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本試験問題(2025年実施)

令和7年度マンション管理士試験の過去問50問

収録している50問を、1問ずつ答え合わせしながら進みます。間違えた問題は 関連論点の要点整理へ直行でき、解答はこの端末に自動保存されます。

50問
収録数
50問・四肢択一式(一部免除者は45問)
本試験

問1区分所有法・再生

解答 0/50・正解 0

規約によって定められる共用部分(この問いにおいて「規約共用部分」という。)に関する次の記述のうち、区分所有法及び不動産登記法(平成16年法律第123号)の規定によれば、誤っているものはどれか。

1〜4キーで解答できます

令和7年度の全50問|問題文・正解・解説

収録している50問を、正解と解説つきで通して読めます。上の演習で 間違えた問題を見直すときや、特定の論点がどう問われたかを確かめたいときに使ってください。 問題文と正解番号は公益財団法人 マンション管理センターの公表資料に基づきます。各問の解説は合トレ編集部が独自に作成したもので、公益財団法人 マンション管理センターが作成・監修したものではありません。

  1. 問1

    区分所有法・再生

    規約によって定められる共用部分(この問いにおいて「規約共用部分」という。)に関する次の記述のうち、区分所有法及び不動産登記法(平成16年法律第123号)の規定によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1専有部分に属する建物の附属物のみを当該専有部分から独立した構造にしないまま規約共用部分とすることはできない。
    2. 2規約共用部分である旨の登記は、当該共用部分である旨の登記をする建物の所有権の登記名義人以外の者は申請をすることができない。
    3. 3規約共用部分については、共用部分である旨の表示に関する登記をしなければ、これをもって第三者に対抗することはできない。
    4. 4建物の部分又は附属の建物が抵当権の目的とされている場合には、抵当権者が抵当権の消滅を承諾しない限り、これを規約共用部分とすることはできない。

    正解:2

    解説

    誤っているのは肢2です。

    肢1|正しい。規約共用部分にできるのは、独立した専有部分となり得る建物の部分や附属の建物です。住戸から構造上独立していない附属物だけを切り離して指定することはできません。

    肢2|誤り。申請者には所有権の登記名義人のほか、表題部所有者も含まれます。まだ所有権保存登記をしていない建物でも、表題部所有者が申請できる点を落としています。

    肢3|正しい。規約で定めたという内部関係だけでは第三者に対抗できません。共用部分である旨の表示に関する登記が、規約共用部分の対抗要件です。

    肢4|正しい。共用部分となると独立した権利の対象ではなくなるため、既存の抵当権を無視できません。抵当権者の権利を消滅させることへの承諾が必要です。

    復習ポイント 「規約で共用部分にできる対象」「登記の申請者」「第三者への対抗」の三段階で整理します。法定共用部分には同じ登記を要しないため、問18と比較して復習しましょう。

  2. 問2

    区分所有法・再生

    X、A、B、C及びDはいずれも甲マンションの区分所有者であり、Xが管理者に選任されている。X以外の区分所有者からXに対する管理者の解任を求める訴えに関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

    1. 1Aは、Xが管理者として、区分所有者全部でなく区分所有者の1人であるAに損害を被らせる不正な行為を行ったことを理由として、管理者の解任を求める訴えを提起することができる。
    2. 2Bは、甲マンションの集会で、Xを管理者から解任する旨の議案が否決されている場合には、Xが管理者として不正な行為を行ったことを理由として管理者の解任を求める訴えを提起することはできない。
    3. 3Cは、Xに管理者の職務を行うに適しない事情がある場合であっても、管理者としての不正な行為がないときには、Xに対する管理者の解任を求める訴えを提起することはできない。
    4. 4Dは、Xに管理者として不正な行為があったとしても、規約に区分所有者は管理者の解任を求める訴えを提起することができない旨の定めがある場合には、Xに対して管理者の解任を求める訴えを提起することができない。

    正解:1

    解説

    正しいのは肢1です。

    肢1|正しい。管理者の職務上の不正行為による被害が一人に限られていても、各区分所有者は裁判所に解任を請求できます。全員の損害は要件ではありません。

    肢2|誤り。集会での解任と裁判所への解任請求は別の手段です。集会で否決されても、法律上の解任事由があれば訴えを提起できます。

    肢3|誤り。不正行為だけでなく「職務を行うに適しない事情」も解任請求の理由です。二つは選択的な要件で、両方がそろう必要はありません。

    肢4|誤り。各区分所有者に認められた裁判上の解任請求を、規約で一律に封じることはできません。管理者を監督するための法的手段が残ります。

    復習ポイント 区分所有法25条2項は「各区分所有者」「不正又は不適任」「裁判所」が軸です。多数決で解任できるかという問題と、個人で訴えられるかという問題を分けます。

  3. 問3

    区分所有法・再生

    一部共用部分に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1すべての一部共用部分について、その管理のすべてを区分所有者全員で行う場合には、一部の区分所有者のみで構成される区分所有法第3条に規定される区分所有者の団体は存在しない。
    2. 2一部共用部分に関する事項で区分所有者全員の利害に関係しない事項について区分所有者全員の規約に定めがある場合、この規約は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者の4分の1を超える者又はその議決権の4分の1を超える議決権を有する者が反対したときであっても、変更することができる。
    3. 3各共有者の共有持分の割合を定める場合、一部共用部分(附属の建物であるものを除く。)で床面積を有するものがあるときは、その一部共用部分の床面積を、これを共用すべき各区分所有者の専有部分の床面積の割合により配分して、それぞれその区分所有者の専有部分の床面積に算入する。
    4. 4一部共用部分は、規約で定めることによって、管理者が所有して管理するものとすることができる。

    正解:2

    解説

    誤っているのは肢2です。

    肢1|正しい。一部の区分所有者だけの団体は、その人たちが一部共用部分を管理する場合に問題になります。すべての管理を全員で行う設例では、別の一部管理団体は生じません。

    肢2|誤り。全員の利害に関係しない一部共用部分について全員規約を設ける等の場合、その一部の所有者数又は議決権の4分の1を超える反対があると実施できません。全体多数で押し切れない仕組みです。

    肢3|正しい。附属建物を除く床面積のある一部共用部分は、その利用者の専有面積に比例して配分し、共用部分持分を算定するための面積へ加えます。実際の専有部分が広がるという意味ではありません。

    肢4|正しい。区分所有法27条の管理所有の仕組みにより、規約で管理者が所有する形にできます。一部共用部分だからこの制度を使えない、とはなりません。

    復習ポイント 反対の条件は「人数と議決権の両方」ではなく「いずれか」です。また4分の1ちょうどではなく、それを「超える」反対であることに注意します。

  4. 問4

    区分所有法・再生

    甲マンションにおいては、建物の一部の階段室に手すりを設置することを議案とする集会を開催することとなった。この場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

    1. 1集会の招集の通知を送るに当たっては、議案の要領を通知しなければならない。
    2. 2規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議がなければ、決めることができない。
    3. 3専有部分が2人の共有に属する場合、議決権を行使する者が定められていなかったときは、管理者は、集会の招集の通知を共有者の1人に発すればよい。
    4. 4集会の決議が成立した場合であっても、階段室に接する専有部分の区分所有者の承諾を得ていなければ、その決議は無効である。

    正解:3

    解説

    正しいのは肢3です。

    肢1|誤り。手すり設置は通常、著しい形状・効用の変更を伴わない工事です。会議の目的の通知は必要ですが、重大変更等と同じように議案の要領まで通知する義務はありません。

    肢2|誤り。本件は通常の管理行為として普通決議で判断します。工事をするというだけで、区分所有者・議決権の各4分の3以上を要する重大変更にはなりません。

    肢3|正しい。共有住戸で議決権行使者が定められていない場合、招集通知は共有者の一人に発すれば足ります。通知の受取人と、議決権行使者を定める義務を混同しないでください。

    肢4|誤り。個別承諾が問題になるのは、専有部分の使用に特別の影響を及ぼすときです。階段室に接しているという位置関係だけで、必ず承諾が必要になるわけではありません。

    復習ポイント 工事の名称だけで多数決要件を決めず、①著しい変更か、②特別の影響があるか、を別々に検討します。本問は出題当時の決議ルールで解きます。

  5. 問5

    区分所有法・再生

    甲マンションは、同一床面積の11の専有部分からなり、Aが5戸、Bが3戸、C、D、Eがそれぞれ1戸を所有している。甲マンションの規約では、一の専有部分は一の議決権を有するものとされ、また、すべての専有部分を専ら住宅として使用するものとされており、集会の決議については他に区分所有法と異なる特段の定めがない。甲マンションにおいて次のような集会の決議がされた場合に、区分所有法の規定によれば、有効に成立しないものの組合せはどれか。 アAが自己の所有する専有部分を住宅宿泊事業に使用しており、区分所有者の共同生活上の障害が著しい。Aに対して専有部分の使用禁止を求める訴えを提起するための決議について、A以外の全員が賛成した。 イCの専有部分を賃借しているFが、毎晩夜遅くまで騒いで騒音を発生させている。Fに対して迷惑行為の停止を求める訴えを提起するための決議について、A、B、Eは賛成したが、CとDは反対した。 ウマンション管理士Gを甲マンションの管理者に選任することを決議することとなった。A、D、Eは賛成したが、BとCは反対した。 エ甲マンションが地震により建物の価格の2分の1を超える部分が滅失したため、共用部分の復旧を決議することとなった。A、C、D、Eは賛成したが、Bは反対した。

    1. 1アとイ
    2. 2イとウ
    3. 3ウとエ
    4. 4エとア

    正解:4

    解説

    成立しないのはエとアで、肢4です。

    ア|不成立。使用禁止の訴えの提起には当時、人数・議決権の各4分の3以上が必要です。賛成はB・C・D・Eの4人ですが、票は3+1+1+1=6票で、必要な9票に届きません。

    イ|成立。迷惑行為の停止請求の訴えは普通決議で足ります。A・B・Eの3人、5+3+1=9票は、5人と11票のそれぞれ過半数を満たします。

    ウ|成立。管理者選任は普通決議です。A・D・Eの3人、5+1+1=7票で、人数・票数の両方が過半数です。管理者が区分所有者以外という理由でも無効にはなりません。

    エ|不成立。価格の2分の1を超える滅失の共用部分復旧は、当時、各4分の3以上の決議です。A・C・D・Eの4人、8票では、議決権の9票以上という条件が不足します。

    復習ポイント 母数は5人・11票。普通決議は3人以上かつ6票以上、4分の3決議は4人以上かつ9票以上です。不成立はア・エなので選択肢4。Aの5戸を「5人」と数えないことが最大のポイントです。

    図解|人数と票数を別々に数える

    令和7年度の条件では、普通決議は3人・6票以上、特別多数決議は4人・9票以上が必要です。ア・エは人数を満たしますが票数が不足します。人数と票数の両方が必要です。

    合トレ独自図解・この問題の出題条件による整理

    人数と票数を別々に数える

    原寸表示です。横に長い図は左右にスクロールできます。

  6. 問6

    区分所有法・再生

    集会に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

    1. 1集会の議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の2人がこれに署名しなければならない。
    2. 2区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができるが、この定数は規約で減ずることはできない。
    3. 3各区分所有者の議決権については、書面で行使することはできないが、代理人によって行使することはできる。
    4. 4専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、議決権を行使すべき者を複数人定めることができる。

    正解:1

    解説

    正しいのは肢1です。

    肢1|正しい。書面の議事録には、議長と、集会に出席した区分所有者2人が署名します。単に議長一人の署名で足りるわけではありません。

    肢2|誤り。招集請求の原則は区分所有者・議決権の各5分の1以上ですが、この定数は規約で減らせます。少数者が請求しやすくする方向の変更です。

    肢3|誤り。議決権は代理人によるほか、書面でも行使できます。出席できない区分所有者に書面行使の道を認めない記述が誤りです。

    肢4|誤り。共有住戸では議決権を行使すべき者を一人定めます。共有者の人数に応じて複数人が別々に票を行使することはできません。

    復習ポイント 署名者の「議長+2人」、招集請求の「双方5分の1」、共有住戸の「行使者1人」は別の人数です。何のための数字かとセットで覚えます。

  7. 問7

    区分所有法・再生

    Aが、甲マンションの一室を所有するBとの間で賃貸借契約を締結して占有している場合に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法(明治29年法律第89号)の規定によれば、正しいものはどれか。

    1. 1AB間の賃貸借契約でペット飼育可と合意されていた場合、Aは、甲マンションが規約でペット飼育を禁止している場合であっても、ペットを飼うことができる。
    2. 2Bが管理費を滞納している場合、Bが建物に備え付けた動産をAが占有し使用している場合であっても、その動産の上に区分所有法第7条の先取特権が成立する。
    3. 3Aによって区分所有者の共同生活上の利益が著しく害されたことにより、B以外の区分所有者がAB間の賃貸借契約の解除及びAの賃借部分の引渡しの請求を行うには、事前にBの同意を得なくてはならない。
    4. 4Aは、集会の議題に利害関係を有する場合には、自ら集会に出席し、意見を述べ、議決権を行使することができる。

    正解:2

    解説

    正しいのは肢2です。

    肢1|誤り。使用方法に関する規約は賃借人にも及びます。貸主Bとの間でペット可と約束しても、管理組合との関係で禁止規約を無視する根拠にはなりません。

    肢2|正しい。管理費等の先取特権の対象には、債務者Bが建物に備え付けた動産も含まれます。Aが使用・占有していることだけで対象外になるわけではありません。

    肢3|誤り。区分所有法60条の要件を満たす解除・引渡請求に、貸主Bの事前同意は要求されません。ただし、所定の決議や占有者Aへの弁明機会などの手続は必要です。

    肢4|誤り。利害関係のある議題についてAには意見陳述の機会がありますが、賃借人の立場だけで議決権まで得るわけではありません。所有者から代理権を授与される場合とは別です。

    復習ポイント 賃借人には「使用ルールに従う義務」と「利害関係があるときに意見を述べる権利」がありますが、所有者固有の議決権とは区別します。

  8. 問8

    区分所有法・再生

    管理組合法人に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

    1. 1管理組合法人の集会において、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数の決議があれば、管理組合法人を解散することができる。
    2. 2管理組合法人には、理事を置かなければならず、その任期は、2年とされているが、規約又は集会の決議により3年以内において別段の期間を定めたときは、その期間とする。
    3. 3管理組合と理事との利益が相反する事項については、裁判所により選任された特別代理人が管理組合法人を代表する。
    4. 4監事が事務を行えなくなった場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、理事が仮監事を選任することができる。

    正解:1

    解説

    正しいのは肢1です。

    肢1|正しい。出題当時、法人の解散を集会で決めるには区分所有者・議決権の各4分の3以上を要しました。建替えの5分の4と取り違えないようにします。

    肢2|誤り。理事の任期は原則2年、3年以内で別期間にできるのは規約で定めた場合です。「集会の決議」だけでも変更できるとした部分が誤りです。

    肢3|誤り。法人と理事との利益相反事項では、監事が法人を代表します。通常の代表者である理事を外すことと、裁判所が特別代理人を選任することは同じではありません。

    肢4|誤り。仮監事は、損害発生のおそれ等の要件の下で、利害関係人等の請求により裁判所が選任します。監査される側の理事が選ぶ制度ではありません。

    復習ポイント 「任期を定める=規約」「利益相反の代表=監事」「仮役員の選任=裁判所」と、行為と主体を一組にして整理します。

  9. 問9

    区分所有法・再生

    建替え決議において定めなければならない事項として、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1新たに建築する建物(以下「再建建物」という。)の設計の概要
    2. 2建物の取壊し及び再建建物の建築に要する費用の概算額
    3. 3再建建物の各専有部分に対応する敷地利用権の割合に関する事項
    4. 4再建建物の区分所有権の帰属に関する事項

    正解:3

    解説

    誤っているのは肢3です。

    肢1|正しい。再建建物の設計概要は法定の決議事項です。何を建てるかが分からないまま建替えだけを決めるものではありません。

    肢2|正しい。取壊しと新築に要する費用の概算額を定めます。さらに、その費用を誰がどのように負担するかも別の法定事項です。

    肢3|誤り。再建建物の敷地利用権の割合は、区分所有法62条2項が列挙する四事項には含まれません。事業で調整すべき事項がすべて同項の必須事項になるわけではありません。

    肢4|正しい。再建後の区分所有権が誰に帰属するかを定めます。費用分担と権利帰属については、区分所有者間の衡平にも配慮しなければなりません。

    復習ポイント 法定の四事項は「設計・費用概算・費用分担・区分所有権の帰属」。敷地利用権という関連用語に引かれず、問われた条文の列挙事項かを確認します。

  10. 問10

    区分所有法・再生

    一団地内に専有部分のあるA棟及びB棟の2棟の建物がある。区分所有法第70条に基づき、この団地内の建物の一括建替え決議を行う場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、A棟及びB棟が所在する団地内建物の敷地は、団地建物所有者の共有に属するものとする。

    1. 1A棟及びB棟の各棟の集会の決議がなくても、団地管理組合の集会において、団地内の建物の一括建替えの決議をすることができる。
    2. 2A棟及びB棟を、団地管理組合の規約ではなく、それぞれの棟別の区分所有者の団体の定める規約によって管理している場合には、A棟及びB棟の管理を団地管理組合の定める規約によって行う旨の規約改正をしなくても、一括建替え決議を行うことができる。
    3. 3団地内建物の一括建替え決議を行う場合には、各団地建物所有者は、団地管理組合の規約に議決権割合に関する別段の定めがある場合であっても、団地内建物の所在する土地(これに関する権利を含む。)の持分の割合に応じて集会における議決権を有する。
    4. 4一括建替え決議の日から2年以内に、A棟の取壊し工事に着手したが、B棟の取壊し工事には着手しなかった場合、同決議に賛成せず、売渡請求権を行使されて区分所有権を失った者は、現在区分所有権を有する者に対して権利の買戻しを求めることはできない。

    正解:2

    解説

    誤っているのは肢2です。

    肢1|正しい。一括建替えは団地全体で行う制度であり、別途各棟の建替え決議を先に行うことは要件ではありません。ただし、一括決議で各棟ごとの賛成要件も満たす必要があります。

    肢2|誤り。対象各棟について団地の規約が定められていることが前提です。棟別規約だけで管理している設例では、この前提を整えずに一括建替えへ進めません。

    肢3|正しい。一括建替えの団地全体の議決権は、団地内建物の敷地の持分割合により定まります。通常の規約に別の議決権割合があっても、そのまま流用しません。

    肢4|正しい。一括建替えについて2年以内にA棟の取壊しに着手しているため、B棟の未着手だけを理由に設例の買戻請求はできません。団地の一括事業として着手を判断します。

    復習ポイント 当時の一括建替えは、団地全体で各5分の4以上に加え、各棟で各3分の2以上の賛成が必要です。「棟ごとの賛成要件」と「棟総会の別決議」は別物です。

  11. 問11

    区分所有法・再生

    大規模な火災、震災その他の災害で政令で定めるものにより、その一部が滅失(区分所有法第61条第1項本文に規定する場合(小規模滅失)を除く。)した区分所有建物を取り壊す旨の区分所有者集会における決議(この問いにおいて「建物取壊し決議」という。)に関する次の記述のうち、被災区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1区分所有者集会を招集するための通知と説明会を開催するための通知を一括して発出することができる。
    2. 2区分所有者集会の招集通知においては、復旧又は建替えをしない理由、復旧に要する費用の概算額、及び、建替えに要する費用の概算額を通知しなければならない。
    3. 3区分所有者集会における建物取壊し決議において、建物の取壊しに要する費用の分担については、各区分所有者の衡平を害しないように定めなければならない。
    4. 4区分所有者集会において建物取壊し決議に賛成した区分所有者については、当該決議の内容により取壊しを行う旨の合意をしたものとみなされる。

    正解:2

    解説

    誤っているのは肢2です。

    肢1|正しい。集会の招集通知と説明会の通知を一緒に送ることは禁止されていません。それぞれの通知事項と期限を満たしていることが必要です。

    肢2|誤り。11条3項が準用する9条5項では、取壊しを必要とする理由、復旧又は建替えをしない理由、復旧に要する費用の概算額を通知します。建替え費用の概算額まで要求している点が誤りです。

    肢3|正しい。取壊し費用の分担は、区分所有者間の衡平を害しないように定めます。決議の多数を得たからといって、特定の人だけに不公平な負担を課してよいわけではありません。

    肢4|正しい。取壊し決議に賛成した人は、その内容によって取壊しを行う合意をしたものと扱われます。決議への賛成と、その後の事業の合意に法的なつながりがあります。

    復習ポイント 「取壊し」と「建替え」は目的が違います。議案の要領としての取壊し費用・分担と、選択の判断材料としての復旧費用・復旧しない理由を分けて読みます。

  12. 問12

    民法・登記

    Aは、甲マンションの302号室を所有している。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1Aが、Bとの間で302号室の売買契約を締結し、Bにその所有権の移転登記がされない間に、さらにCとの間で同室の売買契約を締結し、Cにその所有権の移転登記がされた場合には、Bは、Cに対し、同室の所有権を対抗することができない。
    2. 2Aが、Bとの間で302号室の売買契約を締結し、Bにその所有権の移転登記がされ、さらにBがCとの間で同室の売買契約を締結してCにその所有権の移転登記がされた場合において、その後、AがBの強迫を理由としてAB間の売買契約を取り消したときは、Aは、同室の所有権をCに対抗することができない。
    3. 3Aが、Bとの間で302号室の売買契約を締結し、Bにその所有権の移転登記がされたが、AがBの代金不払いを理由にAB間の売買契約を解除した場合において、その後、BがCとの間で同室の売買契約を締結し、Cにその所有権の移転登記がされたときは、Aは、同室の所有権をCに対抗することができない。
    4. 4Aが遺言をせずに死亡し、子Bと子CがAを共同で相続して302号室の所有権を共有している場合において、Cが、Bに無断でC単独の名義で同室の所有権の移転登記をし、さらにDとの間で同室の売買契約を締結してDにその所有権の移転登記がされたとしても、Bは、自らの持分について、Dに対抗することができる。

    正解:2

    解説

    誤っているのは肢2です。

    肢1|正しい。不動産の二重譲渡は原則として登記の先後で対抗関係を判断します。登記を得ていないBは、先に登記を得たCへ所有権を対抗できません。

    肢2|誤り。強迫による取消しは、取消し前の第三者Cにも対抗できます。善意無過失の第三者を保護する民法96条3項は詐欺の取消しの規定であり、強迫まで広げません。

    肢3|正しい。解除後に登場した第三者CとAとの関係は登記による対抗関係です。Aが登記を回復する前にCが移転登記を得た設例では、Aは対抗できません。

    肢4|正しい。CにはBの相続持分を勝手に処分する権限がありません。Dが登記を得てもBの持分まで有効に取得するわけではなく、Bは自分の持分を対抗できます。

    復習ポイント 第三者との争いを見たら、最初に「二重譲渡・取消し・解除・無権利者からの取得」のどれかを特定します。「登記がある人が常に勝つ」という一律の解き方はできません。

    図解|強迫取消しと、解除後の第三者は別の関係

    肢2はA→B→Cの譲渡後にAが強迫で取り消す場面なので、AはCに対抗できます。肢3はAの解除後にCが現れる場面で、AとCの登記の先後によります。同じA・B・Cでも原因と時系列が違います。

    合トレ独自図解・この問題の出題条件による整理

    強迫取消しと、解除後の第三者は別の関係

    原寸表示です。横に長い図は左右にスクロールできます。

  13. 問13

    民法・登記

    Aは、銀行Bから購入資金を借り受けて甲マンションの501号室を購入し、現在所有しているが、同室には、BのAに対する貸金返還請求権を担保するために、Bの抵当権が設定され、その旨の登記がされている。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1Aが、Bに対して借入金の全額を弁済した場合、Bの抵当権は消滅する。
    2. 2Bが、Aに対して有する貸金返還請求権をCに譲渡した場合であっても、Bを抵当権者とする抵当権はCに移転しない。
    3. 3Aが、Bに対して借入金の半額を弁済した場合、Bは、全額の弁済を受けるまで、501号室の全部について抵当権を行使することができる。
    4. 4501号室が火災により損害を受け、Aが自らの加入する火災保険に基づき保険会社に対して保険金請求権を有する場合、Bの抵当権の効力は、その請求権に及ぶ。

    正解:2

    解説

    誤っているのは肢2です。

    肢1|正しい。担保されている貸金債権が全額弁済で消滅すれば、普通抵当権も消滅します。これを付従性といい、担保だけが独立して残るものではありません。

    肢2|誤り。貸金債権をCへ譲渡すると、抵当権も原則としてその債権に伴って移転します。これが随伴性です。対抗要件を整える手続とは分けて考えます。

    肢3|正しい。半額を返しても、残債権を担保する抵当権は住戸全体に及びます。弁済の割合に応じて住戸の半分が当然に担保から外れるわけではなく、これが不可分性です。

    肢4|正しい。目的物の損害を補う保険金請求権にも、物上代位により抵当権の効力が及びます。ただし、実際の行使では保険金が払い渡される前の差押えが必要です。

    復習ポイント 債権が消える=付従性、債権が移る=随伴性、全体で担保=不可分性、代わりの金銭を押さえる=物上代位。用語を似た音だけで覚えないようにしましょう。

    図解|貸金債権の動きと抵当権

    BからCへ貸金債権が譲渡されると、抵当権も原則としてCへ移ります(随伴性)。これに対し、全額弁済で債権が消滅すれば抵当権も消滅します(付従性)。

    合トレ独自図解・この問題の出題条件による整理

    貸金債権の動きと抵当権

    原寸表示です。横に長い図は左右にスクロールできます。

  14. 問14

    民法・登記

    甲マンション304号室を所有するAが、Bとの間で、同室を賃料月額12万円でBに賃貸する旨の契約(以下「本件契約」という。)を締結し、同室をBに引き渡した。Aが本件契約に基づく賃料債権を譲渡する場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

    1. 1本件契約に基づく賃料債権について譲渡を禁止する旨の特約がある場合には、Aが同債権を譲渡しても、その効力は生じない。
    2. 2Aは、本件契約に基づく将来の賃料債権を譲渡することはできない。
    3. 3Aが、本件契約に基づく令和7年8月分の賃料債権をCに譲渡した後、同債権をDにも譲渡し、その旨をそれぞれ確定日付のある証書によってBに通知した場合、いずれの譲渡が優先するかは、確定日付の先後によって決まる。
    4. 4Aが本件契約に基づく令和7年9月分の賃料債権をEに譲渡し、その対抗要件が具備された場合であっても、Bは、その対抗要件具備時より前に取得したAに対する債権を自働債権とし、上記の賃料債権を受働債権とする相殺をもってEに対抗することができる。

    正解:4

    解説

    正しいのは肢4です。

    肢1|誤り。譲渡制限特約があっても債権譲渡は直ちに無効とはなりません。悪意又は重過失の譲受人に対して債務者が履行を拒める場合等と、譲渡自体の効力を区別します。

    肢2|誤り。まだ発生していない将来の賃料債権も譲渡できます。「今は債権がない」ことだけで将来債権の譲渡を否定しません。

    肢3|誤り。両方の通知が確定日付ある証書による場合、優劣を決めるのは原則として通知が債務者に到達した先後です。証書に付いた日付だけを比較しません。

    肢4|正しい。対抗要件が備わる前にBがAへの反対債権を取得していれば、相殺の要件を満たすことを前提として、その相殺を譲受人Eにも対抗できます。

    復習ポイント Aは賃料債権の譲渡人、Bは債務者、Eは譲受人です。B→Aの反対債権が「いつ取得されたか」を、賃料債権の対抗要件が備わる時点と比べます。

    図解|債権譲渡と相殺の登場人物

    賃料を払う側はBのまま、請求する側がAからEへ変わります。BがAへの反対債権を対抗要件具備前に取得していれば、相殺の要件を満たすことでEにも相殺を主張できます。

    合トレ独自図解・この問題の出題条件による整理

    債権譲渡と相殺の登場人物

    原寸表示です。横に長い図は左右にスクロールできます。

  15. 問15

    民法・登記

    Aが所有する甲マンションの101号室について契約を締結する場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法(平成3年法律第90号)の規定によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1Aが101号室をBに贈与する契約をしたが、これを書面によってしなかったときは、履行が終了しない限りAは贈与契約を解除することができる。
    2. 2AとCが101号室について定期建物賃貸借契約を締結する意図であったが、これを書面又はその内容を記録した電磁的記録によってしなかったときは、賃貸借契約は成立しない。
    3. 3Aが101号室をDに賃貸し、EがAとの間でDの賃貸債務の保証をする契約をしたが、これを書面又はその内容を記録した電磁的記録によってしなかったときは、Eは保証債務を負担しない。
    4. 4Aが管理組合とのトラブルの解決を弁護士Fに委任する契約をし、これを書面によってしたときであっても、AはいつでもFとの委任契約を解除できる。

    正解:2

    解説

    誤っているのは肢2です。

    肢1|正しい。書面によらない贈与は、履行済み部分を除いて解除できます。贈与契約が最初から成立しないのではなく、成立後に解除できる範囲の問題です。

    肢2|誤り。書面等の方式を満たさないと、定期建物賃貸借として「更新なし」の効力は認められません。しかし賃貸借全体が不成立となるのではなく、普通建物賃貸借として成立し得ます。

    肢3|正しい。保証契約には書面又は電磁的記録という方式が必要です。それを満たさない設例では、Eに保証債務は生じません。

    肢4|正しい。委任は書面で締結した場合でも各当事者がいつでも解除できます。ただし、不利な時期の解除などでは損害賠償が必要となる場合があり、無条件で無償という意味ではありません。

    復習ポイント 書面がない場合の効果は契約ごとに異なります。「贈与=未履行分の解除」「定期借家=定期性の否定」「保証=効力を生じない」と区別します。

  16. 問16

    民法・登記

    甲マンション202号室を所有するAが、Bとの間で、報酬を支払って同室をリフォームしてもらう旨の請負契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1Aの責めに帰することができない事由によってBが仕事を完成することができなくなった場合において、Bが既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によってAが利益を受けるときは、Bは、Aに対し、Aが受ける利益の割合に応じて報酬の支払を請求することができる。
    2. 2Aが死亡した時は、AB間の請負契約は直ちに終了する。
    3. 3Bの仕事が完成するまでの間であれば、Aはいつでも請負契約を解除することができるが、やむを得ない事由があるか否かにかかわらず、Bの損害を賠償しなければならない。
    4. 4Aが破産手続開始の決定を受けたときは、Bは、仕事が完成するまでの間であれば請負契約を解除することができる。

    正解:2

    解説

    誤っているのは肢2です。

    肢1|正しい。仕事を完成できなくても、既施工部分が分けられ、注文者Aに利益があるなら、その利益に応じた報酬を請求できます。未完成なら報酬は常にゼロ、ではありません。

    肢2|誤り。注文者Aの死亡だけで請負契約は当然終了しません。死亡が原則的な終了事由となる委任契約のルールを、請負へ持ち込んでいます。

    肢3|正しい。注文者は完成前なら損害を賠償して契約を解除できます。自分の都合で中止できる権利と、請負人に生じる損害の負担が組み合わされています。

    肢4|正しい。注文者が破産手続開始決定を受けた場合、請負人Bは完成前に解除できます。完成済みの場合まで同じ解除権があるわけではありません。

    復習ポイント 「死亡」「破産」「注文者からの中止」「完成不能」は別の終了場面です。解除できるかだけでなく、施工済み部分の利益と報酬・損害賠償も確認します。

  17. 問17

    民法・登記

    甲マンションの301号室を所有するAが、令和3年3月1日、Bに対して期間を3年間、賃料を月額10万円として同室を貸し渡し、賃貸の2年後にAがBに対して賃料が不相当となったとして同12万円に増額する旨通知した場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1AB間の賃貸借契約に賃貸期間中は賃料を増額しない旨の特約があれば、Aは、賃料が不相当となった場合でもその増額を請求することができない。
    2. 2Aは、増額通知がBに到達した日より前の期間については、当該通知によって賃料の増額を請求することができない。
    3. 3賃料の増額についてAB間に協議が調わないときは、Bは、増額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める賃料をAに支払うことをもって足りる。
    4. 4賃料の増額を正当とする裁判が確定した場合において、既にBが支払った額に不足があるときは、Bは、不足額に年3%の割合による支払期後の利息を付してこれを支払わなければならない。

    正解:4

    解説

    誤っているのは肢4です。

    肢1|正しい。一定期間、賃料を増額しない特約があるときは、その特約に従います。増額しない約束と、減額請求まで封じる約束を同一視しません。

    肢2|正しい。増額請求は将来に向かって効力を生じます。増額通知が届く前の期間にさかのぼって、今回の通知だけで値上げすることはできません。

    肢3|正しい。協議がまとまらないとき、裁判確定までは借主が相当と認める額を支払えば足ります。ただし、最終的な確定額との差を精算しなくてよいわけではありません。

    肢4|誤り。確定した賃料に不足する場合の不足額には、支払期後、年1割(10%)の利息を付けます。一般の法定利率である3%に置き換えてはいけません。

    復習ポイント 特約の有無→増額通知の到達→協議・裁判中の支払→確定後の不足精算、と時系列で考えます。年10%はこの精算場面の特則です。

  18. 問18

    民法・登記

    区分建物の登記に関する次の記述のうち、不動産登記法及び区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1数個の専有部分に通ずる廊下(例えば、マンションの各住戸に通ずる廊下)又は階段室、エレベーター室は、共用部分である旨の登記をすることはできない。
    2. 2共用部分に対する各共有者の持分は、規約で別段の定めがない場合、その有する専有部分の壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積として登記された床面積の割合による。
    3. 3専有部分の所有権の移転登記がされた場合、当該専有部分の区分所有者が持分を有する共用部分についても、第三者に対抗することができる。
    4. 4区分建物が属する一棟の建物とは別棟の建物で、一棟の建物の附属の建物である倉庫は、共用部分である旨の登記をしなくても、共用部分であることを第三者に対抗することができる。

    正解:4

    解説

    誤っているのは肢4です。

    肢1|正しい。廊下・階段室など構造上当然に共用となる部分は、法定共用部分です。独立した建物部分を規約共用部分にするための登記とは扱いが違います。

    肢2|正しい。規約に別段の定めがないとき、共有持分は専有部分の床面積の割合です。区分建物の面積は壁等の内側線による内法面積で考え、壁芯面積と区別します。

    肢3|正しい。専有部分の処分には共用部分持分も従います。専有部分の移転登記によって、その所有者が有する共用部分持分についても対抗できます。

    肢4|誤り。別棟の附属倉庫を規約で共用部分にしても、第三者への対抗にはその旨の登記が必要です。独立した倉庫を、廊下等と同じ法定共用部分と考えてはいけません。

    復習ポイント 見た目が「みんなで使う場所」でも、法定共用部分か規約共用部分かで登記の扱いが変わります。問1の申請者・対抗要件とつなげて整理します。

  19. 問19

    区分所有法・再生

    マンション建替事業に関する次の記述のうち、マンションの建替え等の円滑化に関する法律(平成14年法律第78号)の規定によれば、正しいものはどれか。

    1. 1マンション建替組合の総会は、総組合員の半数以上の出席がなければ議事を開くことができず、その議事は、マンションの建替え等の円滑化に関する法律に特別の定めがある場合を除くほか、総組合員の議決権の過半数で決する。
    2. 2マンション建替組合は、都道府県知事等による組合の設立認可の公告があるまでは、組合の成立又は定款若しくは事業計画をもって、組合員その他の第三者に対抗することができない。
    3. 3施行マンションについて借家権を有していた者は、権利変換期日において、権利変換計画の定めるところに従い、施行再建マンションの部分について借家権を取得する。
    4. 4マンション建替事業の事業計画においては、施行マンションの状況、その敷地の区域及びその住戸の状況、その区分所有権及び敷地利用権の価額、施行再建マンションの設計の概要及びその敷地の区域、事業施行期間、資金計画等を記載しなければならない。

    正解:2

    解説

    正しいのは肢2です。

    肢1|誤り。総組合員の半数以上というのは開催のための定足数です。通常の議事は「出席者」の議決権の過半数で決し、「総組合員」の議決権の過半数ではありません。

    肢2|正しい。設立認可の公告があるまでは、組合の成立・定款・事業計画を組合員その他の第三者に対抗できません。ここは解散ではなく、組合の設立時の公告の問題です。

    肢3|誤り。再建マンションについて借家権を取得するのは、建築工事の完了の公告の日です。既存マンションの権利を整理する権利変換期日と、再建建物の権利取得時を区別します。

    肢4|誤り。区分所有権・敷地利用権の価額は、権利変換計画で扱う事項です。事業全体の概要・期間・資金計画等を示す事業計画と混ぜています。

    復習ポイント ①事業計画=事業の枠組み、②権利変換計画=権利の配分、③完了公告=再建建物の権利取得、と役割を分けます。根拠は当時の円滑化法10条・14条・29条・62条・71条です。

  20. 問20

    建物・設備

    都市計画法(昭和43年法律第100号)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

    1. 1準都市計画区域については、都市計画に特別用途地区を定めることができない。
    2. 2都市再開発の方針は、市街化区域内において、計画的な再開発が必要な市街地について定める。
    3. 3高層住居誘導地区は、第一種中高層住居専用地域において定めることができる。
    4. 4市街化区域及び区域区分が定められていない都市計画区域については、少なくとも道路、公園及び上水道を定めるものとされている。

    正解:2

    解説

    正しいのは肢2です。

    肢1|誤り。準都市計画区域にも特別用途地区を定めることができます。「都市計画区域でなければ何も定められない」と広く考えすぎないことが大切です。

    肢2|正しい。都市再開発の方針は、市街化区域のうち計画的な再開発が必要な市街地を対象に定めます。区域と目的の組合せが合っています。

    肢3|誤り。高層住居誘導地区を定められるのは第一種住居地域・第二種住居地域・準住居地域です。「第一種中高層住居専用地域」は名称が似ていても対象ではありません。

    肢4|誤り。設例で最低限定める都市施設の列挙は、道路・公園・下水道です。飲み水を供給する上水道に置き換えられています。

    復習ポイント 区域・地域・地区・都市施設を分けて読みます。特に「中高層」と「高層住居誘導」、「上水道」と「下水道」のような一語の違いを拾います。

  21. 問21

    建物・設備

    建築基準法(昭和25年法律第201号)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    1. 1共同住宅の屋上広場の周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、さく又は金網を設けなければならない。
    2. 210階建ての民間共同住宅において、当該住宅の共用部分に設置された住人の移動の用に供する政令で定めるエレベーターの所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者。)は、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は建築設備等検査員資格者証のうち昇降機等検査員資格者証の交付を受けている者に検査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
    3. 3防火地域又は準防火地域内にある共同住宅で、外壁が耐火構造のものであっても、その外壁を隣地境界線に接して設けることはできない。
    4. 4延べ面積が1,000m2である共同住宅の昇降機の乗降のための乗降ロビーの部分には、排煙設備を設けなくてもよい。

    正解:3

    解説

    誤っているのは肢3です。

    肢1|正しい。屋上広場の周囲には高さ1.1m以上の手すり壁等を設けます。転落を防止するための高さの条件で、避難通路の幅とは別の数字です。

    肢2|正しい。対象となる昇降機は、所有者等が資格者に定期検査をさせ、特定行政庁に結果を報告します。管理会社の日常点検だけで法定の検査・報告を代替できるわけではありません。

    肢3|誤り。防火地域又は準防火地域で外壁が耐火構造の場合、その外壁を隣地境界線に接して設けられます。境界から必ず離さなければならないという否定が誤りです。

    肢4|正しい。昇降機の乗降ロビーは、排煙設備の設置が除外される部分に該当します。共同住宅の延べ面積だけを見て、建物内のすべての部分に必要と判断しません。

    復習ポイント 安全に関する規定でも、手すり・昇降機検査・防火外壁・排煙では要件が異なります。肢3は「地域」と「外壁の構造」の二条件を両方確認します。

  22. 問22

    建物・設備

    簡易専用水道に関する次の記述のうち、水道法(昭和32年法律第177号)の規定によれば、正しいものはどれか。

    1. 1簡易専用水道の設置者は、給水栓における水質について、2年以内ごとに1回、定期に水質検査業者の検査を受けなければならない。
    2. 2簡易専用水道の設置者は、水槽の掃除を、3年以内ごとに1回、定期に行うとともに、水槽の点検等有害物、汚水等によって水が汚染されるのを防止するために必要な措置を講じなければならない。
    3. 3簡易専用水道の設置者は、給水栓における水の色、濁り、臭い、味その他の状態により供給する水に異常を認めたときは、水質基準の項目のうち必要なものについて検査を行わなければならない。
    4. 4簡易専用水道は、貯水槽水道のうち、水道事業の用に供する水道から水の供給を受けるために設けられる水槽の有効容量の合計が100m3を超えるものをいう。

    正解:3

    解説

    正しいのは肢3です。

    肢1|誤り。簡易専用水道の管理状況についての法定検査は、1年以内ごとに1回です。「水質検査業者による2年ごとの水質検査」と置き換えず、検査の対象・実施主体・周期を確認します。

    肢2|誤り。水槽清掃は1年以内ごとに1回であり、3年ごとではありません。定期清掃に加え、点検や汚染防止の措置も必要です。

    肢3|正しい。色・濁り・臭い・味等に異常があれば、必要な水質項目を検査します。定期検査の時期まで待てばよいのではなく、異常時に対応する義務です。

    肢4|誤り。有効容量の合計が10m³を超える受水槽が基準です。100m³ではありません。また、容量だけでなく水道事業から供給を受けること等の定義も前提になります。

    復習ポイント 「対象=10m³超」「清掃=1年以内ごと」「管理状況の検査=1年以内ごと」「異常時=必要項目の検査」の四つを分けます。10m³ちょうどは「超える」に含まれません。

  23. 問23

    建物・設備

    100人が居住する共同住宅の防火管理者が定める消防計画の内容として、消防法(昭和23年法律第186号)に規定されていないものはどれか。

    1. 1避難通路、避難口、安全区画、防煙区画その他の避難施設の維持管理及びその案内に関すること。
    2. 2消火、通報及び避難の訓練その他防火管理上必要な訓練の定期的な実施に関すること。
    3. 3火災、地震その他の災害が発生した場合における消火活動、通報連絡及び避難誘導に関すること。
    4. 4政令に基づく防火管理に関する講習の受講に関すること。

    正解:4

    解説

    該当しないのは肢4です。

    肢1|該当する。避難施設を使える状態に維持し、場所や経路を案内することは消防計画の内容です。避難口があっても物でふさがれていれば役割を果たせません。

    肢2|該当する。消火・通報・避難等の訓練を定期的に実施することを計画します。実際の災害前に、関係者が行動を確認するための項目です。

    肢3|該当する。災害発生時の消火活動、通報連絡、避難誘導も計画内容です。平常時の訓練と、発生時の行動を分けて定めます。

    肢4|該当しない。防火管理講習の受講は防火管理者の資格等に関わる事項です。その建物で実行する消防計画の法定内容とは別です。

    復習ポイント 消防計画は建物の「平常時の管理・訓練」と「災害時の活動」を定めるものです。防火管理者になるための講習という、資格取得側の話を混ぜないようにします。

  24. 問24

    建物・設備

    「共同住宅に係る防犯上の留意事項及び防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針について」(最終改正平成18年4月20日国住生第19号)によれば、新築住宅建設に係る設計指針に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

    1. 1共用玄関の存する階のエレベーターホールは、共用玄関又は管理人室等からの見通しが確保された位置に配置する。
    2. 2共用玄関の存する階のエレベーターホールの照明設備は、床面において概ね20ルクス以上の平均水平面照度を確保することができるものとする。
    3. 3共用階段のうち、屋外に設置されるものについては、住棟外部から見通しが確保されたものとすることが望ましく、屋内に設置されるものについては、各階において階段室が共用廊下等に常時開放されたものとすることが望ましい。
    4. 4駐車場の照明設備は、極端な明暗が生じないよう配慮しつつ、床面において概ね3ルクス以上の平均水平面照度を確保することができるものとする。

    正解:2

    解説

    適切でないのは肢2です。

    肢1|適切。玄関階のエレベーターホールを玄関や管理人室から見通せる位置に置くことで、人の目が届きやすくなります。防犯上の死角を減らす配置です。

    肢2|不適切。共用玄関がある階のエレベーターホールは、おおむね50ルクス以上です。20ルクスは他の階のホールと混同しやすい数値です。

    肢3|適切。屋外階段は外から見通せること、屋内階段は廊下等へ常時開放されていることが望ましいとされます。囲われて死角になる場所を減らす考え方です。

    肢4|適切。駐車場はおおむね3ルクス以上を確保し、極端な明暗を避けます。平均照度だけでなく、暗がりが局所的に生じないことも重要です。

    復習ポイント 数値は場所とセットにします。「玄関階のホール=50」「それ以外のホール=20」「駐車場=3」。これは問題で指定された防犯設計指針の値です。

  25. 問25

    規約・管理実務

    専有部分の占有者に関する次の記述のうち、区分所有法の規定及び標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。

    1. 1区分所有者は、その専有部分を第三者に貸与する場合には、当該第三者に、専有部分を借用した旨の届出を管理組合に提出させなければならない。
    2. 2総会の会議の目的について利害関係を有する専有部分の占有者が、総会に出席して意見を述べようとする場合には、あらかじめ理事長にその旨を通知しなければならない。
    3. 3占有者が区分所有者の共同の利益に反する行為をし、管理組合が当該占有者に対して区分所有法第60条に基づく専有部分の引渡請求をする旨の訴訟提起のための総会決議をする場合、管理組合は、あらかじめ当該占有者に対し、弁明の機会を与えなければならない。
    4. 4規約及び使用細則に定める区分所有建物の使用方法を遵守する旨の誓約書を、専有部分の占有者が、管理組合に提出しない場合、当該占有者は管理組合に対して規約及び使用細則を遵守する義務を負わない。

    正解:4

    解説

    適切でないのは肢4です。

    肢1|適切。貸主である区分所有者は、借主に借用の届出を提出させます。管理組合が実際の居住者や利用関係を把握するための手続です。

    肢2|適切。利害関係のある占有者が総会で意見を述べる場合、あらかじめ理事長へ通知します。意見陳述をする手続であって、自分の議決権を取得する手続ではありません。

    肢3|適切。占有者への解除・引渡請求の訴えを決議する前には、その占有者に弁明の機会を与えます。重大な不利益を受ける当事者に説明の機会を保障します。

    肢4|不適切。占有者は使用方法に関する規約等を守る義務を負います。誓約書は確認・周知の手段であり、未提出なら義務が消えるという制度ではありません。

    復習ポイント 届出・通知・弁明・誓約書には別々の役割があります。特に、誓約書の提出の有無と、区分所有法46条2項による使用ルール遵守義務は切り離します。

  26. 問26

    規約・管理実務

    Aが所有している住戸において天井部分から漏水が生じた場合に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。

    1. 1漏水を発見したAは、A所有の住戸の使用に支障が生じ、緊急を要するときは、理事長の承認を得ることなく、共用部分である天井部分につき保存行為を実施することができる。
    2. 2漏水の原因を調査するために上階のB所有の住戸やBの専用使用部分内に立ち入る必要があるときは、理事長は、B所有の住戸等への立入りをBに請求することができる。
    3. 3原因調査のための立入請求に対し、Bが正当な理由なくこれを拒否し、その結果共用部分に損害が生じたときは、Bは、その損害を賠償しなければならない。
    4. 4調査の結果、Bが専用使用権を有する屋上テラスの経年劣化による破損が漏水の原因であることが判明したときは、Bがその責任と負担において当該破損部分の修繕を実施しなければならない。

    正解:4

    解説

    適切でないのは肢4です。

    肢1|適切。自分の専有部分の使用に支障があり、緊急を要する保存行為なら、理事長の事前承認を待たずに実施できる例外があります。通常時の工事を自由にできる意味ではありません。

    肢2|適切。原因調査等の管理に必要な範囲で、理事長は専有部分や専用使用部分への立入りを請求できます。上階住戸だから管理組合が一切関われないわけではありません。

    肢3|適切。正当な理由なく立入りを拒み、そのため共用部分に損害が発生すれば、拒んだBは損害を賠償します。拒否と損害との関係がある設例です。

    肢4|不適切。専用使用権があっても屋上テラスは共用部分です。通常使用に伴う保存行為と経年劣化による修繕は異なり、後者を当然にBだけの責任・負担にはできません。

    復習ポイント まず「共用か専有か」、次に「通常使用に伴う保存か、経年劣化の修繕か」を判断します。誰が使っているかだけで、すべての修繕費をその人に負担させないことが要点です。

    図解|専用使用部分でも、修繕の性質を分ける

    Bだけが使うテラスも共用部分です。通常使用に伴う保存と経年劣化の修繕では役割が異なります。また、緊急時に保存行為を先行できることと、最終的な費用負担は別の問題です。

    合トレ独自図解・この問題の出題条件による整理

    専用使用部分でも、修繕の性質を分ける

    原寸表示です。横に長い図は左右にスクロールできます。

  27. 問27

    規約・管理実務

    200戸を超え、役員数が20名を超えるような大規模なマンション(単棟型)の理事会の組織や運営に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切なものはどれか。

    1. 1理事会の中に部会を設け、当該部会に分担された業務については、部会の決議により理事会の決議に代えることができる。
    2. 2監事は、理事が不正の行為をし、又は当該行為をするおそれがあり、遅滞なくその旨を報告する必要があると認めるときは、直ちに理事会を招集することができる。
    3. 3共用部分の軽微な変更や狭義の管理行為について、災害等により総会の開催が困難な場合でなくても、理事会の決議により行うことができる旨を規約で定めることができる。
    4. 4区分所有者が共用部分や他の専有部分に影響を与えるおそれがある専有部分の修繕を実施する際は、理事の過半数の承諾を得ることなく、書面又は電磁的方法による理事会決議に基づき、理事長がその承認又は不承認をすることができる。

    正解:3

    解説

    適切なのは肢3です。

    肢1|不適切。部会は業務を分担して検討する組織で、部会の決議をそのまま理事会の決議に代えることはできません。作業分担と決定権の移転は違います。

    肢2|不適切。監事はまず理事長に理事会の招集を請求します。所定期間内に招集通知が発せられない場合に自ら招集できるので、初めから直ちに招集できるわけではありません。

    肢3|適切。大規模マンション等では、軽微な変更や狭義の管理の特定事項を理事会で決められるよう規約で定められます。災害時の応急修繕に限った制度ではありません。

    肢4|不適切。専有部分の修繕承認等を例外的に書面・電磁的方法の理事会決議とするには、理事の過半数の承諾が必要です。この条件を省くことはできません。

    復習ポイント 「部会で検討」「理事会で決定」「書面決議にするための承諾」を分けます。監事による理事会の招集手続と、監事による臨時総会の招集も別の規定です。

  28. 問28

    規約・管理実務

    理事長及び理事会の権限に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。

    1. 1住戸内の間取りの変更工事につき、共用部分や他の専有部分に影響を与えるおそれがないものとして、理事長は、理事会の決議を経ずに承認した。
    2. 2理事会の決議により、法令違反をしている理事長の役職を解き、当面は副理事長が理事長の職務を行い、次の理事会で理事長を選任することとした。
    3. 3共用部分である排水管の取替工事で住戸内に立ち入らなければならないが、転居の届出を行わなかった所在不明の区分所有者がいるので、理事長は、理事会の決議を経て、その者の探索を行い、その費用は後日その区分所有者に請求することとした。
    4. 4管理費等の滞納者からの支払額が納入すべき管理費等の全額に満たなかったので、管理組合は、理事会の決議により、弁済期が先に到来している管理費等から順に充当した。

    正解:1

    解説

    適切でないのは肢1です。

    肢1|不適切。間取り変更は他の住戸や共用部分への影響を確認すべき工事です。理事長が独断で影響なしと決め、承認に必要な理事会決議を省く扱いはできません。

    肢2|適切。理事長という役職の選任・解任は理事会決議によります。理事そのものからの解任とは区別し、副理事長による職務代行を経て後任を選ぶ扱いです。

    肢3|適切。管理に必要な探索について理事会決議を経て実施し、届出を怠った所在不明の区分所有者へ探索費用を請求する扱いが定められています。

    肢4|適切。納付額が不足する場合の充当順序を理事会で決め、弁済期の早い管理費等から充てることができます。入金があっただけで全月分を完済扱いにはしません。

    復習ポイント 理事長は何でも単独で決定できるわけではありません。修繕承認・役職解任・所在探索・充当方法について、理事会決議が必要な場面を確認します。

  29. 問29

    規約・管理実務

    総会の招集に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切なものはどれか。

    1. 1会議の目的が建替え決議である総会の招集の通知は、あて先の届出のない組合員に対しては、その内容を所定の掲示場所に掲示することをもって、これに代えることができる。
    2. 2会議の目的がマンション敷地売却決議である総会を招集するには、少なくとも会議を開く日の1か月前までに、会議の日時、場所及び目的を示して、組合員に通知を発しなければならない。
    3. 3理事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。
    4. 4区分所有法第59条に基づく区分所有権の競売の請求に関する訴訟提起を会議の目的とする総会を招集するときは、議案の要領をも通知しなければならない。

    正解:1

    解説

    適切なのは肢1です。

    肢1|適切。あて先の届出がない組合員への通知は所定場所の掲示で代えられ、建替え決議の総会でもこの規定が適用されます。出題指定の標準管理規約で判断します。

    肢2|不適切。敷地売却決議の総会の招集通知は少なくとも2か月前です。説明会の開催時期等に現れる1か月と混同しないでください。

    肢3|不適切。不正を認めたときに臨時総会を招集できると規定されているのは監事です。理事という役職と取り違えています。

    肢4|不適切。59条の競売請求の訴えの提起は、招集時に議案の要領まで通知すべき事項の列挙には含まれません。特別多数決議であればすべて要領通知が必要、とはいえません。

    復習ポイント 「誰に・いつ・何を通知するか」と「誰が招集できるか」を分けます。重大な議案という印象だけで、通知事項の追加を推測しないことが重要です。

  30. 問30

    規約・管理実務

    組合員Aが所有する住戸をBに賃貸し、自身はそのマンション外に居住している場合の取扱いに関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。

    1. 1Aが管理組合に対し、Bに賃貸した住戸を送付先として届け出ている場合は、Aに対する総会招集通知は当該住戸にあてて送付することができる。
    2. 2総会でペット飼育を禁止する規約改正を議題とする場合において、Bが住戸内で現に犬を飼っていたとしても、理事長は、Bに対し、総会の日時、場所及び目的を示して通知をする必要はない。
    3. 3理事会が特定の課題を調査又は検討させるために専門委員会を設置する場合、Bは、当該課題に専門的な知識を有する者であっても、専門委員となることはできない。
    4. 4Bが管理規約に違反して住戸を店舗として使用している場合、理事長は理事会の決議を経て、Bに対しては店舗使用を中止するように、Aに対してはBに店舗使用を中止させるように、それぞれ勧告をすることができる。

    正解:3

    解説

    適切でないのは肢3です。

    肢1|適切。組合員Aが送付先として届け出た住所へ招集通知を送れます。A自身がそこに住んでいなくても、届出先であるという条件を満たします。

    肢2|適切。利害関係のある賃借人Bへの個別招集通知までは必要ありません。ただし、日時・場所・会議の目的を所定の場所に掲示するなど、占有者の意見陳述に関わる手続は別に必要です。

    肢3|不適切。専門委員会の委員は組合員に限られず、専門知識を持つ賃借人Bが参加することもできます。役員の選任資格を専門委員にそのまま適用しません。

    肢4|適切。実際に違反使用しているBと、貸主であるAのそれぞれに対し、理事会決議を経て是正の勧告ができます。所有者が外部に住んでいても無関係にはなりません。

    復習ポイント 同じ人でも「組合員」「占有者」「専門委員」という立場で権利・役割は変わります。通知不要は、掲示も意見陳述も不要という意味ではありません。

  31. 問31

    規約・管理実務

    管理組合の総会における委任状と議決権行使書の取扱いに関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに標準管理規約によれば、適切なものはどれか。

    1. 1提出された委任状には他の組合員の氏名が代理人として記載されていたが、当日その代理人が欠席したので、議長は自身への委任があるものとして取り扱った。
    2. 2当日出席と記載された出席票の余白に、万一欠席の場合は議長に一任との添書きがあったが、組合作成の委任状を使用していないので、議長は無効票として取り扱った。
    3. 3特別多数決議が必要となる議案の決議に際して、マンション内の複数の住戸を区分所有している組合員から提出されたその有する専有部分の数の議決権行使書を、議長は組合員数において1人として取り扱った。
    4. 4所定の委任状のみを配付している管理組合で、区分所有者が、ある議案については自ら作成した議決権行使書で賛成し、他の議案については配偶者を代理人とする所定の委任状を提出したので、議長は委任状のみを有効として取り扱った。

    正解:3

    解説

    適切なのは肢3です。

    肢1|不適切。指定代理人が欠席しただけで、議長に代理権が移るわけではありません。本人が誰に委任したかを無視して票を扱えません。

    肢2|不適切。欠席時に議長へ委任する意思が明示されています。組合の所定用紙を使っていないという形式上の理由だけで、当然に無効とすることはできません。

    肢3|適切。同一人が複数住戸を所有しても組合員数は一人です。提出された用紙の枚数や住戸数は、人数の数え方を変えません。議決権数は別に集計します。

    肢4|不適切。議案ごとに、本人の書面行使と代理人による行使を使い分けられます。重複する同一議案の矛盾した意思表示とは異なり、書面行使を一律に排除しません。

    復習ポイント 用紙の種類より、本人の意思・代理権・対象議案を確認します。また特別多数決議では、人数と議決権数を二つの集計欄に分けると誤りを防げます。

  32. 問32

    規約・管理実務

    A棟、B棟、C棟及びD棟の4棟で構成されている団地管理組合の運営に関する次のマンション管理士の発言のうち、区分所有法の規定並びにマンション標準管理規約(団地型)及びマンション標準管理規約(団地型)コメント(最終改正令和6年6月7日国住参マ第80−2号)によれば、適切なものはどれか。

    1. 1A棟の共用部分の変更は、A棟の棟総会ではなく、団地総会で決議すべき事項となります。
    2. 2B棟の各棟修繕積立金の額の引上げは、B棟の棟総会の決議を経た後に、団地総会で決議すべき事項となります。
    3. 3C棟の外壁に団地建物所有者等以外の第三者が落書きした場合、その消去は、C棟で行うべき業務となります。
    4. 4D棟の棟総会議事録は、理事長が団地外に居住する区分所有者である場合、棟総会の議長を務めたD棟に居住する区分所有者が保管します。

    正解:1

    解説

    適切なのは肢1です。

    肢1|適切。指定された団地型標準管理規約では、各棟の共用部分も団地全体で一元的に管理します。その変更は、A棟だけの物理的工事でも団地総会の議決事項です。

    肢2|不適切。各棟修繕積立金の額の変更は団地総会の議決事項であり、先にB棟の棟総会決議を経ることは要件ではありません。積立金が棟別であることと決定機関は別です。

    肢3|不適切。共用外壁の管理は団地管理組合の業務です。落書きをした人が団地外の第三者でも、消去が当然にC棟独自の業務に変わるわけではありません。

    肢4|不適切。棟総会の議事録も理事長が保管します。理事長が団地外に住んでいるという理由で、棟総会議長へ保管者が自動的に交代するものではありません。

    復習ポイント 本問は「団地型標準管理規約」を前提にしています。各棟が独自に管理する別形態の団地一般へ広げず、棟総会に残る復旧・建替え等の事項と区別します。

  33. 問33

    規約・管理実務

    複合用途型マンションに関する次の記述のうち、マンション標準管理規約(複合用途型)及びマンション標準管理規約(複合用途型)コメント(最終改正令和6年6月7日国住参マ第80−2号)によれば、適切なものはどれか。

    1. 1各区分所有者が支払うべき全体管理費の額については、住戸部分のために必要となる費用と店舗部分のために必要となる費用をあらかじめ按分した上で、住戸部分の区分所有者又は店舗部分の区分所有者ごとに各区分所有者の全体共用部分の共有持分に応じて算出するものとする。
    2. 2店舗一部共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、店舗部会の総会において、店舗部会の組合員総数の4分の3以上及び議決権総数の4分の3以上で決する。
    3. 3店舗のシャッターに専用使用権を設定することはできない。
    4. 4住宅一部管理費及び住宅一部修繕積立金の滞納金の回収のための裁判手続は、住宅部会において行う。

    正解:1

    解説

    適切なのは肢1です。

    肢1|適切。全体管理費は、まず住宅・店舗それぞれに必要な費用へ按分し、その後、各用途の区分所有者ごとに全体共用部分の共有持分に応じて算定します。二段階の配分です。

    肢2|不適切。店舗一部共用部分の重大変更は、店舗部会の総会だけで決める事項ではありません。指定された複合用途型では全体総会の特別多数決議等の手続に従います。

    肢3|不適切。店舗シャッターにも専用使用権を設定できます。共用部分の所有関係を保ったまま、特定の店舗が使用する形を定めることが可能です。

    肢4|不適切。住宅一部管理費等の滞納金を回収する裁判手続は、住宅部会ではなく管理組合が行います。費目が住宅部分のものでも、訴訟主体を部会に置き換えません。

    復習ポイント 「費用の配分単位」「管理の決定機関」「裁判手続の主体」は一致するとは限りません。住宅と店舗の負担を調整する仕組みと、組合全体の権限を分けます。

    図解|全体管理費は二段階で配分する

    最初に用途ごとの必要費用を住宅・店舗に按分し、その後、それぞれの区分所有者の全体共用部分の共有持分に応じて負担を算定します。最初から全員へ単純均等割りする方法ではありません。

    合トレ独自図解・この問題の出題条件による整理

    全体管理費は二段階で配分する

    原寸表示です。横に長い図は左右にスクロールできます。

  34. 問34

    規約・管理実務

    甲マンション管理組合の令和6年度決算(令和6年4月1日から令和7年3月31日まで)に関して、会計担当理事が行った次の仕訳のうち、適切なものはどれか。ただし、会計処理は発生主義の原則によるものとする。

    1. 1令和5年度の貸借対照表に修繕工事の手付金30万円が前払金として計上されており、追加工事が発生したため、その代金として令和7年3月に20万円の支払いをしたが、修繕工事は同年4月に実施することとなった。 (単位:円) 借方:修繕費 500,000/貸方:現金預金 200,000、前払金 300,000
    2. 2令和7年3月に組合員Aから、同年3月分の管理費2万円と駐車場使用料1万円の合計3万円が甲マンション管理組合の口座に入金されたが、誤って全額が管理費として計上されていたため、必要な仕訳を行った。 (単位:円) 借方:駐車場使用料収入 10,000/貸方:管理費収入 10,000
    3. 3令和7年3月末の銀行預金残高について、帳簿上の残高より預金残高証明書の金額が7万円少なかったため調査したところ、同年3月に実施した植栽保守に要した費用7万円が計上されていないことが判明したことから必要な仕訳を行った。 (単位:円) 借方:保守費 70,000/貸方:未払金 70,000
    4. 4令和7年3月に組合員Bから、令和6年3月分から令和7年5月分までの15か月分の管理費総額30万円(月額2万円)が甲マンション管理組合の口座に入金された。 (単位:円) 借方:現金預金 300,000/貸方:管理費収入 240,000、未収金 20,000、前受金 40,000

    正解:4

    解説

    適切なのは肢4です。

    肢1|不適切。工事は翌期4月に実施するので、当期の修繕費50万円とはしません。追加支払20万円は借方・前払金、貸方・現金預金。既存の前払金30万円と合わせ、当期末の前払金は50万円です。

    肢2|不適切。管理費収入を1万円多く計上した誤りなので、借方・管理費収入1万円、貸方・駐車場使用料収入1万円と訂正します。提示された仕訳は借貸が逆で、誤りをさらに拡大します。

    肢3|不適切。預金残高証明書の方が7万円少ないことから、支払いはすでに済んでいます。借方・保守費7万円、貸方・現金預金7万円が必要で、未払金は計上しません。

    肢4|適切。入金30万円を、当期12か月分24万円の収入、前期3月分2万円の未収金回収、翌期4・5月分4万円の前受金へ分けます。借方の現金預金30万円と貸方の合計が一致します。

    復習ポイント 会計年度の境界は3月31日。入金・出金が当期にあっても、収入・費用になるとは限りません。「前期・当期・翌期」の三つに分けてから科目を選びます。

    図解|30万円の入金を三つの年度へ振り分ける

    30万円=前期未収金2万円+当期収入24万円+翌期前受金4万円。現金は30万円増えますが、当期の収入は24万円だけです。貸方の合計も30万円となります。

    合トレ独自図解・この問題の出題条件による整理

    30万円の入金を三つの年度へ振り分ける

    原寸表示です。横に長い図は左右にスクロールできます。

  35. 問35

    規約・管理実務

    甲マンション管理組合の令和6年度決算(令和6年4月1日から令和7年3月31日まで)に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。ただし、会計処理は発生主義の原則によるものとする。

    1. 1令和7年3月に完了した修繕工事に係る費用8万円のうち、同年3月に1万円を支払い、残額7万円を同年4月に支払ったため、令和6年度決算の貸借対照表の正味財産が1万円減少する。
    2. 2令和7年3月に組合員から、令和7年3月分の管理費3万円と令和7年4月分の管理費3万円の合計6万円の入金があったため、令和6年度決算の貸借対照表の正味財産が6万円増加する。
    3. 3令和5年度決算の貸借対照表に計上されていた管理費の未収金3万円のうち2万円が令和7年3月に入金されたため、令和6年度決算の貸借対照表の正味財産が2万円増加する。
    4. 4令和7年3月に令和7年3月分及び同年4月分の2か月分のリース料8万円(月額4万円)を支払ったため、令和6年度決算の貸借対照表の正味財産が4万円減少する。

    正解:4

    解説

    適切なのは肢4です。

    肢1|不適切。当期中に工事が完了しているので、費用は8万円全額です。現金預金が1万円減り、未払金が7万円増えるため、正味財産は8万円減少します。

    肢2|不適切。6万円のうち当期3月分3万円は収入、翌期4月分3万円は前受金です。現金預金は6万円増えても負債が3万円増えるので、正味財産の増加は3万円です。

    肢3|不適切。前期の未収金回収は、未収金という資産が現金預金へ振り替わる取引です。資産全体は増えず、当期の収入や正味財産も増えません。

    肢4|適切。支払8万円のうち当期3月分4万円が費用、翌期4月分4万円が前払分です。現金預金は8万円減り前払分の資産が4万円増えるため、正味財産は4万円減ります。

    復習ポイント 正味財産=資産−負債。現金の増減だけを見ず、未収金・前払金等の資産と、未払金・前受金等の負債も含めて確認すると、発生主義の計算を検算できます。

    図解|現金8万円の支払いと、当期費用4万円の違い

    当期分4万円だけが費用です。翌期分4万円は前払分として資産に残ります。現金預金の減少8万円に前払分の増加4万円を加え、正味財産の減少4万円と検算できます。

    合トレ独自図解・この問題の出題条件による整理

    現金8万円の支払いと、当期費用4万円の違い

    原寸表示です。横に長い図は左右にスクロールできます。

  36. 問36

    建物・設備

    コンクリートに関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

    1. 1高強度コンクリートは、部材の断面を小さく設計できることから高層マンションの下層階の躯体や狭小建築物などに使用される。
    2. 2建築物に用いられるコンクリートは、ほとんどの場合、工事現場で材料を混ぜる現場調合コンクリートと呼ばれる方法により製造されている。
    3. 3コンクリートは圧縮力に強いが、引張力には弱く、圧縮力の1/10程度しか期待できない。
    4. 4コンクリート用骨材とはコンクリートに用いる砂、砂利、砕石などを指し、粒径により細骨材と粗骨材に分けられる。

    正解:2

    解説

    適切でないのは肢2です。

    肢1|適切。高強度コンクリートは大きな圧縮力を負担でき、必要断面を小さくしやすい材料です。大きな荷重を受ける高層建物の下層階などで利用されます。

    肢2|不適切。一般的なのは工場で製造して現場へ運ぶレディーミクストコンクリートです。現場練りが全くないのではなく、「ほとんどが現場調合」という一般化が誤りです。

    肢3|適切。コンクリートの引張強度は圧縮強度に比べて小さく、設例の1/10程度という説明は適切です。鉄筋コンクリートでは鉄筋に引張力を負担させて補います。

    肢4|適切。骨材は砂・砂利・砕石等で、粒径によって細骨材と粗骨材に分けます。結合材であるセメントと、骨組みを形成する骨材を区別します。

    復習ポイント 「材料の性質」「製造する場所」「鉄筋との役割分担」を別々に覚えます。圧縮に強いからといって、引張りにも同じ強さがあるわけではありません。

  37. 問37

    建物・設備

    屋上防水に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

    1. 1建築物の屋根のうち、1/100程度の勾配による平らな屋根を陸屋根と呼び、大きな勾配がある屋根を勾配屋根と呼ぶ。
    2. 2メンブレン防水は、連続した防水層を構成することで雨水の侵入を防ぐ工法である。
    3. 3露出アスファルト防水は、液状の防水材料を塗り重ね、表面にトップコートを塗る防水工法で、バルコニーや廊下の床などによく用いられる。
    4. 4シート防水は、防水性を有するシートを接着剤などで貼り合わせてつくられる防水工法で、ゴム系と塩ビ系がある。

    正解:3

    解説

    適切でないのは肢3です。

    肢1|適切。陸屋根は見た目は平らでも、雨水を流すための緩い勾配を設けます。平らという名称を、完全に水平でよいという意味にしないことが重要です。

    肢2|適切。メンブレン防水は、連続する膜状の防水層で水の侵入を防ぎます。アスファルト防水・シート防水・塗膜防水などを含む考え方です。

    肢3|不適切。液状材料を塗り重ねて層を作る説明は塗膜防水です。アスファルト防水は、アスファルトとルーフィング類で防水層を形成するもので、工法名が入れ替わっています。

    肢4|適切。シート防水は、工場製作の防水シートを接合して層を作ります。主な材料はゴム系・塩ビ系で、塗って層を作る塗膜防水とは施工方法が違います。

    復習ポイント 工法は仕上げの見た目ではなく「防水層の材料と作り方」で分類します。トップコートがあることだけでは、アスファルト防水か塗膜防水かは決められません。

  38. 問38

    建物・設備

    長期修繕計画に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

    1. 1長期修繕計画では、計画修繕工事を円滑に実施するために、計画修繕工事に要する費用を長期に渡って予測している。
    2. 2予防保全とは、計画的に点検を行い、建物の部分や設備が壊れる前に交換、修繕を行い故障や不具合を未然に防止することであり、事後保全とは破損、故障などのトラブルが発生した後に交換、修繕を行うことである。
    3. 3長期修繕計画の見直しは、マンション管理組合の理事会や専門委員会により検討し、区分所有者に向けて説明会等を開催した上で、総会で決議を行うことが望ましい。
    4. 4長期修繕計画における大規模修繕工事は、建物の初期の性能を回復することに努め、初期性能を超える改良工事は実施しないことが原則である。

    正解:4

    解説

    適切でないのは肢4です。

    肢1|適切。長期修繕計画は、将来必要となる工事と費用を見通し、修繕積立金を準備するために作ります。工事時期だけの一覧ではありません。

    肢2|適切。故障を防ぐため計画的に対応するのが予防保全、故障等の発生後に対応するのが事後保全です。どちらも保全ですが、対応する時点が違います。

    肢3|適切。理事会・専門委員会での検討に加え、説明会等で情報を共有し、総会決議へつなげることが望まれます。専門家や役員だけで決め切らないことが大切です。

    肢4|不適切。性能回復だけでなく、社会的要求や居住者のニーズに応じた性能向上も検討します。バリアフリー化等の改良工事を原則排除するものではありません。

    復習ポイント 修繕は劣化の回復、改良は性能の向上という軸で整理します。長期修繕計画は、両者の必要性と資金を検討し、定期的に見直す計画です。

  39. 問39

    建物・設備

    鉄筋コンクリートの劣化現象に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

    1. 1中性化とは、コンクリートが空気中の炭酸ガス、その他の酸性ガスあるいは塩類の作用によりアルカリ性を失っていく現象をいう。
    2. 2エフロレッセンスとは、コンクリート表面に出る黒色の汚れを指し、コンクリート内部のアルカリ成分が水分とともに表面に移動し、二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムになったものである。
    3. 3ポップアウトとは、コンクリート内部の鉄筋に沿ってひび割れが生じる現象をいう。
    4. 4錆汚れとは、コンクリート表面が金属の錆により汚れる現象であるが、コンクリート内部の鉄筋は酸化被膜によって保護され錆が防がれていることから、錆汚れの原因になることは少ない。

    正解:1

    解説

    適切なのは肢1です。

    肢1|適切。中性化はコンクリートのアルカリ性が失われていく現象です。中性化が鉄筋の位置まで達すると、鉄筋を腐食から守る働きが低下します。

    肢2|不適切。エフロレッセンスは白華、つまり白い析出物です。内部成分が水に運ばれて表面で析出する説明と、「黒色の汚れ」という色の説明が一致していません。

    肢3|不適切。ポップアウトは内部の局所的な膨張等で表面が円すい状にはく離する現象です。鉄筋の腐食膨張による鉄筋沿いのひび割れとは区別します。

    肢4|不適切。内部の鉄筋も中性化や塩分等によって腐食し、錆汚れの原因となります。通常は保護されていることから、劣化後も錆びにくいと決めつけるのは誤りです。

    復習ポイント 現象名だけでなく、原因・見える形・色を対応させます。白華があることと鉄筋腐食が進んでいることも同義ではないため、一つの症状から劣化全体を断定しません。

  40. 問40

    建物・設備

    マンションの避難計画に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

    1. 1地上5階建てで主要構造部が耐火構造の共同住宅について、各階の居室の床面積の合計が200m2であるものは、避難階以外の階から避難階又は地上に通ずる2以上の直通階段を設けなくてもよい。
    2. 2地上2階建て延べ面積200m2の鉄筋コンクリート造の共同住宅について、屋外への出口から道に通ずる敷地内の通路の幅員を1.2mとした。
    3. 3避難階とは、地上又は地上に準ずる避難上安全な場所に直接通ずる出入口のある階をいい、敷地と道路又は敷地内に高低差がある場合には、屋上が避難階になることもある。
    4. 4共同住宅のバルコニーについて、形状が連続しており避難経路となっているものには、容易に破壊できる隔て板を設置して居住者のプライバシーを確保し、火災時には隣戸への避難を可能にする。連続していないものについては、住戸から直接避難できる階段や隣戸への通路がないなど、他に安全な避難経路が確保できない場合には、避難器具を設置することとされている。

    正解:2

    解説

    適切でないのは肢2です。

    肢1|適切。主要構造部が耐火構造の共同住宅では、設例に関する面積の基準は各階の居室合計200m²を「超える」かで判断します。200m²ちょうどの本件は、その面積条件による2直通階段の義務に該当しません。

    肢2|不適切。敷地内通路は原則1.5m以上。3階以下かつ延べ面積200m²未満なら90cm以上の例外がありますが、本件は200m²ちょうどなので例外外です。1.2mでは不足します。

    肢3|適切。避難階は必ず1階とは限りません。地上又はそれに準ずる安全な場所へ直接出られる階を指すため、地形によって屋上も該当します。

    肢4|適切。連続バルコニーでは隔て板を破って隣戸へ避難する経路を確保します。連続せず他の安全な避難経路もない場合は、避難器具による経路を検討することになります。

    復習ポイント 肢1は「各階の居室の合計」、肢2は「建物の延べ面積」です。同じ200m²でも対象と境界条件が違います。「超える」と「未満」を下線で区別するつもりで読みましょう。

    図解|敷地内通路の90cm例外に入るか

    例外には「3階以下」と「延べ面積200m²未満」の両方が必要です。設例は2階ですが200m²ちょうどなので例外ではなく、原則の1.5m以上が必要です。

    合トレ独自図解・この問題の出題条件による整理

    敷地内通路の90cm例外に入るか

    原寸表示です。横に長い図は左右にスクロールできます。

  41. 問41

    建物・設備

    マンションの構造に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

    1. 1杭基礎のうち、摩擦杭は、建築物の重量が比較的重く強固な地耐力が期待される地盤に採用され、建築物の上部荷重はすべて杭周面と土の摩擦力により支持される。
    2. 2外壁は、非耐力壁であっても雨や日射の遮断性、風圧力や衝撃からの安全性、耐用年限まで性能を維持する耐久性や耐火性の機能が求められる。
    3. 3鉄骨造のラーメン構造において、小梁は床荷重(固定荷重及び積載荷重)を支持しており、その荷重を大梁に伝えている。
    4. 4地上部分にある建築物のある層に作用する地震力は、その層が支える荷重に、地震活動の地域性や地盤の種類、建築物の剛性や高さ等の影響を考慮して算出される「地震層せん断力係数」を乗じて求められる。

    正解:1

    解説

    適切でないのは肢1です。

    肢1|不適切。摩擦杭は主として杭周面と地盤との摩擦で荷重を伝える杭です。強固な支持地盤へ先端を支持させる支持杭の説明と混ざり、「すべて周面で支持」とする断定も適切ではありません。

    肢2|適切。非耐力外壁も、雨・日射の遮断、風圧等への安全、耐久・耐火といった機能を担います。建物の主要な荷重を支えないことと、性能が不要なことは別です。

    肢3|適切。床を支える小梁は、その荷重を大梁へ伝えます。さらに柱・基礎へと荷重が伝わるため、部材名と荷重の流れを対応させます。

    肢4|適切。その層が支える重量に地震層せん断力係数を掛けて地震力を求めます。係数には地域・地盤・建物の特性等が反映され、重量だけで決まるわけではありません。

    復習ポイント 構造は「どこから、どの部材へ力が伝わるか」で考えます。杭の分類も、名称より先端・周面それぞれの支持の役割を押さえると理解しやすくなります。

  42. 問42

    建物・設備

    マンションの室内環境に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

    1. 1開口部に取り付けるサッシの遮音性について、日本産業規格(JIS)で音響透過損失に応じて4段階のT等級が定められており、T値は大きいほど遮音性能が優れている。
    2. 2床衝撃音には、子どものとび跳ねのような重量床衝撃音と硬くて軽い物体が落下したときに発生する軽量床衝撃音があり、床の遮音性に対する評価はそれぞれLHとLLで表す。
    3. 3すべてのマンションの室内には、1時間当たり換気回数が0.5回以上となるような機械換気設備の設置が原則として求められている。
    4. 4シックハウス対策として、日本産業規格(JIS)及び日本農林規格(JAS)で定められたF☆☆☆☆等級の内装仕上げ材はホルムアルデヒドを発散しないため、使用面積の制限なく用いることができる。

    正解:4

    解説

    適切でないのは肢4です。

    肢1|適切。サッシのT等級は、値が大きいほど遮音性能が高い区分です。音をどれだけ通しにくいかを示す指標として理解します。

    肢2|適切。重量床衝撃音は飛び跳ね等、軽量床衝撃音は硬く軽い物の落下等が例です。LH・LLという評価対象の違いを押さえ、サッシのT値と同じ指標として扱いません。

    肢3|適切。住宅の居室では原則として毎時0.5回以上の換気能力を持つ機械換気設備が必要です。窓を時々開けることだけで、設置の原則を置き換えるわけではありません。

    肢4|不適切。F☆☆☆☆はホルムアルデヒドの発散が極めて少ない等級で、ゼロという意味ではありません。使用面積の制限がないという結論は正しくても、その理由の「発散しない」が誤りです。

    復習ポイント 長い選択肢は前半と後半を別々に判定します。肢4は「面積制限なし」だけを見て正しいとせず、理由の説明まで確認する練習に向いています。

  43. 問43

    建物・設備

    マンションの給排水設備に関する次の記述のうち、適切でないものの組合せはどれか。 ア飲料用の受水槽内に排水が逆流しないように、オーバーフロー管の下端と排水管との間に垂直距離150mm以上の排水口空間を設ける。 イ専有部分の給水管の給水圧力の上限値は、一般に500kPa程度に設定する。 ウ共用部分に設置する排水横引管の管径が125mmの場合、円滑に排水を排除するために、最小勾配を1/200とする。 エ給水栓を閉める際に生じるウォーターハンマーを防止するには、給水管内の流速を1.5〜2.0m/sに設定することが有効である。

    1. 1アとイ
    2. 2イとウ
    3. 3ウとエ
    4. 4エとア

    正解:2

    解説

    適切でない組合せはイとウで、肢2です。

    ア|適切。オーバーフロー管を排水管へ直結せず、150mm以上の排水口空間を設け、汚水の逆流を防ぎます。飲料水と排水との間に物理的な空間を保つ考え方です。

    イ|不適切。専有部分の給水圧力の上限を一般に500kPa程度とするのは高すぎます。通常は300〜400kPa程度を目安に、器具の条件等に応じて減圧し、過大な圧力や騒音を避けます。

    ウ|不適切。管径125mmの排水横引管は最小勾配1/150です。1/200はそれより緩く、必要な勾配を満たしません。たとえば15mで1/150なら10cmの落差です。

    エ|適切。水撃を抑えるには過大な管内流速を避けることが有効です。設例の1.5〜2.0m/sという流速管理は、そのための対策の一つで、他の条件次第では追加対策も必要です。

    復習ポイント 不適切なのはイ・ウで選択肢2。圧力kPa・流速m/s・勾配の分数は別の物理量です。勾配は分母が大きいほど緩くなるので、1/200を急勾配と誤認しないでください。

  44. 問44

    建物・設備

    マンションの設備の保守・点検・清掃に関する次の記述のうち、適切でないものの組合せはどれか。 ア排水管の清掃方法である圧縮空気法では、付着物で閉塞した排水管内に水を送り、圧縮空気を放出してその衝撃で付着物を除去する。 イ飲料用受水槽は、周囲4面と上下2面の外面6面すべてについて点検ができるように設置する。 ウエレベーターのフルメンテナンス契約において、原則として乗場ドア、三方枠の塗装、かご内装材及び床材の修理等は、その契約に含まれる。 エ消火器等の機器点検は、1年に1回実施する。

    1. 1アとイ
    2. 2イとウ
    3. 3ウとエ
    4. 4エとア

    正解:3

    解説

    適切でない組合せはウとエで、肢3です。

    ア|適切。圧縮空気法は、水を送った管内へ圧縮空気を放出し、その衝撃で付着物を除去します。高圧水を噴射する方法など、別方式と区別します。

    イ|適切。飲料用受水槽は側面4面と上下面の合計6面を外側から点検できるように設けます。漏水や汚染のおそれを確認できる保守空間が必要です。

    ウ|不適切。フルメンテナンスでも、意匠・美観に関する塗装、かご内装材、床材の修理等は一般に契約範囲外です。「フル」をあらゆる修繕込みと読まないことが重要です。

    エ|不適切。消火器等の機器点検は6か月に1回です。総合点検の1年に1回や、消防機関への報告周期と混同しています。

    復習ポイント 不適切なのはウ・エで選択肢3。契約の点検範囲と法令の点検周期を分け、設備ごとに「何を・誰が・いつ」を整理しましょう。

  45. 問45

    建物・設備

    マンションの給湯設備及びガス設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

    1. 1専有部分に設置するさや管ヘッダー方式による給湯用配管には、耐食性、耐熱性、可とう性に優れた水道用耐熱性塩化ビニルライニング鋼管を使用する。
    2. 2ガス給湯器の能力表示には「号」が一般に用いられ、1号とは入水温度を25℃上昇させた湯を毎分1ℓ出湯できる能力をいう。
    3. 3パイプスペース等に設置されるマイコンメーターには、ガスの異常流出や地震等による激しい揺れを検知して自動的にガス供給を遮断し、警報を表示する機能がある。
    4. 4敷地内に埋設するガス配管には、耐食性、耐震性に優れたポリエチレン管やポリエチレン被覆鋼管を用い、融着接合や機械的接合などの耐震性に富む配管方法とする。

    正解:1

    解説

    適切でないのは肢1です。

    肢1|不適切。さや管内に通す管には可とう性が必要で、架橋ポリエチレン管やポリブテン管などを使います。耐熱性があっても、鋼管を曲げやすい樹脂管と同じようには扱えません。

    肢2|適切。1号は、水温を25℃上げた湯を毎分1L出す能力です。たとえば同じ温度上昇条件なら20号は毎分20Lが目安で、実際の湯量は必要な温度差にも左右されます。

    肢3|適切。マイコンメーターは、異常なガス流出や大きな揺れ等を検知して自動遮断し、その状態を表示します。ガスの使用量を数えるだけの機器ではありません。

    肢4|適切。地中のガス配管は腐食や地震時の変形に備えた材料・接合方法を用います。管材の選択と、それに適した融着・機械的接合等の施工を組み合わせます。

    復習ポイント 耐食性・耐熱性・可とう性は別の性能です。さや管ヘッダー方式では特に「さや管の中を通せる柔軟な管か」を見て材料を判断します。

  46. 問46

    管理適正化法試験の一部免除対象者は免除

    「マンションの管理の適正化の推進を図るための基本的な方針」(令和3年9月28日国土交通省告示第1286号)に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。 ア管理組合は、専有部分と共用部分の区分、専用使用部分と共用部分の管理及び駐車場の使用等に関してトラブルが生じることが多いことから、適正な利用と公平な負担が確保されるよう、各部分の範囲及びこれに対するマンションの区分所有者等の負担を明確に定めておくことが重要である。 イ管理業務の委託や工事の発注等については、事業者の選定に係る意思決定の透明性確保や利益相反等に注意して、適正に行われる必要があるが、とりわけ外部の専門家が管理組合の管理者等又は役員に就任する場合においては、マンションの区分所有者等から信頼されるような発注等に係るルールの整備が必要である。 ウ自治会及び町内会等(以下「自治会」という。)は、管理組合と異なり、各居住者が各自の判断で加入するものであることに留意するとともに、特に管理費の使途については、マンションの管理と自治会活動の範囲・相互関係を整理し、管理費と自治会費の徴収、支出を分けて適切に運用する必要がある。 エ複合用途型マンションにあっては、住宅部分と非住宅部分との利害の調整を図り、その管理、費用負担等について適切な配慮をすることが重要である。

    1. 1一つ
    2. 2二つ
    3. 3三つ
    4. 4四つ

    正解:4

    解説

    適切なのはア・イ・ウ・エの四つで、肢4です。

    ア|適切。部分の範囲と管理・費用負担を明確にしておくことが、利用トラブルや負担の不公平を防ぎます。専用使用部分だからすべて個人負担、と単純化しません。

    イ|適切。業者選定の透明性と利益相反への注意は、適切な発注の基本です。外部専門家が役員等を務める場合も、専門家への一任ではなく信頼されるルールが必要です。

    ウ|適切。任意加入の自治会と、区分所有者全員で構成する管理組合は別団体です。管理費と自治会費の徴収・支出を区別し、目的に沿って会計を運用します。

    エ|適切。複合用途型では住宅と店舗等で利用目的や必要な管理が異なります。管理の方法と費用負担について利害調整を行うことが重要です。

    復習ポイント 四つすべて適切なので選択肢4。基本方針は「区分の明確化・透明性・会計の区別・利害調整」が柱です。個数問題は一つずつ判定してから数えます。

  47. 問47

    管理適正化法試験の一部免除対象者は免除

    マンション管理適正化法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

    1. 1マンションとは、2以上の区分所有者が存する建物で人の居住の用に供する専有部分のあるもの並びにその附属施設をいい、その敷地はマンションには含まれない。
    2. 2マンション管理士は、専門的な知識をもって管理組合の運営その他マンションの管理に関し、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とするほか、法令上の勧告の権限も有する。
    3. 3管理計画の認定を受けた者は、認定を受けた管理計画の変更をしようとするときは、計画作成都道府県知事等の認定を受ける必要があるが、当該計画の変更が国土交通省令で定める軽微な変更である場合はこの限りではない。
    4. 4マンション管理士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならないが、マンション管理士でなくなり、2年が経過した場合はこの限りではない。

    正解:3

    解説

    正しいのは肢3です。

    肢1|誤り。マンション管理適正化法上のマンションには、要件を満たす建物だけでなく、その敷地や附属施設も含みます。敷地を定義から除いた部分が誤りです。

    肢2|誤り。マンション管理士は相談に応じ、助言・指導その他の援助を行う専門家です。行政庁のように法令上の勧告権限を有する資格ではありません。

    肢3|正しい。認定済みの管理計画を変更するときは変更認定が原則ですが、省令で定める軽微な変更は除きます。「変更なら大小を問わず必ず認定」としないことが要点です。

    肢4|誤り。業務上知った秘密の守秘義務は、マンション管理士でなくなった後も続きます。2年という期間制限はなく、登録欠格事由等の期間と混同しません。

    復習ポイント 定義・専門家の権限・認定の変更・守秘義務という別の論点を切り分けます。正しい肢3は「原則と軽微変更の例外」をまとめて覚えます。

  48. 問48

    管理適正化法試験の一部免除対象者は免除

    マンション管理適正化法第5条の4に基づく管理計画の認定基準に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    1. 1マンションの適切な管理のため、管理規約において災害等の緊急時や管理上必要なときの専有部の立ち入り、修繕等の履歴情報の管理等について定められていること。
    2. 2長期修繕計画が「長期修繕計画標準様式」に準拠し作成され、長期修繕計画の内容及びこれに基づき算定された修繕積立金額について集会にて決議されていること。
    3. 3長期修繕計画の作成または見直しが12年〜15年以内に行われていること。
    4. 4長期修繕計画の計画期間全体での修繕積立金の総額から算定された修繕積立金の平均額が著しく低額でないこと。

    正解:3

    解説

    誤っているのは肢3です。

    肢1|正しい。緊急時等の専有部分への立入りや修繕履歴の管理について、規約に定めることが認定基準に含まれます。規約が存在するだけでは十分ではありません。

    肢2|正しい。長期修繕計画は標準様式に準拠し、その内容と、それに基づく修繕積立金額について集会決議を経ている必要があります。計画書だけを作ればよいわけではありません。

    肢3|誤り。計画の作成又は見直しは7年以内です。12〜15年という大規模修繕の周期に近い数字を、計画の更新条件へ流用しています。

    肢4|正しい。計画期間全体の修繕積立金総額から算定した平均額が、著しく低くないことを確認します。当初の月額が安いという情報だけで認定に適すると判断しません。

    復習ポイント 管理計画認定の「7年以内に作成・見直し」と、ガイドラインが示す定期的見直しの考え方は別です。問題が「認定基準」を尋ねていることを先に押さえます。

  49. 問49

    管理適正化法試験の一部免除対象者は免除

    マンション管理士の登録等に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1マンション管理士となる資格を有する者は、マンション管理適正化法第30条第1項各号に規定される登録欠格事由に該当する者を除き、国土交通大臣(指定登録機関が登録の実施に関する事務を行う場合は指定登録機関。以下この問いにおいて同じ。)の登録を受けることができる。
    2. 2国土交通大臣は、マンション管理士の登録が効力を失った場合には、その登録を消除しなければならない。
    3. 3マンション管理適正化法以外の法律の規定により罰金の刑に処された者は、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない場合には、マンション管理士の登録を受けることができない。
    4. 4マンション管理士でない者が、マンション管理士又はこれに紛らわしい名称を使用した場合には、30万円以下の罰金に処される。

    正解:3

    解説

    誤っているのは肢3です。

    肢1|正しい。マンション管理士となる資格を有し、登録欠格事由に該当しない人が登録を受けられます。試験に合格しただけで自動的に登録されるものではありません。

    肢2|正しい。登録が効力を失ったときは、登録を消除する必要があります。登録の効力の有無と、名簿上の記録を整理する手続を分けて考えます。

    肢3|誤り。出題当時の罰金刑による欠格事由は、マンション管理適正化法違反によるものです。他法令による罰金刑まで一律に広げることはできません。禁錮以上の刑の扱いとは別です。

    肢4|正しい。未登録者等がマンション管理士又は紛らわしい名称を使用すると、30万円以下の罰金の対象です。名称独占資格である点を確認します。

    復習ポイント 刑の種類と対象法令をセットにします。この過去問は2025年4月1日基準なので、拘禁刑への移行後の用語に読み替えて選択肢を判定しないでください。

  50. 問50

    管理適正化法試験の一部免除対象者は免除

    マンション管理業者の業務に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法(この問いにおいて「法」という。)の規定によれば、誤っているものはどれか。

    1. 1マンション管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならない。
    2. 2マンション管理業者は、毎月、管理事務の委託を受けた管理組合のその月における会計の収入及び支出の状況に関する書面を作成し、翌月末日までに、当該書面を当該管理組合の管理者等に交付しなければならない。
    3. 3マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務について、複数の者に分割して委託する場合は、その全てを再委託することができる。
    4. 4マンション管理業者は、法第72条に定める重要事項を記載した書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名させなければならない。

    正解:3

    解説

    誤っているのは肢3です。

    肢1|正しい。同一条件の更新でも、事前に区分所有者等全員への重要事項書面の交付が必要です。説明会等の手続が異なることと、全員への書面が不要なことは同じではありません。

    肢2|正しい。月ごとの収入・支出の状況について書面を作り、翌月末までに管理者等へ交付します。年1回の管理事務報告だけで月次の会計報告を代替しません。

    肢3|誤り。基幹事務の全部の再委託は禁止され、複数の業者に分けても全部を外へ出すことはできません。一部の再委託まで一律に禁じる規定ではない点も区別します。

    肢4|正しい。重要事項書面には管理業務主任者の記名が必要です。書面を作成する管理業者と、資格者として記名する管理業務主任者の役割を分けます。

    復習ポイント 基幹事務は、会計の収支の調定、出納、維持・修繕の企画又は実施の調整です。全部を一社へ任せる場合も、三つに分けて別会社へ任せる場合も「全部再委託」になります。

    図解|分割しても全部再委託は禁止

    基幹事務の三つを別々の会社に再委託しても、全部を再委託したことに変わりはありません。禁止の判断軸は委託先の数ではなく、基幹事務の全部を外部へ出したかです。

    合トレ独自図解・この問題の出題条件による整理

    分割しても全部再委託は禁止

    原寸表示です。横に長い図は左右にスクロールできます。

問題文・正解番号の出典:公益財団法人 マンション管理センターの公表資料。各問の解説は合トレ編集部が独自に作成したもので、公益財団法人 マンション管理センターが 作成・監修したものではありません。法改正により現在の正解が異なる場合があります。学習の中心には、現行法(2026年4月1日基準)で整理した○×一問一答をおすすめします。