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過去問戦略2026年度試験対応

宅建の過去問は何年分・何周やる?法改正から決める使い方

宅建の過去問を何年分やるべきかという問いには、10年分・12年分といった数字で答えている記事が多くあります。ただし年度数は、法改正の施行日を確認しないと決められません。宅建試験は出題の根拠となる法令の基準日が明示されており、どこまで遡れるかはその基準日と改正の施行日の関係で決まります。

公開日
2026年8月1日
更新日
2026年8月2日
読了目安
19
令和4年度から令和7年度の問題冊子を並べた宅建過去問の記事カバー
先に結論

遡る年数は、直近の法改正がいつ施行されたかで決まります。民法の債権関係改正は令和2年4月1日、盛土規制法は令和5年5月26日、宅建業法の電磁的方法による書面提供は令和4年5月18日に施行されました。それ以前の過去問は、正解の前提そのものが現行法と違います。年度数を増やすより、直近数年分の四肢すべてについて正誤の理由を言える状態を先に作ります。

この記事でわかること

迷いやすい判断を、具体的な行動に変えます

  • 遡ってよい年度の境目を、改正の施行日と出題法令の基準日から決める方法
  • 令和4〜7年度200問を並べて分かった、出題の安定している区画と動く区画
  • 周回数ではなく「説明できる肢の数」で進み具合を数える理由
  • 分野別と年度別の使い分け、直前期の使い方、誤答の4つの型

01結論:数えるのは年度数ではなく、説明できる肢の数

宅建の本試験は50問すべてが四肢択一です。1年分を解くということは、50問ではなく200肢の正誤を判断するということです。当サイトが収録している令和4年度から令和7年度までの4年分なら、200問・800肢になります。

過去問演習で伸び悩む人の多くは、正解の番号を当てることだけを目標にしています。この解き方だと、同じ問題を3周した時点で「この問題は3番」という記憶ができあがり、正答率だけが上がります。本試験に出るのは初見の問題なので、この記憶は使えません。使えるのは、誤りの肢がどの条件で誤りになったかという判断です。

したがって進み具合の指標は「何年分を何周したか」ではなく「800肢のうち、理由を言える肢が何肢あるか」になります。4年分を1周して600肢説明できる人と、10年分を3周して正解番号だけ覚えている人では、本試験での再現性がまったく違います。

そのうえで、何年分まで遡ってよいのかという問いには明確な基準があります。法改正の施行日です。次の節から順に見ていきます。

02遡ってよい年度は「出題法令の基準日」で決まる

不動産適正取引推進機構は、出題の根拠となる法令について「試験を実施する年度の4月1日現在施行されているもの」と明記しています。つまり令和8年度の試験なら、令和8年4月1日時点で施行されている法令が基準になります。4月2日以降に施行される改正は出題されません。

この基準日と、改正法の施行日を突き合わせると、過去問がいつから現行法に合うようになったかが年度単位で分かります。たとえば宅地造成等規制法を全面改正した盛土規制法は令和5年5月26日に施行されました。令和5年度試験の基準日は令和5年4月1日なので、令和5年度の問19はまだ旧法である宅地造成等規制法で出題されています。新法での出題は令和6年度からです。実際に当サイト収録の本試験を見ると、令和4年度・令和5年度の問19は宅地造成等規制法、令和6年度・令和7年度は宅地造成及び特定盛土等規制法になっています。

同じ確認を主要な改正について行うと、下の表になります。左端の改正より前の年度の過去問は、その論点に関するかぎり現行法と前提が違います。解いてはいけないという意味ではなく、解説の基準日を確認しないまま暗記すると誤った知識が残る、という意味です。

  • 改正が施行された年度の翌年度から出題されるとは限らない。4月1日より前に施行されていれば、その年度から出題対象になる
  • 教材を選ぶときは、表紙ではなく奥付や凡例で法令の基準日を確認する。前年度版は基準日が1年ずれている
直近の主な法改正と、過去問が現行法に合う年度
改正施行日出題対象になった試験年度それ以前の過去問の扱い
民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号/債権関係)令和2年4月1日令和2年度以降令和元年度以前の権利関係は、瑕疵担保責任・危険負担・法定利率などの前提が現行と異なる
民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律(平成30年法律第72号/配偶者居住権)令和2年4月1日令和2年度以降令和元年度以前には存在しない制度。令和5年度の問7で出題されている
デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和3年法律第37号令和4年5月18日令和5年度以降令和4年度以前の35条・37条の問題に、電磁的方法による提供は出てこない
民法等の一部を改正する法律(令和3年法律第24号/相隣関係・共有など)令和5年4月1日令和5年度以降令和4年度以前の共有・相隣関係の問題は改正前の要件で作られている
宅地造成等規制法の一部を改正する法律(令和4年法律第55号/盛土規制法)令和5年5月26日令和6年度以降令和5年度以前の問19は旧法。区域の名称も許可の枠組みも異なる
宅地建物取引業者が受けることができる報酬の額(令和6年国土交通省告示第949号令和6年7月1日令和7年度以降令和6年度以前の報酬計算の問題は、低廉な空家等の特例の内容が現行の告示と異なる

03結局、何年分まで遡ればよいのか

上の表から、分野ごとに遡れる年数が違うことが分かります権利関係は令和2年度より前が使いにくく、法令上の制限は問19が令和6年度より前で法律そのものが違います。一方、宅建業法の免許や宅建士の登録のように、10年以上大きな改正がない論点もあります。

そのため「宅建の過去問は何年分」という問いに単一の数字で答えることはできません。分野ごとに区切って考えるのが実際的です。下の表は、当サイトが収録している4年分の内容と、それより前に遡る場合の注意点を整理したものです。

当サイトが令和4年度から令和7年度までの4年分を収録しているのは、実施機関が公表している問題と正解番号表から、テキストとして正確に取り出せる範囲がここまでだからです。画像として公表されている年度を機械的に読み取ると、法律用語を誤って取り込む事故が起きます。不正確な本試験問題を教材として出すことは避けるべきなので、抽出の精度を担保できない年度は収録していません。

分野別に見た、遡れる年数の目安
分野遡れる目安理由遡るときの注意
宅建業法比較的古い年度まで使える免許、宅建士、営業保証金、保証協会、8種制限は近年大きな改正がない書面の電磁的方法による提供は令和5年度から。35条の説明事項は追加が続いている
権利関係(民法)令和2年度以降を基本にする債権関係の改正が令和2年4月1日に施行され、契約不適合責任・危険負担などの条文構成が変わった共有と相隣関係は令和5年度以降。配偶者居住権は令和2年度以降
権利関係(借地借家・区分所有・登記)比較的古い年度まで使える問11〜14に置かれる法律は4年間動いていない不動産登記法は相続登記の申請義務化など運用面の変更がある
法令上の制限問19は令和6年度以降宅地造成等規制法が盛土規制法に全面改正された都市計画法・建築基準法・農地法・国土利用計画法は比較的安定している
税・その他(問23〜25)直近3年程度税率や特例の適用期限が年度ごとに変わる住宅ローン控除や登録免許税の軽減は期限付きの措置が多い
免除科目(問46〜50統計は最新年度のみ問48の統計は毎年数値が変わる住宅金融支援機構と景品表示法は比較的安定している

044年分を並べて分かること:構成は動かず、合格点だけが動く

令和4年度から令和7年度までの4年分を並べると50問の分野別構成が4年間まったく同じであることが分かります。権利関係14問、法令上の制限8問、税・その他8問(問23〜25の3問と問46〜50の5問)、宅建業法20問です。問番号の割り当ても同じで、権利関係は問1〜14、法令上の制限は問15〜22、宅建業法は問26〜45に置かれています。

一方で合格点は動いています。令和4年度が36点、令和5年度が36点、令和6年度が37点、令和7年度が33点です。構成は固定されているのに必要な点数だけが動くという事実は、過去問の使い方に直結します。何点取れたかは年度によって意味が変わるので、目標は点数ではなく「四肢すべてを説明できたか」に置くのが安全です。

令和4〜7年度の分野別構成と合格点
年度権利関係法令上の制限税・その他宅建業法合格点
令和7年度14問(問1〜14)8問(問15〜22)8問(問23〜25、問46〜50)20問(問26〜45)33点
令和6年度14問(問1〜14)8問(問15〜22)8問(問23〜25、問46〜50)20問(問26〜45)37点
令和5年度14問(問1〜14)8問(問15〜22)8問(問23〜25、問46〜50)20問(問26〜45)36点
令和4年度14問(問1〜14)8問(問15〜22)8問(問23〜25、問46〜50)20問(問26〜45)36点

05何周やるべきか:周回数は指標にならない

「過去問は3周」「10周してようやく」といった言い方をよく見かけますが、周回数そのものには意味がありません。2周目で全肢の理由を言える人もいれば、5周しても正解番号を覚えているだけの人もいます。同じ「3周」でも中身がまったく違います。

数えるなら肢の単位です。4年分なら800肢あります。1周目が終わった時点で、理由を言えた肢が何肢あったかを記録します。600肢を超えていれば、2周目は残りの200肢に絞れます。この数え方だと、周回を重ねるほど1周にかかる時間が短くなり、最後は誤答だけが残ります。

肢ごとの判定は3段階で十分です。理由まで言えた肢、正解したが理由が曖昧な肢、間違えた肢。2つ目と3つ目を同じ扱いにするのが要点です。理由が言えない正解は、本試験では正解になりません。

  1. 1.1周目:全200問を解き、肢ごとに3段階で判定する。時間はかかってよい
  2. 2.2周目:判定が2または3だった肢だけを解き直す。関連する要点整理へ戻る
  3. 3.3周目:それでも残った肢を、本試験の1か月前に再テストする
  4. 4.4周目以降:残った肢が20を切ったら、周回を続けるより新しい問題に触れるほうが効率が高い

06解きっぱなしにしないための手順

過去問演習で最も時間を使うべきなのは、解いている時間ではなく解いたあとの時間です50問を解くのに120分かかるとしたら、その後の確認に同じか、それ以上の時間をかけます。

手順は固定しておきます。毎回違う方法で復習すると、どの肢を確認したか分からなくなります。次の5手順をそのまま使ってください。

宅建過去問を四肢判定から翌日の再テストまで4段階で復習する流れ
図解正解番号ではなく、四肢の判定、根拠の説明、誤文の正文化、日を空けた再テストを1組にします。拡大して見る ↗
  1. 1.四肢すべてに○×をつけてから正解を選ぶ。正解の番号だけを選ばない
  2. 2.答え合わせでは、正解した問題も4肢すべての正誤理由を確認する
  3. 3.誤った肢について、どの語を書き換えれば正しくなるかを1行で書く
  4. 4.その論点の要点整理へ戻り、条文の要件を確認する。テキストの該当ページでもよい
  5. 5.3日後に同じ問題を解き直し、同じ肢で迷わないことを確認する

07分野別に解くか、年度別に解くか

この2つは対立するものではなく、学習段階によって使い分けます。分野別は知識を作る段階、年度別は本番の条件を再現する段階で使います。

分野別に解く利点は、同じ論点の問題が並ぶことで、出題者がどこを変えて誤りを作っているかが見えることです。たとえば35条重要事項説明の問題を10問続けて解くと、説明の相手方、説明の時期、宅建士証の提示、書面への記名という4つの軸のどこかを毎回ずらしていることが分かります。

年度別に解く利点は、時間配分とマークの管理を含めて本番の条件を再現できることです。宅建の本試験は50問を120分で解くため、1問あたり2分24秒しかありません。分野別でどれだけ正答率が高くても、この配分で解けなければ得点になりません。

分野別と年度別の使い分け
観点分野別に解く年度別に解く
使う時期学習の中盤。1つの分野を一巡した直後学習の終盤。試験の1〜2か月前から
目的誤りの作られ方を知り、判断条件を覚える時間配分、解く順序、マークの管理を確認する
1回の分量同じ論点を10〜20問まとめて50問を120分で通す
測るもの論点別の到達率解き終わるまでの時間と、見直しに残せた時間
復習の仕方誤った肢を要点整理へ戻して確認分野ごとの失点を集計し、分野別演習へ戻す

08誤りの肢は4つの型に分かれる

本試験の誤りの肢は、無限のバリエーションがあるわけではありません。実際に4年分を並べると、書き換えのパターンはおおむね4つに収まります。この4つを意識して読むと、初見の問題でも怪しい箇所に先に目が行くようになります。

1つ目は主体のすり替えです。都道府県知事がすべきことを国土交通大臣にする、宅建士がすべきことを専任の宅建士に限定する、といった書き換えです。宅建業法で最も多く見られます。

2つ目は期間や数値の改変です。専任媒介契約の報告を2週間に1回以上とすべきところを1週間に1回以上にする、指定流通機構への登録を7日以内とすべきところを5日以内にする、といった形です。専属専任媒介契約の数字と入れ替えるのが典型です。

3つ目は原則と例外の反転です。原則として必要な手続を不要と書く、例外にあたる場合を原則として書く、という形です。農地法や開発許可の問題で多く出ます。

4つ目は要件の追加または削除です。本来3つある要件のうち1つを落とす、条文にない要件を付け加える、という書き換えです。読み飛ばすと正しく見えるため、最も気づきにくい型です。

  • 誤答を記録するときは、論点名だけでなくこの4つのどれで間違えたかも残す
  • 同じ型で繰り返し間違えるなら、論点の知識ではなく読み方の問題である可能性が高い

09過去問だけでは埋まらない部分

過去問は、出題の形式と論点の重みを知るための最良の材料ですがそれだけで50問すべてを覆うことはできません。埋まらない部分が3つあります。

1つ目は統計です。問48は4年連続で統計から出ていますが、数値は毎年変わります。過去問で覚えた数字をそのまま答えると誤りになります。この1問は、直前期に最新の公表値を確認して差し替える扱いにします。

2つ目は新しい改正です。前の節で見たとおり、施行直後の改正は過去問に反映されていません。令和8年度の試験なら、令和8年4月1日時点で施行されている改正が対象になるため、直近1〜2年の改正は過去問以外で補う必要があります。

3つ目は、過去問で問われていない条文です。宅建業法だけでも条文数は多く、4年分の80問で触れられているのはその一部です。頻出でない論点にも1問だけ出ることがあるため、テキストや要点整理での一巡は省略できません。過去問は優先順位を決める道具であって、範囲を決める道具ではありません。

10直前期の過去問の使い方

試験の1か月前からは、過去問の役割が変わります。知識を作る道具から、当日の動き方を決める道具になります。

測るのは3つです。1つ目は、50問を解き終えるまでの時間。2つ目は、見直しに残せた時間。3つ目は、分野ごとの失点です。点数そのものは、年度によって難易度が違うため比較の役に立ちません。

解く順序も、この時期に決めます。問1から順に解くと、権利関係の事例問題で時間を使い、配点の大きい宅建業法に疲れた状態で入ることになります。宅建業法の問26から始めて、法令上の制限、免除科目、最後に権利関係という順序を一度試して、自分に合うほうを採用してください。順序を当日に迷うのが最も危険です。

直前2週間に入ったら、新しい年度を解くのはやめます。すでに解いた年度の誤答だけを回します。この時期に新しい年度で低い点を取ると、知識の問題ではなく心理的な影響で残りの2週間が崩れます。

11一問一答と過去問の役割分担

○×形式の一問一答と四肢択一の過去問は、鍛える能力が違います。一問一答は1つの記述の正誤を判断する力、過去問は4つの記述を比較して最も適切なものを選ぶ力です。どちらか一方では足りません

順序としては、一問一答で判断の材料を作ってから過去問に入るほうが効率的です。四肢のうち3肢が判断できない状態で過去問を解くと、答え合わせのたびに4肢すべてを調べることになり、1問あたり10分以上かかります。一問一答で各論点の基本的な判断ができるようになってからだと、過去問の答え合わせは1問3分程度で済みます。

当サイトでは、4分野をカバーする784問の○×一問一答と、令和4〜7年度の本試験200問を公開しています。一問一答の内訳は宅建業法161問、権利関係316問、法令上の制限207問、税・その他100問です。過去問で間違えた問題からは、関連する論点の要点整理へ直接移動できるようにしてあります。

12過去問で8割取れても安心できない理由

2周目以降の過去問で8割取れるのは当然です。同じ問題を解いているからです。ここで安心して演習量を減らすと、本試験の初見問題で崩れます。

既視感の影響を取り除くには、判定を「正解したか」ではなく「この肢を初めて見たとしても同じ判断ができたか」に変えます。少し面倒ですが、肢ごとに自問するだけで済みます。この判定に自信が持てない肢は、正解していても復習対象に入れてください。

もう1つの方法は、解いたことのない問題を混ぜることです。本サイトの一問一答は過去の出題傾向をもとに作った書き下ろしの問題なので、過去問とは別の言い回しで同じ論点を問えます。初見の記述に対して同じ判断ができるかを確かめる用途に使えます。

13今日やること:令和7年度の宅建業法20問

最初に解くべきなのは、直近年度の宅建業法です。令和7年度の問26から問45までの20問を、四肢すべてに○×をつけながら解いてください。所要時間はおよそ50分です。

この20問で、いまの自分が本試験の四肢に対してどこまで判断できるかが分かります。13問以上取れているなら、権利関係と法令上の制限に時間を配分できます。10問を切るなら、宅建業法の一問一答161問を先に回すほうが早く伸びます。

過去問は、年度数を積み上げるためのものではありません。自分がどの論点を説明できないかを、最短で見つけるための道具です。800肢のうち説明できない肢を1つずつ減らしていけば、年度数は自然と後からついてきます。

よくある質問

宅建の過去問は何年分やればよいですか。

分野によって遡れる年数が違うため、単一の数字では決まりません。権利関係は民法の債権関係改正が令和2年4月1日に施行されているため、令和2年度以降を基本にします。法令上の制限の問19は、盛土規制法が令和5年5月26日に施行された関係で令和6年度以降が現行法です。宅建業法や借地借家法のように比較的安定している論点は、より古い年度も使えます。当サイトは令和4年度から令和7年度までの4年分200問を収録しており、まずこの範囲で四肢すべてを説明できる状態を作ることをおすすめします。

過去問は何周すればよいですか。

周回数は指標になりません。同じ3周でも、全肢の理由を言える状態と正解番号を覚えただけの状態では中身が違います。数えるなら肢の単位です。4年分なら200問・800肢あるので、1周目の終了時点で理由を言えた肢が何肢あるかを記録し、2周目は残りだけを解きます。この数え方だと周回ごとに範囲が狭まり、最後は誤答だけが残ります。残った肢が20を切ったら、周回を続けるより初見の問題に触れるほうが効率的です。

古い過去問を解くと、かえって間違った知識が身につきますか。

解説の基準日を確認しないまま暗記すると、その危険があります。宅建試験の出題法令は「試験を実施する年度の4月1日現在施行されているもの」と公表されており、改正の施行日を過ぎた論点は前提が変わります。たとえば宅地造成等規制法は令和5年5月26日に盛土規制法へ全面改正されたため、令和5年度以前の問19は法律名も許可の枠組みも現行と異なります。古い問題を使う場合は、現行法での有効性を解説で確認できる教材を選んでください。

分野別と年度別、どちらから解くべきですか。

分野別が先です。分野別は同じ論点の問題を並べて解くため、出題者がどこを書き換えて誤りを作っているかが見えます。年度別は、時間配分と解く順序を確認するためのものなので、知識がある程度そろってから使います。目安としては、各分野を一巡して一問一答で7割程度判断できるようになった段階で、年度別を1回入れます。試験の1〜2か月前からは年度別を中心に切り替えます。

過去問で8割取れていれば合格できますか。

2周目以降の過去問の正答率は、既視感の影響を強く受けるため合否の予測には使えません。判定の基準を「正解したか」ではなく「この肢を初めて見たとしても同じ判断ができたか」に変えてください。過去10年の合格点は50問中33点から38点で動いており、合格点は試験の後に決まります。したがって過去問で何点取れたかより、初見の記述に対して正誤の理由を言えるかどうかが、本試験での再現性を決めます。

過去問だけで合格できますか。

過去問だけでは埋まらない部分が3つあります。1つ目は統計です。問48は4年連続で統計から出ていますが数値は毎年変わるため、直前に最新の公表値を確認する必要があります。2つ目は施行直後の改正で、過去問には反映されていません。3つ目は、4年分の200問では触れられていない条文です。過去問は優先順位を決める道具であって、学習範囲そのものを決める道具ではありません。テキストや要点整理での一巡と組み合わせてください。

確認した公的情報

この記事の参照元

法令、制度、試験日程は変更される場合があります。受験・手続の前には、リンク先の最新案内も確認してください。