分野別対策2026年度試験対応
区分所有法とは?わかりやすく全体像と2026年改正の要点を解説【2026年度試験対応】
2026年度試験対応の解説です。法令の適用時点と試験情報の確認日は、本文・出典の記載をご確認ください。
分譲マンションを買うと、自分の住戸だけでなく、廊下や外壁、敷地にも権利と負担を持つことになります。その持ち方と、住んでいる人どうしでの決め方を定めているのが区分所有法です。この記事は、区分所有者や理事の方が総会の議案や管理規約を読むときに、どの条文がどこに効いているかを先に示します。2026年4月1日施行の改正もあわせて確かめます。
- 公開日
- 2026年11月8日
- 更新日
- 2026年11月8日
- 読了目安
- 約14分
- 法令基準日
- 2026年4月1日
- 情報確認日
- 2026年11月8日

先に結論
区分所有法の正式名称は「建物の区分所有等に関する法律」(昭和37年法律第69号)です。1棟の建物を部屋ごとに所有するときのルールを定め、①住戸(専有部分)と共用部分・敷地利用権の分け方、②区分所有者全員でつくる管理組合と集会(総会)の決め方、③規約、④迷惑行為への措置、⑤建替えなどの再生、の5つが柱です。2026年4月1日からは、集会の決議が原則として出席者の多数決になるなど、決め方が大きく変わりました。
迷いやすい判断を、具体的な行動に変えます
- 柱は5つ:建物の分け方、管理組合と集会、規約、義務違反者への措置、建替えなどの再生
- 区分所有者は全員が管理組合の構成員。入らない選択はない(3条)
- 規約は法律の範囲内で決める。法律で動かせない数字は規約でも変えられない
- 2026年4月1日から、決議は原則として出席者の多数決。建替えなどは全体が母数のまま
01結論:区分所有法はマンションの「持ち方」と「決め方」の法律
区分所有法は、1棟の建物を部屋ごとに別々の人が所有するときの基本ルールです。民法の所有権や共有の規定だけでは、廊下や外壁を誰がどう管理するかを決めきれません。そこで、建物の分け方と、所有者どうしの決め方を、この法律がまとめて定めています。
条文は大きく5つの柱に分かれます。建物を専有部分・共用部分・敷地利用権に分ける部分、区分所有者全員でつくる団体(管理組合)と集会の部分、規約の部分、共同の利益に反する人への措置の部分、建替えなどの再生の部分です。
総会の議案や管理規約に出てくる「4分の3」「5分の4」といった数字は、ほとんどがこの法律に由来します。ただし、数字だけを覚えても判断はできません。何を決めるのか、誰を母数に数えるのかを先に確かめる必要があります。
02どんな建物に使われる法律か:マンションだけではない
1条は、1棟の建物のうち、構造上区分され、住居・店舗・事務所・倉庫などとして独立して使える部分は、それぞれ所有権の目的にできると定めています。分譲マンションが典型ですが、店舗や事務所が入る区分所有のビルにも同じ法律が使われます。
一方、賃貸マンションのように1人(1社)が建物全体を所有している場合は、部屋ごとの所有者がいません。区分所有法の集会や規約の仕組みが働くのは、部屋ごとに所有者が分かれている建物です。
法律の名前に「等」が付くのは、団地(数棟の建物と共有の敷地)や、建物が滅失した後の敷地の扱いまで定めているためです。地震などで被災した区分所有建物については、被災区分所有法と呼ばれる別の法律もあります。
03専有部分・共用部分・敷地利用権:3つの区分を押さえる
2条は、区分所有権の対象になる部屋を「専有部分」、それ以外の建物の部分などを「共用部分」、専有部分を所有するための土地の権利を「敷地利用権」と定義しています。区分所有者が持つ権利は、この3つをセットにしたものです。
共用部分には2種類あります。数個の専有部分に通じる廊下や階段室のように、構造上みんなで使う部分は、そもそも区分所有権の対象になりません(4条1項)。もう1つは、本来は専有部分にできる部屋を規約で共用部分にしたもの(規約共用部分)で、集会室や管理事務室が例です。規約共用部分は、その旨を登記しなければ第三者に対抗できません(4条2項)。

どこまでが専有部分かは、法律だけでは決まりません。壁や床の躯体、玄関扉、窓ガラス、配管の扱いは、各マンションの管理規約で確認してください。
表が画面幅より広い場合は、左右にスクロールして確認できます。
| 区分 | 何か | 例 | 主な条文 |
|---|---|---|---|
| 専有部分 | 区分所有権の対象になる部屋 | 住戸の内部 | 1条・2条3項 |
| 共用部分(法定) | 構造上みんなで使う建物の部分・附属物 | 廊下・階段室・外壁・エレベーター | 2条4項・4条1項 |
| 共用部分(規約) | 規約で共用部分にした部屋や附属の建物 | 集会室・管理事務室 | 4条2項(登記で対抗) |
| 敷地利用権 | 専有部分を所有するための土地の権利 | 敷地の所有権の共有持分・借地権 | 2条6項・22条 |
この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「建物の区分所有等に関する法律」(2026年4月1日施行)(確認日 2026年11月8日)
05敷地利用権:住戸と土地を別々に売ることはできない
敷地利用権が数人で持つ所有権や借地権である場合、区分所有者は専有部分と敷地利用権を分けて処分できません(22条1項)。住戸だけを売って土地の持分を手元に残す、といった取引を防ぐためです。ただし、規約に別段の定めがあれば分離できます。
分離処分の禁止に違反した処分でも、その無効を善意の相手方には主張できません。ただし、分離して処分できないことを登記した後の処分は、相手方が知らなくても無効を主張できます(23条)。分譲マンションの登記簿で「敷地権」と表示されているのは、この登記の仕組みによるものです。
敷地利用権の割合も、原則は専有部分の床面積の割合です(22条2項)。建物敷地売却決議のように土地の持分の価格が母数に入る決議もあるので、議決権の割合とは区別します。
06管理組合・管理者・管理組合法人:全員が当然に構成員
3条は、区分所有者は全員で、建物・敷地・附属施設の管理を行うための団体を構成すると定めています。これが一般に管理組合と呼ばれる団体です。入会の手続は要らず、区分所有者になった時点で構成員になります。入るか入らないかを選ぶことはできません。
2026年4月施行の改正で、区分所有者はこの団体の構成員として、管理が適正かつ円滑に行われるよう相互に協力しなければならない、という責務が明記されました(5条の2)。
団体の代表として実際に業務を行うのが管理者です。管理者は規約に別段の定めがない限り集会の決議で選任・解任され(25条)、共用部分を保存し、集会の決議を実行します(26条)。多くのマンションでは、規約で理事長を管理者としています。団体は、集会で4分の3以上の決議をして登記すれば管理組合法人になれます(47条)。
07集会(総会)の決め方:何を決めるかで必要な賛成が変わる
集会は管理者が招集し、少なくとも毎年1回開きます(34条)。区分所有者と議決権の各5分の1以上で、管理者に招集を求めることもできます。招集通知は会日の少なくとも1週間前に、会議の目的と議案の要領を示して出します(35条)。この期間は規約で延ばせますが、縮めることはできません。
通常の事項は、出席した区分所有者とその議決権の各過半数で決めます(39条)。書面や代理人で議決権を行使した人も出席に数えます。規約の変更や共用部分の大きな変更などは、区分所有者と議決権の各過半数が出席したうえで、出席者の各4分の3以上が必要です。
建替えなど区分所有権の処分を伴う決議は、出席者ではなく区分所有者全体が母数です。同じ「4分の3」でも、出席者の4分の3なのか、全体の4分の3なのかで結果が変わるので注意してください。
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| 決めること | 出席の要件 | 必要な賛成 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 共用部分の管理・管理者の選任など | 法律上の定めなし(規約で定めることが多い) | 出席者の各過半数 | 18条・25条・39条 |
| 規約の設定・変更・廃止 | 区分所有者・議決権の各過半数 | 出席者の各4分の3以上 | 31条 |
| 共用部分の変更(著しいもの) | 区分所有者・議決権の各過半数 | 出席者の各4分の3以上(危険の除去・バリアフリーは3分の2以上) | 17条 |
| 大規模な滅失からの復旧 | 区分所有者・議決権の各過半数 | 出席者の各3分の2以上 | 61条5項 |
| 建替え | 全体が母数 | 区分所有者・議決権の各5分の4以上(一定の事由で4分の3以上) | 62条 |
この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「建物の区分所有等に関する法律」(2026年4月1日施行)(確認日 2026年11月8日)/法務省民事局「区分所有法・被災区分所有法の改正について」(令和8年4月)(確認日 2026年11月8日)
08規約で決められること:法律の範囲内で各マンションが決める
30条1項は、建物や敷地の管理・使用に関する区分所有者相互間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができるとしています。ペットの飼育、専有部分の用途、駐車場の使い方、管理費の決め方などが、各マンションの管理規約に書かれているのはこのためです。
ただし、規約で何でも決められるわけではありません。規約は、建物の形や面積、利用状況、支払った対価などを考えて区分所有者間の利害の衡平が図られるように定める必要があります(30条3項)。また、区分所有者以外の人の権利を害することはできません(30条4項)。
規約の変更で一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすときは、その人の承諾が必要です(31条1項)。規約と集会の決議は、住戸を買った人(特定承継人)にも効力が及び(46条1項)、賃借人などの占有者も使用方法については同じ義務を負います(46条2項)。規約のひな形として国土交通省がマンション標準管理規約を示していますが、法律ではありません。
09区分所有者の義務:共同の利益に反する行為をしない
6条1項は、区分所有者は建物の保存に有害な行為その他、建物の管理や使用に関して区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならないと定めています。この義務は、賃借人など区分所有者以外の占有者にも及びます(6条3項)。
何が共同の利益に反するかは、行為の内容や程度、ほかの住戸への影響で判断されます。騒音や悪臭、共用部分の無断の改造、規約に反する用途での使用などが、管理組合で問題になりやすい場面です。
一方で、他の住戸に入らなければ自分の住戸を守れない場面もあります。6条2項は、専有部分や共用部分を保存・改良するため必要な範囲で、他の区分所有者の専有部分を使用することや、自らその部分を保存することを請求できるとしています。上の階の配管からの漏水で被害を受けた人が補修を求める場面が、法務省の資料で例に挙がっています。損害を与えたときは償金を払う必要があります。
10迷惑行為への措置:停止請求から競売まで4段階
共同の利益に反する行為をする人に対しては、57条から60条の措置があります。軽いものから順に、行為の停止などの請求、専有部分の使用禁止、区分所有権の競売、占有者への契約解除と引渡しの請求です。
停止などの請求は裁判外でもできますが、訴訟を起こすには集会の決議が必要です(57条2項)。使用禁止・競売・引渡しの請求は、いずれも訴えによる必要があり、集会で出席者の各4分の3以上の決議をし、あらかじめ相手に弁明の機会を与えなければなりません(58条〜60条)。

競売は所有権を失わせる重い措置なので、他の方法では共同生活の維持が困難であることが要件です。判決が確定した日から6月を過ぎると競売の申立てはできません(59条3項)。実際の対応では、まず管理規約に基づく勧告や話し合いから始め、段階を踏んでいくことになります。
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| 措置 | 相手 | 集会の決議 | そのほかの要件 |
|---|---|---|---|
| 行為の停止・結果の除去・予防の請求 | 区分所有者・占有者 | 訴訟を起こすときは決議(出席者の各過半数) | — |
| 専有部分の使用禁止の請求 | 区分所有者 | 出席者の各4分の3以上 | 訴えによる・弁明の機会・相当の期間 |
| 区分所有権・敷地利用権の競売の請求 | 区分所有者 | 出席者の各4分の3以上 | 訴えによる・弁明の機会・判決確定から6月以内に申立て |
| 契約の解除と専有部分の引渡しの請求 | 占有者(賃借人など) | 出席者の各4分の3以上 | 訴えによる・弁明の機会 |
この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「建物の区分所有等に関する法律」(2026年4月1日施行)(確認日 2026年11月8日)
11管理費の滞納:買った人にも請求できる
管理費や修繕積立金のように、規約や集会の決議に基づいて区分所有者が負う債務については、管理組合側に先取特権が認められています。対象は、滞納した人の区分所有権(共用部分の持分と敷地利用権を含む)と、建物に備え付けた動産です(7条)。
この債権は、滞納した人から住戸を買った特定承継人にも請求できます(8条)。中古の住戸を買うときは、前の所有者の滞納がないかを確かめる必要があります。前の所有者との精算は売買の当事者どうしで決めることで、管理組合からの請求を拒む理由にはなりません。
管理組合の側から見ると、滞納が長引いても住戸が売られれば回収の道が残ります。ただし、時効の問題もあるため、督促の記録を残し、早めに対応してください。
12建替えと新しい再生の手法:全体の5分の4が原則
建替え決議は、区分所有者と議決権の各5分の4以上で行います(62条1項)。耐震性の不足、火災に対する安全性の不足、外壁などの剝落のおそれ、配管の劣化による衛生上の問題、バリアフリー基準への不適合のいずれかに当たる場合は、4分の3以上に緩和されます(62条2項)。
建替えを議題とする集会の招集通知は、会日の少なくとも2月前に出し、1月前までに説明会を開く必要があります。決議に参加しない人には、区分所有権と敷地利用権を時価で売り渡すよう請求できます(63条)。2026年4月からは、建替え決議があったとき、補償金の支払を前提に賃貸借を終わらせる請求もできるようになりました(64条の2)。
改正で、建替え以外の再生の手法も多数決でできるようになりました。建物を残して全ての専有部分を含めて改修する建物の更新(一棟リノベーション)、建物と敷地の一括売却、取壊し後の敷地売却、建物の取壊しです(64条の5〜64条の8)。いずれも原則5分の4で、売却の決議では敷地利用権の持分の価格も母数に入ります。
132026年4月1日施行の改正:要点を1枚の表で
区分所有法は、令和7年法律第47号で改正され、2026年4月1日(令和8年4月1日)に施行されました。建物と居住者の「2つの老い」で決議が難しくなっていることへの対応として、決め方と再生の手法が大きく変わっています。
管理組合にとって影響が大きいのは経過措置です。2026年3月31日までに招集手続を始めた集会は改正前の規律により、4月1日以降に招集手続を始めた集会は改正後の規律によります。また、施行日以降は、改正法に抵触する規約の規定は効力を失います。規約を直していないマンションでも、法律に反する部分は使えません。
下の表は、区分所有者の立場で知っておきたい変更点だけを並べたものです。条文ごとの読み替えや、試験で誤りやすい点は、改正点を試験向けに整理した記事で確認してください。
表が画面幅より広い場合は、左右にスクロールして確認できます。
| 項目 | 改正前 | 改正後 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 普通決議の母数 | 区分所有者全体の各過半数 | 出席者の各過半数 | 39条 |
| 規約の変更などの特別決議 | 区分所有者全体の各4分の3以上 | 各過半数の出席のうえ、出席者の各4分の3以上 | 31条・17条など |
| 招集通知 | 1週間前(規約で伸縮可)。議案の要領は一部の議題だけ | 1週間前(規約で伸長のみ)。全ての議案で議案の要領 | 35条 |
| 所在等不明区分所有者 | 母数に残る | 裁判所の裁判を得て決議の母数から除外 | 38条の2 |
| 国内管理人 | 制度なし | 海外に住む区分所有者が国内の管理人を選任できる | 6条の2 |
| 専有部分・共用部分の財産管理 | 制度なし | 所有者不明・管理不全の部分を裁判所が選任する管理人が管理 | 46条の2〜46条の14 |
| 建替え以外の再生 | 全員の同意が必要 | 更新・一括売却・取壊しなどを原則5分の4で決議 | 64条の5〜64条の8 |
この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「建物の区分所有等に関する法律」(2026年4月1日施行)(確認日 2026年11月8日)/法務省「老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律について」(確認日 2026年11月8日)/法務省民事局「区分所有法・被災区分所有法の改正について」(令和8年4月)(確認日 2026年11月8日)
14マンション管理士の試験ではこう問われる
マンション管理士の試験では、区分所有法は中心の分野です。2026年度の試験は、2026年4月1日に施行されている法令が基準です。問われ方には型があり、数字そのものより、その数字が誰を母数にしているか、規約で変えられるかを確かめる問題が多く出ます。
区分所有者として規約や議案を読むときも、同じ視点が役に立ちます。「規約で定めれば変えられるか」「人数と議決権の両方が要るか」「出席者か全体か」の3点を確かめると、議案の決議要件を読み違えにくくなります。
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| 問われ方 | 誤りやすい選択肢の型 | 確かめる点 |
|---|---|---|
| 規約で数字を変えられるか | 規約変更の4分の3を規約で過半数にできる | 31条の4分の3は規約で下げられない(出席の要件は上げられる) |
| 母数は出席者か全体か | 建替えも出席者の5分の4でよい | 建替え・更新・売却・取壊しは全体が母数 |
| 人数と議決権 | 議決権の4分の3があれば人数は問わない | 多くの決議は区分所有者と議決権の両方が要る |
| 手続の要件 | 競売の決議だけで弁明の機会は要らない | 使用禁止・競売・引渡しは決議の前に弁明の機会 |
| 承継人への効力 | 買主は前の所有者の滞納を払わなくてよい | 8条で特定承継人にも請求できる |
この節・表の確認資料: e-Gov法令検索「建物の区分所有等に関する法律」(2026年4月1日施行)(確認日 2026年11月8日)
15自分のマンションで確かめる順番
まず、管理規約の現に有効な内容を手に入れます。規約は管理者が保管し、利害関係人が請求すれば、正当な理由がない限り閲覧を拒めません(33条)。変更の履歴がある場合は、変更を決めた総会の議事録もあわせて確認してください。
次に、規約が2026年4月の改正に合わせて直されているかを見ます。総会の定足数、特別決議の要件、招集通知の期間が、改正後の法律と合っているかが確認先です。直されていなくても、法律に抵触する規定は効力を失っているため、総会の運営は改正後の法律に従う必要があります。
条文を読むときは、e-Gov法令検索で施行日を選んで版を確かめます。同じ法律名でも、版によって内容が違います。判断に迷う議案は、理事会で管理会社やマンション管理士などの専門家に相談してから総会に出すと、決議のやり直しを防げます。
16次にやること:条文の数字を問題で確かめる
区分所有法は、条文の数字と母数の組み合わせで判断が分かれます。読むだけでは区別があいまいになりやすいので、短い問題で「出席者か全体か」「規約で変えられるか」を確かめると定着します。
合トレの一問一答には、区分所有法の論点ごとの問題があります。理事として総会の準備をする方も、マンション管理士の受験を考えている方も、気になる論点から解いてください。
よくある質問
区分所有法とは何ですか?
正式名称を「建物の区分所有等に関する法律」(昭和37年法律第69号)といい、分譲マンションのように1棟の建物を部屋ごとに所有するときのルールを定めた法律です。専有部分と共用部分の分け方、管理組合と集会、規約、義務違反者への措置、建替えなどを定めています。
区分所有法と管理規約はどちらが優先しますか?
区分所有法が優先します。規約は法律が認める範囲で定めるもので、法律に抵触する規約の規定は効力がありません。法律が「規約で別段の定めができる」としている事項だけ、規約で法律と違う内容にできます。
区分所有法の改正はいつからですか?
令和7年法律第47号による改正で、区分所有法の改正部分は2026年4月1日に施行されました。2026年3月31日までに招集手続を始めた集会は改正前の規律、4月1日以降に招集手続を始めた集会は改正後の規律によります。
管理組合に入らないことはできますか?
できません。3条により、区分所有者は全員で管理のための団体を構成します。住戸を所有した時点で構成員になり、脱退して管理費の支払を免れることもできません。
前の所有者が滞納した管理費を買主が払う必要がありますか?
あります。8条により、管理費などの債権は滞納した人の特定承継人(買主など)にも請求できます。前の所有者との精算は売買の当事者どうしの問題なので、購入前に滞納の有無を確かめてください。
建替えには何人の賛成が必要ですか?
原則として区分所有者と議決権の各5分の4以上です。出席者ではなく全体が母数です。耐震性の不足など62条2項の5つの事由のいずれかに当たる場合は、各4分の3以上に緩和されます。
この記事の参照元
法令、制度、試験日程は変更される場合があります。受験・手続の前には、リンク先の最新案内も確認してください。