労災保険法
社労士の支給制限・費用徴収・第三者行為災害|原則・例外と判断の手順【2027年度試験対応】
労働者の故意による事故は保険給付を行わず、重大な過失や療養指示違反は全部又は一部を行わないことができる、と効果の強さで区別します。事業主からの費用徴収の要件と、第三者行為災害の求償・控除も押さえます。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 9問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
2027年度試験対応。法令基準日:2026-11-06。
まず押さえるポイント
労働者の故意による事故は保険給付を行わず、重大な過失や療養指示違反は全部又は一部を行わないことができる、と効果の強さで区別します。事業主からの費用徴収の要件と、第三者行為災害の求償・控除も押さえます。
法令基準日:2026-11-06 / 解説更新日:2026-11-06
故意による事故
労働者が故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は保険給付を行わない。
12条の2の2第1項は「行わない」と定める絶対的な支給制限である。「全部又は一部を行わないことができる」は同条2項の重大な過失などの場合である。
根拠:労働者災害補償保険法
重大な過失
労働者が故意の犯罪行為又は重大な過失により事故を生じさせたときは、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
12条の2の2第2項による相対的な支給制限である。行政解釈では、休業・障害・傷病の給付について支給のつど30%を減額し、年金は療養開始後3年以内に支払う分に限る扱いとしている。
根拠:労働者災害補償保険法
療養指示違反の減額
行政解釈では、療養指示違反による休業補償給付の支給制限は、事案1件につき10日分相当額を減額する方法で行う。
12条の2の2第2項の療養指示違反の場合である。傷病補償年金では年金額の365分の10に相当する額を減額する扱いとされる。
根拠:労働者災害補償保険法
不正受給と事業主の連帯
事業主の虚偽の報告又は証明により不正に保険給付が行われたときは、政府は事業主に受給者と連帯して徴収金を納付するよう命ずることができる。
12条の3第2項による。徴収金は保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部で、国税滞納処分の例による徴収が準用される(同条3項)。
根拠:労働者災害補償保険法
未手続事業主からの費用徴収
保険関係成立の届出をしていない期間中の事故についての費用徴収は、事業主に故意又は重大な過失がある場合に限られる。
31条1項1号は、事業主が故意又は重大な過失により届出をしていない期間中の事故を対象とする。単なる過失では足りない。
根拠:労働者災害補償保険法
保険料滞納中の事故
一般保険料を納付しない期間中の事故についての費用徴収は、督促状に指定する期限後の期間中に生じた事故に限られる。
31条1項2号による。徴収金の額は、所轄都道府県労働局長が局長の定める基準に従って定める(施行規則44条)。
第三者行為災害の求償
保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合、政府は保険給付をしたときに、その価額の限度で受給者の損害賠償請求権を取得する。
12条の4第1項の求償である。先に損害賠償を受けたときは、政府はその価額の限度で保険給付をしないことができる(同条2項の控除)。
根拠:労働者災害補償保険法
調整の対象
行政解釈では、保険給付との調整の対象は保険給付で填補される損害に限られ、慰謝料や見舞金は対象とならない。
12条の4第2項の控除は「同一の事由」についての損害賠償に限られる。精神的損害を填補する慰謝料は保険給付と同一の事由ではないため、調整の対象とならない。
根拠:労働者災害補償保険法
特別加入者の支給制限
特別加入保険料が滞納されている期間中に生じた事故や、中小事業主の故意又は重大な過失による業務災害の事故については、特別加入者への保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
34条1項4号による。一般の労働者では事業主から費用を徴収する場面(31条1項)でも、特別加入者では保険給付そのものが制限される。
根拠:労働者災害補償保険法
要点の一覧
| 確認すること | ルール |
|---|---|
| 故意による事故 | 労働者が故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は保険給付を行わない。 |
| 重大な過失 | 労働者が故意の犯罪行為又は重大な過失により事故を生じさせたときは、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができる。 |
| 療養指示違反の減額 | 行政解釈では、療養指示違反による休業補償給付の支給制限は、事案1件につき10日分相当額を減額する方法で行う。 |
| 不正受給と事業主の連帯 | 事業主の虚偽の報告又は証明により不正に保険給付が行われたときは、政府は事業主に受給者と連帯して徴収金を納付するよう命ずることができる。 |
| 未手続事業主からの費用徴収 | 保険関係成立の届出をしていない期間中の事故についての費用徴収は、事業主に故意又は重大な過失がある場合に限られる。 |
| 保険料滞納中の事故 | 一般保険料を納付しない期間中の事故についての費用徴収は、督促状に指定する期限後の期間中に生じた事故に限られる。 |
| 第三者行為災害の求償 | 保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合、政府は保険給付をしたときに、その価額の限度で受給者の損害賠償請求権を取得する。 |
| 調整の対象 | 行政解釈では、保険給付との調整の対象は保険給付で填補される損害に限られ、慰謝料や見舞金は対象とならない。 |
| 特別加入者の支給制限 | 特別加入保険料が滞納されている期間中に生じた事故や、中小事業主の故意又は重大な過失による業務災害の事故については、特別加入者への保険給付の全部又は一部を行わないことができる。 |
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
問1 労働者が故意に事故を起こして負傷したときでも、政府は事情に応じて保険給付の一部を支給することができる。
根拠:資料1
問2 労働者が重大な過失により事故を生じさせたときは、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
根拠:資料1
問3 行政解釈では、正当な理由なく療養に関する指示に従わず回復を妨げた場合の休業補償給付の支給制限は、事案1件につき休業補償給付の10日分に相当する額を減額する方法で行われる。
根拠:資料1
問4 偽りその他不正の手段により保険給付が行われた場合で、事業主が虚偽の証明をしていたときは、政府は事業主に対し、保険給付を受けた者と連帯して徴収金を納付すべきことを命ずることができる。
根拠:資料1
問5 事業主が過失により保険関係成立の届出を怠っていた期間中に生じた事故について保険給付を行ったときは、政府はその費用の全部又は一部を事業主から徴収することができる。
根拠:資料1
問6 事業主が一般保険料を納付しない期間中に生じた事故に係る費用徴収の対象は、督促状に指定する期限後の期間中に生じた事故に限られる。
問7 保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合、政府は保険給付をしたときに、その給付の価額の限度で、受給者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。
根拠:資料1
問8 行政解釈では、被災労働者が第三者から慰謝料として受け取った損害賠償も、保険給付との調整の対象となる。
根拠:資料1
問9 中小事業主等の特別加入者について、第一種特別加入保険料が滞納されている期間中に生じた事故に係る保険給付は、その全部又は一部を行わないことができる。
根拠:資料1
この解説の一次資料
- 労働者災害補償保険法確認日:2026-11-06
- 労働者災害補償保険法施行規則確認日:2026-11-06

労働者の故意による事故は保険給付を行わず、重大な過失や療養指示違反は全部又は一部を行わないことができる、と効果の強さで区別します。事業主からの費用徴収の要件と、第三者行為災害の求償・控除も押さえます。
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|故意による事故
労働者が故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は保険給付を行わない。 12条の2の2第1項は「行わない」と定める絶対的な支給制限である。「全部又は一部を行わないことができる」は同条2項の重大な過失などの場合である。
覚え方労働者が故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は保険給付を行わない。
01支給制限・費用徴収・第三者行為災害の重要暗記項目
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|故意による事故
労働者が故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は保険給付を行わない。 12条の2の2第1項は「行わない」と定める絶対的な支給制限である。「全部又は一部を行わないことができる」は同条2項の重大な過失などの場合である。
覚え方労働者が故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は保険給付を行わない。
ひっかけ注意12条の2の2第1項は「行わない」と定める絶対的な支給制限である。「全部又は一部を行わないことができる」は同条2項の重大な過失などの場合である。
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|重大な過失
労働者が故意の犯罪行為又は重大な過失により事故を生じさせたときは、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができる。 12条の2の2第2項による相対的な支給制限である。行政解釈では、休業・障害・傷病の給付について支給のつど30%を減額し、年金は療養開始後3年以内に支払う分に限る扱いとしている。
覚え方労働者が故意の犯罪行為又は重大な過失により事故を生じさせたときは、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|療養指示違反の減額
行政解釈では、療養指示違反による休業補償給付の支給制限は、事案1件につき10日分相当額を減額する方法で行う。 12条の2の2第2項の療養指示違反の場合である。傷病補償年金では年金額の365分の10に相当する額を減額する扱いとされる。
覚え方行政解釈では、療養指示違反による休業補償給付の支給制限は、事案1件につき10日分相当額を減額する方法で行う。
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|不正受給と事業主の連帯
事業主の虚偽の報告又は証明により不正に保険給付が行われたときは、政府は事業主に受給者と連帯して徴収金を納付するよう命ずることができる。 12条の3第2項による。徴収金は保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部で、国税滞納処分の例による徴収が準用される(同条3項)。
覚え方事業主の虚偽の報告又は証明により不正に保険給付が行われたときは、政府は事業主に受給者と連帯して徴収金を納付するよう命ずることができる。
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|未手続事業主からの費用徴収
保険関係成立の届出をしていない期間中の事故についての費用徴収は、事業主に故意又は重大な過失がある場合に限られる。 31条1項1号は、事業主が故意又は重大な過失により届出をしていない期間中の事故を対象とする。単なる過失では足りない。
覚え方保険関係成立の届出をしていない期間中の事故についての費用徴収は、事業主に故意又は重大な過失がある場合に限られる。
ひっかけ注意31条1項1号は、事業主が故意又は重大な過失により届出をしていない期間中の事故を対象とする。単なる過失では足りない。
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|保険料滞納中の事故
一般保険料を納付しない期間中の事故についての費用徴収は、督促状に指定する期限後の期間中に生じた事故に限られる。 31条1項2号による。徴収金の額は、所轄都道府県労働局長が局長の定める基準に従って定める(施行規則44条)。
覚え方一般保険料を納付しない期間中の事故についての費用徴収は、督促状に指定する期限後の期間中に生じた事故に限られる。
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|第三者行為災害の求償
保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合、政府は保険給付をしたときに、その価額の限度で受給者の損害賠償請求権を取得する。 12条の4第1項の求償である。先に損害賠償を受けたときは、政府はその価額の限度で保険給付をしないことができる(同条2項の控除)。
覚え方保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合、政府は保険給付をしたときに、その価額の限度で受給者の損害賠償請求権を取得する。
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|調整の対象
行政解釈では、保険給付との調整の対象は保険給付で填補される損害に限られ、慰謝料や見舞金は対象とならない。 12条の4第2項の控除は「同一の事由」についての損害賠償に限られる。精神的損害を填補する慰謝料は保険給付と同一の事由ではないため、調整の対象とならない。
覚え方行政解釈では、保険給付との調整の対象は保険給付で填補される損害に限られ、慰謝料や見舞金は対象とならない。
ひっかけ注意12条の4第2項の控除は「同一の事由」についての損害賠償に限られる。精神的損害を填補する慰謝料は保険給付と同一の事由ではないため、調整の対象とならない。
覚える数字と、狙われる引っかけ
- ひっかけ12条の2の2第1項は「行わない」と定める絶対的な支給制限である。「全部又は一部を行わないことができる」は同条2項の重大な過失などの場合である。
- ひっかけ31条1項1号は、事業主が故意又は重大な過失により届出をしていない期間中の事故を対象とする。単なる過失では足りない。
- ひっかけ12条の4第2項の控除は「同一の事由」についての損害賠償に限られる。精神的損害を填補する慰謝料は保険給付と同一の事由ではないため、調整の対象とならない。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1労働者が故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は保険給付を行わない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2労働者が故意の犯罪行為又は重大な過失により事故を生じさせたときは、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3行政解釈では、療養指示違反による休業補償給付の支給制限は、事案1件につき10日分相当額を減額する方法で行う。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 4事業主の虚偽の報告又は証明により不正に保険給付が行われたときは、政府は事業主に受給者と連帯して徴収金を納付するよう命ずることができる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 5保険関係成立の届出をしていない期間中の事故についての費用徴収は、事業主に故意又は重大な過失がある場合に限られる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 6一般保険料を納付しない期間中の事故についての費用徴収は、督促状に指定する期限後の期間中に生じた事故に限られる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 7保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合、政府は保険給付をしたときに、その価額の限度で受給者の損害賠償請求権を取得する。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 8行政解釈では、保険給付との調整の対象は保険給付で填補される損害に限られ、慰謝料や見舞金は対象とならない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 9特別加入保険料が滞納されている期間中に生じた事故や、中小事業主の故意又は重大な過失による業務災害の事故については、特別加入者への保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 内容の基準日
- 2026-11-06
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
支給制限・費用徴収・第三者行為災害の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
労災保険法
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|故意による事故
労働者が故意に事故を起こして負傷したときでも、政府は事情に応じて保険給付の一部を支給することができる。
支給制限・費用徴収・第三者行為災害の○×一問一答9問|問題と解説
この論点で収録している9問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|故意による事故労働者が故意に事故を起こして負傷したときでも、政府は事情に応じて保険給付の一部を支給することができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。12条の2の2第1項は「行わない」と定める絶対的な支給制限である。「全部又は一部を行わないことができる」は同条2項の重大な過失などの場合である。 要点:労働者が故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、政府は保険給付を行わない。
問2
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|重大な過失労働者が重大な過失により事故を生じさせたときは、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。12条の2の2第2項による相対的な支給制限である。行政解釈では、休業・障害・傷病の給付について支給のつど30%を減額し、年金は療養開始後3年以内に支払う分に限る扱いとしている。 要点:労働者が故意の犯罪行為又は重大な過失により事故を生じさせたときは、政府は保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
問3
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|療養指示違反の減額行政解釈では、正当な理由なく療養に関する指示に従わず回復を妨げた場合の休業補償給付の支給制限は、事案1件につき休業補償給付の10日分に相当する額を減額する方法で行われる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。12条の2の2第2項の療養指示違反の場合である。傷病補償年金では年金額の365分の10に相当する額を減額する扱いとされる。 要点:行政解釈では、療養指示違反による休業補償給付の支給制限は、事案1件につき10日分相当額を減額する方法で行う。
問4
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|不正受給と事業主の連帯偽りその他不正の手段により保険給付が行われた場合で、事業主が虚偽の証明をしていたときは、政府は事業主に対し、保険給付を受けた者と連帯して徴収金を納付すべきことを命ずることができる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。12条の3第2項による。徴収金は保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部で、国税滞納処分の例による徴収が準用される(同条3項)。 要点:事業主の虚偽の報告又は証明により不正に保険給付が行われたときは、政府は事業主に受給者と連帯して徴収金を納付するよう命ずることができる。
問5
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|未手続事業主からの費用徴収事業主が過失により保険関係成立の届出を怠っていた期間中に生じた事故について保険給付を行ったときは、政府はその費用の全部又は一部を事業主から徴収することができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。31条1項1号は、事業主が故意又は重大な過失により届出をしていない期間中の事故を対象とする。単なる過失では足りない。 要点:保険関係成立の届出をしていない期間中の事故についての費用徴収は、事業主に故意又は重大な過失がある場合に限られる。
問6
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|保険料滞納中の事故事業主が一般保険料を納付しない期間中に生じた事故に係る費用徴収の対象は、督促状に指定する期限後の期間中に生じた事故に限られる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。31条1項2号による。徴収金の額は、所轄都道府県労働局長が局長の定める基準に従って定める(施行規則44条)。 要点:一般保険料を納付しない期間中の事故についての費用徴収は、督促状に指定する期限後の期間中に生じた事故に限られる。
問7
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|第三者行為災害の求償保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合、政府は保険給付をしたときに、その給付の価額の限度で、受給者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。
答え:○(正しい)
解説
正しい。12条の4第1項の求償である。先に損害賠償を受けたときは、政府はその価額の限度で保険給付をしないことができる(同条2項の控除)。 要点:保険給付の原因である事故が第三者の行為によって生じた場合、政府は保険給付をしたときに、その価額の限度で受給者の損害賠償請求権を取得する。
問8
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|調整の対象行政解釈では、被災労働者が第三者から慰謝料として受け取った損害賠償も、保険給付との調整の対象となる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。12条の4第2項の控除は「同一の事由」についての損害賠償に限られる。精神的損害を填補する慰謝料は保険給付と同一の事由ではないため、調整の対象とならない。 要点:行政解釈では、保険給付との調整の対象は保険給付で填補される損害に限られ、慰謝料や見舞金は対象とならない。
問9
支給制限・費用徴収・第三者行為災害|特別加入者の支給制限中小事業主等の特別加入者について、第一種特別加入保険料が滞納されている期間中に生じた事故に係る保険給付は、その全部又は一部を行わないことができる。
答え:○(正しい)
解説
正しい。34条1項4号による。一般の労働者では事業主から費用を徴収する場面(31条1項)でも、特別加入者では保険給付そのものが制限される。 要点:特別加入保険料が滞納されている期間中に生じた事故や、中小事業主の故意又は重大な過失による業務災害の事故については、特別加入者への保険給付の全部又は一部を行わないことができる。
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