社会保険に関する一般常識
社労士の社会保険審査官及び社会保険審査会法|原則・例外と判断の手順【2027年度試験対応】
健康保険・厚生年金保険・国民年金などの処分は、社会保険審査官への審査請求と社会保険審査会への再審査請求の2段階で争います。置かれる場所と構成、請求できる期間を区別すると解けます。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 8問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
2027年度試験対応。法令基準日:2026-11-06。
まず押さえるポイント
健康保険・厚生年金保険・国民年金などの処分は、社会保険審査官への審査請求と社会保険審査会への再審査請求の2段階で争います。置かれる場所と構成、請求できる期間を区別すると解けます。
法令基準日:2026-11-06 / 解説更新日:2026-11-06
審査官
社会保険審査官は各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。
1条1項と2条が定める。両議院の同意を得て任命される社会保険審査会の委員長・委員と、任命の仕方が異なる。
審査請求期間
審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月を経過したときはすることができない。
4条1項本文の期間は3月である。正当な事由により期間内にできなかったことを疎明したときは、期間経過後でもすることができる(同項ただし書)。
資格等の処分
被保険者の資格・標準報酬に関する処分への審査請求は、原処分があった日の翌日から2年を経過したときはすることができない。
4条2項は、知った日からの3月とは別に、原処分の日から2年という外側の期限を置く。資格や標準報酬は年金額などに長く影響するため、早期に確定させる趣旨である。
請求の方式
審査請求は、文書又は口頭ですることができる。
5条1項は文書又は口頭による請求を認める。年金事務所や地方厚生局等を経由してすることもでき、その場合は経由機関に提出した時に請求があったものとみなす(同条2項・3項)。
執行不停止
審査請求は原処分の執行を停止しないが、審査官は緊急の必要があると認めるときは職権で執行を停止できる。
10条1項本文は執行不停止を原則とする。停止は、償うことの困難な損害を避けるため緊急の必要があると審査官が認めるときに職権で行う例外である(同項ただし書)。
審査会の任期
社会保険審査会の委員長及び委員の任期は3年で、補欠の者の任期は前任者の残任期間である。
23条1項の任期は3年である。審査会は委員長及び委員5人で組織され(21条)、委員長・委員は両議院の同意を得て厚生労働大臣が任命する(22条)。
合議体
社会保険審査会は、原則として委員長及び委員のうちから審査会が指名する3人の合議体で事件を取り扱う。
27条1項が3人の合議体を原則とし、審査会が定める場合は全員で構成する合議体で取り扱う(同条2項)。独任制の社会保険審査官との違いを押さえる。
再審査請求期間
再審査請求は、審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2月を経過したときはすることができない。
32条1項が2月と定める。審査請求の3月(4条1項)と起算日・期間がどちらも異なるので、組み合わせで覚える。
要点の一覧
| 確認すること | ルール |
|---|---|
| 審査官 | 社会保険審査官は各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。 |
| 審査請求期間 | 審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月を経過したときはすることができない。 |
| 資格等の処分 | 被保険者の資格・標準報酬に関する処分への審査請求は、原処分があった日の翌日から2年を経過したときはすることができない。 |
| 請求の方式 | 審査請求は、文書又は口頭ですることができる。 |
| 執行不停止 | 審査請求は原処分の執行を停止しないが、審査官は緊急の必要があると認めるときは職権で執行を停止できる。 |
| 審査会の任期 | 社会保険審査会の委員長及び委員の任期は3年で、補欠の者の任期は前任者の残任期間である。 |
| 合議体 | 社会保険審査会は、原則として委員長及び委員のうちから審査会が指名する3人の合議体で事件を取り扱う。 |
| 再審査請求期間 | 再審査請求は、審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2月を経過したときはすることができない。 |
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
問1 社会保険審査官は、各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。
根拠:資料1
問2 社会保険審査官に対する審査請求は、原則として、処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内にしなければならない。
根拠:資料1
問3 被保険者の資格又は標準報酬に関する処分に対する審査請求は、原処分があった日の翌日から起算して2年を経過したときは、することができない。
根拠:資料1
問4 社会保険審査官に対する審査請求は、文書でしなければならず、口頭ですることはできない。
根拠:資料1
問5 社会保険審査官に審査請求がされたときは、原処分の執行は当然に停止される。
根拠:資料1
問6 社会保険審査会の委員長及び委員の任期は2年とし、補欠の委員長又は委員の任期は前任者の残任期間とする。
根拠:資料1
問7 社会保険審査会は、原則として、委員長及び委員のうちから審査会が指名する者3人をもって構成する合議体で、再審査請求の事件を取り扱う。
根拠:資料1
問8 社会保険審査会に対する再審査請求は、社会保険審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2月を経過したときは、することができない。
根拠:資料1
この解説の一次資料
- 社会保険審査官及び社会保険審査会法確認日:2026-11-06

健康保険・厚生年金保険・国民年金などの処分は、社会保険審査官への審査請求と社会保険審査会への再審査請求の2段階で争います。置かれる場所と構成、請求できる期間を区別すると解けます。
社会保険審査官及び社会保険審査会法|審査官
社会保険審査官は各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。 1条1項と2条が定める。両議院の同意を得て任命される社会保険審査会の委員長・委員と、任命の仕方が異なる。
覚え方社会保険審査官は各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。
比較して覚える
医療・介護・年金の不服申立て
処分に不服があるときの申立先を、制度ごとに並べます。健康保険・年金は審査官と審査会の2段階、国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険は都道府県に置く審査会の1段階です。申立先の名前、置かれる場所、期間を入れ替えた肢がこの表で切り分けられます。
01社会保険審査官及び社会保険審査会法の重要暗記項目
社会保険審査官及び社会保険審査会法|審査官
社会保険審査官は各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。 1条1項と2条が定める。両議院の同意を得て任命される社会保険審査会の委員長・委員と、任命の仕方が異なる。
覚え方社会保険審査官は各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。
社会保険審査官及び社会保険審査会法|審査請求期間
審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月を経過したときはすることができない。 4条1項本文の期間は3月である。正当な事由により期間内にできなかったことを疎明したときは、期間経過後でもすることができる(同項ただし書)。
覚え方審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月を経過したときはすることができない。
ひっかけ注意4条1項本文の期間は3月である。正当な事由により期間内にできなかったことを疎明したときは、期間経過後でもすることができる(同項ただし書)。
社会保険審査官及び社会保険審査会法|資格等の処分
被保険者の資格・標準報酬に関する処分への審査請求は、原処分があった日の翌日から2年を経過したときはすることができない。 4条2項は、知った日からの3月とは別に、原処分の日から2年という外側の期限を置く。資格や標準報酬は年金額などに長く影響するため、早期に確定させる趣旨である。
覚え方被保険者の資格・標準報酬に関する処分への審査請求は、原処分があった日の翌日から2年を経過したときはすることができない。
社会保険審査官及び社会保険審査会法|請求の方式
審査請求は、文書又は口頭ですることができる。 5条1項は文書又は口頭による請求を認める。年金事務所や地方厚生局等を経由してすることもでき、その場合は経由機関に提出した時に請求があったものとみなす(同条2項・3項)。
覚え方審査請求は、文書又は口頭ですることができる。
ひっかけ注意5条1項は文書又は口頭による請求を認める。年金事務所や地方厚生局等を経由してすることもでき、その場合は経由機関に提出した時に請求があったものとみなす(同条2項・3項)。
社会保険審査官及び社会保険審査会法|執行不停止
審査請求は原処分の執行を停止しないが、審査官は緊急の必要があると認めるときは職権で執行を停止できる。 10条1項本文は執行不停止を原則とする。停止は、償うことの困難な損害を避けるため緊急の必要があると審査官が認めるときに職権で行う例外である(同項ただし書)。
覚え方審査請求は原処分の執行を停止しないが、審査官は緊急の必要があると認めるときは職権で執行を停止できる。
ひっかけ注意10条1項本文は執行不停止を原則とする。停止は、償うことの困難な損害を避けるため緊急の必要があると審査官が認めるときに職権で行う例外である(同項ただし書)。
社会保険審査官及び社会保険審査会法|審査会の任期
社会保険審査会の委員長及び委員の任期は3年で、補欠の者の任期は前任者の残任期間である。 23条1項の任期は3年である。審査会は委員長及び委員5人で組織され(21条)、委員長・委員は両議院の同意を得て厚生労働大臣が任命する(22条)。
覚え方社会保険審査会の委員長及び委員の任期は3年で、補欠の者の任期は前任者の残任期間である。
ひっかけ注意23条1項の任期は3年である。審査会は委員長及び委員5人で組織され(21条)、委員長・委員は両議院の同意を得て厚生労働大臣が任命する(22条)。
社会保険審査官及び社会保険審査会法|合議体
社会保険審査会は、原則として委員長及び委員のうちから審査会が指名する3人の合議体で事件を取り扱う。 27条1項が3人の合議体を原則とし、審査会が定める場合は全員で構成する合議体で取り扱う(同条2項)。独任制の社会保険審査官との違いを押さえる。
覚え方社会保険審査会は、原則として委員長及び委員のうちから審査会が指名する3人の合議体で事件を取り扱う。
社会保険審査官及び社会保険審査会法|再審査請求期間
再審査請求は、審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2月を経過したときはすることができない。 32条1項が2月と定める。審査請求の3月(4条1項)と起算日・期間がどちらも異なるので、組み合わせで覚える。
覚え方再審査請求は、審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2月を経過したときはすることができない。
覚える数字と、狙われる引っかけ
- ひっかけ4条1項本文の期間は3月である。正当な事由により期間内にできなかったことを疎明したときは、期間経過後でもすることができる(同項ただし書)。
- ひっかけ5条1項は文書又は口頭による請求を認める。年金事務所や地方厚生局等を経由してすることもでき、その場合は経由機関に提出した時に請求があったものとみなす(同条2項・3項)。
- ひっかけ10条1項本文は執行不停止を原則とする。停止は、償うことの困難な損害を避けるため緊急の必要があると審査官が認めるときに職権で行う例外である(同項ただし書)。
- ひっかけ23条1項の任期は3年である。審査会は委員長及び委員5人で組織され(21条)、委員長・委員は両議院の同意を得て厚生労働大臣が任命する(22条)。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1社会保険審査官は各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月を経過したときはすることができない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3被保険者の資格・標準報酬に関する処分への審査請求は、原処分があった日の翌日から2年を経過したときはすることができない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 4審査請求は、文書又は口頭ですることができる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 5審査請求は原処分の執行を停止しないが、審査官は緊急の必要があると認めるときは職権で執行を停止できる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 6社会保険審査会の委員長及び委員の任期は3年で、補欠の者の任期は前任者の残任期間である。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 7社会保険審査会は、原則として委員長及び委員のうちから審査会が指名する3人の合議体で事件を取り扱う。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 8再審査請求は、審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2月を経過したときはすることができない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 内容の基準日
- 2026-11-06
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
社会保険審査官及び社会保険審査会法の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
社会保険に関する一般常識
社会保険審査官及び社会保険審査会法|審査官
社会保険審査官は、各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。
社会保険審査官及び社会保険審査会法の○×一問一答8問|問題と解説
この論点で収録している8問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
社会保険審査官及び社会保険審査会法|審査官社会保険審査官は、各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。1条1項と2条が定める。両議院の同意を得て任命される社会保険審査会の委員長・委員と、任命の仕方が異なる。 要点:社会保険審査官は各地方厚生局に置かれ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命ずる。
問2
社会保険審査官及び社会保険審査会法|審査請求期間社会保険審査官に対する審査請求は、原則として、処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内にしなければならない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。4条1項本文の期間は3月である。正当な事由により期間内にできなかったことを疎明したときは、期間経過後でもすることができる(同項ただし書)。 要点:審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月を経過したときはすることができない。
問3
社会保険審査官及び社会保険審査会法|資格等の処分被保険者の資格又は標準報酬に関する処分に対する審査請求は、原処分があった日の翌日から起算して2年を経過したときは、することができない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。4条2項は、知った日からの3月とは別に、原処分の日から2年という外側の期限を置く。資格や標準報酬は年金額などに長く影響するため、早期に確定させる趣旨である。 要点:被保険者の資格・標準報酬に関する処分への審査請求は、原処分があった日の翌日から2年を経過したときはすることができない。
問4
社会保険審査官及び社会保険審査会法|請求の方式社会保険審査官に対する審査請求は、文書でしなければならず、口頭ですることはできない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。5条1項は文書又は口頭による請求を認める。年金事務所や地方厚生局等を経由してすることもでき、その場合は経由機関に提出した時に請求があったものとみなす(同条2項・3項)。 要点:審査請求は、文書又は口頭ですることができる。
問5
社会保険審査官及び社会保険審査会法|執行不停止社会保険審査官に審査請求がされたときは、原処分の執行は当然に停止される。
答え:×(誤り)
解説
誤り。10条1項本文は執行不停止を原則とする。停止は、償うことの困難な損害を避けるため緊急の必要があると審査官が認めるときに職権で行う例外である(同項ただし書)。 要点:審査請求は原処分の執行を停止しないが、審査官は緊急の必要があると認めるときは職権で執行を停止できる。
問6
社会保険審査官及び社会保険審査会法|審査会の任期社会保険審査会の委員長及び委員の任期は2年とし、補欠の委員長又は委員の任期は前任者の残任期間とする。
答え:×(誤り)
解説
誤り。23条1項の任期は3年である。審査会は委員長及び委員5人で組織され(21条)、委員長・委員は両議院の同意を得て厚生労働大臣が任命する(22条)。 要点:社会保険審査会の委員長及び委員の任期は3年で、補欠の者の任期は前任者の残任期間である。
問7
社会保険審査官及び社会保険審査会法|合議体社会保険審査会は、原則として、委員長及び委員のうちから審査会が指名する者3人をもって構成する合議体で、再審査請求の事件を取り扱う。
答え:○(正しい)
解説
正しい。27条1項が3人の合議体を原則とし、審査会が定める場合は全員で構成する合議体で取り扱う(同条2項)。独任制の社会保険審査官との違いを押さえる。 要点:社会保険審査会は、原則として委員長及び委員のうちから審査会が指名する3人の合議体で事件を取り扱う。
問8
社会保険審査官及び社会保険審査会法|再審査請求期間社会保険審査会に対する再審査請求は、社会保険審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2月を経過したときは、することができない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。32条1項が2月と定める。審査請求の3月(4条1項)と起算日・期間がどちらも異なるので、組み合わせで覚える。 要点:再審査請求は、審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2月を経過したときはすることができない。
社会保険審査官及び社会保険審査会法の問題を続けて解く
この論点に対応する8問を絞り込んで出題します。