過去問戦略2027年度試験対応
社労士の過去問の使い方|入手先・何年分・何周・法改正で変わる答え【2027年度試験対応】
2027年度試験対応の解説です。法令の適用時点と試験情報の確認日は、本文・出典の記載をご確認ください。
社労士の過去問は、最新の回なら社会保険労務士試験オフィシャルサイトで問題と正答をPDFで見られます。ただし過去問は出題された年の法令で作られています。何年分・何周かより、出題回の基準日と今の条文の差を確かめ、1肢ずつ理由まで言えるかが大切です。入手先、年数と周回の考え方、法改正で答えが変わる問題、選択式と択一式の使い方を順に説明します。
- 公開日
- 2026年11月6日
- 更新日
- 2026年11月6日
- 情報確認日
- 2026年11月6日

迷いやすい判断を、具体的な行動に変えます
- 社労士の過去問は公式サイトで見られる?
- 過去問のPDFはいつ公開される?ダウンロードできる?
- 公式の正答はいつ出る?解説はある?
01社労士の過去問は公式サイトで見られる?
見られます。社会保険労務士試験オフィシャルサイトの「合格発表」のページには、第58回(令和8年度)の選択式と択一式の試験問題がPDFで掲載されています。同じページには「合格基準及び正答」と「問題誤りについて」の資料も並んでいます(2026年11月7日に確認)。問題・正答・訂正の3つを公式の資料でそろえられるのが、このページです。
一方で、このページに並んでいるのは直近の第58回の資料で、過去10年分の問題が一覧で載っているわけではありません。それより前の回をまとめて解くには、市販の過去問題集など、過去の問題を収めた教材を使うのが一般的です。どの教材を使う場合も、何回の問題か、解説がいつの法令に合わせてあるかを最初に確かめます。

02過去問のPDFはいつ公開される?ダウンロードできる?
試験センターのよくある質問は、その年の試験問題を「試験翌日の正午すぎに掲載します」と答えています。第58回は2026年8月23日(日)に実施されたので、翌日の昼すぎから選択式・択一式の問題PDFを開いて保存できるようになりました。公開されるのは本番の問題用紙そのものです。
選択式は問1から問8までの8問、択一式は70問です。1年分を本番どおりに解くと、選択式80分と択一式210分で合わせて290分かかります。本番の問題用紙は試験時間中は持ち出せず、破って解答を写して持ち帰ることもできませんが、試験時間が終わった後は持ち帰れます。科目免除を受けた人は、択一式の問題を当日は持ち帰れません。
03公式の正答はいつ出る?解説はある?
公式の正答は、合格発表日に「合格基準及び正答」の資料で公表されます。第58回は2026年10月1日の合格発表と同時で、選択式は空欄AからEに入る選択肢の番号、択一式は各問の正解の符号が、科目ごとに一覧になっています。公式の正答はこの資料で示されるので、試験日から合格発表までは公式の答え合わせができません。
公式に出るのは問題と正答だけで、1肢ごとの解説はありません。受験案内は、試験問題に関する照会には回答できないとしています。なぜその答えになるのかは、条文と論点の解説で自分で確かめる必要があります。過去問の価値は、正解の記号を知ることより、この確かめる作業の材料になる点にあります。
04過去問の問題集やアプリはどう選ぶ?
選ぶときに最初に見るのは、収録している回と、解説がどの時点の法令に合わせてあるかです。社労士試験は回ごとに解答の基準となる日が違うので、解説が出題当時の正解のままなのか、今の条文で正誤を見直してあるのかで使い方が変わります。改正で正誤が変わった肢に印や注記があるかを、最初に確かめます。
次に、選択式と択一式の両方を収めているか、1肢ごとに理由が書かれているかを見ます。正解の記号だけでは、理由を言える状態になったかを確かめられません。無料のサイトやアプリでも、出題回と法令の時点が明記されていれば演習に使えます。どの教材を使う場合も、最新の回の問題と正答は試験センターの公式のPDFで突き合わせられます。
05社労士の過去問は何年分解けばいい?
何年分を解けばよいという公式の目安はありません。一般に言われる目安は5年分から10年分ですが、年数を増やすほど、今の法令と違う前提の問題が混じる割合も上がります。この学習サイトでは、まず直近の回から解き、古い回に進むほど改正の確かめに時間を割く進め方を勧めます。
新しい回を優先するのは、出題の基準日が今に近く、読み替えが少なくて済むからです。古い回は、論点の出され方や問い方を知る材料として使い、数字や要件は今の条文で確かめ直します。10年分に手を広げる前に、直近の数回分で全科目の基準点を超えられるかを確かめると、時間を使う先を誤りにくくなります。
06過去問は何周すればいい?
周回の数より、すべての肢について正誤の理由を言えるようになったかで区切ります。一般には3周以上と言われることが多いものの、答えの記号を覚えて解けても、文言が変わる本試験では得点になりません。2周目以降は、正解した問題でも理由を言えなかった肢に印を付けて、そこを解き直します。
分け方の一例として、1周目は出題の範囲と問い方をつかむ、2周目は間違えた肢と理由を言えなかった肢だけを解く、3周目以降は印の残った肢がなくなるまで繰り返す、という進め方があります。本番と同じ時刻で1年分を通して解く練習は、試験前の総仕上げとして直前1か月の記事で扱っています。
07過去問の答えが今は違うことがある?出題の基準日
あります。社労士試験の問題は、試験実施に関する官報公告の日に施行されている法令等で解く決まりです。問題用紙の注意書きによれば、この日は第56回が令和6年4月12日、第57回が令和7年4月11日、第58回が令和8年4月10日でした。過去問の正解は、あくまでその回の基準日の法令での正解です。
基準日より後に施行された改正は、その回の問題には反映されていません。第59回(2027年度)の基準日はまだ公表されていないので、2027年4月ごろの受験案内で確認します。それまでは、第58回の基準日(2026年4月10日)より後に施行された改正を、過去問を解き直すときに確かめる対象にしておきます。
08法改正で答えが変わる問題はどう見分ける?
見分け方は、出題回の基準日と、その論点に関わる改正の施行日を比べることです。例えば育児・介護休業法第22条の2は、常時雇用する労働者の数が300人を超える事業主に、育児休業の取得の状況を毎年少なくとも1回公表するよう求めています。この規定は令和6年法律第42号による改正後のもので、改正法は2025年4月1日に施行されました。
改正法の附則第4条は、改正後の第22条の2を施行日以後に開始する事業年度から適用するとしています。基準日が2024年4月12日の第56回以前の問題は改正前の条文で作られているので、この公表義務の対象を問う問題が出てきたら、今の条文で読み直します。第58回の選択式では、この「300人」が空欄になりました。改正の一覧と読み替えの手順は、法改正の記事にまとめています。
09一般常識の統計・白書の過去問はどう使う?
統計や白書の数字は、次の試験ではそのまま使えません。第58回の選択式の労働の一般常識では、「令和7年障害者雇用状況の集計結果」による民間企業の実雇用率が空欄になり、選択肢は4つの率でした。こうした数値はその年の公表内容なので、次の試験では新しい年の集計に入れ替わり、過去問の正解を覚えても得点にはつながりません。
過去問から拾うのは、どの調査や白書が、どの指標の形で問われたかです。調査の名前と指標が分かれば、次の年は厚生労働省が公表する最新の結果で同じ指標を確かめれば済みます。過去問の解説にある統計の数字は出題された年の値として扱い、今の値と取り違えないよう年を書き添えておきます。第58回の一般常識で使われた調査や判例は、勉強法の記事にまとめています。
10公式の訂正や複数正答の問題はどう扱う?
過去問の答え合わせでは、正答の一覧と一緒に、問題誤りの公表がないかも確かめます。第58回では、択一式の一般常識の問9が誤っている選択肢を1つ選ぶ問題だったのに、本来の正答のE以外にDも誤った内容だったため、DとEの両方が正答とされました。2026年10月1日付の公式の資料で、この措置が公表されています。
こうした問題は、どの肢がなぜ誤りかを条文で確かめ、2つとも誤りの理由を言えるようにしておきます。正解は1つだけと思い込んで答え合わせをすると、正しく判断できていた肢を誤りとして覚え直してしまうおそれがあります。第58回の「合格基準及び正答」にも、問9はDとEを正答とする旨の注記があります。
11選択式の過去問はどう使う?
選択式は、文中の空欄AからEに選択肢から語句を入れる形式で、8科目それぞれ5点です。第58回には2つの形がありました。労災保険法・雇用保険法・労働の一般常識の3問は空欄ごとに4つの選択肢から選ぶ形、ほかの5問は1問につき20の選択肢の中から選ぶ形です。過去問を解くときは、まずどちらの形かを見ます。
4つから選ぶ形では、選択肢が同じ種類の語でそろっています。第58回の労災保険法の空欄Aは「365日分」「600日分」「1,000日分」「1,200日分」と、すべて日数でした。20から選ぶ形では、空欄に入る語の種類で候補を絞れます。どちらの形でも、正解以外の選択肢がどの規定の何の数字かまで調べると、1問から覚えられる量が増えます。
12択一式の過去問はどう使う?
択一式は7科目で各10問、合わせて70問で、各問はAからEの5つから正解を1つ選びます。労災保険法と雇用保険法の問8から問10は徴収法の問題です。過去問は1問を1単位にせず、5つの記述を1つずつ○×で判定する練習に使うと、1年分で350の記述を確かめられます。
判定には必ず理由を付けます。誤りの記述なら、主語・要件・数字のどこが違うのかを書き出し、正しい内容に直します。答えの記号を覚えてしまった2周目以降でも、理由を書き出す作業は記号の記憶では代えられません。第58回にもあった組合せ問題や個数問題は、記述を1つずつ言い切れないと解けないので、この練習がそのまま得点につながります。
13間違えた問題は原因で分けて記録する
過去問の記録は、点数より間違えた原因を残します。原因を、条文の主語や要件の取り違え、数字の取り違え、改正前の知識、初めて見る論点の4つ程度に分けておくと、復習で戻る先が決まります。改正前の知識が原因だったときは、その論点の今の条文と施行日をメモに書き足しておきます。
点数を付けるときは、総得点とあわせて科目ごとの点数も残します。社労士試験は選択式・択一式とも科目ごとに基準点があり、第58回は選択式で各科目3点以上(雇用保険法は2点以上)、択一式で各科目4点以上が必要でした。総得点が足りていても、基準点ぎりぎりの科目が次に優先して復習する科目です。
14社労士試験は過去問だけで受かる?
過去問だけで足りるとは言い切れません。過去問は出題の形とよく問われる論点を知るのに役立ちますが、基準日より後の改正や、新しい年の統計・白書は入っていません。選択式は条文や判例の一節を文章のまま問うので、過去に空欄になっていない一節が出ても対応できるよう、目的条文や定義を文章で読んでおく準備も要ります。
過去問で見つけた論点を、条文と論点の解説で今の内容に置き換え、周りの規定まで広げるのが、過去問を軸にした学習の形です。解けた論点の隣、例えば同じ条の別の項や、別の法律の似た規定まで確かめておくと、初めて見る問題にも対応しやすくなります。勉強全体の進め方は、勉強法の記事で扱っています。
15合トレで過去問の復習をつなげる
合トレの社労士の学習ページでは、根拠条文と正しいルールをまとめた論点の解説、似た制度を並べた比較表、期間・金額・割合を集めた数字シート、一問一答、暗記カードを使えます。過去問で間違えた肢は、記録した原因に合わせて戻る先を選ぶと、同じ間違いを繰り返しにくくなります。
主語や要件の取り違えなら論点の解説と比較表、数字の取り違えなら数字シート、理由をすぐに言えない記述なら一問一答と暗記カードが戻る先です。過去問で弱い論点を見つけ、合トレで今の条文に合わせて固め、また過去問で確かめる、という往復を試験まで続けます。
よくある質問
社労士の過去問はどれを使えばいいですか?
最新の回は、試験センターの公式サイトに載っている問題PDFと正答を使えます。複数年分を解く教材は、収録している回、解説がいつの法令に合わせてあるか、選択式と択一式の両方があるか、1肢ごとに理由が書かれているかで選びます。
社労士試験は過去問だけで受かりますか?
過去問だけで足りるとは言い切れません。過去問には、その回の基準日より後の改正や新しい年の統計が入っていないためです。過去問で見つけた論点を、条文と論点の解説で今の内容に直す学習と組み合わせます。
社労士の過去問はダウンロードできますか?
できます。社会保険労務士試験オフィシャルサイトの合格発表のページから、第58回の選択式・択一式の問題PDFと「合格基準及び正答」のPDFを開けます(2026年11月7日に確認)。その年の問題は、試験翌日の正午すぎに掲載されます。
過去問のサイトやアプリにつながらないときはどうすればいいですか?
民間の過去問サイトやアプリの不具合や停止は、それぞれの運営者の案内で確かめます。最新の回の問題と正答は、試験センターの公式サイトの合格発表のページに掲載されています。
過去問は何回(何周)解けばいいですか?
公式の目安はありません。一般には3周以上と言われますが、回数より、すべての肢で正誤の理由を言えるかで終わりを決めます。理由を言えなかった肢に印を付け、印がなくなるまで解き直します。
10年分の過去問は必要ですか?
必須ではありません。古い回ほど改正前の法令で作られた問題が増えます。直近の回から始め、古い回は問い方を知る材料として使い、数字や要件は今の条文で確かめ直します。
過去問に公式の解説はありますか?
ありません。公式に公表されるのは試験問題と正答で、受験案内は試験問題に関する照会には回答できないとしています。正解の理由は条文と論点の解説で確かめます。
この記事の参照元
法令、制度、試験日程は変更される場合があります。受験・手続の前には、リンク先の最新案内も確認してください。
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