本試験問題(2023年実施)
令和5年度宅地建物取引士資格試験の過去問50問
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- 50問・四肢択一式(登録講習修了者は45問)
- 本試験
問1権利関係
解答 0/50・正解 0
次の 1 から 4 までの記述のうち、民法の規定、判例及び下記判決文によれば、誤っているものはどれか。(判決文)遺産は、相続人が数人あるときは、相続開始から遺産分割までの間、共同相続人の共有に属するものであるから、この間に遺産である賃貸不動産を使用管理した結果生ずる金銭債権たる賃料債権は、遺産とは別個の財産というべきであって、各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得するものと解するのが相当である。
令和5年度の全50問|問題文・正解・解説
収録している50問を、正解と解説つきで通して読めます。上の演習で 間違えた問題を見直すときや、特定の論点がどう問われたかを確かめたいときに使ってください。 正解番号は不動産適正取引推進機構の公表資料に基づきます。
問1
権利関係次の 1 から 4 までの記述のうち、民法の規定、判例及び下記判決文によれば、誤っているものはどれか。(判決文)遺産は、相続人が数人あるときは、相続開始から遺産分割までの間、共同相続人の共有に属するものであるから、この間に遺産である賃貸不動産を使用管理した結果生ずる金銭債権たる賃料債権は、遺産とは別個の財産というべきであって、各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得するものと解するのが相当である。
- 1遺産である不動産から、相続開始から遺産分割までの間に生じた賃料債権は、遺産である不動産が遺産分割によって複数の相続人のうちの一人に帰属することとなった場合、当該不動産が帰属することになった相続人が相続開始時にさかのぼって取得する。
- 2相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属し、各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。
- 3遺産分割の効力は、相続開始の時にさかのぼって生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。
- 4遺産である不動産が遺産分割によって複数の相続人のうちの一人に帰属することとなった場合、当該不動産から遺産分割後に生じた賃料債権は、遺産分割によって当該不動産が帰属した相続人が取得する。
正解:1
解説
判決文は、相続開始から遺産分割までの間に生じた賃料債権は遺産とは別個の財産であり、各共同相続人が相続分に応じて確定的に取得するとしています。遺産分割で不動産を取得した相続人が相続開始時にさかのぼって賃料債権を取得するとする肢1はこの判決文に反し誤りで、これが正解です。肢2・肢3は民法の条文どおりであり、遺産分割後に生じた賃料は当該不動産が帰属した相続人が取得するとする肢4も正しい記述です。
問2
権利関係相隣関係に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1土地の所有者は、境界標の調査又は境界に関する測量等の一定の目的のために必要な範囲内で隣地を使用することができる場合であっても、住家については、その家の居住者の承諾がなければ、当該住家に立ち入ることはできない。
- 2土地の所有者は、隣地の竹木の枝が境界線を越える場合、その竹木の所有者にその枝を切除させることができるが、その枝を切除するよう催告したにもかかわらず相当の期間内に切除しなかったときであっても、自らその枝を切り取ることはできない。
- 3相隣者の一人は、相隣者間で共有する障壁の高さを増すときは、他方の相隣者の承諾を得なければならない。
- 4他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に出るためにその土地を囲んでいる他の土地を自由に選んで通行することができる。
正解:1
解説
民法の隣地使用権では、境界標の調査や境界に関する測量等の目的で隣地を使用できますが、住家への立入りにはその居住者の承諾が必要です。よって肢1が正しい記述です。越境した竹木の枝は、切除を催告しても相当の期間内に切除されないときは自ら切り取ることができるため肢2は誤り。共有する障壁の高さを増すのに他方の承諾は不要で肢3も誤り。公道に至るための通行権は損害が最も少ない場所・方法によるべきで、自由に選べるとする肢4も誤りです。
問3
権利関係Aを注文者、Bを請負人として、A所有の建物に対して独立性を有さずその構成部分となる増築部分の工事請負契約を締結し、Bは 3 か月間で増築工事を終了させた。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、この問において「契約不適合」とは品質に関して契約の内容に適合しないことをいい、当該請負契約には契約不適合責任に関する特約は定められていなかったものとする。
- 1AがBに請負代金を支払っていなくても、Aは増築部分の所有権を取得する。
- 2Bが材料を提供して増築した部分に契約不適合がある場合、Aは工事が終了した日から 1年以内にその旨をBに通知しなければ、契約不適合を理由とした修補をBに対して請求することはできない。
- 3Bが材料を提供して増築した部分に契約不適合があり、Bは不適合があることを知りながらそのことをAに告げずに工事を終了し、Aが工事終了日から 3 年後に契約不適合を知った場合、AはBに対して、消滅時効が完成するまでは契約不適合を理由とした修補を請求することができる。
- 4増築した部分にAが提供した材料の性質によって契約不適合が生じ、Bが材料が不適当であることを知らずに工事を終了した場合、AはBに対して、Aが提供した材料によって生じた契約不適合を理由とした修補を請求することはできない。
正解:2
解説
請負の契約不適合責任では、注文者は不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しなければ責任を追及できなくなります。肢2は起算点を工事が終了した日としており誤りで、これが正解です。建物の構成部分となる増築部分は付合により代金未払いでも注文者Aに帰属し(肢1)、請負人が不適合を知りながら告げなかった場合は1年の通知期間の制限が適用されず(肢3)、注文者提供の材料の性質による不適合は原則として追及できない(肢4)ため、他の肢は正しい記述です。
問4
権利関係AがBに対して貸金債権である甲債権を、BがAに対して貸金債権である乙債権をそれぞれ有している場合において、民法の規定及び判例によれば、次のアからエまでの記述のうち、Aが一方的な意思表示により甲債権と乙債権とを対当額にて相殺できないものを全て掲げたものは、次の 1 から 4 のうちどれか。なお、いずれの債権も相殺を禁止し又は制限する旨の意思表示はされていないものとする。ア弁済期の定めのない甲債権と、弁済期到来前に、AがBに対して期限の利益を放棄する旨の意思表示をした乙債権イ弁済期が到来している甲債権と、弁済期の定めのない乙債権ウ弁済期の定めのない甲債権と、弁済期が到来している乙債権エ弁済期が到来していない甲債権と、弁済期が到来している乙債権
- 1ア、イ、ウ
- 2イ、ウ
- 3ウ、エ
- 4エ
正解:4
解説
相殺をするには、自働債権(相殺しようとする側が有する債権)の弁済期が到来していることが必要です。受働債権は期限の利益を放棄できるため弁済期前でも構いません。弁済期の定めのない債権は成立と同時に弁済期にあるため、ア・イ・ウはいずれもAの甲債権について弁済期が到来しており相殺できます。エは自働債権である甲債権の弁済期が未到来のため相殺できません。相殺できないものはエのみで肢4が正解です。
問5
権利関係従来の住所又は居所を去った者(以下この問において「不在者」という。)の財産の管理に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。なお、この問において「管理人」とは、不在者の財産の管理人をいうものとする。
- 1不在者が管理人を置かなかったときは、当該不在者の生死が 7 年間明らかでない場合に限り、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、その財産の管理について必要な処分を命ずることができる。
- 2不在者が管理人を置いた場合において、その不在者の生死が明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官から請求があったとしても管理人を改任することはできない。
- 3家庭裁判所により選任された管理人は、不在者を被告とする建物収去土地明渡請求を認容した第一審判決に対して控訴を提起するには、家庭裁判所の許可が必要である。
- 4家庭裁判所により選任された管理人は、保存行為として不在者の自宅を修理することができるほか、家庭裁判所の許可を得てこれを売却することができる。
正解:4
解説
家庭裁判所が選任した不在者の財産管理人は、自宅の修理などの保存行為は当然に行うことができ、売却などの処分行為は家庭裁判所の許可を得て行うことができます。よって肢4が正しい記述です。管理に関する必要な処分の命令に生死が7年間明らかでないという要件はなく肢1は誤り。不在者の生死が明らかでないときは家庭裁判所が管理人を改任できるため肢2も誤り。判例上、敗訴判決に対する控訴の提起に家庭裁判所の許可は不要とされており肢3も誤りです。
問6
権利関係A所有の甲土地について、Bが所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはいくつあるか。アAがCに対して甲土地を売却し、Cが所有権移転登記を備えた後にBの取得時効が完成した場合には、Bは登記を備えていなくても、甲土地の所有権の時効取得をCに対抗することができる。イBの取得時効が完成した後に、AがDに対して甲土地を売却しDが所有権移転登記を備え、Bが、Dの登記の日から所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合、所有権移転登記を備えていなくても、甲土地の所有権の時効取得をDに対抗することができる。ウBの取得時効完成後、Bへの所有権移転登記がなされないままEがAを債務者として甲土地にAから抵当権の設定を受けて抵当権設定登記をした場合において、Bがその後引き続き所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合、特段の事情がない限り、再度の時効取得により、Bは甲土地の所有権を取得し、Eの抵当権は消滅する。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4なし
正解:3
解説
取得時効と登記に関する問題です。アは時効完成前に登記を備えた第三者との関係であり、時効取得者は登記なくして対抗できるため正しい記述です。イは時効完成後の第三者ですが、その登記の時から改めて時効取得に必要な期間占有を続ければ再度の時効取得を登記なくして対抗できるため正しい記述です。ウも、時効完成後の抵当権設定登記後に再度時効取得した場合は抵当権が消滅するとする判例があり正しい記述です。正しいものは三つで肢3が正解です。
問7
権利関係甲建物を所有するAが死亡し、Aの配偶者Bが甲建物の配偶者居住権を、Aの子Cが甲建物の所有権をそれぞれ取得する旨の遺産分割協議が成立した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1遺産分割協議において、Bの配偶者居住権の存続期間が定められなかった場合、配偶者居住権の存続期間は 20 年となる。
- 2Bが高齢となり、バリアフリーのマンションに転居するための資金が必要になった場合、Bは、Cの承諾を得ずに甲建物を第三者Dに賃貸することができる。
- 3Cには、Bに対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務がある。
- 4Cは、甲建物の通常の必要費を負担しなければならない。
正解:3
解説
配偶者居住権を取得した配偶者に対し、居住建物の所有者は配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負います。よって所有者Cの義務を述べた肢3が正しい記述です。存続期間の定めがない場合は20年ではなく配偶者の終身の間となるため肢1は誤り。第三者に居住建物を賃貸するには所有者Cの承諾が必要で肢2も誤り。通常の必要費は所有者ではなく配偶者Bが負担するため肢4も誤りです。
問8
権利関係未成年者Aが、法定代理人Bの同意を得ずに、Cから甲建物を買い受ける契約(以下この問において「本件売買契約」という。)を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、Aに処分を許された財産はなく、Aは、営業を許されてはいないものとする。
- 1AがBの同意を得ずに制限行為能力を理由として本件売買契約を取り消した場合、Bは、自己が本件売買契約の取消しに同意していないことを理由に、Aの当該取消しの意思表示を取り消すことができる。
- 2本件売買契約締結時にAが未成年者であることにつきCが善意無過失であった場合、Bは、Aの制限行為能力を理由として、本件売買契約を取り消すことはできない。
- 3本件売買契約につき、取消しがなされないままAが成年に達した場合、本件売買契約についてBが反対していたとしても、自らが取消権を有すると知ったAは、本件売買契約を追認することができ、追認後は本件売買契約を取り消すことはできなくなる。
- 4本件売買契約につき、Bが追認しないまま、Aが成年に達する前にBの同意を得ずに甲建物をDに売却した場合、BがDへの売却について追認していないときでも、Aは制限行為能力を理由として、本件売買契約を取り消すことはできなくなる。
正解:3
解説
未成年者が成年に達した後は、自ら取消権を有すると知ったうえで単独で有効に追認でき、追認後は取り消せなくなります。元法定代理人Bの反対は影響しないため肢3が正しい記述です。未成年者は法定代理人の同意なく単独で有効に取消しができ、その取消しを取り消すことはできないため肢1は誤り。制限行為能力を理由とする取消しは相手方が善意無過失でも可能で肢2も誤り。法定追認は追認できる状態になった後の行為に限られ、未成年のまま転売しても取消権は失われないため肢4も誤りです。
問9
権利関係Aを貸主、Bを借主として甲建物の賃貸借契約が令和 5 年 7 月 1 日に締結された場合の甲建物の修繕に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- 1甲建物の修繕が必要であることを、Aが知ったにもかかわらず、Aが相当の期間内に必要な修繕をしないときは、Bは甲建物の修繕をすることができる。
- 2甲建物の修繕が必要である場合において、BがAに修繕が必要である旨を通知したにもかかわらず、Aが必要な修繕を直ちにしないときは、Bは甲建物の修繕をすることができる。
- 3Bの責めに帰すべき事由によって甲建物の修繕が必要となった場合は、Aは甲建物を修繕する義務を負わない。
- 4甲建物の修繕が必要である場合において、急迫の事情があるときは、Bは甲建物の修繕をすることができる。
正解:2
解説
賃借人が自ら修繕できるのは、修繕が必要な旨を賃貸人に通知するか賃貸人がそれを知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき、又は急迫の事情があるときです。肢2は通知後に賃貸人が直ちに修繕しなければ賃借人が修繕できるとしており、相当の期間の経過を待たない点で誤りであり、これが正解です。肢1と肢4はこの要件どおりで正しく、賃借人の帰責事由で修繕が必要となった場合に賃貸人は修繕義務を負わないとする肢3も正しい記述です。
問10
権利関係債務者Aが所有する甲土地には、債権者Bが一番抵当権(債権額 1,000 万円)、債権者Cが二番抵当権(債権額 1,200 万円)、債権者Dが三番抵当権(債権額 2,000 万円)をそれぞれ有しているが、BがDの利益のため、Aの承諾を得て抵当権の順位を放棄した。甲土地の競売に基づく売却代金が 2,400 万円であった場合、Bの受ける配当額として、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 10円
- 2200 万円
- 3400 万円
- 4800 万円
正解:3
解説
抵当権の順位の放棄があると、放棄した者と受けた者との間で優先関係がなくなり、両者が本来受けるべき配当額の合計を各自の債権額の割合で按分します。本来の配当額は一番のBが1,000万円、二番のCが1,200万円、三番のDが残額の200万円です。BとDの合計1,200万円を債権額1,000万円対2,000万円、すなわち1対2の割合で按分すると、Bは400万円、Dは800万円となります。したがって肢3が正解です。
問11
権利関係AがBとの間で、A所有の甲土地につき建物所有目的で期間を 50 年とする賃貸借契約(以下この問において「本件契約」という。)を締結する場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- 1本件契約に、当初の 10 年間は地代を減額しない旨の特約を定めた場合、その期間内は、BはAに対して地代の減額請求をすることはできない。
- 2本件契約が甲土地上で専ら賃貸アパート事業用の建物を所有する目的である場合、契約の更新や建物の築造による存続期間の延長がない旨を定めるためには、公正証書で合意しなければならない。
- 3本件契約に建物買取請求権を排除する旨の特約が定められていない場合、本件契約が終了したときは、その終了事由のいかんにかかわらず、BはAに対してBが甲土地上に所有している建物を時価で買い取るべきことを請求することができる。
- 4本件契約がBの居住のための建物を所有する目的であり契約の更新がない旨を定めていない契約であって、期間満了する場合において甲土地上に建物があり、Bが契約の更新を請求したとしても、Aが遅滞なく異議を述べ、その異議に更新を拒絶する正当な事由があると認められる場合は、本件契約は更新されない。
正解:4
解説
借地契約の期間満了時に借地上に建物があり借地権者が更新を請求しても、借地権設定者が遅滞なく異議を述べ、その異議に正当の事由が認められれば契約は更新されません。よって肢4が正しい記述です。地代を減額しない特約があっても減額請求は可能で肢1は誤り。賃貸アパートは居住用建物のため事業用定期借地権は利用できず、期間50年の定期借地権の特約は書面によれば公正証書に限られないため肢2も誤り。債務不履行解除による終了の場合は建物買取請求権を行使できず、終了事由を問わないとする肢3も誤りです。
問12
権利関係令和 5 年 7 月 1 日に締結された建物の賃貸借契約(定期建物賃貸借契約及び一時使用目的の建物の賃貸借契約を除く。)に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。
- 1期間を 1 年未満とする建物の賃貸借契約は、期間を 1 年とするものとみなされる。
- 2当事者間において、一定の期間は建物の賃料を減額しない旨の特約がある場合、現行賃料が不相当になったなどの事情が生じたとしても、この特約は有効である。
- 3賃借人が建物の引渡しを受けている場合において、当該建物の賃貸人が当該建物を譲渡するに当たり、当該建物の譲渡人及び譲受人が、賃貸人たる地位を譲渡人に留保する旨及び当該建物の譲受人が譲渡人に賃貸する旨の合意をしたときは、賃貸人たる地位は譲受人に移転しない。
- 4現行賃料が定められた時から一定の期間が経過していなければ、賃料増額請求は、認められない。
正解:3
解説
賃貸中の建物が譲渡されると賃貸人たる地位は譲受人に移転するのが原則ですが、譲渡人と譲受人が、地位を譲渡人に留保する旨と譲受人が譲渡人に賃貸する旨をあわせて合意したときは移転しません。よって肢3が正しい記述です。期間を1年未満とする建物賃貸借は期間の定めがないものとみなされ、1年とみなすのではないため肢1は誤り。普通借家では賃料を減額しない特約は効力が認められず、事情が生じれば減額請求ができるため肢2も誤り。賃料増額請求に一定期間の経過という要件はなく肢4も誤りです。
問13
権利関係建物の区分所有等に関する法律(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1集会においては、法で集会の決議につき特別の定数が定められている事項を除き、規約で別段の定めをすれば、あらかじめ通知した事項以外についても決議することができる。
- 2集会は、区分所有者の 4 分の 3 以上の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができる。
- 3共用部分の保存行為は、規約に別段の定めがある場合を除いて、各共有者がすることができるため集会の決議を必要としない。
- 4一部共用部分に関する事項で区分所有者全員の利害に関係しないものについての区分所有者全員の規約は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者が 8 人である場合、 3 人が反対したときは変更することができない。
正解:2
解説
集会の招集手続を省略して集会を開くには、区分所有者全員の同意が必要です。肢2は4分の3以上の同意で足りるとしており誤りで、これが正解です。特別の定数が定められた事項以外は規約の定めにより通知事項以外も決議でき(肢1)、共用部分の保存行為は各共有者が単独ででき(肢3)、一部共用部分に関する区分所有者全員の規約の変更は、共用すべき区分所有者の4分の1を超える者が反対するとできないため8人中3人の反対では変更できない(肢4)ことから、他の肢は正しい記述です。
問14
権利関係不動産の登記に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- 1建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から 1 か月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。
- 2何人も、理由の有無にかかわらず、登記官に対し、手数料を納付して、登記簿の附属書類である申請書を閲覧することができる。
- 3共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記の申請は、当該権利の共有者である全ての登記名義人が共同してしなければならない。
- 4区分建物の所有権の保存の登記は、表題部所有者から所有権を取得した者も、申請することができる。
正解:2
解説
登記簿の附属書類のうち申請書などの閲覧は、請求人が正当な理由があるときに、その理由がある部分に限って認められます。理由の有無にかかわらず閲覧できるとする肢2は誤りで、これが正解です。建物が滅失したときは滅失の日から1か月以内に滅失登記の申請義務があり(肢1)、共有物分割禁止の定めに係る権利変更登記は登記名義人全員の共同申請によることとされ(肢3)、区分建物では表題部所有者から所有権を取得した者も保存登記を申請できる(肢4)ため、他の肢は正しい記述です。
問15
法令上の制限都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1市街化調整区域は、土地利用を整序し、又は環境を保全するための措置を講ずることなく放置すれば、将来における一体の都市としての整備に支障が生じるおそれがある区域とされている。
- 2高度利用地区は、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、都市計画に、建築物の高さの最低限度を定める地区とされている。
- 3特定用途制限地域は、用途地域が定められている土地の区域内において、都市計画に、制限すべき特定の建築物等の用途の概要を定める地域とされている。
- 4地区計画は、用途地域が定められている土地の区域のほか、一定の場合には、用途地域が定められていない土地の区域にも定めることができる。
正解:4
解説
地区計画は、用途地域が定められている土地の区域のほか、用途地域が定められていない土地の区域でも一定の場合には定めることができます。よって肢4が正しい記述です。市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域と定義されており、肢1の記述はこれと異なるため誤り。建築物の高さの最低限度を定めるのは高度地区であり、高度利用地区は容積率や建築面積等について定める地区のため肢2も誤り。特定用途制限地域は用途地域が定められていない土地の区域に定めるものであり肢3も誤りです。
問16
法令上の制限都市計画法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、この問において条例による特別の定めはないものとし、「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。
- 1開発許可を申請しようとする者は、あらかじめ、開発行為に関係がある公共施設の管理者と協議し、その同意を得なければならない。
- 2開発許可を受けた者は、当該許可を受ける際に申請書に記載した事項を変更しようとする場合においては、都道府県知事に届け出なければならないが、当該変更が国土交通省令で定める軽微な変更に当たるときは、届け出なくてよい。
- 3開発許可を受けた者は、当該開発行為に関する工事が完了し、都道府県知事から検査済証を交付されたときは、遅滞なく、当該工事が完了した旨を公告しなければならない。
- 4市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内において、自己の居住用の住宅を新築しようとする全ての者は、当該建築が開発行為を伴わない場合であれば、都道府県知事の許可を受けなくてよい。
正解:1
解説
開発許可を申請しようとする者は、あらかじめ開発行為に関係がある公共施設の管理者と協議し、その同意を得なければなりません。よって肢1が正しい記述です。申請書の記載事項を変更する場合は原則として改めて知事の許可が必要で、軽微な変更のときは遅滞なく届け出ることとされているため肢2は誤り。工事完了の公告を行うのは開発許可を受けた者ではなく都道府県知事のため肢3も誤り。市街化調整区域では開発行為を伴わない建築にも原則として知事の許可が必要で、全ての者が不要とする肢4も誤りです。
問17
法令上の制限建築基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1地方公共団体は、条例で、津波、高潮、出水等による危険の著しい区域を災害危険区域として指定し、当該区域内における住居の用に供する建築物の建築を禁止することができる。
- 23 階建て以上の建築物の避難階以外の階を、床面積の合計が 1,500 m2 を超える物品販売業の店舗の売場とする場合には、当該階から避難階又は地上に通ずる 2 以上の直通階段を設けなければならない。
- 3建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合、その全部について準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。
- 4石綿等をあらかじめ添加した建築材料は、石綿等を飛散又は発散させるおそれがないものとして国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定を受けたものを除き、使用してはならない。
正解:3
解説
建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合は、原則としてその全部について規制の厳しい防火地域内の建築物に関する規定が適用されます。準防火地域の規定を適用するとする肢3は誤りで、これが正解です。災害危険区域内の住居用建築物の建築禁止を条例で定められること(肢1)、床面積の合計が1,500平方メートルを超える物品販売業の店舗で避難階以外の売場の階に2以上の直通階段が必要なこと(肢2)、大臣が定め又は認定したものを除き石綿をあらかじめ添加した建築材料を使用できないこと(肢4)はいずれも正しい記述です。
問18
法令上の制限次の記述のうち、建築基準法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1法第 53 条第 1 項及び第 2 項の建蔽率制限に係る規定の適用については、準防火地域内にある準耐火建築物であり、かつ、街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地で特定行政庁が指定するものの内にある建築物にあっては同条第 1 項各号に定める数値に 10 分の 2 を加えたものをもって当該各号に定める数値とする。
- 2建築物又は敷地を造成するための擁壁は、道路内に、又は道路に突き出して建築し、又は築造してはならず、地盤面下に設ける建築物においても同様である。
- 3地方公共団体は、その敷地が袋路状道路にのみ接する建築物であって、延べ面積が 150 m2を超えるものについては、一戸建ての住宅であっても、条例で、その敷地が接しなければならない道路の幅員、その敷地が道路に接する部分の長さその他その敷地又は建築物と道路との関係に関して必要な制限を付加することができる。
- 4冬至日において、法第 56 条の 2 第 1 項の規定による日影規制の対象区域内の土地に日影を生じさせるものであっても、対象区域外にある建築物であれば一律に、同項の規定は適用されない。
正解:1
解説
建蔽率の制限は、準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等であれば10分の1、特定行政庁が指定する角地であればさらに10分の1が加算されるため、双方に該当すると合計10分の2が加わります。よって肢1が正しい記述です。地盤面下に設ける建築物は道路内にも建築できるため肢2は誤り。条例で接道の制限を付加できる対象から一戸建ての住宅は除かれているため肢3も誤り。対象区域外の建築物でも高さ10メートル超で冬至日に区域内に日影を生じさせるものには日影規制が適用されるため、一律に適用されないとする肢4も誤りです。
問19
法令上の制限宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。
- 1都道府県知事は、関係市町村長の意見を聴いて、宅地造成工事規制区域内で、宅地造成に伴う災害で相当数の居住者その他の者に危害を生ずるものの発生のおそれが大きい一団の造成宅地の区域であって、一定の基準に該当するものを、造成宅地防災区域として指定することができる。
- 2都道府県知事は、その地方の気候、風土又は地勢の特殊性により、宅地造成等規制法の規定のみによっては宅地造成に伴うがけ崩れ又は土砂の流出の防止の目的を達し難いと認める場合は、都道府県(地方自治法に基づく指定都市、中核市又は施行時特例市の区域にあっては、それぞれ指定都市、中核市又は施行時特例市)の規則で、宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の技術的基準を強化し、又は付加することができる。
- 3都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地について、宅地造成に伴う災害を防止するために必要があると認める場合には、その宅地の所有者に対して、擁壁等の設置等の措置をとることを勧告することができる。
- 4宅地造成工事規制区域内の宅地において、雨水その他の地表水又は地下水を排除するための排水施設の除却工事を行おうとする場合は、一定の場合を除き、都道府県知事への届出が必要となる。
正解:1
解説
造成宅地防災区域は、宅地造成に伴う災害の発生のおそれが大きい一団の造成宅地の区域について指定されますが、宅地造成工事規制区域内の区域は指定の対象から除かれています。規制区域内で指定できるとする肢1は誤りで、これが正解です。都道府県の規則により工事の技術的基準を強化・付加できること(肢2)、災害防止のため必要な場合に擁壁の設置等の措置を勧告できること(肢3)、規制区域内での排水施設の除却工事に届出が必要なこと(肢4)はいずれも規定どおりで正しい記述です。
問20
法令上の制限土地区画整理法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1換地計画において定められた清算金は、換地処分の公告があった日の翌日において確定する。
- 2現に施行されている土地区画整理事業の施行地区となっている区域については、その施行者の同意を得なければ、その施行者以外の者は、土地区画整理事業を施行することができない。
- 3施行者は、換地処分の公告があった場合において、施行地区内の土地及び建物について土地区画整理事業の施行により変動があったときは、遅滞なく、その変動に係る登記を申請し、又は嘱託しなければならない。
- 4土地区画整理組合は、仮換地を指定しようとする場合においては、あらかじめ、その指定について、土地区画整理審議会の同意を得なければならない。
正解:4
解説
仮換地の指定について土地区画整理審議会の同意が必要となるのは、都道府県や市町村など公的主体が施行する場合です。土地区画整理組合が施行する場合は総会等の同意によることとされており、審議会の同意を要するとする肢4が誤りで、これが正解です。清算金は換地処分の公告があった日の翌日に確定し(肢1)、施行中の施行地区内で別の者が施行するには施行者の同意が必要で(肢2)、換地処分の公告後の変動に係る登記は施行者が遅滞なく申請又は嘱託する(肢3)ため、他の肢は正しい記述です。
問21
法令上の制限農地に関する次の記述のうち、農地法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、誤っているものはどれか。
- 1相続により農地を取得する場合は、法第 3 条第 1 項の許可を要しないが、相続人に該当しない者が特定遺贈により農地を取得する場合は、同項の許可を受ける必要がある。
- 2自己の所有する面積 4 アールの農地を農作物の育成又は養畜の事業のための農業用施設に転用する場合は、法第 4 条第 1 項の許可を受ける必要はない。
- 3法第 3 条第 1 項又は法第 5 条第 1 項の許可が必要な農地の売買について、これらの許可を受けずに売買契約を締結しても、その所有権の移転の効力は生じない。
- 4社会福祉事業を行うことを目的として設立された法人(社会福祉法人)が、農地をその目的に係る業務の運営に必要な施設の用に供すると認められる場合、農地所有適格法人でなくても、農業委員会の許可を得て、農地の所有権を取得することができる。
正解:2
解説
自己の農地を農業用施設に転用する場合に農地法4条の許可が不要となるのは、転用面積が2アール未満のときです。4アールの農地を転用する肢2の場合は許可が必要であり、不要とする記述は誤りで、これが正解です。相続による取得は3条許可が不要である一方、相続人でない者への特定遺贈には許可が必要なこと(肢1)、無許可の売買は所有権移転の効力を生じないこと(肢3)、社会福祉法人がその目的に係る業務に必要な施設の用に供する場合は許可を得て農地を取得できること(肢4)は正しい記述です。
問22
法令上の制限土地を取得する場合における届出に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、この問において「事後届出」とは、国土利用計画法第 23 条の届出をいい、「重要土地等調査法」とは、重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律をいうものとする。
- 1都市計画区域外において、国から一団の土地である 6,000 m2 と 5,000 m2 の土地を購入した者は、事後届出を行う必要はない。
- 2市街化区域を除く都市計画区域内において、Aが所有する 7,000 m2 の土地をBが相続により取得した場合、Bは事後届出を行う必要がある。
- 3市街化区域において、Cが所有する 3,000 m2 の土地をDが購入する契約を締結した場合、C及びDは事後届出を行わなければならない。
- 4重要土地等調査法の規定による特別注視区域内にある 100 m2 の規模の土地に関する所有権又はその取得を目的とする権利の移転をする契約を締結する場合には、当事者は、一定の事項を、あらかじめ、内閣総理大臣に届け出なければならない。
正解:1
解説
国土利用計画法の事後届出は、当事者の一方又は双方が国や地方公共団体である場合には不要です。国から土地を購入した肢1では届出は不要であり、これが正しい記述です。相続は契約による対価を伴う取得ではないため届出不要で、必要とする肢2は誤り。事後届出を行うのは権利取得者である買主のみで、売主も行うとする肢3も誤り。重要土地等調査法の特別注視区域で事前届出の対象となるのは200平方メートル以上の土地であり、100平方メートルの土地を対象とする肢4も誤りです。
問23
税・その他印紙税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、以下の契約書はいずれも書面により作成されたものとする。
- 1売主Aと買主Bが土地の譲渡契約書を 3 通作成し、A、B及び仲介人Cがそれぞれ 1 通ずつ保存する場合、当該契約書 3 通には印紙税が課される。
- 2一の契約書に土地の譲渡契約(譲渡金額 5,000 万円)と建物の建築請負契約(請負金額6,000 万円)をそれぞれ区分して記載した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は 1 億 1,000 万円である。
- 3「Dの所有する甲土地(時価 2,000 万円)をEに贈与する」旨を記載した贈与契約書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、2,000 万円である。
- 4当初作成の「土地を 1 億円で譲渡する」旨を記載した土地譲渡契約書の契約金額を変更するために作成する契約書で、「当初の契約書の契約金額を 1,000 万円減額し、9,000 万円とする」旨を記載した変更契約書について、印紙税の課税標準となる当該変更契約書の記載金額は、1,000 万円である。
正解:1
解説
印紙税は課税文書1通ごとに課されるため、譲渡契約書を3通作成し売主・買主・仲介人が各1通保存する場合は3通すべてに課税されます。よって肢1が正しい記述です。土地の譲渡と建物の請負を区分記載した契約書の記載金額は、合算額ではなく高い方の請負金額6,000万円となるため肢2は誤り。贈与契約書は記載金額のない契約書として扱われ、時価を記載金額とする肢3も誤り。契約金額を減額する変更契約書も記載金額のない契約書として扱われるため肢4も誤りです。
問24
税・その他不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1不動産取得税の徴収については、特別徴収の方法によることができる。
- 2不動産取得税は、目的税である。
- 3不動産取得税は、不動産の取得に対し、当該不動産所在の市町村及び特別区において、当該不動産の取得者に課する。
- 4不動産取得税は、市町村及び特別区に対して、課することができない。
正解:4
解説
不動産取得税は都道府県が課する税であり、国のほか都道府県、市町村、特別区などに対しては課することができません。よって肢4が正しい記述です。徴収は普通徴収の方法によることとされており、特別徴収によることができるとする肢1は誤り。使途が特定されない普通税であり、目的税とする肢2も誤り。課税主体は不動産所在の都道府県であり、市町村及び特別区が課するとする肢3も誤りです。
問25
税・その他不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、不動産鑑定評価基準によれば、正しいものはどれか。
- 1原価法は、価格時点における対象不動産の収益価格を求め、この収益価格について減価修正を行って対象不動産の比準価格を求める手法である。
- 2原価法は、対象不動産が建物又は建物及びその敷地である場合には適用することができるが、対象不動産が土地のみである場合においては、いかなる場合も適用することができない。
- 3取引事例比較法における取引事例が、特殊事情のある事例である場合、その具体的な状況が判明し、事情補正できるものであっても採用することは許されない。
- 4取引事例比較法は、近隣地域若しくは同一需給圏内の類似地域等において対象不動産と類似の不動産の取引が行われている場合又は同一需給圏内の代替競争不動産の取引が行われている場合に有効である。
正解:4
解説
取引事例比較法は、近隣地域若しくは同一需給圏内の類似地域等において対象不動産と類似の不動産の取引が行われている場合、又は同一需給圏内の代替競争不動産の取引が行われている場合に有効とされています。よって肢4が正しい記述です。原価法は再調達原価を求め、これに減価修正を行って積算価格を求める手法であり肢1は誤り。土地のみでも造成地や埋立地等で再調達原価を適切に求められる場合には原価法を適用できるため肢2も誤り。特殊事情のある取引事例も事情補正できるものであれば採用できるため肢3も誤りです。
問26
宅建業法宅地建物取引業法第 37 条の規定により交付すべき書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供すること(以下この問において「37 条書面の電磁的方法による提供」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。ア宅地建物取引業者が自ら売主として締結する売買契約において、当該契約の相手方から宅地建物取引業法施行令第 3 条の 4 第 1 項に規定する承諾を得なければ、37 条書面の電磁的方法による提供をすることができない。イ宅地建物取引業者が媒介業者として関与する売買契約について、宅地建物取引業法施行令第 3 条の 4 第 1 項に規定する承諾を取得するための通知の中に宅地建物取引士を明示しておけば、37 条書面の電磁的方法による提供において提供に係る宅地建物取引士を明示する必要はない。ウ宅地建物取引業者が自ら売主として締結する売買契約において、37 条書面の電磁的方法による提供を行う場合、当該提供されたファイルへの記録を取引の相手方が出力することにより書面を作成できるものでなければならない。エ宅地建物取引業者が媒介業者として関与する建物賃貸借契約について、37 条書面の電磁的方法による提供を行う場合、当該提供するファイルに記録された記載事項について、改変が行われていないかどうかを確認することができる措置を講じなければならない。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
正解:3
解説
37条書面の電磁的方法による提供に関する問題です。アは、相手方から政令に規定する承諾を得なければ提供できないため正しい記述です。ウは、提供されたファイルの記録を相手方が出力して書面を作成できるものであることが必要なため正しい記述です。エは、記録された事項に改変が行われていないか確認できる措置が必要なため正しい記述です。イは、電磁的提供の際にも記名した宅地建物取引士を明示する必要があり、承諾取得の通知に明示すれば足りるとする点が誤りです。正しいものは三つで肢3が正解です。
問27
宅建業法宅地建物取引業法第 34 条の 2 第 1 項第 4 号に規定する建物状況調査(以下この問において「建物状況調査」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1建物状況調査とは、建物の構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として国土交通省令で定めるものの状況の調査であって、経年変化その他の建物に生じる事象に関する知識及び能力を有する者として国土交通省令で定める者が実施するものをいう。
- 2宅地建物取引業者が建物状況調査を実施する者のあっせんを行う場合、建物状況調査を実施する者は建築士法第 2 条第 1 項に規定する建築士であって国土交通大臣が定める講習を修了した者でなければならない。
- 3既存住宅の売買の媒介を行う宅地建物取引業者が売主に対して建物状況調査を実施する者のあっせんを行った場合、宅地建物取引業者は売主から報酬とは別にあっせんに係る料金を受領することはできない。
- 4既存住宅の貸借の媒介を行う宅地建物取引業者は、宅地建物取引業法第 37 条の規定により交付すべき書面に建物の構造耐力上主要な部分等の状況について当事者の双方が確認した事項を記載しなければならない。
正解:4
解説
37条書面に建物の構造耐力上主要な部分等の状況について当事者双方が確認した事項を記載しなければならないのは、既存建物の売買・交換の場合であり、貸借の媒介では記載は不要です。よって肢4が誤りで、これが正解です。建物状況調査の定義(肢1)、あっせんできる調査実施者が国土交通大臣の定める講習を修了した建築士に限られること(肢2)、あっせんに係る料金を報酬とは別に受領できないこと(肢3)は、いずれも正しい記述です。
問28
宅建業法宅地建物取引業者Aの業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反するものはいくつあるか。アAの従業員Bが、Cが所有する戸建住宅の買取りを目的とした訪問勧誘をCに対して行ったところ、Cから「契約の意思がないので今後勧誘に来ないでほしい」と言われたことから、後日、Aは、別の従業員Dに同じ目的で訪問勧誘を行わせて、当該勧誘を継続した。イAの従業員Eは、Fが所有する戸建住宅の買取りを目的とした電話勧誘をFに対して行った際に、不実のことと認識しながら「今後 5 年以内にこの一帯は再開発されるので、急いで売却した方がよい。」と説明した。ウAの従業員Gは、Hが所有する戸建住宅の買取りを目的とした電話勧誘をHに対して行おうと考え、23 時頃にHの自宅に電話をかけ、勧誘を行い、Hの私生活の平穏を害し、Hを困惑させた。エAは、Jとの間でJが所有する戸建住宅を買い取る売買契約を締結し、法第 37 条の規定に基づく書面をJに交付したが、Aの宅地建物取引士に、当該書面に記名のみさせ、押印させることを省略した。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
正解:3
解説
アは、契約を締結しない旨の意思を表示した相手方に対する勧誘の継続にあたり、担当の従業員を替えても違反です。イは、不実と認識しながら再開発されると告げており、不実告知として違反です。ウは、深夜の電話勧誘により相手方の私生活の平穏を害して困惑させており違反です。エは、37条書面には宅地建物取引士の記名があれば足り、押印は不要とされているため違反しません。違反するものはア・イ・ウの三つで肢3が正解です。
問29
宅建業法宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1宅地建物取引業者A社の使用人であって、A社の宅地建物取引業を行う支店の代表者であるものが、道路交通法の規定に違反したことにより懲役の刑に処せられたとしても、A社の免許は取り消されることはない。
- 2宅地建物取引業者B社の取締役が、所得税法の規定に違反したことにより罰金の刑に処せられたとしても、B社の免許は取り消されることはない。
- 3宅地建物取引業者である個人Cが、宅地建物取引業法の規定に違反したことにより罰金の刑に処せられたとしても、Cの免許は取り消されることはない。
- 4宅地建物取引業者D社の非常勤の取締役が、刑法第 222 条(脅迫)の罪を犯したことにより罰金の刑に処せられたとしても、D社の免許は取り消されることはない。
正解:2
解説
法人業者の免許が取り消されるのは、役員又は政令で定める使用人が欠格事由に該当した場合です。罰金刑で欠格となるのは宅建業法違反、暴力的な犯罪、背任罪などに限られ、所得税法違反による罰金は該当しないため、肢2が正しい記述です。支店の代表者は政令で定める使用人にあたり、懲役刑は罪名を問わず欠格事由となるため肢1は誤り。宅建業法違反による罰金(肢3)や脅迫罪による罰金(肢4)は欠格事由に該当し、非常勤の取締役も役員に含まれるため、いずれも免許取消しの対象となります。
問30
宅建業法宅地建物取引業者A(甲県知事免許)の営業保証金に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。なお、Aは宅地建物取引業保証協会の社員ではないものとする。アAが免許を受けた日から 6 か月以内に甲県知事に営業保証金を供託した旨の届出を行わないとき、甲県知事はその届出をすべき旨の催告をしなければならず、当該催告が到達した日から 1 か月以内にAが届出を行わないときは、その免許を取り消すことができる。イAは、営業保証金を供託したときは、その供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して、その旨を甲県知事に届け出なければならず、当該届出をした後でなければ、その事業を開始することができない。ウAは、営業保証金が還付され、甲県知事から営業保証金が政令で定める額に不足が生じた旨の通知を受け、その不足額を供託したときは、30 日以内に甲県知事にその旨を届け出なければならない。エAが免許失効に伴い営業保証金を取り戻す際、供託した営業保証金につき還付を受ける権利を有する者に対し、 3 か月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告し、期間内にその申出がなかった場合でなければ、取り戻すことができない。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
正解:1
解説
イは、供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して免許権者に届け出た後でなければ事業を開始できないため、正しい記述です。アは、催告が必要となるのは免許の日から3か月以内に届出がない場合であり、6か月とする点が誤りです。ウは、不足額を供託した日から2週間以内に届け出なければならず、30日以内とする点が誤りです。エは、取戻しの公告で定める申出期間は6か月を下らない期間であり、3か月とする点が誤りです。正しいものはイの一つで肢1が正解です。
問31
宅建業法宅地建物取引業者がその業務に関して行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。なお、この問において「建築確認」とは、建築基準法第 6 条第 1 項の確認をいうものとする。
- 1宅地又は建物の売買に関する注文を受けたときは、遅滞なくその注文をした者に対して取引態様の別を明らかにしなければならないが、当該注文者が事前に取引態様の別を明示した広告を見てから注文してきた場合においては、取引態様の別を遅滞なく明らかにする必要はない。
- 2既存の住宅に関する広告を行うときは、法第 34 条の 2 第 1 項第 4 号に規定する建物状況調査を実施しているかどうかを明示しなければならない。
- 3これから建築工事を行う予定である建築確認申請中の建物については、当該建物の売買の媒介に関する広告をしてはならないが、貸借の媒介に関する広告はすることができる。
- 4販売する宅地又は建物の広告に関し、著しく事実に相違する表示をした場合、監督処分の対象となるだけでなく、懲役若しくは罰金に処せられ、又はこれを併科されることもある。
正解:4
解説
広告で著しく事実に相違する表示をするなどの誇大広告等は禁止されており、違反すると監督処分の対象となるほか、懲役若しくは罰金又はその併科という刑罰の対象にもなります。よって肢4が正しい記述です。広告で取引態様の別を明示していても、注文を受けた際には改めて遅滞なく明らかにする必要があり肢1は誤り。建物状況調査の実施の有無は広告の必須明示事項ではないため肢2も誤り。建築確認前の建物は売買の媒介だけでなく貸借の媒介に関する広告もできないため肢3も誤りです。
問32
宅建業法宅地建物取引業者が行う届出に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- 1宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、新たに宅地建物取引業を営む支店を甲県内に設置した場合、Aはその日から 30 日以内にその旨を甲県知事に届け出なければならない。
- 2宅地建物取引業者B(乙県知事免許)が、宅地建物取引業者ではないCとの合併により消滅した場合、Bを代表する役員であった者は、その日から 30 日以内にその旨を乙県知事に届け出なければならない。
- 3宅地建物取引業者D(丙県知事免許)が、本店における専任の宅地建物取引士Eの退職に伴い、新たに専任の宅地建物取引士Fを本店に置いた場合、Dはその日から 30 日以内にその旨を丙県知事に届け出なければならない。
- 4宅地建物取引業者G(丁県知事免許)が、その業務に関し展示会を丁県内で実施する場合、展示会を実施する場所において売買契約の締結(予約を含む。)又は売買契約の申込みの受付を行うときは、Gは展示会での業務を開始する日の 5 日前までに展示会を実施する場所について丁県知事に届け出なければならない。
正解:4
解説
契約の締結や申込みの受付を行う案内所等の届出は、業務を開始する日の10日前までに、免許権者及び所在地を管轄する都道府県知事に行わなければなりません。5日前までとする肢4が誤りで、これが正解です。支店の新設は免許権者への変更の届出として30日以内に行い(肢1)、合併により消滅した場合は消滅した業者を代表する役員であった者が30日以内に届け出て(肢2)、専任の宅地建物取引士の変更も30日以内に届け出る(肢3)ため、他の肢は正しい記述です。
問33
宅建業法宅地建物取引業法第 35 条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1甲宅地を所有する宅地建物取引業者Aが、乙宅地を所有する宅地建物取引業者ではない個人Bと、甲宅地と乙宅地の交換契約を締結するに当たって、Bに対して、甲宅地に関する重要事項の説明を行う義務はあるが、乙宅地に関する重要事項の説明を行う義務はない。
- 2宅地の売買における当該宅地の引渡しの時期について、重要事項説明において説明しなければならない。
- 3宅地建物取引業者が売主となる宅地の売買に関し、売主が買主から受領しようとする金銭のうち、買主への所有権移転の登記以後に受領するものに対して、宅地建物取引業法施行規則第 16 条の 4 に定める保全措置を講ずるかどうかについて、重要事項説明書に記載する必要がある。
- 4重要事項説明書の電磁的方法による提供については、重要事項説明を受ける者から電磁的方法でよいと口頭で依頼があった場合、改めて電磁的方法で提供することについて承諾を得る必要はない。
正解:1
解説
交換契約で宅地建物取引業者が自ら当事者となる場合、重要事項の説明は相手方が取得する物件について行います。Aは、Bが取得することになる甲宅地について説明義務を負いますが、Bが手放す乙宅地について説明する義務はないため、肢1が正しい記述です。宅地の引渡しの時期は37条書面の記載事項であって重要事項説明の対象ではなく肢2は誤り。所有権移転登記以後に受領する金銭は保全措置の説明対象となる支払金・預り金から除かれているため肢3も誤り。電磁的提供には口頭の依頼では足りず承諾を得る必要があるため肢4も誤りです。
問34
宅建業法宅地建物取引業者A(消費税課税事業者)は貸主Bから建物の貸借の媒介の依頼を受け、宅地建物取引業者C(消費税課税事業者)は借主Dから建物の貸借の媒介の依頼を受け、BとDとの間で、 1 か月分の借賃を 12 万円(消費税等相当額を含まない。)とする賃貸借契約(以下この問において「本件契約」という。)を成立させた場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはいくつあるか。ア本件契約が建物を住居として貸借する契約である場合に、Cは、媒介の依頼を受けるに当たってDから承諾を得ないまま、132,000 円の報酬を受領した。イAはBから事前に特別な広告の依頼があったので、依頼に基づく大手新聞掲載広告料金に相当する額をBに請求し、受領した。ウCはDに対し、賃貸借契約書の作成費を、Dから限度額まで受領した媒介報酬の他に請求して受領した。エ本件契約が建物を事務所として貸借する契約である場合に、報酬として、AはBから132,000 円を、CはDから 132,000 円をそれぞれ受領した。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
正解:3
解説
居住用建物の貸借の媒介では、依頼を受けるにあたって承諾を得ない限り、一方から受領できる報酬は借賃の0.5か月分に消費税を加えた66,000円が上限であり、承諾なく132,000円を受領したアは違反です。ウの契約書作成費のように報酬とは別名目の費用を請求して受領することも違反です。エの事務所用建物では双方から受領する報酬の合計が借賃1か月分に消費税を加えた132,000円までであり、合計264,000円の受領は違反です。イの依頼に基づく特別の広告料金の受領は認められ違反しません。違反は三つで肢3が正解です。
問35
宅建業法宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者ではない買主Bから宅地の買受けの申込みを受けた場合における宅地建物取引業法第 37 条の 2 の規定に基づくいわゆるクーリング・オフに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1Aは、仮設テント張りの案内所でBから買受けの申込みを受けた際、以後の取引について、その取引に係る書類に関してBから電磁的方法で提供をすることについての承諾を得た場合、クーリング・オフについて電磁的方法で告げることができる。
- 2Aが、仮設テント張りの案内所でBから買受けの申込みを受けた場合、Bは、クーリング・オフについて告げられた日から 8 日以内に電磁的方法により当該申込みの撤回を申し出れば、申込みの撤回を行うことができる。
- 3Aが、Aの事務所でBから買受けの申込みを受けた場合、Bは、申込みの日から 8 日以内に電磁的方法により当該申込みの撤回を申し出れば、申込みの撤回を行うことができる。
- 4Aが、売却の媒介を依頼している宅地建物取引業者Cの事務所でBから買受けの申込みを受けた場合、Bは、申込みの日から 8 日以内に書面により当該申込みの撤回を申し出ても、申込みの撤回を行うことができない。
正解:4
解説
クーリング・オフができない場所には、売主業者の事務所のほか、売主から代理又は媒介の依頼を受けた宅地建物取引業者の事務所も含まれます。媒介業者Cの事務所で買受けの申込みをした肢4では撤回できず、これが正しい記述です。クーリング・オフについて告げる方法は書面に限られ、電磁的方法によることはできないため肢1は誤り。申込みの撤回等の意思表示も書面で行う必要があり、電磁的方法によるとする肢2も誤り。Aの事務所で申込みをした場合はそもそもクーリング・オフの対象外であり肢3も誤りです。
問36
宅建業法次の記述のうち、宅地建物取引業者Aが行う業務に関して宅地建物取引業法の規定に違反するものはいくつあるか。ア建物の貸借の媒介に際して、賃借の申込みをした者がその撤回を申し出たので、Aはかかった諸費用を差し引いて預り金を返還した。イAは、売主としてマンションの売買契約を締結するに際して、買主が手付として必要な額を今すぐには用意できないと申し出たので、手付金の分割払いを買主に提案した。ウAは取引のあったつど、その年月日やその取引に係る宅地又は建物の所在及び面積その他必要な記載事項を帳簿に漏らさず記載し、必要に応じて紙面にその内容を表示できる状態で、電子媒体により帳簿の保存を行っている。エAはアンケート調査を装ってその目的がマンションの売買の勧誘であることを告げずに個人宅を訪問し、マンションの売買の勧誘をした。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
正解:3
解説
アは、申込みの撤回に際し預り金の返還を拒むことは禁止されており、諸費用を差し引いて返還することも認められないため違反です。イは、手付金の分割払いの提案は手付について信用を供与して契約締結を誘引する行為にあたり、提案しただけでも違反です。エは、勧誘に先立ち勧誘目的である旨を告げずに勧誘しており違反です。ウは、帳簿は必要な事項を紙面に表示できる状態であれば電子媒体による保存が認められるため違反しません。違反するものはア・イ・エの三つで肢3が正解です。
問37
宅建業法次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1宅地建物取引業者は、非常勤役員には従業者であることを証する証明書を携帯させる必要はない。
- 2宅地建物取引業者は、その事務所ごとに従業者名簿を備えなければならないが、取引の関係者から閲覧の請求があった場合であっても、宅地建物取引業法第 45 条に規定する秘密を守る義務を理由に、閲覧を拒むことができる。
- 3宅地建物取引業者の従業者は、宅地の買受けの申込みをした者から請求があった場合には、その者が宅地建物取引業者であっても、その者に従業者であることを証する証明書を提示する必要がある。
- 4宅地建物取引業者は、従業者名簿を最終の記載をした日から 5 年間保存しなければならない。
正解:3
解説
従業者証明書は、取引の関係者から請求があったときに提示しなければならず、請求した者が宅地建物取引業者であっても提示が必要です。よって肢3が正しい記述です。従業者証明書は非常勤の役員にも携帯させなければならないため肢1は誤り。従業者名簿は取引の関係者から請求があったときは閲覧に供する義務があり、秘密を守る義務を理由に拒むことはできないため肢2も誤り。従業者名簿の保存期間は最終の記載をした日から10年間であり、5年間とする肢4も誤りです。
問38
宅建業法次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。ア宅地建物取引業者Aが、自ら所有する複数の建物について、複数人に対し、反復継続して賃貸する行為は、宅地建物取引業に該当しない。イ宅地建物取引士とは、宅地建物取引士資格試験に合格し、都道府県知事の登録を受けた者をいう。ウ建設業者Bが、建築請負工事の受注を目的として、業として宅地の売買の媒介を行う行為は、宅地建物取引業に該当しない。エ宅地建物取引士は、宅地又は建物の取引に係る事務に必要な知識及び能力の維持向上に努めなければならない。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
正解:2
解説
アは、自ら貸主として建物を賃貸する行為は反復継続して行っても宅地建物取引業に該当しないため正しい記述です。エは、宅地建物取引士には取引に係る事務に必要な知識及び能力の維持向上に努める義務が定められており正しい記述です。イは、宅地建物取引士とは試験に合格し登録を受けたうえで宅地建物取引士証の交付を受けた者をいうため誤りです。ウは、業として宅地の売買の媒介を行えば、建築請負工事の受注が目的でも宅地建物取引業に該当するため誤りです。正しいものはア・エの二つで肢2が正解です。
問39
宅建業法宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者ではない個人Bとの間で宅地の売買契約を締結する場合における手付金の保全措置に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、当該契約に係る手付金は保全措置が必要なものとする。
- 1Aは、Bから手付金を受領した後に、速やかに手付金の保全措置を講じなければならない。
- 2Aは、手付金の保全措置を保証保険契約を締結することにより講ずる場合、保険期間は保証保険契約が成立した時から宅地建物取引業者が受領した手付金に係る宅地の引渡しまでの期間とすればよい。
- 3Aは、手付金の保全措置を保証保険契約を締結することにより講ずる場合、保険事業者との間において保証保険契約を締結すればよく、保険証券をBに交付する必要はない。
- 4Aは、手付金の保全措置を保証委託契約を締結することにより講ずるときは、保証委託契約に基づいて銀行等が手付金の返還債務を連帯して保証することを約する書面のBへの交付に代えて、Bの承諾を得ることなく電磁的方法により講ずることができる。
正解:2
解説
保証保険契約による手付金等の保全措置では、保険期間は保証保険契約が成立した時から、受領した手付金等に係る宅地建物の引渡しまでの期間とされています。よって肢2が正しい記述です。保全措置は手付金を受領する前に講じておく必要があり、受領後速やかに講じるとする肢1は誤り。保証保険契約を締結したときは保険証券等を買主に交付しなければならず、不要とする肢3も誤り。保証委託契約に係る書面の交付に代えて電磁的方法によるには買主Bの承諾が必要であり、承諾を得ずにできるとする肢4も誤りです。
問40
宅建業法宅地建物取引業者Aが、BからB所有の中古住宅の売却の依頼を受け、専任媒介契約(専属専任媒介契約ではないものとする。)を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1Aは、当該中古住宅について購入の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨をBに報告しなければならないが、Bの希望条件を満たさない申込みだとAが判断した場合については報告する必要はない。
- 2Aは、法第 34 条の 2 第 1 項の規定に基づく書面の交付後、速やかに、Bに対し、法第 34条の 2 第 1 項第 4 号に規定する建物状況調査を実施する者のあっせんの有無について確認しなければならない。
- 3Aは、当該中古住宅について法で規定されている事項を、契約締結の日から休業日数を含め 7 日以内に指定流通機構へ登録する義務がある。
- 4Aは、Bが他の宅地建物取引業者の媒介又は代理によって売買の契約を成立させたときの措置を法第 34 条の 2 第 1 項の規定に基づく書面に記載しなければならない。
正解:4
解説
専任媒介契約では、依頼者が他の宅地建物取引業者の媒介又は代理によって売買契約を成立させたときの措置を、媒介契約書面に記載しなければなりません。よって肢4が正しい記述です。購入の申込みがあったときは、依頼者の希望条件を満たさないと判断した場合でも遅滞なく報告する必要があり肢1は誤り。建物状況調査を実施する者のあっせんの有無は媒介契約書面の記載事項であり、書面交付後に確認する義務を定めたものではないため肢2も誤り。指定流通機構への登録は契約締結日から休業日数を除いて7日以内であり、休業日数を含めるとする肢3も誤りです。
問41
宅建業法次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1甲県知事は、宅地建物取引士に対して必要な報告を求めることができるが、その対象は、甲県知事登録の宅地建物取引士であって、適正な事務の遂行を確保するために必要な場合に限られる。
- 2宅地建物取引業者A(甲県知事免許)で専任の宅地建物取引士として従事しているB(甲県知事登録)が、勤務実態のない宅地建物取引業者C(乙県知事免許)において、自らが専任の宅地建物取引士である旨の表示がされていることを許した場合には、乙県知事は、Bに対し、必要な指示をすることができる。
- 3宅地建物取引士が不正の手段により宅地建物取引士証の交付を受けた場合においては、その登録をしている都道府県知事は、情状が特に重いときは、当該宅地建物取引士の登録を消除することができる。
- 4都道府県知事は、宅地建物取引士に対して登録消除処分を行ったときは、適切な方法で公告しなければならない。
正解:2
解説
宅地建物取引士に対する指示処分は、登録をしている都道府県知事のほか、その行為が行われた都道府県の知事も行うことができます。乙県知事免許の業者Cにおける名義貸しを許したBに対し、乙県知事は指示処分ができるため肢2が正しい記述です。知事は自県登録の宅地建物取引士に限らず、その区域内で事務を行う宅地建物取引士にも報告を求めることができるため肢1は誤り。不正の手段で宅地建物取引士証の交付を受けた場合は情状を問わず登録を消除しなければならず肢3も誤り。登録消除処分について公告の制度はなく肢4も誤りです。
問42
宅建業法宅地建物取引業法第 35 条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。ア宅地建物取引士は、重要事項説明をする場合、取引の相手方から請求されなければ、宅地建物取引士証を相手方に提示する必要はない。イ売主及び買主が宅地建物取引業者ではない場合、当該取引の媒介業者は、売主及び買主に重要事項説明書を交付し、説明を行わなければならない。ウ宅地の売買について売主となる宅地建物取引業者は、買主が宅地建物取引業者である場合、重要事項説明書を交付しなければならないが、説明を省略することはできる。エ宅地建物取引業者である売主は、宅地建物取引業者ではない買主に対して、重要事項として代金並びにその支払時期及び方法を説明しなければならない。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
正解:3
解説
アは、重要事項説明の際の宅地建物取引士証の提示は相手方の請求がなくても必要なため誤りです。イは、媒介業者が重要事項説明書の交付と説明の義務を負う相手は物件を取得する買主であり、売主に対しては義務を負わないため誤りです。エは、代金並びにその支払時期及び方法は37条書面の記載事項であって重要事項説明の対象ではないため誤りです。ウは、買主が宅地建物取引業者である場合は重要事項説明書の交付で足り、説明は省略できるため正しい記述です。誤っているものはア・イ・エの三つで肢3が正解です。
問43
宅建業法宅地建物取引業者Aが媒介により宅地の売買契約を成立させた場合における宅地建物取引業法第 37 条の規定により交付すべき書面(以下この問において「37 条書面」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1Aは、買主が宅地建物取引業者であるときは、37 条書面に移転登記の申請時期を記載しなくてもよい。
- 2Aは、37 条書面を売買契約成立前に、各当事者に交付しなければならない。
- 3Aは、37 条書面を作成したときは、専任の宅地建物取引士をして 37 条書面に記名させる必要がある。
- 4Aは、天災その他不可抗力による損害の負担に関する定めがあるときは、その内容を 37条書面に記載しなければならない。
正解:4
解説
天災その他不可抗力による損害の負担に関する定めをしたときは、その内容を37条書面に記載しなければなりません。よって肢4が正しい記述です。移転登記の申請時期は売買における必要的記載事項であり、買主が宅地建物取引業者であっても省略できないため肢1は誤り。37条書面は契約成立後遅滞なく交付するものであり、成立前に交付するとする肢2も誤り。37条書面への記名は宅地建物取引士であれば足り、専任の者に限られないため肢3も誤りです。
問44
宅建業法宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1保証協会の社員は、自らが取り扱った宅地建物取引業に係る取引の相手方から当該取引に関する苦情について解決の申出が保証協会にあり、保証協会から関係する資料の提出を求められたときは、正当な理由がある場合でなければ、これを拒んではならない。
- 2保証協会は、社員がその一部の事務所を廃止したことに伴って弁済業務保証金分担金を当該社員に返還しようとするときは、弁済業務保証金の還付請求権者に対し、一定期間内に認証を受けるため申し出るべき旨の公告を行わなければならない。
- 3保証協会は、宅地建物取引業者の相手方から、社員である宅地建物取引業者の取り扱った宅地建物取引業に係る取引に関する損害の還付請求を受けたときは、直ちに弁済業務保証金から返還しなければならない。
- 4保証協会は、手付金等保管事業について国土交通大臣の承認を受けた場合、社員が自ら売主となって行う宅地又は建物の売買で、宅地の造成又は建築に関する工事の完了前における買主からの手付金等の受領について、当該事業の対象とすることができる。
正解:1
解説
保証協会が社員の取引に関する苦情の解決のため関係する資料の提出を求めたときは、社員は正当な理由がある場合でなければこれを拒んではなりません。よって肢1が正しい記述です。一部の事務所の廃止に伴い弁済業務保証金分担金を返還する場合、還付請求権者への公告は不要とされているため肢2は誤り。還付を受けるには保証協会の認証を経て供託所に請求する手続が必要であり、保証協会が直ちに返還するのではないため肢3も誤り。手付金等保管事業の対象は工事完了後の物件の売買に限られ、完了前の手付金等を対象にできるとする肢4も誤りです。
問45
宅建業法宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者ではない買主Bに新築住宅を販売する場合に関する次の記述のうち、特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1Aが信託会社又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第 1 条第 1 項の認可を受けた金融機関であって、宅地建物取引業を営むものである場合、住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結を行う義務を負わない。
- 2Aは、住宅販売瑕疵担保保証金の供託をする場合、当該住宅の売買契約を締結するまでに、Bに対し供託所の所在地等について、必ず書面を交付して説明しなければならず、買主の承諾を得ても書面の交付に代えて電磁的方法により提供することはできない。
- 3Aは、住宅販売瑕疵担保保証金の供託をする場合、当該住宅の最寄りの供託所へ住宅販売瑕疵担保保証金の供託をしなければならない。
- 4AB間の売買契約において、当該住宅の構造耐力上主要な部分に瑕疵があってもAが瑕疵担保責任を負わない旨の特約があった場合においても、Aは住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵担保責任保険契約の締結を行う義務を負う。
正解:4
解説
新築住宅の売主である宅地建物取引業者が負う住宅販売瑕疵担保保証金の供託又は保険契約締結の義務は、特約によって免れることはできません。構造耐力上主要な部分の瑕疵について責任を負わない旨の特約はそもそも買主に不利で無効であり、Aは資力確保の義務を負うため肢4が正しい記述です。信託会社等であっても供託又は保険締結の義務を負うため肢1は誤り。供託所の所在地等の説明書面は買主の承諾があれば電磁的方法で提供できるため肢2も誤り。供託先は主たる事務所の最寄りの供託所であり、当該住宅の最寄りとする肢3も誤りです。
問46
税・その他登録講習修了者は免除独立行政法人住宅金融支援機構(以下この問において「機構」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1機構は、子どもを育成する家庭又は高齢者の家庭(単身の世帯を含む。)に適した良好な居住性能及び居住環境を有する賃貸住宅の建設に必要な資金の貸付けを業務として行っている。
- 2機構は、証券化支援事業(買取型)において、新築住宅に対する貸付債権のみを買取りの対象としている。
- 3機構は、証券化支援事業(買取型)において、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)及び省エネルギー性、耐震性、バリアフリー性、耐久性・可変性に優れた住宅を取得する場合に、貸付金の利率を一定期間引き下げる制度を実施している。
- 4機構は、マンション管理組合や区分所有者に対するマンション共用部分の改良に必要な資金の貸付けを業務として行っている。
正解:2
解説
住宅金融支援機構の証券化支援事業(買取型)では、新築住宅だけでなく中古住宅を購入するための貸付債権も買取りの対象となります。新築住宅に対する貸付債権のみを対象とするとする肢2が誤りで、これが正解です。子どもを育成する家庭や高齢者の家庭に適した賃貸住宅の建設資金の貸付け(肢1)、省エネルギー性等に優れた住宅を取得する場合の貸付金利の一定期間引下げ(肢3)、マンション共用部分の改良に必要な資金の貸付け(肢4)は、いずれも機構の業務として正しい記述です。
問47
税・その他登録講習修了者は免除宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1実際には取引する意思がない物件であっても実在するものであれば、当該物件を広告に掲載しても不当表示に問われることはない。
- 2直線距離で 50 m 以内に街道が存在する場合、物件名に当該街道の名称を用いることができる。
- 3物件の近隣に所在するスーパーマーケットを表示する場合は、物件からの自転車による所要時間を明示しておくことで、徒歩による所要時間を明示する必要がなくなる。
- 4一棟リノベーションマンションについては、一般消費者に対し、初めて購入の申込みの勧誘を行う場合であっても、「新発売」との表示を行うことはできない。
正解:2
解説
不動産の表示に関する公正競争規約では、物件から直線距離で50メートル以内に所在する街道の名称は、物件名に用いることができます。よって肢2が正しい記述です。取引する意思のない物件の広告は、物件が実在していてもおとり広告として不当表示になるため肢1は誤り。スーパーマーケットなどの商業施設は物件からの徒歩所要時間等を明示する必要があり、自転車による所要時間で代えることはできないため肢3も誤り。一棟リノベーションマンションは一定の要件を満たせば新発売と表示できるため肢4も誤りです。
問48
税・その他登録講習修了者は免除次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1令和 3 年度宅地建物取引業法の施行状況調査(令和 4 年 9 月公表)によれば、令和 4 年 3月末における宅地建物取引業者の全事業者数は 14 万業者を超え、 8 年連続で増加した。
- 2令和 5 年地価公示(令和 5 年 3 月公表)によれば、令和 4 年 1 月以降の 1 年間の地価について、地方圏平均では、全用途平均、住宅地、商業地のいずれも 2 年連続で上昇し、工業地は 6 年連続で上昇した。
- 3建築着工統計調査報告(令和 4 年計。令和 5 年 1 月公表)によれば、令和 4 年の民間非居住建築物の着工床面積は、前年と比較すると、工場及び倉庫は増加したが、事務所及び店舗が減少したため、全体で減少となった。
- 4年次別法人企業統計調査(令和 3 年度。令和 4 年 9 月公表)によれば、令和 3 年度における不動産業の売上高営業利益率は 11.1 %と 2 年連続で前年度と比べ上昇し、売上高経常利益率も 12.5 %と 2 年連続で前年度と比べ上昇した。
正解:1
解説
正解は肢1です。宅地建物取引業法の施行状況調査によれば、宅地建物取引業者数は増加傾向が続いているものの、令和4年3月末時点の全事業者数は14万業者には達しておらず、14万業者を超えたとする記述は公表統計と整合しません。肢2の地価公示における地方圏の上昇、肢3の建築着工統計における民間非居住建築物の着工床面積の増減、肢4の法人企業統計における不動産業の利益率の記述は、いずれも公表された統計の内容と整合するため正しい記述です。
問49
税・その他登録講習修了者は免除土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 1自然堤防の後背湿地側の縁は、砂が緩く堆積していて、地下水位も浅いため、地震時に液状化被害が生じやすい地盤である。
- 2谷底低地に軟弱層が厚く堆積している所では、地震動が凝縮されて、震動が小さくなる。
- 31923 年の関東地震の際には、東京の谷底低地で多くの水道管や建物が被害を受けた。
- 4大都市の近郊の丘陵地では、丘を削り谷部に盛土し造成宅地が造られたが、盛土造成に際しては、地下水位を下げるため排水施設を設け、締め固める等の必要がある。
正解:2
解説
谷底低地に軟弱層が厚く堆積している場所では、地震動は増幅されて震動がかえって大きくなり、被害が生じやすくなります。地震動が凝縮されて震動が小さくなるとする肢2は不適当で、これが正解です。自然堤防の後背湿地側の縁は砂が緩く堆積し地下水位も浅いため液状化被害が生じやすいこと(肢1)、関東地震の際に東京の谷底低地で水道管や建物の被害が多かったこと(肢3)、丘陵地の盛土造成では排水施設の設置や締固めが必要なこと(肢4)は、いずれも適当な記述です。
問50
税・その他登録講習修了者は免除建物の構造と材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 1鉄筋コンクリート構造は、地震や風の力を受けても、躯体の変形は比較的小さく、耐火性にも富んでいる。
- 2鉄筋コンクリート構造は、躯体の断面が大きく、材料の質量が大きいので、建物の自重が大きくなる。
- 3鉄筋コンクリート構造では、鉄筋とコンクリートを一体化するには、断面が円形の棒鋼である丸鋼の方が表面に突起をつけた棒鋼である異形棒鋼より、優れている。
- 4鉄筋コンクリート構造は、コンクリートが固まって所定の強度が得られるまでに日数がかかり、現場での施工も多いので、工事期間が長くなる。
正解:3
解説
鉄筋とコンクリートを一体化させる付着性能は、表面に突起をつけた異形棒鋼の方が、断面が円形の丸鋼よりも優れています。丸鋼の方が優れているとする肢3は記述が逆であり不適当で、これが正解です。鉄筋コンクリート構造は地震や風の力による躯体の変形が比較的小さく耐火性に富むこと(肢1)、躯体の断面と材料の質量が大きく建物の自重が大きくなること(肢2)、コンクリートの強度発現に日数を要し現場施工が多いため工事期間が長くなること(肢4)は、いずれも適当な記述です。
仕上げの一手
本試験と同じ50問を、通しで。
一問一答で論点を潰したら、四肢択一の形で解けるかを確かめましょう。予想模試パックは権利14・法令制限8・税その他8・業法20という本番と同じ構成の書き下ろし模試を3回分収録しています。