労働基準法・労働安全衛生法
社労士の年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|原則・例外と判断の手順【2027年度試験対応】
付与日数の表(10・11・12・14・16・18・20日)と比例付与の対象者、時間単位は5日以内、計画的付与は5日を超える部分、時季指定義務は10日以上の者の5日、と数字を区別すると解けます。
要点 8件・基本問題 8問・解説の確認問題 10問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
2027年度試験対応。法令基準日:2026-11-06。
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付与日数の表(10・11・12・14・16・18・20日)と比例付与の対象者、時間単位は5日以内、計画的付与は5日を超える部分、時季指定義務は10日以上の者の5日、と数字を区別すると解けます。
法令基準日:2026-11-06 / 解説更新日:2026-11-06
時季変更権
使用者は、請求された時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合に限り、他の時季に与えることができる。
39条5項ただし書が使用者に認めるのは、他の時季に与えること(時季変更権)であり、年次有給休暇そのものを与えないことではない。年次有給休暇の権利は6箇月の継続勤務と8割以上の出勤で法律上当然に生じ、労働者の請求によって生じるものではない。
根拠:労働基準法
4年6箇月の付与日数
通常の労働者の付与日数は、6箇月10日、1年6箇月11日、2年6箇月12日、3年6箇月14日、4年6箇月16日、5年6箇月18日、6年6箇月以上20日である。
39条2項の表で、6箇月経過日から4年なら6労働日を加算するので16労働日となる。18労働日は5年6箇月の日数である。
根拠:労働基準法
出勤したとみなす期間
業務上の傷病による療養休業期間、育児休業期間、介護休業期間、産前産後の休業期間は、出勤率の算定上出勤したものとみなす。
39条10項による。生理日の休暇などはこの規定に含まれず、出勤とみなす扱いは法律上求められていない。
根拠:労働基準法
比例付与の対象外
週の所定労働時間が30時間以上の労働者は、週の所定労働日数が4日以下でも比例付与の対象とならない。
39条3項と施行規則24条の3第1項により、比例付与は週30時間未満で、かつ週4日以下(又は年216日以下)の労働者に限られる。週30時間以上なら通常の日数を与える。
時間単位年休の日数
時間単位で与えることができる年次有給休暇は、労使協定により年5日以内に限られる。
39条4項2号は5日以内に限っている。この協定には届出の定めがなく、日単位で取るか時間単位で取るかは労働者が選ぶ。
根拠:労働基準法
計画的付与の対象日数
計画的付与の対象となるのは、年次有給休暇のうち5日を超える部分である。
39条6項は5日を超える部分に限っている。5日は労働者が自由に時季を指定できるよう残される。
根拠:労働基準法
使用者の時季指定義務
使用者は、10労働日以上の年次有給休暇が与えられる労働者について、そのうち5日を基準日から1年以内に時季を定めて与えなければならない。
39条7項による。労働者の時季指定や計画的付与で与えた日数分は、時季を定めて与える必要がない(8項)。時季を定める前には、労働者の意見を聴かなければならない(施行規則24条の6)。
年休中の賃金の選び方
年次有給休暇中の賃金は、平均賃金又は通常の賃金を就業規則等で定めて支払い、標準報酬月額の30分の1相当額とする場合だけ労使協定が要る。
39条9項本文により、平均賃金か通常の賃金かは就業規則その他これに準ずるもので定める。労使協定が必要なのは健康保険法の標準報酬月額の30分の1相当額で支払う場合である。
根拠:労働基準法
取得者への不利益取扱い
使用者は、年次有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならないが、この規定に罰則はない。
附則136条は不利益な取扱いを「しないようにしなければならない」と定めるが、119条・120条の罰則の対象に挙げられていない。39条の違反(7項を除く)が6箇月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金となるのと区別する。
根拠:労働基準法
年次有給休暇管理簿
使用者は、39条5項から7項までにより有給休暇を与えたときは、時季・日数・基準日を労働者ごとに明らかにした年次有給休暇管理簿を作成し、与えた期間中とその満了後5年間(当分の間3年間)保存する。
施行規則24条の7は保存期間を5年間とし、附則71条が当分の間3年間に読み替えている。管理簿は労働者名簿や賃金台帳とあわせて調製することもできる(施行規則55条の2)。
要点の一覧
| 確認すること | ルール |
|---|---|
| 時季変更権 | 使用者は、請求された時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合に限り、他の時季に与えることができる。 |
| 4年6箇月の付与日数 | 通常の労働者の付与日数は、6箇月10日、1年6箇月11日、2年6箇月12日、3年6箇月14日、4年6箇月16日、5年6箇月18日、6年6箇月以上20日である。 |
| 出勤したとみなす期間 | 業務上の傷病による療養休業期間、育児休業期間、介護休業期間、産前産後の休業期間は、出勤率の算定上出勤したものとみなす。 |
| 比例付与の対象外 | 週の所定労働時間が30時間以上の労働者は、週の所定労働日数が4日以下でも比例付与の対象とならない。 |
| 時間単位年休の日数 | 時間単位で与えることができる年次有給休暇は、労使協定により年5日以内に限られる。 |
| 計画的付与の対象日数 | 計画的付与の対象となるのは、年次有給休暇のうち5日を超える部分である。 |
| 使用者の時季指定義務 | 使用者は、10労働日以上の年次有給休暇が与えられる労働者について、そのうち5日を基準日から1年以内に時季を定めて与えなければならない。 |
| 年休中の賃金の選び方 | 年次有給休暇中の賃金は、平均賃金又は通常の賃金を就業規則等で定めて支払い、標準報酬月額の30分の1相当額とする場合だけ労使協定が要る。 |
| 取得者への不利益取扱い | 使用者は、年次有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならないが、この規定に罰則はない。 |
| 年次有給休暇管理簿 | 使用者は、39条5項から7項までにより有給休暇を与えたときは、時季・日数・基準日を労働者ごとに明らかにした年次有給休暇管理簿を作成し、与えた期間中とその満了後5年間(当分の間3年間)保存する。 |
オリジナル確認問題で判断する
○か×かを選び、理由を確認してください。実際の過去問を転載したものではありません。
問1 使用者は、労働者が請求した時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合には、その請求を拒み、年次有給休暇を与えないことができる。
根拠:資料1
問2 通常の労働者が雇入れ後4年6箇月継続勤務した場合に付与される年次有給休暇の日数は、18労働日である。
根拠:資料1
問3 業務上の傷病による療養のための休業期間、育児休業をした期間及び産前産後の休業期間は、年次有給休暇の出勤率の算定上、出勤したものとみなす。
根拠:資料1
問4 1週間の所定労働日数が4日であっても、1週間の所定労働時間が30時間以上である労働者は、比例付与の対象とならない。
問5 時間を単位として与えることができる年次有給休暇の日数は、労使協定で定めれば1年につき10日まで認められる。
根拠:資料1
問6 計画的付与の労使協定を締結すれば、労働者が保有する年次有給休暇の全日数について、協定で定めた時季に与えることができる。
根拠:資料1
問7 使用者による時季指定の義務は、年次有給休暇の付与日数が10労働日以上の労働者について、そのうち5日を基準日から1年以内に時季を定めて与えるものである。
問8 年次有給休暇の期間について平均賃金を支払うこととする場合には、労使協定を締結しなければならない。
根拠:資料1
問9 年次有給休暇を取得した労働者に対して賃金の減額その他不利益な取扱いをした使用者は、6箇月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金に処せられる。
根拠:資料1
問10 使用者は、年次有給休暇を与えたときは、時季、日数及び基準日を労働者ごとに明らかにした年次有給休暇管理簿を作成し、当分の間、当該有給休暇を与えた期間中及び当該期間の満了後3年間保存しなければならない。
この解説の一次資料

付与日数の表(10・11・12・14・16・18・20日)と比例付与の対象者、時間単位は5日以内、計画的付与は5日を超える部分、時季指定義務は10日以上の者の5日、と数字を区別すると解けます。
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|時季変更権
使用者は、請求された時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合に限り、他の時季に与えることができる。 39条5項ただし書が使用者に認めるのは、他の時季に与えること(時季変更権)であり、年次有給休暇そのものを与えないことではない。年次有給休暇の権利は6箇月の継続勤務と8割以上の出勤で法律上当然に生じ、労働者の請求によって生じるものではない。
覚え方使用者は、請求された時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合に限り、他の時季に与えることができる。
01年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)の重要暗記項目
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|時季変更権
使用者は、請求された時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合に限り、他の時季に与えることができる。 39条5項ただし書が使用者に認めるのは、他の時季に与えること(時季変更権)であり、年次有給休暇そのものを与えないことではない。年次有給休暇の権利は6箇月の継続勤務と8割以上の出勤で法律上当然に生じ、労働者の請求によって生じるものではない。
覚え方使用者は、請求された時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合に限り、他の時季に与えることができる。
ひっかけ注意39条5項ただし書が使用者に認めるのは、他の時季に与えること(時季変更権)であり、年次有給休暇そのものを与えないことではない。年次有給休暇の権利は6箇月の継続勤務と8割以上の出勤で法律上当然に生じ、労働者の請求によって生じるものではない。
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|4年6箇月の付与日数
通常の労働者の付与日数は、6箇月10日、1年6箇月11日、2年6箇月12日、3年6箇月14日、4年6箇月16日、5年6箇月18日、6年6箇月以上20日である。 39条2項の表で、6箇月経過日から4年なら6労働日を加算するので16労働日となる。18労働日は5年6箇月の日数である。
覚え方通常の労働者の付与日数は、6箇月10日、1年6箇月11日、2年6箇月12日、3年6箇月14日、4年6箇月16日、5年6箇月18日、6年6箇月以上20日である。
ひっかけ注意39条2項の表で、6箇月経過日から4年なら6労働日を加算するので16労働日となる。18労働日は5年6箇月の日数である。
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|出勤したとみなす期間
業務上の傷病による療養休業期間、育児休業期間、介護休業期間、産前産後の休業期間は、出勤率の算定上出勤したものとみなす。 39条10項による。生理日の休暇などはこの規定に含まれず、出勤とみなす扱いは法律上求められていない。
覚え方業務上の傷病による療養休業期間、育児休業期間、介護休業期間、産前産後の休業期間は、出勤率の算定上出勤したものとみなす。
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|比例付与の対象外
週の所定労働時間が30時間以上の労働者は、週の所定労働日数が4日以下でも比例付与の対象とならない。 39条3項と施行規則24条の3第1項により、比例付与は週30時間未満で、かつ週4日以下(又は年216日以下)の労働者に限られる。週30時間以上なら通常の日数を与える。
覚え方週の所定労働時間が30時間以上の労働者は、週の所定労働日数が4日以下でも比例付与の対象とならない。
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|時間単位年休の日数
時間単位で与えることができる年次有給休暇は、労使協定により年5日以内に限られる。 39条4項2号は5日以内に限っている。この協定には届出の定めがなく、日単位で取るか時間単位で取るかは労働者が選ぶ。
覚え方時間単位で与えることができる年次有給休暇は、労使協定により年5日以内に限られる。
ひっかけ注意39条4項2号は5日以内に限っている。この協定には届出の定めがなく、日単位で取るか時間単位で取るかは労働者が選ぶ。
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|計画的付与の対象日数
計画的付与の対象となるのは、年次有給休暇のうち5日を超える部分である。 39条6項は5日を超える部分に限っている。5日は労働者が自由に時季を指定できるよう残される。
覚え方計画的付与の対象となるのは、年次有給休暇のうち5日を超える部分である。
ひっかけ注意39条6項は5日を超える部分に限っている。5日は労働者が自由に時季を指定できるよう残される。
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|使用者の時季指定義務
使用者は、10労働日以上の年次有給休暇が与えられる労働者について、そのうち5日を基準日から1年以内に時季を定めて与えなければならない。 39条7項による。労働者の時季指定や計画的付与で与えた日数分は、時季を定めて与える必要がない(8項)。時季を定める前には、労働者の意見を聴かなければならない(施行規則24条の6)。
覚え方使用者は、10労働日以上の年次有給休暇が与えられる労働者について、そのうち5日を基準日から1年以内に時季を定めて与えなければならない。
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|年休中の賃金の選び方
年次有給休暇中の賃金は、平均賃金又は通常の賃金を就業規則等で定めて支払い、標準報酬月額の30分の1相当額とする場合だけ労使協定が要る。 39条9項本文により、平均賃金か通常の賃金かは就業規則その他これに準ずるもので定める。労使協定が必要なのは健康保険法の標準報酬月額の30分の1相当額で支払う場合である。
覚え方年次有給休暇中の賃金は、平均賃金又は通常の賃金を就業規則等で定めて支払い、標準報酬月額の30分の1相当額とする場合だけ労使協定が要る。
ひっかけ注意39条9項本文により、平均賃金か通常の賃金かは就業規則その他これに準ずるもので定める。労使協定が必要なのは健康保険法の標準報酬月額の30分の1相当額で支払う場合である。
覚える数字と、狙われる引っかけ
- ひっかけ39条5項ただし書が使用者に認めるのは、他の時季に与えること(時季変更権)であり、年次有給休暇そのものを与えないことではない。年次有給休暇の権利は6箇月の継続勤務と8割以上の出勤で法律上当然に生じ、労働者の請求によって生じるものではない。
- ひっかけ39条2項の表で、6箇月経過日から4年なら6労働日を加算するので16労働日となる。18労働日は5年6箇月の日数である。
- ひっかけ39条4項2号は5日以内に限っている。この協定には届出の定めがなく、日単位で取るか時間単位で取るかは労働者が選ぶ。
- ひっかけ39条6項は5日を超える部分に限っている。5日は労働者が自由に時季を指定できるよう残される。
- ひっかけ39条9項本文により、平均賃金か通常の賃金かは就業規則その他これに準ずるもので定める。労使協定が必要なのは健康保険法の標準報酬月額の30分の1相当額で支払う場合である。
- ひっかけ附則136条は不利益な取扱いを「しないようにしなければならない」と定めるが、119条・120条の罰則の対象に挙げられていない。39条の違反(7項を除く)が6箇月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金となるのと区別する。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1使用者は、請求された時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合に限り、他の時季に与えることができる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2通常の労働者の付与日数は、6箇月10日、1年6箇月11日、2年6箇月12日、3年6箇月14日、4年6箇月16日、5年6箇月18日、6年6箇月以上20日である。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3業務上の傷病による療養休業期間、育児休業期間、介護休業期間、産前産後の休業期間は、出勤率の算定上出勤したものとみなす。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 4週の所定労働時間が30時間以上の労働者は、週の所定労働日数が4日以下でも比例付与の対象とならない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 5時間単位で与えることができる年次有給休暇は、労使協定により年5日以内に限られる。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 6計画的付与の対象となるのは、年次有給休暇のうち5日を超える部分である。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 7使用者は、10労働日以上の年次有給休暇が与えられる労働者について、そのうち5日を基準日から1年以内に時季を定めて与えなければならない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 8年次有給休暇中の賃金は、平均賃金又は通常の賃金を就業規則等で定めて支払い、標準報酬月額の30分の1相当額とする場合だけ労使協定が要る。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 9使用者は、年次有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならないが、この規定に罰則はない。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 10使用者は、39条5項から7項までにより有給休暇を与えたときは、時季・日数・基準日を労働者ごとに明らかにした年次有給休暇管理簿を作成し、与えた期間中とその満了後5年間(当分の間3年間)保存する。
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 内容の基準日
- 2026-11-06
- 復習方法
- 要点を確認した後、○×一問一答で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
労働基準法・労働安全衛生法
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|時季変更権
使用者は、労働者が請求した時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合には、その請求を拒み、年次有給休暇を与えないことができる。
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)の○×一問一答10問|問題と解説
この論点で収録している10問を、正誤と解説つきで通して読めます。 上の演習で迷った問題を見直すときに使ってください。
問1
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|時季変更権使用者は、労働者が請求した時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合には、その請求を拒み、年次有給休暇を与えないことができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。39条5項ただし書が使用者に認めるのは、他の時季に与えること(時季変更権)であり、年次有給休暇そのものを与えないことではない。年次有給休暇の権利は6箇月の継続勤務と8割以上の出勤で法律上当然に生じ、労働者の請求によって生じるものではない。 要点:使用者は、請求された時季に年次有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合に限り、他の時季に与えることができる。
問2
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|4年6箇月の付与日数通常の労働者が雇入れ後4年6箇月継続勤務した場合に付与される年次有給休暇の日数は、18労働日である。
答え:×(誤り)
解説
誤り。39条2項の表で、6箇月経過日から4年なら6労働日を加算するので16労働日となる。18労働日は5年6箇月の日数である。 要点:通常の労働者の付与日数は、6箇月10日、1年6箇月11日、2年6箇月12日、3年6箇月14日、4年6箇月16日、5年6箇月18日、6年6箇月以上20日である。
問3
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|出勤したとみなす期間業務上の傷病による療養のための休業期間、育児休業をした期間及び産前産後の休業期間は、年次有給休暇の出勤率の算定上、出勤したものとみなす。
答え:○(正しい)
解説
正しい。39条10項による。生理日の休暇などはこの規定に含まれず、出勤とみなす扱いは法律上求められていない。 要点:業務上の傷病による療養休業期間、育児休業期間、介護休業期間、産前産後の休業期間は、出勤率の算定上出勤したものとみなす。
問4
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|比例付与の対象外1週間の所定労働日数が4日であっても、1週間の所定労働時間が30時間以上である労働者は、比例付与の対象とならない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。39条3項と施行規則24条の3第1項により、比例付与は週30時間未満で、かつ週4日以下(又は年216日以下)の労働者に限られる。週30時間以上なら通常の日数を与える。 要点:週の所定労働時間が30時間以上の労働者は、週の所定労働日数が4日以下でも比例付与の対象とならない。
問5
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|時間単位年休の日数時間を単位として与えることができる年次有給休暇の日数は、労使協定で定めれば1年につき10日まで認められる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。39条4項2号は5日以内に限っている。この協定には届出の定めがなく、日単位で取るか時間単位で取るかは労働者が選ぶ。 要点:時間単位で与えることができる年次有給休暇は、労使協定により年5日以内に限られる。
問6
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|計画的付与の対象日数計画的付与の労使協定を締結すれば、労働者が保有する年次有給休暇の全日数について、協定で定めた時季に与えることができる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。39条6項は5日を超える部分に限っている。5日は労働者が自由に時季を指定できるよう残される。 要点:計画的付与の対象となるのは、年次有給休暇のうち5日を超える部分である。
問7
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|使用者の時季指定義務使用者による時季指定の義務は、年次有給休暇の付与日数が10労働日以上の労働者について、そのうち5日を基準日から1年以内に時季を定めて与えるものである。
答え:○(正しい)
解説
正しい。39条7項による。労働者の時季指定や計画的付与で与えた日数分は、時季を定めて与える必要がない(8項)。時季を定める前には、労働者の意見を聴かなければならない(施行規則24条の6)。 要点:使用者は、10労働日以上の年次有給休暇が与えられる労働者について、そのうち5日を基準日から1年以内に時季を定めて与えなければならない。
問8
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|年休中の賃金の選び方年次有給休暇の期間について平均賃金を支払うこととする場合には、労使協定を締結しなければならない。
答え:×(誤り)
解説
誤り。39条9項本文により、平均賃金か通常の賃金かは就業規則その他これに準ずるもので定める。労使協定が必要なのは健康保険法の標準報酬月額の30分の1相当額で支払う場合である。 要点:年次有給休暇中の賃金は、平均賃金又は通常の賃金を就業規則等で定めて支払い、標準報酬月額の30分の1相当額とする場合だけ労使協定が要る。
問9
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|取得者への不利益取扱い年次有給休暇を取得した労働者に対して賃金の減額その他不利益な取扱いをした使用者は、6箇月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金に処せられる。
答え:×(誤り)
解説
誤り。附則136条は不利益な取扱いを「しないようにしなければならない」と定めるが、119条・120条の罰則の対象に挙げられていない。39条の違反(7項を除く)が6箇月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金となるのと区別する。 要点:使用者は、年次有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならないが、この規定に罰則はない。
問10
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)|年次有給休暇管理簿使用者は、年次有給休暇を与えたときは、時季、日数及び基準日を労働者ごとに明らかにした年次有給休暇管理簿を作成し、当分の間、当該有給休暇を与えた期間中及び当該期間の満了後3年間保存しなければならない。
答え:○(正しい)
解説
正しい。施行規則24条の7は保存期間を5年間とし、附則71条が当分の間3年間に読み替えている。管理簿は労働者名簿や賃金台帳とあわせて調製することもできる(施行規則55条の2)。 要点:使用者は、39条5項から7項までにより有給休暇を与えたときは、時季・日数・基準日を労働者ごとに明らかにした年次有給休暇管理簿を作成し、与えた期間中とその満了後5年間(当分の間3年間)保存する。
年次有給休暇(付与日数・時季変更・計画的付与・時季指定義務)の問題を続けて解く
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