社会保険に関する一般常識
社労士の確定拠出年金法|原則・例外と判断の手順【2027年度試験対応】
拠出額を決めておき、加入者が自ら運用の指図をする年金です。企業型と個人型の実施主体、運営管理業務を委託するかどうか、運用方法の提示数、給付の種類を区別すると解けます。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 8問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
2027年度試験対応。法令基準日:2026-11-06。
まず押さえるポイント
拠出額を決めておき、加入者が自ら運用の指図をする年金です。企業型と個人型の実施主体、運営管理業務を委託するかどうか、運用方法の提示数、給付の種類を区別すると解けます。
法令基準日:2026-11-06 / 解説更新日:2026-11-06
実施主体
企業型年金は厚生年金適用事業所の事業主が、個人型年金は国民年金基金連合会が実施する。
2条2項・3項が企業型と個人型の実施主体を分けて定める。個人型の実施者は厚生労働大臣が全国で一つに限り指定した連合会である(同条5項)。
根拠:確定拠出年金法
企業型の規約
企業型年金の規約は、過半数労働組合等の同意を得て作成し、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
3条1項が同意と承認を求める。個人型年金の規約も連合会が作成して厚生労働大臣の承認を受ける(55条)。
根拠:確定拠出年金法
運営管理業務の委託
企業型年金の事業主は運営管理業務を確定拠出年金運営管理機関に委託することが「できる」が、連合会は委託しなければならない。
7条1項は事業主の委託を任意とし、事業主が自ら行うこともできる。60条1項で委託が義務になるのは個人型年金を実施する連合会である。
根拠:確定拠出年金法
企業型の加入者
企業型年金の老齢給付金の受給権を有する者又は有していた者は、企業型年金加入者としない。
9条2項2号が受給権者等を加入者から除く。規約で一定の資格を定めた場合の資格を有しない者も除かれる(同項1号)。
根拠:確定拠出年金法
加入者掛金
企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者が決定し又は変更する。
19条4項が定める。事業主掛金の額は規約で定め(同条2項)、いずれも年1回以上定期的に拠出する。
根拠:確定拠出年金法
運用方法の提示
運用関連運営管理機関等は、対象運用方法を3以上35以下で選定し、加入者等に提示しなければならない。
23条1項の下限は3以上である。上限は政令で定める数以下とされ、施行令15条の2でその数は35とされている。加入者等は提示された運用方法の中から1又は2以上を選んで運用の指図を行う(25条)。
給付の種類
企業型年金の給付は、老齢給付金・障害給付金・死亡一時金の3種類である。
28条は障害給付金を含む3種類を定める。脱退一時金は当分の間の措置として附則で定められている。確定給付企業年金で障害給付金が任意であることと区別する。
根拠:確定拠出年金法
老齢給付金の受給開始
60歳以上61歳未満の者が老齢給付金を請求するには、通算加入者等期間が10年以上必要である。
33条1項は年齢が上がるほど必要な期間が短くなり、65歳以上なら1月で足りる。60歳以上75歳未満で通算加入者等期間がなくても、加入者となった日等から5年経過後に請求できる(同項ただし書)。
根拠:確定拠出年金法
要点の一覧
| 確認すること | ルール |
|---|---|
| 実施主体 | 企業型年金は厚生年金適用事業所の事業主が、個人型年金は国民年金基金連合会が実施する。 |
| 企業型の規約 | 企業型年金の規約は、過半数労働組合等の同意を得て作成し、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。 |
| 運営管理業務の委託 | 企業型年金の事業主は運営管理業務を確定拠出年金運営管理機関に委託することが「できる」が、連合会は委託しなければならない。 |
| 企業型の加入者 | 企業型年金の老齢給付金の受給権を有する者又は有していた者は、企業型年金加入者としない。 |
| 加入者掛金 | 企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者が決定し又は変更する。 |
| 運用方法の提示 | 運用関連運営管理機関等は、対象運用方法を3以上35以下で選定し、加入者等に提示しなければならない。 |
| 給付の種類 | 企業型年金の給付は、老齢給付金・障害給付金・死亡一時金の3種類である。 |
| 老齢給付金の受給開始 | 60歳以上61歳未満の者が老齢給付金を請求するには、通算加入者等期間が10年以上必要である。 |
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
問1 個人型年金は、厚生年金適用事業所の事業主が単独で又は共同して実施する年金制度である。
根拠:資料1
問2 企業型年金を実施しようとする事業主は、過半数労働組合等の同意を得て規約を作成し、その規約について厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
根拠:資料1
問3 企業型年金を実施する事業主は、運営管理業務の全部を確定拠出年金運営管理機関に委託しなければならない。
根拠:資料1
問4 企業型年金の老齢給付金の受給権を有する者は、実施事業所に使用される第1号等厚生年金被保険者であっても企業型年金加入者とならない。
根拠:資料1
問5 企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者が決定し、又は変更する。
根拠:資料1
問6 企業型運用関連運営管理機関等は、対象運用方法を2以上で選定し、企業型年金加入者等に提示しなければならない。
問7 企業型年金の給付は、老齢給付金及び死亡一時金の2種類に限られる。
根拠:資料1
問8 60歳以上61歳未満の者が企業型年金の老齢給付金の支給を請求するには、10年以上の通算加入者等期間を有していなければならない。
根拠:資料1
この解説の一次資料
- 確定拠出年金法確認日:2026-11-06
- 確定拠出年金法施行令確認日:2026-11-06

拠出額を決めておき、加入者が自ら運用の指図をする年金です。企業型と個人型の実施主体、運営管理業務を委託するかどうか、運用方法の提示数、給付の種類を区別すると解けます。
確定拠出年金法|実施主体
企業型年金は厚生年金適用事業所の事業主が、個人型年金は国民年金基金連合会が実施する。 2条2項・3項が企業型と個人型の実施主体を分けて定める。個人型の実施者は厚生労働大臣が全国で一つに限り指定した連合会である(同条5項)。
覚え方企業型年金は厚生年金適用事業所の事業主が、個人型年金は国民年金基金連合会が実施する。
比較して覚える
確定給付企業年金と確定拠出年金(企業型・個人型)
3つの企業年金・私的年金を、実施する者・始める手続・掛金を出す者・給付の種類で並べます。必ず行う給付と規約で行える給付の違いや、運用の指図を誰がするかを入れ替えた肢が、この表で解けます。
01確定拠出年金法の重要暗記項目
確定拠出年金法|実施主体
企業型年金は厚生年金適用事業所の事業主が、個人型年金は国民年金基金連合会が実施する。 2条2項・3項が企業型と個人型の実施主体を分けて定める。個人型の実施者は厚生労働大臣が全国で一つに限り指定した連合会である(同条5項)。
覚え方企業型年金は厚生年金適用事業所の事業主が、個人型年金は国民年金基金連合会が実施する。
ひっかけ注意2条2項・3項が企業型と個人型の実施主体を分けて定める。個人型の実施者は厚生労働大臣が全国で一つに限り指定した連合会である(同条5項)。
確定拠出年金法|企業型の規約
企業型年金の規約は、過半数労働組合等の同意を得て作成し、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。 3条1項が同意と承認を求める。個人型年金の規約も連合会が作成して厚生労働大臣の承認を受ける(55条)。
覚え方企業型年金の規約は、過半数労働組合等の同意を得て作成し、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
確定拠出年金法|運営管理業務の委託
企業型年金の事業主は運営管理業務を確定拠出年金運営管理機関に委託することが「できる」が、連合会は委託しなければならない。 7条1項は事業主の委託を任意とし、事業主が自ら行うこともできる。60条1項で委託が義務になるのは個人型年金を実施する連合会である。
覚え方企業型年金の事業主は運営管理業務を確定拠出年金運営管理機関に委託することが「できる」が、連合会は委託しなければならない。
ひっかけ注意7条1項は事業主の委託を任意とし、事業主が自ら行うこともできる。60条1項で委託が義務になるのは個人型年金を実施する連合会である。
確定拠出年金法|企業型の加入者
企業型年金の老齢給付金の受給権を有する者又は有していた者は、企業型年金加入者としない。 9条2項2号が受給権者等を加入者から除く。規約で一定の資格を定めた場合の資格を有しない者も除かれる(同項1号)。
覚え方企業型年金の老齢給付金の受給権を有する者又は有していた者は、企業型年金加入者としない。
確定拠出年金法|加入者掛金
企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者が決定し又は変更する。 19条4項が定める。事業主掛金の額は規約で定め(同条2項)、いずれも年1回以上定期的に拠出する。
覚え方企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者が決定し又は変更する。
確定拠出年金法|運用方法の提示
運用関連運営管理機関等は、対象運用方法を3以上35以下で選定し、加入者等に提示しなければならない。 23条1項の下限は3以上である。上限は政令で定める数以下とされ、施行令15条の2でその数は35とされている。加入者等は提示された運用方法の中から1又は2以上を選んで運用の指図を行う(25条)。
覚え方運用関連運営管理機関等は、対象運用方法を3以上35以下で選定し、加入者等に提示しなければならない。
ひっかけ注意23条1項の下限は3以上である。上限は政令で定める数以下とされ、施行令15条の2でその数は35とされている。加入者等は提示された運用方法の中から1又は2以上を選んで運用の指図を行う(25条)。
確定拠出年金法|給付の種類
企業型年金の給付は、老齢給付金・障害給付金・死亡一時金の3種類である。 28条は障害給付金を含む3種類を定める。脱退一時金は当分の間の措置として附則で定められている。確定給付企業年金で障害給付金が任意であることと区別する。
覚え方企業型年金の給付は、老齢給付金・障害給付金・死亡一時金の3種類である。
ひっかけ注意28条は障害給付金を含む3種類を定める。脱退一時金は当分の間の措置として附則で定められている。確定給付企業年金で障害給付金が任意であることと区別する。
確定拠出年金法|老齢給付金の受給開始
60歳以上61歳未満の者が老齢給付金を請求するには、通算加入者等期間が10年以上必要である。 33条1項は年齢が上がるほど必要な期間が短くなり、65歳以上なら1月で足りる。60歳以上75歳未満で通算加入者等期間がなくても、加入者となった日等から5年経過後に請求できる(同項ただし書)。
覚え方60歳以上61歳未満の者が老齢給付金を請求するには、通算加入者等期間が10年以上必要である。
覚える数字と、狙われる引っかけ
- ひっかけ2条2項・3項が企業型と個人型の実施主体を分けて定める。個人型の実施者は厚生労働大臣が全国で一つに限り指定した連合会である(同条5項)。
- ひっかけ7条1項は事業主の委託を任意とし、事業主が自ら行うこともできる。60条1項で委託が義務になるのは個人型年金を実施する連合会である。
- ひっかけ23条1項の下限は3以上である。上限は政令で定める数以下とされ、施行令15条の2でその数は35とされている。加入者等は提示された運用方法の中から1又は2以上を選んで運用の指図を行う(25条)。
- ひっかけ28条は障害給付金を含む3種類を定める。脱退一時金は当分の間の措置として附則で定められている。確定給付企業年金で障害給付金が任意であることと区別する。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1企業型年金は厚生年金適用事業所の事業主が、個人型年金は国民年金基金連合会が実施する。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2企業型年金の規約は、過半数労働組合等の同意を得て作成し、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3企業型年金の事業主は運営管理業務を確定拠出年金運営管理機関に委託することが「できる」が、連合会は委託しなければならない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 4企業型年金の老齢給付金の受給権を有する者又は有していた者は、企業型年金加入者としない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 5企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者が決定し又は変更する。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 6運用関連運営管理機関等は、対象運用方法を3以上35以下で選定し、加入者等に提示しなければならない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 7企業型年金の給付は、老齢給付金・障害給付金・死亡一時金の3種類である。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 860歳以上61歳未満の者が老齢給付金を請求するには、通算加入者等期間が10年以上必要である。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 内容の基準日
- 2026-11-06
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
確定拠出年金法の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
社会保険に関する一般常識
確定拠出年金法|実施主体
個人型年金は、厚生年金適用事業所の事業主が単独で又は共同して実施する年金制度である。
確定拠出年金法の○×一問一答8問|問題と解説
この論点で収録している8問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
確定拠出年金法|実施主体個人型年金は、厚生年金適用事業所の事業主が単独で又は共同して実施する年金制度である。
答え:×(誤り)
解説
誤り。2条2項・3項が企業型と個人型の実施主体を分けて定める。個人型の実施者は厚生労働大臣が全国で一つに限り指定した連合会である(同条5項)。 要点:企業型年金は厚生年金適用事業所の事業主が、個人型年金は国民年金基金連合会が実施する。
問2
確定拠出年金法|企業型の規約企業型年金を実施しようとする事業主は、過半数労働組合等の同意を得て規約を作成し、その規約について厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。3条1項が同意と承認を求める。個人型年金の規約も連合会が作成して厚生労働大臣の承認を受ける(55条)。 要点:企業型年金の規約は、過半数労働組合等の同意を得て作成し、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
問3
確定拠出年金法|運営管理業務の委託企業型年金を実施する事業主は、運営管理業務の全部を確定拠出年金運営管理機関に委託しなければならない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。7条1項は事業主の委託を任意とし、事業主が自ら行うこともできる。60条1項で委託が義務になるのは個人型年金を実施する連合会である。 要点:企業型年金の事業主は運営管理業務を確定拠出年金運営管理機関に委託することが「できる」が、連合会は委託しなければならない。
問4
確定拠出年金法|企業型の加入者企業型年金の老齢給付金の受給権を有する者は、実施事業所に使用される第1号等厚生年金被保険者であっても企業型年金加入者とならない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。9条2項2号が受給権者等を加入者から除く。規約で一定の資格を定めた場合の資格を有しない者も除かれる(同項1号)。 要点:企業型年金の老齢給付金の受給権を有する者又は有していた者は、企業型年金加入者としない。
問5
確定拠出年金法|加入者掛金企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者が決定し、又は変更する。
答え:○(正しい)
解説
正しい。19条4項が定める。事業主掛金の額は規約で定め(同条2項)、いずれも年1回以上定期的に拠出する。 要点:企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者が決定し又は変更する。
問6
確定拠出年金法|運用方法の提示企業型運用関連運営管理機関等は、対象運用方法を2以上で選定し、企業型年金加入者等に提示しなければならない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。23条1項の下限は3以上である。上限は政令で定める数以下とされ、施行令15条の2でその数は35とされている。加入者等は提示された運用方法の中から1又は2以上を選んで運用の指図を行う(25条)。 要点:運用関連運営管理機関等は、対象運用方法を3以上35以下で選定し、加入者等に提示しなければならない。
問7
確定拠出年金法|給付の種類企業型年金の給付は、老齢給付金及び死亡一時金の2種類に限られる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。28条は障害給付金を含む3種類を定める。脱退一時金は当分の間の措置として附則で定められている。確定給付企業年金で障害給付金が任意であることと区別する。 要点:企業型年金の給付は、老齢給付金・障害給付金・死亡一時金の3種類である。
問8
確定拠出年金法|老齢給付金の受給開始60歳以上61歳未満の者が企業型年金の老齢給付金の支給を請求するには、10年以上の通算加入者等期間を有していなければならない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。33条1項は年齢が上がるほど必要な期間が短くなり、65歳以上なら1月で足りる。60歳以上75歳未満で通算加入者等期間がなくても、加入者となった日等から5年経過後に請求できる(同項ただし書)。 要点:60歳以上61歳未満の者が老齢給付金を請求するには、通算加入者等期間が10年以上必要である。
確定拠出年金法の問題を続けて解く
この論点に対応する8問を絞り込んで出題します。