屋全体が対象になります。
退去時のクリーニング費用は払う必要がありますか。
借りる人が通常の掃除をしていれば、部屋全体の専門清掃は貸す人の負担というのがガイドラインの考え方です。ただし、クリーニング費用を借りる人の負担とする特約が、金額や範囲を明示して合意されていれば、支払を求められることがあります。
ガイドラインと違う内容の特約は無効ですか。
直ちに無効になるわけではありません。ガイドラインに法的な拘束力はないためです。ただし、通常損耗まで借りる人の負担にする特約は、範囲が具体的に示され、借りる人が理解して合意していなければ認められません。
退去の立会いでサインを求められたらどうすればよいですか。
内容に納得できなければ、その場でサインをせず、見積りと内訳を書面で受け取ってから判断できます。入居時の写真や確認リストと比べ、原因・範囲・住んだ年数が反映されているかを確かめてください。
この記事の参照元
法令、制度、試験日程は変更される場合があります。受験・手続の前には、リンク先の最新案内も確認してください。
- e-Gov法令検索「民法」(第400条・第621条・第622条の2)確認日 2026年11月8日別画面で開く
- e-Gov法令検索「消費者契約法」(第10条)確認日 2026年11月8日別画面で開く
- e-Gov法令検索「民事訴訟法」(第368条)確認日 2026年11月8日別画面で開く
- 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」確認日 2026年11月8日別画面で開く
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- 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」第2章確認日 2026年11月8日別画面で開く
- 賃貸不動産経営管理士協議会「令和4年度 賃貸不動産経営管理士試験 問題」確認日 2026年11月8日別画面で開く
- 賃貸不動産経営管理士協議会「令和7年度 賃貸不動産経営管理士試験 問題」確認日 2026年11月8日別画面で開く