労災保険法
社労士の業務災害・複数業務要因災害の認定|原則・例外と判断の手順【2027年度試験対応】
業務災害は、事業主の支配下にあること(業務遂行性)と業務に起因すること(業務起因性)の両方で判断します。複数業務要因災害は、一つの勤務先では認められない負荷を複数の勤務先で合わせて評価する点で区別します。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 8問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
2027年度試験対応。法令基準日:2026-11-06。
まず押さえるポイント
業務災害は、事業主の支配下にあること(業務遂行性)と業務に起因すること(業務起因性)の両方で判断します。複数業務要因災害は、一つの勤務先では認められない負荷を複数の勤務先で合わせて評価する点で区別します。
法令基準日:2026-11-06 / 解説更新日:2026-11-06
業務上の疾病の範囲
業務上の疾病は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされる。
労働基準法75条2項を受けて、施行規則35条が業務上の疾病を別表第一の二に掲げる疾病と定めている。労災保険の業務災害の判断もこの範囲による。
包括的な規定
別表第一の二には「その他業務に起因することの明らかな疾病」が掲げられ、列挙されていない疾病も業務上の疾病となり得る。
別表第一の二の最後の号は、業務に起因することの明らかな疾病を包括的に業務上の疾病としている。具体名の列挙だけで範囲が閉じているわけではない。
休憩中の業務遂行性
行政解釈では、事業場施設内で休憩している間も事業主の支配下にあり、業務遂行性が認められる。
行政解釈では、休憩中も事業主の支配・管理下にあるとして業務遂行性を認める。ただし休憩中の私的な行為による事故は原則として業務起因性がなく、施設の欠陥などによる場合に業務災害となる。
根拠:労働者災害補償保険法
出張中の業務遂行性
行政解釈では、出張中は積極的な私的行為をしている場合を除き、移動や宿泊を含めて全般的に業務遂行性がある。
出張は事業主の命令による業務として、全行程について事業主の支配下にあると扱われる。ただし出張中でも積極的な私的行為による事故は業務災害とならない。
根拠:労働者災害補償保険法
複数事業労働者に類する者
負傷等の原因となる事由が生じた時点で事業主が異なる二以上の事業に同時に使用されていた者は、複数事業労働者に類する者として扱われる。
7条1項2号の「これに類する者」について、施行規則5条は原因となる事由が生じた時点で同時に使用されていた労働者と定める。発症時点で既に退職していても、原因の時点で兼業していればよい。
対象となる疾病
複数業務要因災害の対象となる疾病は、脳・心臓疾患、精神障害その他二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病である。
施行規則18条の3の6は、労働基準法施行規則別表第一の二第8号・第9号の疾病のほか、二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病も対象とする。二つの例示だけに閉じていない。
業務災害との関係
一つの事業の業務上の負荷だけで業務と傷病等との因果関係が認められるときは、複数業務要因災害ではなく業務災害として扱う。
7条1項2号は複数業務要因災害から前号の業務災害を除いている。複数の勤務先の負荷を合わせて評価するのは、一つの勤務先だけでは認められない場合である。
根拠:労働者災害補償保険法
給付の名称
複数業務要因災害に関する保険給付は、使用者に災害補償責任がないため、複数事業労働者療養給付など「補償」の付かない名称で行われる。
20条の2は複数事業労働者療養給付から複数事業労働者介護給付までの7種類を定める。それぞれの勤務先の負荷だけでは業務上と認められず、各事業主に災害補償責任がないため「補償」の語を用いない。
根拠:労働者災害補償保険法
要点の一覧
| 確認すること | ルール |
|---|---|
| 業務上の疾病の範囲 | 業務上の疾病は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされる。 |
| 包括的な規定 | 別表第一の二には「その他業務に起因することの明らかな疾病」が掲げられ、列挙されていない疾病も業務上の疾病となり得る。 |
| 休憩中の業務遂行性 | 行政解釈では、事業場施設内で休憩している間も事業主の支配下にあり、業務遂行性が認められる。 |
| 出張中の業務遂行性 | 行政解釈では、出張中は積極的な私的行為をしている場合を除き、移動や宿泊を含めて全般的に業務遂行性がある。 |
| 複数事業労働者に類する者 | 負傷等の原因となる事由が生じた時点で事業主が異なる二以上の事業に同時に使用されていた者は、複数事業労働者に類する者として扱われる。 |
| 対象となる疾病 | 複数業務要因災害の対象となる疾病は、脳・心臓疾患、精神障害その他二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病である。 |
| 業務災害との関係 | 一つの事業の業務上の負荷だけで業務と傷病等との因果関係が認められるときは、複数業務要因災害ではなく業務災害として扱う。 |
| 給付の名称 | 複数業務要因災害に関する保険給付は、使用者に災害補償責任がないため、複数事業労働者療養給付など「補償」の付かない名称で行われる。 |
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
問1 業務上の疾病の範囲は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされている。
問2 労働基準法施行規則別表第一の二に具体的な疾病名が掲げられていない疾病は、業務との間に相当因果関係があっても業務上の疾病とされることはない。
問3 行政解釈では、事業場施設内で休憩している間は使用者の支配下にあるとはいえないため、業務遂行性が認められない。
根拠:資料1
問4 行政解釈では、出張中は、用務先での作業中に限らず、出張先への移動や宿泊を含めて全般的に業務遂行性があるとされる。
根拠:資料1
問5 負傷等の原因となる事由が生じた時点で事業主が異なる二以上の事業に同時に使用されていた者は、その後に一方の事業を退職していても、複数事業労働者に類する者として扱われる。
問6 複数業務要因災害の対象となる疾病は、脳・心臓疾患と精神障害に限られ、それ以外の疾病が対象となることはない。
問7 複数事業労働者の疾病について、一つの勤務先の業務上の負荷だけで業務との相当因果関係が認められる場合は、複数業務要因災害ではなく業務災害として扱われる。
根拠:資料1
問8 複数業務要因災害に関する保険給付は、各事業主に労働基準法上の災害補償責任があることを前提として、療養補償給付などの名称で支給される。
根拠:資料1
この解説の一次資料
- 労働基準法確認日:2026-11-06
- 労働基準法施行規則確認日:2026-11-06
- 労働者災害補償保険法確認日:2026-11-06
- 労働者災害補償保険法施行規則確認日:2026-11-06

業務災害は、事業主の支配下にあること(業務遂行性)と業務に起因すること(業務起因性)の両方で判断します。複数業務要因災害は、一つの勤務先では認められない負荷を複数の勤務先で合わせて評価する点で区別します。
業務災害・複数業務要因災害の認定|業務上の疾病の範囲
業務上の疾病は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされる。 労働基準法75条2項を受けて、施行規則35条が業務上の疾病を別表第一の二に掲げる疾病と定めている。労災保険の業務災害の判断もこの範囲による。
覚え方業務上の疾病は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされる。
比較して覚える
業務災害・複数業務要因災害・通勤災害の違い
同じ傷病でも、どの災害に当たるかで給付の名称、待期中の事業主の補償、一部負担金、打切補償のみなし、事業主からの費用徴収が変わります。三つを並べると、「使用者に災害補償責任があるか」で多くの違いが説明できることが分かります。
01業務災害・複数業務要因災害の認定の重要暗記項目
業務災害・複数業務要因災害の認定|業務上の疾病の範囲
業務上の疾病は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされる。 労働基準法75条2項を受けて、施行規則35条が業務上の疾病を別表第一の二に掲げる疾病と定めている。労災保険の業務災害の判断もこの範囲による。
覚え方業務上の疾病は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされる。
業務災害・複数業務要因災害の認定|包括的な規定
別表第一の二には「その他業務に起因することの明らかな疾病」が掲げられ、列挙されていない疾病も業務上の疾病となり得る。 別表第一の二の最後の号は、業務に起因することの明らかな疾病を包括的に業務上の疾病としている。具体名の列挙だけで範囲が閉じているわけではない。
覚え方別表第一の二には「その他業務に起因することの明らかな疾病」が掲げられ、列挙されていない疾病も業務上の疾病となり得る。
ひっかけ注意別表第一の二の最後の号は、業務に起因することの明らかな疾病を包括的に業務上の疾病としている。具体名の列挙だけで範囲が閉じているわけではない。
業務災害・複数業務要因災害の認定|休憩中の業務遂行性
行政解釈では、事業場施設内で休憩している間も事業主の支配下にあり、業務遂行性が認められる。 行政解釈では、休憩中も事業主の支配・管理下にあるとして業務遂行性を認める。ただし休憩中の私的な行為による事故は原則として業務起因性がなく、施設の欠陥などによる場合に業務災害となる。
覚え方行政解釈では、事業場施設内で休憩している間も事業主の支配下にあり、業務遂行性が認められる。
ひっかけ注意行政解釈では、休憩中も事業主の支配・管理下にあるとして業務遂行性を認める。ただし休憩中の私的な行為による事故は原則として業務起因性がなく、施設の欠陥などによる場合に業務災害となる。
業務災害・複数業務要因災害の認定|出張中の業務遂行性
行政解釈では、出張中は積極的な私的行為をしている場合を除き、移動や宿泊を含めて全般的に業務遂行性がある。 出張は事業主の命令による業務として、全行程について事業主の支配下にあると扱われる。ただし出張中でも積極的な私的行為による事故は業務災害とならない。
覚え方行政解釈では、出張中は積極的な私的行為をしている場合を除き、移動や宿泊を含めて全般的に業務遂行性がある。
業務災害・複数業務要因災害の認定|複数事業労働者に類する者
負傷等の原因となる事由が生じた時点で事業主が異なる二以上の事業に同時に使用されていた者は、複数事業労働者に類する者として扱われる。 7条1項2号の「これに類する者」について、施行規則5条は原因となる事由が生じた時点で同時に使用されていた労働者と定める。発症時点で既に退職していても、原因の時点で兼業していればよい。
覚え方負傷等の原因となる事由が生じた時点で事業主が異なる二以上の事業に同時に使用されていた者は、複数事業労働者に類する者として扱われる。
業務災害・複数業務要因災害の認定|対象となる疾病
複数業務要因災害の対象となる疾病は、脳・心臓疾患、精神障害その他二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病である。 施行規則18条の3の6は、労働基準法施行規則別表第一の二第8号・第9号の疾病のほか、二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病も対象とする。二つの例示だけに閉じていない。
覚え方複数業務要因災害の対象となる疾病は、脳・心臓疾患、精神障害その他二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病である。
ひっかけ注意施行規則18条の3の6は、労働基準法施行規則別表第一の二第8号・第9号の疾病のほか、二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病も対象とする。二つの例示だけに閉じていない。
業務災害・複数業務要因災害の認定|業務災害との関係
一つの事業の業務上の負荷だけで業務と傷病等との因果関係が認められるときは、複数業務要因災害ではなく業務災害として扱う。 7条1項2号は複数業務要因災害から前号の業務災害を除いている。複数の勤務先の負荷を合わせて評価するのは、一つの勤務先だけでは認められない場合である。
覚え方一つの事業の業務上の負荷だけで業務と傷病等との因果関係が認められるときは、複数業務要因災害ではなく業務災害として扱う。
業務災害・複数業務要因災害の認定|給付の名称
複数業務要因災害に関する保険給付は、使用者に災害補償責任がないため、複数事業労働者療養給付など「補償」の付かない名称で行われる。 20条の2は複数事業労働者療養給付から複数事業労働者介護給付までの7種類を定める。それぞれの勤務先の負荷だけでは業務上と認められず、各事業主に災害補償責任がないため「補償」の語を用いない。
覚え方複数業務要因災害に関する保険給付は、使用者に災害補償責任がないため、複数事業労働者療養給付など「補償」の付かない名称で行われる。
ひっかけ注意20条の2は複数事業労働者療養給付から複数事業労働者介護給付までの7種類を定める。それぞれの勤務先の負荷だけでは業務上と認められず、各事業主に災害補償責任がないため「補償」の語を用いない。
覚える数字と、狙われる引っかけ
- ひっかけ別表第一の二の最後の号は、業務に起因することの明らかな疾病を包括的に業務上の疾病としている。具体名の列挙だけで範囲が閉じているわけではない。
- ひっかけ行政解釈では、休憩中も事業主の支配・管理下にあるとして業務遂行性を認める。ただし休憩中の私的な行為による事故は原則として業務起因性がなく、施設の欠陥などによる場合に業務災害となる。
- ひっかけ施行規則18条の3の6は、労働基準法施行規則別表第一の二第8号・第9号の疾病のほか、二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病も対象とする。二つの例示だけに閉じていない。
- ひっかけ20条の2は複数事業労働者療養給付から複数事業労働者介護給付までの7種類を定める。それぞれの勤務先の負荷だけでは業務上と認められず、各事業主に災害補償責任がないため「補償」の語を用いない。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1業務上の疾病は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2別表第一の二には「その他業務に起因することの明らかな疾病」が掲げられ、列挙されていない疾病も業務上の疾病となり得る。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3行政解釈では、事業場施設内で休憩している間も事業主の支配下にあり、業務遂行性が認められる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 4行政解釈では、出張中は積極的な私的行為をしている場合を除き、移動や宿泊を含めて全般的に業務遂行性がある。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 5負傷等の原因となる事由が生じた時点で事業主が異なる二以上の事業に同時に使用されていた者は、複数事業労働者に類する者として扱われる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 6複数業務要因災害の対象となる疾病は、脳・心臓疾患、精神障害その他二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病である。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 7一つの事業の業務上の負荷だけで業務と傷病等との因果関係が認められるときは、複数業務要因災害ではなく業務災害として扱う。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 8複数業務要因災害に関する保険給付は、使用者に災害補償責任がないため、複数事業労働者療養給付など「補償」の付かない名称で行われる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 内容の基準日
- 2026-11-06
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
業務災害・複数業務要因災害の認定の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
労災保険法
業務災害・複数業務要因災害の認定|業務上の疾病の範囲
業務上の疾病の範囲は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされている。
業務災害・複数業務要因災害の認定の○×一問一答8問|問題と解説
この論点で収録している8問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
業務災害・複数業務要因災害の認定|業務上の疾病の範囲業務上の疾病の範囲は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされている。
答え:○(正しい)
解説
正しい。労働基準法75条2項を受けて、施行規則35条が業務上の疾病を別表第一の二に掲げる疾病と定めている。労災保険の業務災害の判断もこの範囲による。 要点:業務上の疾病は、労働基準法施行規則別表第一の二に掲げる疾病とされる。
問2
業務災害・複数業務要因災害の認定|包括的な規定労働基準法施行規則別表第一の二に具体的な疾病名が掲げられていない疾病は、業務との間に相当因果関係があっても業務上の疾病とされることはない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。別表第一の二の最後の号は、業務に起因することの明らかな疾病を包括的に業務上の疾病としている。具体名の列挙だけで範囲が閉じているわけではない。 要点:別表第一の二には「その他業務に起因することの明らかな疾病」が掲げられ、列挙されていない疾病も業務上の疾病となり得る。
問3
業務災害・複数業務要因災害の認定|休憩中の業務遂行性行政解釈では、事業場施設内で休憩している間は使用者の支配下にあるとはいえないため、業務遂行性が認められない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。行政解釈では、休憩中も事業主の支配・管理下にあるとして業務遂行性を認める。ただし休憩中の私的な行為による事故は原則として業務起因性がなく、施設の欠陥などによる場合に業務災害となる。 要点:行政解釈では、事業場施設内で休憩している間も事業主の支配下にあり、業務遂行性が認められる。
問4
業務災害・複数業務要因災害の認定|出張中の業務遂行性行政解釈では、出張中は、用務先での作業中に限らず、出張先への移動や宿泊を含めて全般的に業務遂行性があるとされる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。出張は事業主の命令による業務として、全行程について事業主の支配下にあると扱われる。ただし出張中でも積極的な私的行為による事故は業務災害とならない。 要点:行政解釈では、出張中は積極的な私的行為をしている場合を除き、移動や宿泊を含めて全般的に業務遂行性がある。
問5
業務災害・複数業務要因災害の認定|複数事業労働者に類する者負傷等の原因となる事由が生じた時点で事業主が異なる二以上の事業に同時に使用されていた者は、その後に一方の事業を退職していても、複数事業労働者に類する者として扱われる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。7条1項2号の「これに類する者」について、施行規則5条は原因となる事由が生じた時点で同時に使用されていた労働者と定める。発症時点で既に退職していても、原因の時点で兼業していればよい。 要点:負傷等の原因となる事由が生じた時点で事業主が異なる二以上の事業に同時に使用されていた者は、複数事業労働者に類する者として扱われる。
問6
業務災害・複数業務要因災害の認定|対象となる疾病複数業務要因災害の対象となる疾病は、脳・心臓疾患と精神障害に限られ、それ以外の疾病が対象となることはない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。施行規則18条の3の6は、労働基準法施行規則別表第一の二第8号・第9号の疾病のほか、二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病も対象とする。二つの例示だけに閉じていない。 要点:複数業務要因災害の対象となる疾病は、脳・心臓疾患、精神障害その他二以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病である。
問7
業務災害・複数業務要因災害の認定|業務災害との関係複数事業労働者の疾病について、一つの勤務先の業務上の負荷だけで業務との相当因果関係が認められる場合は、複数業務要因災害ではなく業務災害として扱われる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。7条1項2号は複数業務要因災害から前号の業務災害を除いている。複数の勤務先の負荷を合わせて評価するのは、一つの勤務先だけでは認められない場合である。 要点:一つの事業の業務上の負荷だけで業務と傷病等との因果関係が認められるときは、複数業務要因災害ではなく業務災害として扱う。
問8
業務災害・複数業務要因災害の認定|給付の名称複数業務要因災害に関する保険給付は、各事業主に労働基準法上の災害補償責任があることを前提として、療養補償給付などの名称で支給される。
答え:×(誤り)
解説
誤り。20条の2は複数事業労働者療養給付から複数事業労働者介護給付までの7種類を定める。それぞれの勤務先の負荷だけでは業務上と認められず、各事業主に災害補償責任がないため「補償」の語を用いない。 要点:複数業務要因災害に関する保険給付は、使用者に災害補償責任がないため、複数事業労働者療養給付など「補償」の付かない名称で行われる。
業務災害・複数業務要因災害の認定の問題を続けて解く
この論点に対応する8問を絞り込んで出題します。