勉強法2027年度試験対応
社労士試験の直前1か月の総復習|数字・比較・選択式の空欄と科目の基準点対策【2027年度試験対応】
2027年度試験対応の解説です。法令の適用時点と試験情報の確認日は、本文・出典の記載をご確認ください。
試験前の1か月は、新しい教材を広げるより、全科目で基準点を割らない状態を作る期間です。数字と期間の総点検、似た制度の比較、選択式の空欄対策、徴収法の取りこぼし防止、当日の時間配分を、第58回の受験案内と合格基準をもとに具体的に整理します。
- 公開日
- 2026年11月6日
- 更新日
- 2026年11月6日
- 情報確認日
- 2026年11月6日

迷いやすい判断を、具体的な行動に変えます
- 最初に全科目の現在地を測る
- 数字は「何の数字か」とセットで確かめる
- 似た制度は比較表で並べる
01最初に全科目の現在地を測る
一問一答を科目別に解き、科目ごとの正答率を出します。選択式は各科目3点、択一式は各科目4点を最低ラインと考え、そこに届いていない科目から復習します。基準点の引下げは発表まで分からないので、当てにしません。
総得点が足りていても、基準点ちょうどの科目があればそこを先に直します。基準点ちょうどの科目は、1問落とすだけで不合格になります。得意科目を伸ばす前に、そうした科目を1点でも上げておきます。

02数字は「何の数字か」とセットで確かめる
数字は単独で覚えず、主語と場面を付けて確かめます。健康保険の任意継続被保険者は資格喪失の前日まで継続して2月以上、労働基準法の解雇予告は少なくとも30日前(又は30日分以上の平均賃金)、というように、どの制度のどの要件かを一緒に言えるようにします。
年度で変わる数字は年度を付けます。例えば在職老齢年金の支給停止調整額は、条文では62万円、令和8年度の額は65万円です。数字シートで年度と条文の額を区別して確かめます。
03似た制度は比較表で並べる
直前期は、似た制度の取り違えを減らすことに時間を使います。健康保険と厚生年金保険の被保険者の範囲、国民年金の第1号・第2号・第3号被保険者、労災保険と雇用保険の給付の名前など、並べると違いが見えるものは比較表で確かめます。
比較表を見るときは、まず表を伏せて自分で違いを言い、その後に表で答え合わせをします。言えなかった行だけを、論点の解説と一問一答で確かめ直します。
04選択式の空欄は語の種類から考える
選択式は、空欄AからEのそれぞれに語群から語句を選びます。空欄に入るのが数字か、期間か、主体か、制度名かを先に決めると、語群の候補を絞れます。
直前期は、法律の目的条文と定義の条文を文章のまま読み返します。1科目5点で、第58回の基準点は原則3点でした。5つの空欄のうち、確実に埋められる3つから先に決める解き方を練習しておきます。
05択一式は徴収法を落とさない
択一式の労災保険法と雇用保険法は、それぞれ10問のうち問8から問10が徴収法です。徴収法の3問を落とすと、残りの7問で基準点の4点を取らなければなりません。
徴収法は、保険関係の成立、概算保険料と確定保険料、延納、メリット制、督促と延滞金のように、手続の順番で整理すると覚えやすい科目です。直前期に一問一答で一周しておきます。
06一般常識は広く浅く押さえる
一般常識は範囲が広く、選択式では労働と社会保険が別々の科目として基準点を持ちます。どちらかを捨てると、それだけで不合格になるおそれがあります。
各法律の目的、対象者、主な義務と、2026年に施行された改正(カスタマーハラスメント対策など)を優先します。統計や白書の数字は年によって変わるので、最新の公表値で確かめます。
07当日の時間配分と持ち物
第58回の選択式は80分で8問(1問あたり10分)、択一式は210分で70問(1問あたり3分)でした。昼食時間は60分です。原則として試験室に時計はないので、通信・計算機能がなく音の出ない腕時計を持参します。携帯電話やスマートウォッチを時計として使うことはできません。
机の上に置けるのは、受験票、HBの鉛筆かHBのシャープペンシル、プラスチック消しゴム、腕時計などに限られます。写真付きの身分証明書も持参します。第58回の開場は9時30分で、それより早く着いても入場できませんでした。
08試験日から逆算した4週間の割り振り
第58回の試験日は2026年8月23日(日)でした。第59回の日程は未公表なので受験案内で確認しますが、同じ時期であれば直前1か月は7月下旬から始まります。ここでは一例として、1週目は基準点に届いていない科目の穴埋め、2週目は数字・期間と似た制度の比較、3週目は本番と同じ時間割での通し演習、4週目は間違えた問題の確認だけに充てる区切り方を示します。
4週目に新しい論点を増やすと、確かめきれないまま試験日を迎えます。1週目から3週目に間違えた問題は、科目と「数字の取り違え」「主語の取り違え」「原則と例外の混同」のような理由を付けて一覧にしておき、4週目はその一覧だけを解き直します。受験票の到着の確認や前日の持ち物の準備も、この週の予定に入れておきます。
09本番と同じ時刻で通し演習をする
第58回の時間割は、選択式が着席10時00分・試験10時30分〜11時50分、昼食が11時50分〜12時50分、択一式が着席12時50分・試験13時20分〜16時50分でした。着席から試験開始までの30分は、注意事項の説明と試験開始の準備に使われます。通し演習も同じ時刻に始め、昼食の量と取る時刻も本番どおりにして、午後の210分を集中して解けるかを確かめます。
トイレに立てるのは退室可能時間に限られ、第58回は選択式が11時10分〜11時40分、択一式が14時10分〜16時40分でした。着席から試験開始後40分(午前)・50分(午後)までと、試験終了前の10分間は退室できません。監督者が順に案内するので、すぐ離席できるとは限らず、離席中も試験時間は止まりません。受験案内は、着席時刻前や昼食時間中に済ませるよう求めています。
10択一式210分の配分を決めておく
択一式は7科目70問を210分で解きます。第58回は各科目4点以上が条件だったので、1科目に時間を使い過ぎて最後の科目を急いで解く状態は避けます。通し演習の段階で、解く順番(問題の並びどおりか、得意科目からか)と、1科目あたりの目安時間を決めておきます。
例えば210分を7科目で割ると1科目30分です。各科目を25分で解き、残りの35分を見直しと記入漏れの確認に回す、という配分が一つの考え方です。迷った問題には印を付けて先へ進み、見直しの時間に戻ります。受験案内は、試験終了の指示と同時に筆記用具を置いて解答を止めるよう定めているので、解答の記入を最後の数分に回さないようにします。
11時効の年数を法律ごとに並べる
時効は法律ごとに年数が違い、直前期に取り違えやすい数字です。労働基準法第115条は賃金の請求権を5年、災害補償その他の請求権を2年としていますが、附則第143条により当分の間、退職手当を除く賃金の請求権は3年です(退職手当は5年)。労災保険法第42条は、療養補償給付・休業補償給付・葬祭料などを受ける権利を2年、障害補償給付と遺族補償給付を受ける権利を5年としています。
雇用保険法第74条の失業等給付、徴収法第41条の労働保険料、健康保険法第193条の保険料と保険給付は、いずれも2年です。国民年金法第102条は年金給付を受ける権利を、厚生年金保険法第92条は保険給付を受ける権利を、支給すべき事由が生じた日から5年とし、保険料その他の徴収金はどちらも2年です(国民年金の死亡一時金は2年)。「給付は5年・保険料は2年」が年金の2法、「どちらも2年」が健康保険と、雇用保険(保険料は徴収法)と分けて確かめます。
12待期と支給の始まりを比べる
給付がいつから出るかも、法律ごとに並べて確かめます。労災保険の休業補償給付は、業務上の傷病による療養のため労働できず賃金を受けない日の第4日目から、1日につき給付基礎日額の100分の60を支給します(労災保険法第14条)。その前の3日間は労災保険から出ないので、使用者が労働基準法第76条の休業補償(平均賃金の100分の60)を行います。第84条が使用者の補償の責任を免除するのは、労災保険法で相当する給付が行われるべき場合に限られるためです。
通勤災害の休業給付も第14条の準用で第4日目からですが、労働基準法の補償は業務上の傷病が前提なので、最初の3日間の使用者の補償はありません。健康保険の傷病手当金は、労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から支給され、支給期間は通算して1年6月間です(健康保険法第99条)。雇用保険の基本手当は、求職の申込み後に失業している日が通算して7日に満たない間は支給されません(雇用保険法第21条)。「第4日目」「3日を経過した日」「通算7日」と数え方まで言えるようにします。
13前日までに確かめる来場と持ち込みのルール
第58回の受験案内は公共交通機関での来場を求め、車(タクシーを含む)、バイク、自転車での来場と送迎を禁止していました。会場は受験票で知らされ、座席は受験番号による指定席なので、前日までに経路と所要時間を確かめます。昼食は各自で用意します。冷房の温度を調整できない場合があるため体温を調節できる服装にし、帽子類(フードを含む)は本人確認のため着用できません。
筆記用具はHBの鉛筆・シャープペンシルとプラスチック消しゴムだけで、蛍光ペン、色鉛筆、定規は使えません。飲料水はペットボトルのみで、ボトルカバー、ボトル缶、水筒は持ち込めません。携帯電話やスマートウォッチは、試験中に音やバイブレーションが鳴って所有者が特定された場合や、電源を入れたまま所持していると確認された場合は失格です。会場では預かってもらえないので、電源の切り方を前日に確かめておきます。
よくある質問
直前期に新しい問題集を始めるべきですか?
勧めません。今までの教材で間違えた問題を解き直し、科目ごとの基準点を割らない状態を作るほうが、得点に結び付きやすくなります。
科目の基準点の引下げ(救済)を当てにしてよいですか?
当てにしないでください。引下げは受験者の得点の分布で決まり、第54回と第55回のように全科目で引下げがなかった年もあります。
試験当日に腕時計は必要ですか?
必要です。受験案内は、原則として試験室に時計はないとしています。通信・計算機能がなく、音の出ない腕時計を持参します。
試験中にトイレに行けますか?
退室可能時間に、監督者の案内で行けます。第58回は選択式が11時10分〜11時40分、択一式が14時10分〜16時40分でした。離席している間も試験時間は止まりません。
試験中に周りの物音がうるさかったら、救済されますか?
されません。第58回の受験案内は、ドアの開閉音や監督者の足音、空調音、他の受験者の咳などの生活騒音があっても救済措置は行わないとしています。
受験票に自分の解答を書き控えてもよいですか?
認められていません。受験案内は、不正防止のため、受験票への書き込みを問題文・解答を問わず認めないとしています。
車やタクシーで試験会場に行けますか?
行けません。第58回の受験案内は公共交通機関での来場を求め、車(タクシーを含む)、バイク、自転車での来場と送迎を禁止していました。
科目免除を受けると、択一式の問題を持ち帰れますか?
持ち帰れません。免除者は試験時間が短くなるため、択一式の試験問題も、書き控えた解答も持ち帰れません。第58回は、欠席者・途中棄権者・不正者を除く免除者に、9月中旬ごろ未使用の択一式の問題用紙が郵送される扱いでした。
労働基準法の賃金の時効は5年ですか、3年ですか?
第115条の本則は5年ですが、附則第143条により当分の間は3年です。退職手当の請求権は5年、災害補償その他の請求権は2年です。
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