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実務・開業2026年版

サブリースとは|マスターリースとの違い、家賃保証・減額・解約のルール【2026年版】

2026年版の解説です。手続・費用・統計の対象時点は、本文と各出典に記載しています。

サブリースは、アパートやマンションを業者が一括で借り上げ、その業者が入居者に部屋を貸す仕組みです。空室があっても一定の家賃が入ると説明されることが多い一方、家賃の減額や解約をめぐるトラブルも続いてきました。この記事では、オーナーと業者、業者と入居者という2つの契約の関係から始め、「家賃保証」と呼ばれるものの中身、借地借家法の減額請求と解約のルール、賃貸住宅管理業法の規制を、2026年11月8日時点の条文と国土交通省の資料で確かめます。後半には、賃貸不動産経営管理士試験での問われ方も置きました。

公開日
2026年11月8日
更新日
2026年11月8日
読了目安
約22分
法令基準日
2026年4月1日
情報確認日
2026年11月8日
サブリースとはの記事カバー

先に結論

サブリースは、サブリース業者がオーナーから建物を借りる契約(マスターリース。法律上は特定賃貸借契約)と、業者が入居者に貸す契約(転貸借)の2段でできています。マスターリースも建物の賃貸借なので借地借家法が適用され、業者は「家賃保証」の約束があっても32条で家賃の減額を請求できます。逆にオーナーから更新を断ったり解約したりするには、28条の正当事由が必要です。賃貸住宅管理業法は、誇大広告と不当な勧誘を禁じ、契約前に書面で説明することを業者に義務づけています。

この記事でわかること

迷いやすい判断を、具体的な行動に変えます

  • マスターリースはオーナーと業者の賃貸借、サブリースは業者と入居者の転貸借
  • 「家賃保証」があっても、業者は借地借家法32条で家賃の減額を請求できる
  • オーナーからの更新拒絶・解約には、借地借家法28条の正当事由が必要
  • 賃貸住宅管理業法は、広告・勧誘・契約前の説明・締結時の書面を規制する

01結論:サブリースは「借り上げて、また貸す」仕組み

サブリースは、サブリース業者がオーナーから賃貸住宅を借り上げ、その住宅を入居者に貸す事業の形です。オーナーが受け取るのは、入居者が払う家賃ではなく、業者がオーナーに払う家賃です。入居者を探す、家賃を集める、苦情に応じるといった仕事は、業者が貸主として引き受けます。

この仕組みでは、オーナーと業者の間の契約も、業者と入居者の間の契約も、どちらも建物の賃貸借です。オーナーが業者に管理を頼む契約ではありません。オーナーは業者に部屋を貸している立場です。この点を押さえておくと、家賃の減額や解約のルールがなぜ借地借家法で決まるのかが分かります。

賃貸住宅管理業法では、オーナーと業者の契約を「特定賃貸借契約」、借り上げて転貸する業者を「特定転貸事業者」と呼びます。2020年12月15日から、この契約の広告・勧誘・説明に法律のルールがかかっています。

オーナーにとっての利点は、空室が出ても業者から決まった家賃が入ることと、入居者対応の手間を業者に任せられることです。その対価として、受け取る家賃は入居者の家賃より低くなり、家賃の見直しや業者からの解約の条件が付きます。利点と条件を同じ契約書の中で読み合わせる必要があります。

02マスターリースとサブリースの違いは「誰が誰に貸すか」

マスターリースは、オーナーが貸主、サブリース業者が借主になる契約です。サブリースは、サブリース業者が貸主、入居者が借主になる契約です。1つの建物に2つの賃貸借が重なり、業者は一方で借りる人、もう一方で貸す人になります。

マスターリース契約とサブリース契約を同じ項目で並べた比較図。マスターリースは、貸す人がオーナー、借りる人がサブリース業者、法律上の呼び名が特定賃貸借契約、家賃は業者が支払う。サブリースは、貸す人がサブリース業者、借りる人が入居者、呼び名が転貸借契約、家賃は入居者が支払う
図解同じ建物に2つの賃貸借が重なり、サブリース業者は一方で借りる人、もう一方で貸す人になります。拡大して見る ↗

一般には、マスターリースを含めた仕組み全体を「サブリース」や「サブリース契約」と呼ぶことが多くあります。国土交通省のポータルサイトも、2つの言葉が混同されやすいと注意しています。広告や契約書で「サブリース契約」と書かれていたら、どちらの契約を指すのかを確認してください。

家賃の流れも2段です。入居者は業者に家賃を払い、業者はマスターリースで決めた家賃をオーナーに払います。入居者の家賃とオーナーの受け取る家賃の差が、業者の収入になります。

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サブリースを作る2つの契約
項目マスターリースサブリース
貸す人オーナーサブリース業者
借りる人サブリース業者入居者
法律上の呼び名特定賃貸借契約転貸借契約
家賃を払う人サブリース業者入居者
適用される主な法律借地借家法・賃貸住宅管理業法借地借家法

この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「借地借家法」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民法」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民事調停法」(確認日 2026年11月8日)/裁判所「最高裁判所第三小法廷 平成15年10月21日判決(平成12(受)573)」(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン」(令和5年3月31日改正)(確認日 2026年11月8日)/国土交通省 賃貸住宅管理業法ポータルサイト「適正化のための措置」(確認日 2026年11月8日)/消費者庁「サブリース契約に関するトラブルにご注意ください!」(確認日 2026年11月8日)/金融庁・消費者庁・国土交通省「アパート等のサブリース契約を検討されている方は契約後のトラブルにご注意ください!」(確認日 2026年11月8日)

04管理委託(管理受託方式)との違い

オーナーが賃貸住宅の運営を業者に任せる方法には、サブリースのほかに管理受託方式があります。管理受託方式では、オーナーが入居者と直接賃貸借契約を結び、点検・清掃・修繕や家賃の集金を管理業者に委託します。入居者の貸主はオーナーのままです。

一方、サブリースでは入居者の貸主は業者です。空室が出ても、マスターリースで決めた家賃が業者から払われるのが原則です。そのかわり、オーナーが受け取る額は入居者の家賃より低く設定され、見直しや減額の条件が付きます。

管理受託方式は管理業務を委託する契約で、管理戸数が200戸以上の業者には登録が必要です。サブリースへの規制は、登録の有無や戸数にかかわらず、特定賃貸借契約を結ぶ業者すべてにかかります。管理受託の契約書の中身は、別の記事で条項ごとに読んでいます。

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管理受託方式とサブリース方式の比べ方
項目管理受託方式サブリース方式
入居者の貸主オーナーサブリース業者
オーナーと業者の契約管理受託契約(委託)特定賃貸借契約(賃貸借)
オーナーの収入入居者の家賃から管理報酬を引いた額業者が払う家賃
空室の影響オーナーが受ける原則は業者が受ける(家賃の見直しあり)
業者への主な規制登録制度(200戸以上)と業務のルール28条〜32条(登録の有無を問わない)

この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「借地借家法」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民法」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民事調停法」(確認日 2026年11月8日)/裁判所「最高裁判所第三小法廷 平成15年10月21日判決(平成12(受)573)」(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン」(令和5年3月31日改正)(確認日 2026年11月8日)/国土交通省 賃貸住宅管理業法ポータルサイト「適正化のための措置」(確認日 2026年11月8日)/消費者庁「サブリース契約に関するトラブルにご注意ください!」(確認日 2026年11月8日)/金融庁・消費者庁・国土交通省「アパート等のサブリース契約を検討されている方は契約後のトラブルにご注意ください!」(確認日 2026年11月8日)

05「家賃保証」と呼ばれるものの中身

広告でよく見る「家賃保証」「空室保証」は、空室の状況にかかわらず一定期間、一定の家賃を業者が払うという約束を指します。ただし、その額がずっと変わらないという意味ではありません。多くの契約には、定期的に家賃を見直す条項があります。

さらに、見直しの時期でなくても、業者は借地借家法32条にもとづいて家賃の減額を請求できます。国土交通省のガイドラインは、広告で「家賃保証」と書くなら、そのすぐ近くに、定期的な見直しがあることと32条で減額されることがあることを表示するよう求めています。

新築の当初の数か月は業者が家賃を払わない「免責期間」が置かれることもあります。ガイドラインは、これを説明しないことを不当な勧誘の例に挙げています。「保証」の言葉だけで判断せず、契約書の家賃の条項を必ず読んでください。

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「家賃保証」の言葉と契約で確かめる点
広告で見る言葉契約で確かめる点
○年家賃保証家賃の見直しの時期と方法
家賃は下がらない借地借家法32条の減額請求は排除できない
空室でも家賃が入る新築当初の免責期間の有無と長さ
修繕も任せて安心維持保全・修繕費用のオーナー負担
○年間借り上げ業者からの中途解約の条項

この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「借地借家法」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民法」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民事調停法」(確認日 2026年11月8日)/裁判所「最高裁判所第三小法廷 平成15年10月21日判決(平成12(受)573)」(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン」(令和5年3月31日改正)(確認日 2026年11月8日)/国土交通省 賃貸住宅管理業法ポータルサイト「適正化のための措置」(確認日 2026年11月8日)/消費者庁「サブリース契約に関するトラブルにご注意ください!」(確認日 2026年11月8日)/金融庁・消費者庁・国土交通省「アパート等のサブリース契約を検討されている方は契約後のトラブルにご注意ください!」(確認日 2026年11月8日)

06賃料減額請求(借地借家法32条)の仕組み

借地借家法32条1項は、建物の家賃が、税金などの負担の増減、土地や建物の価格の変動その他の経済事情の変動、近くの同じような建物の家賃との比較によって不相当になったとき、契約の条件にかかわらず、当事者が将来に向かって家賃の増減を請求できると定めています。マスターリースでは、借主である業者がこの減額の請求をする側になります。

契約に「○年間は減額しない」と書いてあっても、業者の減額請求を止めることはできません。32条1項ただし書で効力が認められるのは、一定の期間「増額しない」特約だけです。ガイドラインも、減額できない旨の条項があっても減額請求はできることを、契約前に説明するよう求めています。

一方で、請求を受けたオーナーが言われた額をそのまま受け入れる必要はありません。協議で決まらなければ、訴えの前にまず調停を申し立てる必要があります(民事調停法24条の2)。減額の裁判が確定するまで、オーナーは自分が相当と考える額の支払いを求めることができ、確定した額を超えて受け取っていた分は年1割の利息を付けて返します(32条3項)。

空室が増えた、業者の経営が苦しくなったというだけでは、32条の要件には当たりません。ガイドラインは、3つの事由のどれかに当たらない限り同条による減額請求はできないことも、説明事項に入れています。

07最高裁平成15年10月21日判決の要旨

サブリースに32条が使えるかは、長く争われてきました。最高裁判所第三小法廷は平成15年10月21日の判決(民集57巻9号1213頁)で、いわゆるサブリース契約にも借地借家法32条1項が適用されると判断しました。業者が借りる側である以上、契約が建物の賃貸借であることに変わりはないという考え方です。

同じ判決は、減額請求の当否と相当な家賃の額を判断するときは、当事者が家賃を決めたときの事情を総合的に考えるべきだとしました。考える事情として、家賃が決まった経緯、約定の家賃と近くの相場との関係、業者の転貸事業の収支予測、敷金や建築資金の返済の予定などが挙げられています。

つまり、減額は認められうるものの、どれだけ減らすかはオーナーが建築資金を借りて事業を始めた事情も含めて決まります。判決の全文は裁判所のウェブサイトで読めます。結論だけを覚えず、考慮事情が並んでいることも確認してください。

08オーナーからの解約には正当事由が必要

期間の定めのあるマスターリースでは、オーナーが期間満了の1年前から6か月前までに更新しない旨を通知しなければ、同じ条件で更新したものとみなされます(借地借家法26条1項)。期間の定めがない場合、オーナーからの解約の申入れは、申入れから6か月で効力が生じます(27条1項)。

どちらの場合も、オーナーからの通知や申入れには正当事由が必要です(28条)。正当事由は、オーナーと業者(転借人である入居者を含む)が建物を使う必要性、それまでの経過、建物の利用状況と現況、立退料などの申出を合わせて判断されます。中途解約の条項が契約にあっても、オーナーからの解約には28条がかかります。

これらは借主を守る規定で、借主に不利な特約は無効です(30条)。一方、業者から解約することは、契約の条項によって期間中でも可能な場合があります。オーナーだけが自由にやめられないという非対称は、ガイドラインが契約前の説明を求める事項の一つです。

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マスターリースを終わらせる方法(普通借家の場合)
場面オーナーからサブリース業者から
期間満了での終了1年前〜6か月前に通知+正当事由1年前〜6か月前に通知
期間の定めがない契約申入れから6か月+正当事由契約の定めと民法による
中途解約条項がある場合条項があっても正当事由が必要条項に従って解約できる場合がある
借主に不利な特約無効(借地借家法30条)—

この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「借地借家法」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民法」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民事調停法」(確認日 2026年11月8日)/裁判所「最高裁判所第三小法廷 平成15年10月21日判決(平成12(受)573)」(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン」(令和5年3月31日改正)(確認日 2026年11月8日)/国土交通省 賃貸住宅管理業法ポータルサイト「適正化のための措置」(確認日 2026年11月8日)/消費者庁「サブリース契約に関するトラブルにご注意ください!」(確認日 2026年11月8日)/金融庁・消費者庁・国土交通省「アパート等のサブリース契約を検討されている方は契約後のトラブルにご注意ください!」(確認日 2026年11月8日)

09定期借家のマスターリースは扱いが変わる

マスターリースを定期建物賃貸借(定期借家)として結ぶこともできます。この場合は、期間が満了すれば更新されずに終わるので、オーナーは正当事由がなくても期間満了で契約を終えられます。ただし、期間が1年以上なら、満了の1年前から6か月前までに終了の通知が必要です(38条6項)。

家賃の改定について特約を定めた定期借家では、32条が適用されません(38条9項)。家賃を減額しないという特約を置けば、業者は減額を請求できなくなります。ガイドラインは、この違いと、オーナーからの途中解約が原則としてできないことを説明するよう求めています。

定期借家にするには、契約前に更新がないことを書面で説明する手続が必要で、説明がなければ更新しない定めは無効になります(38条3項・5項)。普通借家か定期借家かで、減額請求と解約のルールが大きく変わる点に注意してください。

10入居者から見たサブリース

サブリースの物件では、入居者の貸主はサブリース業者で、建物の所有者とは別人です。消費者庁・国土交通省・金融庁の注意喚起は、入居する人に向けて、物件がサブリースかどうかを貸主や不動産業者に確認するよう呼びかけています。

マスターリースが終わったときに入居者が住み続けられるかは、契約の定め方にかかわります。民法613条3項は、オーナーと業者がマスターリースを合意で解除しても、適法な転借人である入居者にはそれを主張できないと定めています。ただし、解除のときに業者の債務不履行による解除権があった場合は別です。

注意喚起は、マスターリースが終了したら貸主の地位をオーナーが引き継ぐ旨の条項が、両方の契約書にあるかを確認するよう勧めています。オーナーにとっても、契約が終わった後に入居者との関係をどう引き継ぐかを、契約前に確認しておく必要があります。

11賃貸住宅管理業法のサブリース規制

賃貸住宅管理業法の28条から32条が、サブリース業者に向けたルールです。誇大広告等の禁止(28条)、不当な勧誘等の禁止(29条)、契約前の書面による説明(30条)、契約締結時の書面の交付(31条)、業務と財産の状況を書いた書類の閲覧(32条)が並びます。

28条の誇大広告は、家賃の額と変更、維持保全の方法と費用の分担、契約の解除について、著しく事実と違う表示や、実際より著しく有利だと誤認させる表示を禁じます。詳しい判断の仕方は、誇大広告の記事で扱っています。

30条の契約前の説明では、家賃の見直しや減額の可能性、契約期間と解除の条件などを書面で説明する必要があります。説明する時期や相手方の除外は、特定賃貸借契約の重要事項説明の記事で整理しています。違反には、国土交通大臣の指示(33条)や1年以内の業務停止命令(34条)があり、指示や命令をしたときは公表されます。

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サブリース業者への主な規制と罰則
条文ルール主な罰則
28条誇大広告等の禁止30万円以下の罰金
29条1号故意に事実を告げない・不実を告げる勧誘の禁止6月以下の拘禁刑か50万円以下の罰金(併科あり)
29条2号威迫・迷惑な時間の勧誘などの禁止指示・業務停止の対象
30条契約前に書面を交付して説明書面の不交付などは50万円以下の罰金
31条契約締結時に書面を交付書面の不交付などは50万円以下の罰金
32条業務と財産の状況の書類を閲覧させる30万円以下の罰金

この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「借地借家法」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民法」(確認日 2026年11月8日)/e-Gov法令検索「民事調停法」(確認日 2026年11月8日)/裁判所「最高裁判所第三小法廷 平成15年10月21日判決(平成12(受)573)」(確認日 2026年11月8日)/国土交通省「サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン」(令和5年3月31日改正)(確認日 2026年11月8日)/国土交通省 賃貸住宅管理業法ポータルサイト「適正化のための措置」(確認日 2026年11月8日)/消費者庁「サブリース契約に関するトラブルにご注意ください!」(確認日 2026年11月8日)/金融庁・消費者庁・国土交通省「アパート等のサブリース契約を検討されている方は契約後のトラブルにご注意ください!」(確認日 2026年11月8日)

12契約の前にオーナーが確かめること

マスターリースは、業者の広告と勧誘から始まり、契約前の説明、契約、締結時の書面へと進みます。国土交通省のポータルサイトは、説明から契約まで1週間程度あけることを勧めています。説明の当日に契約を急がされた場合は、持ち帰って読む時間を求めることができます。

マスターリース契約を結ぶまでの流れを左から右へ並べた図。広告(誇大広告の禁止)、勧誘(不当な勧誘の禁止)、契約前の説明(書面で説明、1週間程度あける)、契約の締結(締結時の書面の交付)、契約後(家賃の見直しと減額請求に備える)。契約前の説明を強調
図解賃貸住宅管理業法は、広告から契約後の書面までの各段階に、サブリース業者が守るルールを置いています。拡大して見る ↗

確かめる点は、家賃の額と見直しの時期、免責期間、維持保全と修繕費用の分担、契約期間、業者からの解約の条件、契約が終わったときの入居者と敷金の扱いです。建築や購入の勧誘とセットで話が進むときは、ローンの返済計画が家賃の減額に耐えられるかも見ておく必要があります。

注意喚起は、オーナーが個人で、同じような取引を反復継続していない場合、マスターリースが消費者契約法の消費者契約に当たる場合があるとしています。勧誘や広告に違反があると考えたときは、国土交通省の申出窓口や、局番なしの188(消費者ホットライン)に相談できます。

13賃管の試験ではこう問われる

賃貸不動産経営管理士試験では、サブリースは賃貸住宅管理業法と借地借家法の両方から出ます。管理業法では、特定賃貸借契約の定義、登録をしていない業者にもサブリース規制がかかること、誇大広告の対象となる事項、不当な勧誘の具体例、契約前の説明が要らない相手方が、判断の材料になります。

借地借家法では、マスターリースにも32条の減額請求が適用されること、「減額しない」特約があっても業者は減額を請求できること、オーナーからの更新拒絶に正当事由が必要なことが典型です。定期借家で家賃改定の特約を置いた場合に32条が外れる点は、普通借家との違いとして必ず押さえてください。

選択肢では、「家賃保証の契約なので減額請求はできない」「オーナーはいつでも中途解約できる」「登録業者でなければ規制の対象外」のように、言い切りの形で誤りが作られます。条文の主語が業者かオーナーか、普通借家か定期借家かを区別して読みます。

  • 特定賃貸借契約:転貸の事業を目的とする賃貸住宅の賃貸借(密接な関係者は除く)
  • 規制の対象:特定転貸事業者と勧誘者。登録の有無を問わない
  • 減額請求:マスターリースにも32条が適用。減額しない特約では排除できない
  • オーナーからの更新拒絶・解約:正当事由が必要(28条)

14サブリースの論点を問題で確かめる

読んだ内容は、問題の形で確かめると定着します。合トレの一問一答では、特定転貸事業者への規制、誇大広告、不当な勧誘、借賃増減請求、更新拒絶と正当事由を、論点ごとに解けます。間違えた問題は復習の一覧に残るので、解き直す対象を探す必要がありません。

サブリースの問題は、管理業法の条文と借地借家法の条文を混ぜて出されることがあります。1問ごとに、まず管理業法の話か借地借家法の話かを区別します。そのうえで選択肢を読み、主語が業者かオーナーかを確かめると、取り違えが減ります。

よくある質問

サブリースとは簡単にいうと何ですか。

業者がオーナーから建物を借り上げ、入居者に貸す仕組みです。オーナーは業者から家賃を受け取り、入居者の募集や家賃の集金は貸主である業者が行います。

マスターリースとサブリースの違いは何ですか。

マスターリースはオーナーが業者に貸す契約、サブリースは業者が入居者に貸す契約です。一般には仕組み全体をサブリースと呼ぶことも多いので、どちらの契約の話かを確認してください。

家賃保証と書かれていれば家賃は下がりませんか。

下がることがあります。定期的な見直しの条項があることが多く、見直しの時期以外でも、業者は借地借家法32条にもとづいて減額を請求できます。

オーナーからサブリースを解約できますか。

普通借家のマスターリースでは、更新拒絶や解約の申入れに借地借家法28条の正当事由が必要です。中途解約の条項があっても、正当事由がなければ解約できません。

「サブリース新法」とは何ですか。

一般に、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律のサブリース規制を指して使われる呼び方です。誇大広告・不当な勧誘の禁止などの規定は、2020年12月15日から施行されています。

確認した公的情報

この記事の参照元

法令、制度、試験日程は変更される場合があります。受験・手続の前には、リンク先の最新案内も確認してください。