2027年度(第59回)試験対応2026年11月6日施行法令基準情報の正確さへの取り組み

労災保険法

社労士の適用事業・適用除外・特別加入|原則・例外と判断の手順【2027年度試験対応】

労働者を一人でも使えば原則として適用事業になり、国の直営事業と官公署の非現業部門は適用が除外されます。特別加入は中小事業主等・一人親方等・海外派遣者の三つに分け、規模や通勤災害の扱いの違いで区別します。

要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 9問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

2027年度試験対応。法令基準日:2026-11-06。

まず押さえるポイント

労働者を一人でも使えば原則として適用事業になり、国の直営事業と官公署の非現業部門は適用が除外されます。特別加入は中小事業主等・一人親方等・海外派遣者の三つに分け、規模や通勤災害の扱いの違いで区別します。

法令基準日:2026-11-06 / 解説更新日:2026-11-06

適用事業の範囲

労働者を使用する事業は、使用する人数を問わず、原則として適用事業となる。

3条1項は労働者を使用する事業を適用事業とし、人数の要件を置いていない。任意適用とされているのは農林水産業の小規模な個人経営の一部に限られ、小売店は含まれない。

根拠:労働者災害補償保険法

官公署の事業

官公署の事業のうち労働基準法別表第一に掲げる事業(現業部門)には、労災保険法が適用される。

3条2項が適用を除外するのは国の直営事業と、労働基準法別表第一に掲げる事業を除いた官公署の事業である。地方公共団体の現業部門は、この除外から外れて適用の余地がある。

根拠:労働者災害補償保険法

中小事業主の規模

卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主が中小事業主等として特別加入できるのは、常時100人以下の労働者を使用する場合である。

規模は、金融業・保険業・不動産業・小売業が50人以下、卸売業・サービス業が100人以下、それ以外が300人以下である。300人は業種の区分がない一般の上限と混同しやすい。

根拠:労働者災害補償保険法労働者災害補償保険法施行規則

労働保険事務組合への委託

中小事業主等の特別加入は、事業主が労働保険事務の処理を労働保険事務組合に委託していることを要件とする。

33条1号は、労働保険事務組合に事務処理を委託する事業主を中小事業主等の特別加入の対象とする。一人親方等や海外派遣者の特別加入には、この委託の要件はない。

根拠:労働者災害補償保険法

包括加入

中小事業主等の特別加入は、事業主とその事業に従事する者を包括して申請し、政府の承認を受けて行う。

34条1項は、事業主と事業に従事する者を包括して保険給付を受けられる者とする申請を求めており、加入させる者を個別に選ぶことはできない。なお行政解釈では、病気療養中などで就業の実態がない事業主は、自らを除いて従事する者だけを包括して加入させることができる。

根拠:労働者災害補償保険法

一人親方と通勤災害

自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業などを行う一人親方等には、通勤災害に関する保険給付は行われない。

35条1項と施行規則46条の22の2により、自動車等による運送の事業、漁船による水産動植物の採捕の事業、特定の農作業、家内労働の作業に従事する者は、業務災害と複数業務要因災害に限って保護される。住居と就業の場所の区別がつきにくいためである。

根拠:労働者災害補償保険法労働者災害補償保険法施行規則

海外派遣者

海外派遣者として特別加入できるのは、国内で事業の期間が予定されない事業(継続事業)を行う事業主等から派遣される者である。

33条6号・7号は、派遣元の事業から事業の期間が予定される事業(有期事業)を除いている。国内の継続事業から派遣されることが要件である。

根拠:労働者災害補償保険法

特別加入者の給付基礎日額

中小事業主等の給付基礎日額は、3,500円から25,000円までの額の中から定められ、平均賃金相当額によらない。

34条1項3号は、事業に使用される労働者の賃金の額その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める額とする。施行規則46条の20が3,500円から25,000円までの16段階を定めている。

根拠:労働者災害補償保険法労働者災害補償保険法施行規則

特別加入者と特別支給金

特別加入者には休業・障害・遺族・傷病の特別支給金は支給されるが、特別給与を算定の基礎とする特別年金・特別一時金は支給されない。

特別支給金支給規則16条から18条は、特別加入者を労働者とみなして休業・障害・遺族・傷病の各特別支給金を支給する。一方、19条は算定基礎年額と特別年金・特別一時金を定める6条から13条を中小事業主等・一人親方等・海外派遣者に適用しないとしている。

根拠:労働者災害補償保険法労働者災害補償保険特別支給金支給規則

要点の一覧

適用事業・適用除外・特別加入
確認することルール
適用事業の範囲労働者を使用する事業は、使用する人数を問わず、原則として適用事業となる。
官公署の事業官公署の事業のうち労働基準法別表第一に掲げる事業(現業部門)には、労災保険法が適用される。
中小事業主の規模卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主が中小事業主等として特別加入できるのは、常時100人以下の労働者を使用する場合である。
労働保険事務組合への委託中小事業主等の特別加入は、事業主が労働保険事務の処理を労働保険事務組合に委託していることを要件とする。
包括加入中小事業主等の特別加入は、事業主とその事業に従事する者を包括して申請し、政府の承認を受けて行う。
一人親方と通勤災害自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業などを行う一人親方等には、通勤災害に関する保険給付は行われない。
海外派遣者海外派遣者として特別加入できるのは、国内で事業の期間が予定されない事業(継続事業)を行う事業主等から派遣される者である。
特別加入者の給付基礎日額中小事業主等の給付基礎日額は、3,500円から25,000円までの額の中から定められ、平均賃金相当額によらない。
特別加入者と特別支給金特別加入者には休業・障害・遺族・傷病の特別支給金は支給されるが、特別給与を算定の基礎とする特別年金・特別一時金は支給されない。

根拠:労働者災害補償保険法労働者災害補償保険法施行規則労働者災害補償保険特別支給金支給規則

オリジナル確認問題で判断する

○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。

  1. 問1 パートタイム労働者を1人だけ使用する個人経営の小売店は、使用する労働者が少ないため労災保険の適用事業とならない。

    根拠:資料1

  2. 問2 官公署の事業であっても、労働基準法別表第一に掲げる事業に該当する部門については、労災保険法の適用は除外されない。

    根拠:資料1

  3. 問3 卸売業を主たる事業とする事業主は、常時300人以下の労働者を使用していれば、中小事業主等として特別加入することができる。

    根拠:資料1資料2

  4. 問4 中小事業主等が特別加入するには、事業主が労働保険事務の処理を労働保険事務組合に委託していることが必要である。

    根拠:資料1

  5. 問5 中小事業主等の特別加入では、事業に従事する者のうち加入を希望する者だけを選んで、その者に限って特別加入させることができる。

    根拠:資料1

  6. 問6 個人タクシー業者として特別加入した者には、業務災害と同様に通勤災害に関する保険給付も行われる。

    根拠:資料1資料2

  7. 問7 国内で行われる有期事業から海外の事業に従事させるために派遣される者は、海外派遣者として特別加入することができる。

    根拠:資料1

  8. 問8 中小事業主等として特別加入した者の給付基礎日額は、平均賃金相当額ではなく、3,500円から25,000円までの範囲で定められた額の中から定められる。

    根拠:資料1資料2

  9. 問9 中小事業主等として特別加入した者が業務災害により障害補償年金を受ける場合には、算定基礎年額をもとにした障害特別年金も支給される。

    根拠:資料1資料2

この解説の一次資料

適用事業・適用除外・特別加入:労働者を使用する事業は、使用する人数を問わず、原則として適用事業となる。 官公署の事業のうち労働基準法別表第一に掲げる事業(現業部門)には、労災保険法が適用される。 卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主が中小事業主等として特別加入できるのは、常時100人以下の労働者を使用する場合である。 中小事業主等の特別加入は、事業主が労働保険事務の処理を労働保険事務組合に委託していることを要件とする。 中小事業主等の特別加入は、事業主とその事業に従事する者を包括して申請し、政府の承認を受けて行う。 自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業などを行う一人親方等には、通勤災害に関する保険給付は行われない。
図で覚える

労働者を一人でも使えば原則として適用事業になり、国の直営事業と官公署の非現業部門は適用が除外されます。特別加入は中小事業主等・一人親方等・海外派遣者の三つに分け、規模や通勤災害の扱いの違いで区別します。

最重要ポイント

適用事業・適用除外・特別加入|適用事業の範囲

労働者を使用する事業は、使用する人数を問わず、原則として適用事業となる。 3条1項は労働者を使用する事業を適用事業とし、人数の要件を置いていない。任意適用とされているのは農林水産業の小規模な個人経営の一部に限られ、小売店は含まれない。

覚え方労働者を使用する事業は、使用する人数を問わず、原則として適用事業となる。

01適用事業・適用除外・特別加入の重要暗記項目

01

適用事業・適用除外・特別加入|適用事業の範囲

労働者を使用する事業は、使用する人数を問わず、原則として適用事業となる。 3条1項は労働者を使用する事業を適用事業とし、人数の要件を置いていない。任意適用とされているのは農林水産業の小規模な個人経営の一部に限られ、小売店は含まれない。

覚え方労働者を使用する事業は、使用する人数を問わず、原則として適用事業となる。

ひっかけ注意3条1項は労働者を使用する事業を適用事業とし、人数の要件を置いていない。任意適用とされているのは農林水産業の小規模な個人経営の一部に限られ、小売店は含まれない。

02

適用事業・適用除外・特別加入|官公署の事業

官公署の事業のうち労働基準法別表第一に掲げる事業(現業部門)には、労災保険法が適用される。 3条2項が適用を除外するのは国の直営事業と、労働基準法別表第一に掲げる事業を除いた官公署の事業である。地方公共団体の現業部門は、この除外から外れて適用の余地がある。

覚え方官公署の事業のうち労働基準法別表第一に掲げる事業(現業部門)には、労災保険法が適用される。

03

適用事業・適用除外・特別加入|中小事業主の規模

卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主が中小事業主等として特別加入できるのは、常時100人以下の労働者を使用する場合である。 規模は、金融業・保険業・不動産業・小売業が50人以下、卸売業・サービス業が100人以下、それ以外が300人以下である。300人は業種の区分がない一般の上限と混同しやすい。

覚え方卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主が中小事業主等として特別加入できるのは、常時100人以下の労働者を使用する場合である。

ひっかけ注意規模は、金融業・保険業・不動産業・小売業が50人以下、卸売業・サービス業が100人以下、それ以外が300人以下である。300人は業種の区分がない一般の上限と混同しやすい。

04

適用事業・適用除外・特別加入|労働保険事務組合への委託

中小事業主等の特別加入は、事業主が労働保険事務の処理を労働保険事務組合に委託していることを要件とする。 33条1号は、労働保険事務組合に事務処理を委託する事業主を中小事業主等の特別加入の対象とする。一人親方等や海外派遣者の特別加入には、この委託の要件はない。

覚え方中小事業主等の特別加入は、事業主が労働保険事務の処理を労働保険事務組合に委託していることを要件とする。

05

適用事業・適用除外・特別加入|包括加入

中小事業主等の特別加入は、事業主とその事業に従事する者を包括して申請し、政府の承認を受けて行う。 34条1項は、事業主と事業に従事する者を包括して保険給付を受けられる者とする申請を求めており、加入させる者を個別に選ぶことはできない。なお行政解釈では、病気療養中などで就業の実態がない事業主は、自らを除いて従事する者だけを包括して加入させることができる。

覚え方中小事業主等の特別加入は、事業主とその事業に従事する者を包括して申請し、政府の承認を受けて行う。

ひっかけ注意34条1項は、事業主と事業に従事する者を包括して保険給付を受けられる者とする申請を求めており、加入させる者を個別に選ぶことはできない。なお行政解釈では、病気療養中などで就業の実態がない事業主は、自らを除いて従事する者だけを包括して加入させることができる。

06

適用事業・適用除外・特別加入|一人親方と通勤災害

自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業などを行う一人親方等には、通勤災害に関する保険給付は行われない。 35条1項と施行規則46条の22の2により、自動車等による運送の事業、漁船による水産動植物の採捕の事業、特定の農作業、家内労働の作業に従事する者は、業務災害と複数業務要因災害に限って保護される。住居と就業の場所の区別がつきにくいためである。

覚え方自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業などを行う一人親方等には、通勤災害に関する保険給付は行われない。

ひっかけ注意35条1項と施行規則46条の22の2により、自動車等による運送の事業、漁船による水産動植物の採捕の事業、特定の農作業、家内労働の作業に従事する者は、業務災害と複数業務要因災害に限って保護される。住居と就業の場所の区別がつきにくいためである。

07

適用事業・適用除外・特別加入|海外派遣者

海外派遣者として特別加入できるのは、国内で事業の期間が予定されない事業(継続事業)を行う事業主等から派遣される者である。 33条6号・7号は、派遣元の事業から事業の期間が予定される事業(有期事業)を除いている。国内の継続事業から派遣されることが要件である。

覚え方海外派遣者として特別加入できるのは、国内で事業の期間が予定されない事業(継続事業)を行う事業主等から派遣される者である。

ひっかけ注意33条6号・7号は、派遣元の事業から事業の期間が予定される事業(有期事業)を除いている。国内の継続事業から派遣されることが要件である。

08

適用事業・適用除外・特別加入|特別加入者の給付基礎日額

中小事業主等の給付基礎日額は、3,500円から25,000円までの額の中から定められ、平均賃金相当額によらない。 34条1項3号は、事業に使用される労働者の賃金の額その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める額とする。施行規則46条の20が3,500円から25,000円までの16段階を定めている。

覚え方中小事業主等の給付基礎日額は、3,500円から25,000円までの額の中から定められ、平均賃金相当額によらない。

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覚える数字と、狙われる引っかけ

  • ひっかけ3条1項は労働者を使用する事業を適用事業とし、人数の要件を置いていない。任意適用とされているのは農林水産業の小規模な個人経営の一部に限られ、小売店は含まれない。
  • ひっかけ規模は、金融業・保険業・不動産業・小売業が50人以下、卸売業・サービス業が100人以下、それ以外が300人以下である。300人は業種の区分がない一般の上限と混同しやすい。
  • ひっかけ34条1項は、事業主と事業に従事する者を包括して保険給付を受けられる者とする申請を求めており、加入させる者を個別に選ぶことはできない。なお行政解釈では、病気療養中などで就業の実態がない事業主は、自らを除いて従事する者だけを包括して加入させることができる。
  • ひっかけ35条1項と施行規則46条の22の2により、自動車等による運送の事業、漁船による水産動植物の採捕の事業、特定の農作業、家内労働の作業に従事する者は、業務災害と複数業務要因災害に限って保護される。住居と就業の場所の区別がつきにくいためである。
  • ひっかけ33条6号・7号は、派遣元の事業から事業の期間が予定される事業(有期事業)を除いている。国内の継続事業から派遣されることが要件である。
  • ひっかけ特別支給金支給規則16条から18条は、特別加入者を労働者とみなして休業・障害・遺族・傷病の各特別支給金を支給する。一方、19条は算定基礎年額と特別年金・特別一時金を定める6条から13条を中小事業主等・一人親方等・海外派遣者に適用しないとしている。

02試験で正誤を分けるチェック順

  1. 1
    労働者を使用する事業は、使用する人数を問わず、原則として適用事業となる。

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  2. 2
    官公署の事業のうち労働基準法別表第一に掲げる事業(現業部門)には、労災保険法が適用される。

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  3. 3
    卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主が中小事業主等として特別加入できるのは、常時100人以下の労働者を使用する場合である。

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  4. 4
    中小事業主等の特別加入は、事業主が労働保険事務の処理を労働保険事務組合に委託していることを要件とする。

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  5. 5
    中小事業主等の特別加入は、事業主とその事業に従事する者を包括して申請し、政府の承認を受けて行う。

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  6. 6
    自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業などを行う一人親方等には、通勤災害に関する保険給付は行われない。

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  7. 7
    海外派遣者として特別加入できるのは、国内で事業の期間が予定されない事業(継続事業)を行う事業主等から派遣される者である。

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  8. 8
    中小事業主等の給付基礎日額は、3,500円から25,000円までの額の中から定められ、平均賃金相当額によらない。

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

  9. 9
    特別加入者には休業・障害・遺族・傷病の特別支給金は支給されるが、特別給与を算定の基礎とする特別年金・特別一時金は支給されない。

    問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。

03この論点の根拠

内容の基準日
2026-11-06
復習方法
要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける

法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。

問題演習

適用事業・適用除外・特別加入の○×一問一答

1/8問解答 0・正解 0

労災保険法

適用事業・適用除外・特別加入|適用事業の範囲

パートタイム労働者を1人だけ使用する個人経営の小売店は、使用する労働者が少ないため労災保険の適用事業とならない。

適用事業・適用除外・特別加入の○×一問一答9問|問題と解説

この論点で収録している9問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。

  1. 問1

    適用事業・適用除外・特別加入|適用事業の範囲

    パートタイム労働者を1人だけ使用する個人経営の小売店は、使用する労働者が少ないため労災保険の適用事業とならない。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。3条1項は労働者を使用する事業を適用事業とし、人数の要件を置いていない。任意適用とされているのは農林水産業の小規模な個人経営の一部に限られ、小売店は含まれない。 要点:労働者を使用する事業は、使用する人数を問わず、原則として適用事業となる。

  2. 問2

    適用事業・適用除外・特別加入|官公署の事業

    官公署の事業であっても、労働基準法別表第一に掲げる事業に該当する部門については、労災保険法の適用は除外されない。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。3条2項が適用を除外するのは国の直営事業と、労働基準法別表第一に掲げる事業を除いた官公署の事業である。地方公共団体の現業部門は、この除外から外れて適用の余地がある。 要点:官公署の事業のうち労働基準法別表第一に掲げる事業(現業部門)には、労災保険法が適用される。

  3. 問3

    適用事業・適用除外・特別加入|中小事業主の規模

    卸売業を主たる事業とする事業主は、常時300人以下の労働者を使用していれば、中小事業主等として特別加入することができる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。規模は、金融業・保険業・不動産業・小売業が50人以下、卸売業・サービス業が100人以下、それ以外が300人以下である。300人は業種の区分がない一般の上限と混同しやすい。 要点:卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主が中小事業主等として特別加入できるのは、常時100人以下の労働者を使用する場合である。

  4. 問4

    適用事業・適用除外・特別加入|労働保険事務組合への委託

    中小事業主等が特別加入するには、事業主が労働保険事務の処理を労働保険事務組合に委託していることが必要である。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。33条1号は、労働保険事務組合に事務処理を委託する事業主を中小事業主等の特別加入の対象とする。一人親方等や海外派遣者の特別加入には、この委託の要件はない。 要点:中小事業主等の特別加入は、事業主が労働保険事務の処理を労働保険事務組合に委託していることを要件とする。

  5. 問5

    適用事業・適用除外・特別加入|包括加入

    中小事業主等の特別加入では、事業に従事する者のうち加入を希望する者だけを選んで、その者に限って特別加入させることができる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。34条1項は、事業主と事業に従事する者を包括して保険給付を受けられる者とする申請を求めており、加入させる者を個別に選ぶことはできない。なお行政解釈では、病気療養中などで就業の実態がない事業主は、自らを除いて従事する者だけを包括して加入させることができる。 要点:中小事業主等の特別加入は、事業主とその事業に従事する者を包括して申請し、政府の承認を受けて行う。

  6. 問6

    適用事業・適用除外・特別加入|一人親方と通勤災害

    個人タクシー業者として特別加入した者には、業務災害と同様に通勤災害に関する保険給付も行われる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。35条1項と施行規則46条の22の2により、自動車等による運送の事業、漁船による水産動植物の採捕の事業、特定の農作業、家内労働の作業に従事する者は、業務災害と複数業務要因災害に限って保護される。住居と就業の場所の区別がつきにくいためである。 要点:自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業などを行う一人親方等には、通勤災害に関する保険給付は行われない。

  7. 問7

    適用事業・適用除外・特別加入|海外派遣者

    国内で行われる有期事業から海外の事業に従事させるために派遣される者は、海外派遣者として特別加入することができる。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。33条6号・7号は、派遣元の事業から事業の期間が予定される事業(有期事業)を除いている。国内の継続事業から派遣されることが要件である。 要点:海外派遣者として特別加入できるのは、国内で事業の期間が予定されない事業(継続事業)を行う事業主等から派遣される者である。

  8. 問8

    適用事業・適用除外・特別加入|特別加入者の給付基礎日額

    中小事業主等として特別加入した者の給付基礎日額は、平均賃金相当額ではなく、3,500円から25,000円までの範囲で定められた額の中から定められる。

    答え:○(正しい)

    解説

    正しい。34条1項3号は、事業に使用される労働者の賃金の額その他の事情を考慮して厚生労働大臣が定める額とする。施行規則46条の20が3,500円から25,000円までの16段階を定めている。 要点:中小事業主等の給付基礎日額は、3,500円から25,000円までの額の中から定められ、平均賃金相当額によらない。

  9. 問9

    適用事業・適用除外・特別加入|特別加入者と特別支給金

    中小事業主等として特別加入した者が業務災害により障害補償年金を受ける場合には、算定基礎年額をもとにした障害特別年金も支給される。

    答え:×(誤り)

    解説

    誤り。特別支給金支給規則16条から18条は、特別加入者を労働者とみなして休業・障害・遺族・傷病の各特別支給金を支給する。一方、19条は算定基礎年額と特別年金・特別一時金を定める6条から13条を中小事業主等・一人親方等・海外派遣者に適用しないとしている。 要点:特別加入者には休業・障害・遺族・傷病の特別支給金は支給されるが、特別給与を算定の基礎とする特別年金・特別一時金は支給されない。

次の学習

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