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本試験問題(2024年実施)

第36回(2024年実施)介護福祉士国家試験の過去問125問

収録している125問を、1問ずつ答え合わせしながら進みます。間違えた問題は 関連論点の要点整理へ直行でき、解答はこの端末に自動保存されます。

125問
収録数
全パート125問・五肢択一を基本とする多肢選択式
本試験

年度別・5択演習

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復習用:全125問の問題・正答・解説を開く

第36回(2024年実施)の全125問|問題文・正解・解説

収録している125問を、正解と解説つきで通して読めます。上の演習で 間違えた問題を見直すときや、特定の論点がどう問われたかを確かめたいときに使ってください。 問題文と正解番号は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの公表資料に基づきます。各問の解説は合トレ編集部が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが作成・監修したものではありません。

  1. 問1

    人間の尊厳と自立

    Aさん(76歳、女性、要支援1)は、一人暮らしである。週1回介護予防通所リハビリテーションを利用しながら、近所の友人たちとの麻雀{まーじゃん}を楽しみに生活している。最近、膝に痛みを感じ、変形性膝関節症(knee osteoarthritis)と診断された。同時期に友人が入院し、楽しみにしていた麻雀{まーじゃん}ができなくなった。Aさんは徐々に今後の生活に不安を感じるようになった。ある日、「自宅で暮らし続けたいけど、心配なの…」と介護福祉職に話した。 Aさんに対する介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1要介護認定の申請を勧める。
    2. 2友人のお見舞いを勧める。
    3. 3膝の精密検査を勧める。
    4. 4別の趣味活動の希望を聞く。
    5. 5生活に対する思いを聞く。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。本人は在宅生活への不安を打ち明けている。具体的な提案の前に、生活をどう捉え、何を心配しているかを聞く。 1:誤り。認定の必要性を判断する前に、不安の内容を確認する。 2:誤り。見舞いの提案だけでは生活全体の心配に応えられない。 3:誤り。すでに診断されており、精密検査の提案が第一とはいえない。 4:誤り。趣味の変更を先に決めず、本人が大切にしていることを聞く。 5:正答。本人の思いを理解することが、希望に沿った支援の出発点となる。

  2. 問2

    人間の尊厳と自立

    次の記述のうち、介護を必要とする人の自立についての考え方として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1自立は、他者の支援を受けないことである。
    2. 2精神的自立は、生活の目標をもち、自らが主体となって物事を進めていくことである。
    3. 3社会的自立は、社会的な役割から離れて自由になることである。
    4. 4身体的自立は、介護者の身体的負担を軽減することである。
    5. 5経済的自立は、経済活動や社会活動に参加せずに、生活を営むことである。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。自立には身体的・精神的・社会的・経済的な側面があり、支援を受けながら主体的に暮らすことも含む。 1:誤り。他者の支援を全く受けないことだけを自立とはいわない。 2:正答。目標をもち、自分が主体となって選択・行動することは精神的自立に当たる。 3:誤り。社会的自立は役割や関係を保ち社会と関わることに関係する。 4:誤り。身体的自立は本人の生活動作などに関わり、介護者の負担の定義ではない。 5:誤り。経済的自立は生活に必要な経済的基盤を確保することで、社会参加をしないことではない。

  3. 問3

    人間関係とコミュニケーション

    U介護老人福祉施設では、利用者の介護計画を担当の介護福祉職が作成している。このため、利用者の個別の介護目標を、介護福祉職のチーム全員で共有することが課題になっている。 この課題を解決するための取り組みとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1管理職がチーム全体に注意喚起して、集団規範を形成する。
    2. 2現場経験の長い介護福祉職の意見を優先して、同調行動を促す。
    3. 3チームメンバーの懇談会を実施して、内集団バイアスを強化する。
    4. 4チームメンバー間の集団圧力を利用して、多数派の意見に統一する。
    5. 5担当以外のチームメンバーもカンファレンス(conference)に参加して、集団凝集性を高める。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。個別目標の共有には、担当者以外も検討に参加し、共通理解と協働を高める場が必要である。 1:誤り。注意喚起だけでは具体的な目標を共有する機会が不足する。 2:誤り。経験の長い職員への同調を優先すると、根拠ある検討が妨げられる。 3:誤り。内集団バイアスの強化は、自集団だけを重視する偏りを強める。 4:誤り。多数派への圧力で意見を統一するのは適切でない。 5:正答。カンファレンスへの参加で情報と目標を共有し、チームのまとまりを高める。

  4. 問4

    人間関係とコミュニケーション

    Bさん(90歳、女性、要介護3)は、介護老人福祉施設に入所している。入浴日に、担当の介護福祉職が居室を訪問し、「Bさん、今日はお風呂の日です。時間は午後3時からです」と伝えた。しかし、Bさんは言っていることがわからなかったようで、「はい、何ですか」と困った様子で言った。 このときの、介護福祉職の準言語を活用した対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1強い口調で伝えた。
    2. 2抑揚をつけずに伝えた。
    3. 3大きな声でゆっくり伝えた。
    4. 4急かすように伝えた。
    5. 5早口で伝えた。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。準言語には声の大きさ・高さ・速さ・抑揚などが含まれる。聞き取りやすさに合わせて調整する。 1:誤り。強い口調は威圧感を与え、理解を助けるとは限らない。 2:誤り。適度な抑揚は意味や区切りを伝える助けになる。 3:正答。本人が聞き取りやすい音量でゆっくり伝える対応が適切である。 4:誤り。急かすと不安を高め、内容を理解しにくくなる。 5:誤り。早口では情報を処理する時間が不足する。

  5. 問5

    人間関係とコミュニケーション

    V介護老人福祉施設では、感染症が流行したために、緊急的な介護体制で事業を継続することになった。さらに労務管理を担当する職員からは、介護福祉職の精神的健康を守ることを目的とした組織的なマネジメントに取り組む必要性について提案があった。 次の記述のうち、このマネジメントに該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1感染防止対策を強化する。
    2. 2多職種チームでの連携を強化する。
    3. 3利用者のストレスをコントロールする。
    4. 4介護福祉職の燃え尽き症候群(バーンアウト(burnout))を防止する。
    5. 5利用者家族の面会方法を見直す。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。緊急体制が長引く状況では、職員の疲弊を把握し、休息や相談、業務調整によって精神的健康を守る。 1:誤り。感染対策は必要だが、設問が問う精神的健康の目的を直接示すのは選択肢4である。 2:誤り。多職種連携だけでは職員の心理的負担への対策が明確でない。 3:誤り。利用者のストレスと職員の精神的健康は対象が異なる。 4:正答。感情的な消耗や意欲低下などのバーンアウトを組織的に予防する。 5:誤り。面会方法の見直しは感染・家族支援に関わり、職員の心理的健康の直接の説明ではない。

  6. 問6

    人間関係とコミュニケーション

    次のうち、介護老人福祉施設における全体の指揮命令系統を把握するために必要なものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1組織図
    2. 2勤務表
    3. 3経営理念
    4. 4施設の歴史
    5. 5資格保有者数

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。組織図は、部署や職位の関係、指揮命令の経路を示す。誰に報告・相談するかの確認に役立つ。 1:正答。組織全体の階層や責任関係を把握できる。 2:誤り。勤務表は出勤者や勤務時間を示す。 3:誤り。経営理念は組織の価値観・方針を示す。 4:誤り。施設の歴史から現在の指揮命令系統は直接分からない。 5:誤り。資格保有者数は人員の構成であり、命令系統ではない。

  7. 問7

    社会の理解

    次のうち、セルフヘルプグループ(self-help group)の活動に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1断酒会
    2. 2施設の社会貢献活動
    3. 3子ども食堂の運営
    4. 4傾聴ボランティア
    5. 5地域の町内会

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。セルフヘルプグループは、共通の経験や課題をもつ当事者が相互に支え合う集まりである。 1:正答。断酒会はアルコールの問題をもつ当事者等の相互支援の活動である。 2:誤り。施設が主体となる社会貢献は当事者の相互支援とは限らない。 3:誤り。子ども食堂の運営は地域支援であり、共通課題をもつ当事者の集まりとは限らない。 4:誤り。ボランティアが支援を提供する活動である。 5:誤り。町内会は地縁による住民組織で、特定の共通課題による自助グループとは異なる。

  8. 問8

    社会の理解

    特定非営利活動法人(NPO法人)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1社会福祉法に基づいて設置される。
    2. 2市町村が認証する。
    3. 3保健、医療又は福祉の増進を図る活動が最も多い。
    4. 4収益活動は禁じられている。
    5. 5宗教活動を主たる目的とする団体もある。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。NPO法人は特定非営利活動促進法に基づく法人である。この設問では当時の活動分野で保健・医療・福祉が最も多いことを問う。 1:誤り。根拠は特定非営利活動促進法である。 2:誤り。所轄庁は都道府県や指定都市などである。 3:正答。当時の活動分野別の状況では保健・医療・福祉の増進が最も多い。複数分野を行う法人もある。 4:誤り。利益を構成員へ分配しない非営利であり、収益を得る活動そのものは禁止されない。 5:誤り。宗教活動を主たる目的とする団体はNPO法人の要件に合わない。

  9. 問9

    社会の理解

    地域福祉において、19世紀後半に始まった、貧困地域に住み込んで実態調査を行いながら住民への教育や生活上の援助を行ったものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1世界保健機関(WHO)
    2. 2福祉事務所
    3. 3地域包括支援センター
    4. 4生活協同組合
    5. 5セツルメント

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。セツルメントは、援助者が地域に住み込み、住民と生活を共にしながら教育・生活支援や社会改良に取り組む活動である。 1:誤り。WHOは国際的な保健を担う機関で、20世紀に設立された。 2:誤り。福祉事務所は行政の福祉に関する事務を担う。 3:誤り。地域包括支援センターは高齢者の地域生活を支える現代の機関である。 4:誤り。生活協同組合は組合員の生活向上を目指す協同組合である。 5:正答。19世紀後半の貧困地域への住み込み活動に該当する。

  10. 問10

    社会の理解

    社会福祉基礎構造改革に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1社会福祉法が社会福祉事業法に改正された。
    2. 2利用契約制度から措置制度に変更された。
    3. 3サービス提供事業者は、社会福祉法人に限定された。
    4. 4障害福祉分野での制度改正は見送られた。
    5. 5判断能力が不十分な者に対する地域福祉権利擁護事業が創設された。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。社会福祉基礎構造改革は、利用者主体のサービス利用や権利擁護を重視した。地域福祉権利擁護事業もその流れに位置付く。 1:誤り。社会福祉事業法から社会福祉法への改正であり、逆ではない。 2:誤り。措置中心から利用契約を基本とする方向への転換である。 3:誤り。多様な事業主体の参入が進められた。 4:誤り。障害福祉でも支援費制度等の改革が行われた。 5:正答。判断能力が不十分な人の福祉サービス利用などを支える事業が創設された。

  11. 問11

    社会の理解

    Cさん(77歳、男性)は、60歳で公務員を定年退職し、年金生活をしている。持病や障害はなく、退職後も趣味のゴルフを楽しみながら健康に過ごしている。ある日、Cさんはゴルフ中にけがをして医療機関を受診した。 このとき、Cさんに適用される公的医療制度として、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1国民健康保険
    2. 2後期高齢者医療制度
    3. 3共済組合保険
    4. 4育成医療
    5. 5更生医療

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。原則として75歳以上は後期高齢者医療制度の対象となる。元の職業や以前の保険だけで判断しない。 1:誤り。75歳以上では一般に後期高齢者医療制度へ移る。 2:正答。77歳の本人は後期高齢者医療制度の対象である。 3:誤り。元公務員でも年齢による制度移行を確認する。 4:誤り。育成医療は身体に障害のある児童への自立支援医療である。 5:誤り。更生医療は身体障害者の障害軽減等を目的とする自立支援医療で、今回の通常のけがの制度ではない。

  12. 問12

    社会の理解

    次のうち、介護保険法に基づき、都道府県・指定都市・中核市が指定(許可)、監督を行うサービスとして、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1地域密着型介護サービス
    2. 2居宅介護支援
    3. 3施設サービス
    4. 4夜間対応型訪問介護
    5. 5介護予防支援

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。介護保険の指定・監督権限は、サービスの種類で異なる。施設サービスは都道府県等が担う。 1:誤り。地域密着型サービスは市町村が指定・監督する。 2:誤り。居宅介護支援は市町村が指定・監督する。 3:正答。介護保険施設の指定・許可と監督は都道府県・指定都市・中核市が担う。 4:誤り。夜間対応型訪問介護は地域密着型サービスである。 5:誤り。介護予防支援は市町村が指定・監督する。

  13. 問13

    社会の理解

    「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。 (注) 「障害者差別解消法」とは、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。

    1. 1法の対象者は、身体障害者手帳を交付された者に限定されている。
    2. 2合理的配慮は、実施するときの負担の大小に関係なく提供する。
    3. 3個人による差別行為への罰則規定がある。
    4. 4雇用分野での、障害を理由とした使用者による虐待の禁止が目的である。
    5. 5障害者基本法の基本的な理念を具体的に実施するために制定された。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。障害者差別解消法は、障害者基本法の差別禁止の理念を具体化する法律である。合理的配慮は個別の状況と過重な負担を考慮する。 1:誤り。手帳所持者だけに対象を限定していない。 2:誤り。実施に伴う負担が過重でないことを考慮する。 3:誤り。個人の差別行為全般に罰則を設ける法律ではない。 4:誤り。雇用分野の差別禁止等は障害者雇用促進法で扱う。 5:正答。障害者基本法の理念を具体化し、差別の解消を推進する。

  14. 問14

    社会の理解

    「障害者総合支援法」に規定された移動に関する支援の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。 (注) 「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

    1. 1移動支援については、介護給付費が支給される。
    2. 2行動援護は、周囲の状況把握ができない視覚障害者が利用する。
    3. 3同行援護は、危険を回避できない知的障害者が利用する。
    4. 4重度訪問介護は、重度障害者の外出支援も行う。
    5. 5共同生活援助(グループホーム)は、地域で生活する障害者の外出支援を行う。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。重度訪問介護は、重度の障害がある人の日常生活全般を継続的に支え、外出時の移動中の介護も含む。 1:誤り。移動支援は地域生活支援事業に位置付く。 2:誤り。視覚障害による移動の困難には同行援護が対応する。 3:誤り。知的・精神障害により行動上著しい困難がある人への危険回避等は行動援護である。 4:正答。外出時の移動中の介護も重度訪問介護の支援に含まれる。 5:誤り。共同生活援助は共同生活住居での日常生活上の支援である。

  15. 問15

    社会の理解

    Dさん(80歳、男性、要介護2)は、認知症(dementia)がある。訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。 ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)がDさんの自宅を訪問すると、近所に住むDさんの長女から、「父が、高額な投資信託の電話勧誘を受けて、契約しようかどうか悩んでいるようで心配だ」と相談された。 訪問介護員(ホームヘルパー)が長女に助言する相談先として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1公正取引委員会
    2. 2都道府県障害者権利擁護センター
    3. 3運営適正化委員会
    4. 4消費生活センター
    5. 5市町村保健センター

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。電話勧誘による契約への不安は、消費者トラブルの相談先である消費生活センターへつなぐ。 1:誤り。独占禁止法の運用等を担い、個別の契約相談の第一の窓口ではない。 2:誤り。障害者虐待の相談などを担い、この事例の契約相談とは異なる。 3:誤り。福祉サービスの苦情等に対応する機関である。 4:正答。消費者契約や勧誘の問題について相談・助言を受けられる。 5:誤り。健康相談等の機関で、投資契約の相談先ではない。

  16. 問16

    社会の理解

    災害時の福祉避難所に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1介護老人福祉施設の入所者は、原則として福祉避難所の対象外である。
    2. 2介護保険法に基づいて指定される避難所である。
    3. 3医療的ケアを必要とする者は対象にならない。
    4. 4訪問介護員(ホームヘルパー)が、災害対策基本法に基づいて派遣される。
    5. 5同行援護のヘルパーが、災害救助法に基づいて派遣される。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。福祉避難所は一般の避難所での生活が難しい要配慮者等を対象とする。施設入所者は原則として施設側の避難対応による。 1:正答。介護保険施設等の入所者は、施設での対応が基本で、福祉避難所の対象は原則として在宅の要配慮者等である。 2:誤り。指定避難所の制度は災害対策基本法に基づく。 3:誤り。医療的ケアを必要とする人も、受入体制等に応じた対象となり得る。 4:誤り。災害対策基本法が訪問介護員の個別派遣制度を定める説明ではない。 5:誤り。災害救助法が同行援護ヘルパーの個別派遣を一律に定める説明ではない。

  17. 問17

    社会の理解

    「感染症法」に基づいて、結核(tuberculosis)を発症した在宅の高齢者に、医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導などを行う機関として、適切なものを1つ選びなさい。 (注) 「感染症法」とは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」のことである。

    1. 1基幹相談支援センター
    2. 2地域活動支援センター
    3. 3保健所
    4. 4老人福祉センター
    5. 5医療保護施設

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。結核患者への公費負担の手続や家庭訪問指導など、地域での結核対策は保健所が担う。 1:誤り。基幹相談支援センターは障害者の総合的な相談支援の中核である。 2:誤り。地域活動支援センターは障害者の創作活動や交流等を支える。 3:正答。感染症法に基づく結核対策の窓口として手続・訪問指導などを行う。 4:誤り。老人福祉センターは高齢者の相談・健康増進・教養等の場である。 5:誤り。医療保護施設は生活保護法による医療扶助を担う施設である。

  18. 問18

    社会の理解

    Eさん(55歳、女性、障害の有無は不明)は、ひきこもりの状態にあり、就労していない。父親の年金で父親とアパートで暮らしていたが、父親が亡くなり、一人暮らしになった。遠方に住む弟は、姉が家賃を滞納していて、生活に困っているようだと、家主から連絡を受けた。 心配した弟が相談する機関として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1地域包括支援センター
    2. 2福祉事務所
    3. 3精神保健福祉センター
    4. 4公共職業安定所(ハローワーク)
    5. 5年金事務所

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。収入を失い家賃を滞納している生活困窮の状況が中心である。福祉事務所で生活保護などの相談につなぐ。 1:誤り。地域包括支援センターは主に高齢者の総合相談を担う。 2:正答。生活の実態を確認し、生活保護を含む支援を相談できる。 3:誤り。精神保健上の課題が未確認で、まず生活費・住居の困窮への相談が必要である。 4:誤り。就労だけでは直ちに住居や生活の困難を解消できるとは限らない。 5:誤り。年金制度の手続窓口だが、今回の生活困窮全体への相談先としては選択肢2が適切である。

  19. 問19

    こころとからだのしくみ

    次のうち、マズロー(Maslow, A.H.)の欲求階層説で成長欲求に該当するものとして、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1承認欲求
    2. 2安全欲求
    3. 3自己実現欲求
    4. 4生理的欲求
    5. 5所属・愛情欲求

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。マズローの欲求階層説では、自己実現欲求を成長欲求として整理する。ほかの基本的欲求は欠乏欲求に分類する。 1:誤り。承認欲求は欠乏欲求の一つとして整理される。 2:誤り。安全欲求は危険や不安から守られたい欲求である。 3:正答。自分の可能性を発揮し成長しようとする自己実現欲求が該当する。 4:誤り。生理的欲求は生命維持に関わる基本的な欲求である。 5:誤り。所属・愛情欲求は他者との結び付きを求める欲求である。

  20. 問20

    こころとからだのしくみ

    次のうち、交感神経の作用に該当するものとして、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1血管収縮
    2. 2心拍数減少
    3. 3気道収縮
    4. 4消化促進
    5. 5瞳孔収縮

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。交感神経は活動・緊張時に働き、心拍増加、気管支拡張、瞳孔散大などをもたらす。臓器により作用は異なる。 1:正答。多くの血管で収縮を起こす作用がある。 2:誤り。交感神経では心拍数が増加する。 3:誤り。交感神経では一般に気管支が拡張する。 4:誤り。消化管の運動や分泌は一般に抑制される。 5:誤り。交感神経では瞳孔が散大する。

  21. 問21

    こころとからだのしくみ

    Fさん(82歳、女性)は、健康診断で骨粗鬆症{こつそしょうしょう}(osteoporosis)と診断され、内服治療が開始された。杖歩行{つえほこう}で時々ふらつくが、ゆっくりと自立歩行することができる。昼間は自室にこもり、ベッドで横になっていることが多い。リハビリテーションとして週3日歩行訓練を行い、食事は普通食を毎食8割以上摂取している。 Fさんの骨粗鬆症{こつそしょうしょう}(osteoporosis)の進行を予防するための支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1リハビリテーションを週1日に変更する。
    2. 2繊維質の多い食事を勧める。
    3. 3日光浴を日課に取り入れる。
    4. 4車いすでの移動に変更する。
    5. 5ビタミンA(vitamin A)の摂取を勧める。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。骨の健康には適切な栄養、運動、日光によるビタミンD生成などが関係する。安全に外で過ごす機会を作る。 1:誤り。理由なく歩行訓練を減らすと骨や筋への刺激が減る。 2:誤り。食物繊維だけでは骨粗鬆症への主な支援にならない。 3:正答。適度な日光浴はビタミンDの生成を助ける。暑さや皮膚状態にも配慮する。 4:誤り。歩ける力を生かさず一律に車いすへ替えると活動が減る。 5:誤り。骨の代謝で特に確認するのはカルシウムやビタミンDなどである。

  22. 問22

    こころとからだのしくみ

    中耳にある耳小骨として、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1ツチ骨
    2. 2蝶形骨{ちょうけいこつ}
    3. 3前頭骨
    4. 4頬骨{きょうこつ}
    5. 5上顎骨

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。中耳の耳小骨はツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨で、鼓膜の振動を内耳へ伝える。 1:正答。ツチ骨は耳小骨の一つである。 2:誤り。蝶形骨は頭蓋底を構成する骨である。 3:誤り。前頭骨は額などを構成する頭蓋骨である。 4:誤り。頬骨は頬の部分を構成する骨である。 5:誤り。上顎骨は上あごを構成する骨である。

  23. 問23

    こころとからだのしくみ

    成人の爪に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1主成分はタンパク質である。
    2. 21日に1mm程度伸びる。
    3. 3爪の外表面には爪床がある。
    4. 4正常な爪は全体が白色である。
    5. 5爪半月は角質化が進んでいる。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。爪は角化した表皮の一部で、主成分はケラチンというタンパク質である。色や厚さの変化は状態観察にも役立つ。 1:正答。ケラチンを主成分とする。 2:誤り。手の爪は一般に1日約0.1mm程度で、1mmでは速すぎる。部位や個人差がある。 3:誤り。爪床は爪の下にある組織である。 4:誤り。通常は下の組織の色を反映して淡いピンク色に見える。 5:誤り。爪半月は角化がまだ十分でない部分に当たる。

  24. 問24

    こころとからだのしくみ

    食物が入り誤嚥{ごえん}が生じる部位として、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1扁桃{へんとう}
    2. 2食道
    3. 3耳管
    4. 4気管
    5. 5咽頭

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。誤嚥は食物や唾液などが気道へ入ることである。食道へ進む正常な嚥下と区別する。 1:誤り。扁桃は咽頭にあるリンパ組織である。 2:誤り。食道は本来、食物が通る経路である。 3:誤り。耳管は中耳と咽頭をつなぐ管である。 4:正答。気管などの気道へ食物が入ると誤嚥となる。 5:誤り。咽頭は食物が正常に通過する部分でもある。

  25. 問25

    こころとからだのしくみ

    Gさん(79歳、男性)は、介護老人保健施設に入所している。Gさんは普段から食べ物をかきこむように食べる様子がみられ、最近はむせることが多くなった。義歯は使用していない。食事は普通食を摂取している。ある日の昼食時、唐揚げを口の中に入れたあと、喉をつかむようなしぐさをし、苦しそうな表情になった。 Gさんに起きていることとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1心筋梗塞(myocardial infarction)
    2. 2蕁麻疹{じんましん}(urticaria)
    3. 3誤嚥性肺炎{ごえんせいはいえん}(aspiration pneumonia)
    4. 4食中毒(foodborne disease)
    5. 5窒息(choking)

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。食物を口に入れた直後、喉をつかんで苦しそうにするしぐさは窒息を疑う重要なサインである。直ちに応援を求め、呼吸・反応を確認する。 1:誤り。食物直後の喉をつかむしぐさからは気道閉塞を優先して考える。 2:誤り。皮膚の膨疹など蕁麻疹を示す所見はない。 3:誤り。肺炎は食直後に突然このような閉塞症状を起こす説明ではない。 4:誤り。食中毒では消化器症状などが中心で、今回の発症状況と合わない。 5:正答。食物による気道閉塞で窒息している可能性が高い。

  26. 問26

    こころとからだのしくみ

    Hさん(60歳、男性)は、身長170cm、体重120kgである。Hさんは浴槽で入浴しているときに毎回、「お風呂につかると、からだが軽く感じて楽になります」と話す。胸が苦しいなど、ほかの訴えはない。 Hさんが話している内容に関連する入浴の作用として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1静水圧作用
    2. 2温熱作用
    3. 3清潔作用
    4. 4浮力作用
    5. 5代謝作用

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。湯につかると体に浮力が働き、関節などにかかる荷重が減る。「軽く感じる」という訴えが手掛かりである。 1:誤り。静水圧は体を外から圧迫する作用である。 2:誤り。温熱作用は体が温まり血行などに影響する作用である。 3:誤り。清潔作用は汚れを落とす作用である。 4:正答。浮力によって体重の負担が軽く感じられる。 5:誤り。代謝の変化より直接的な説明は浮力である。

  27. 問27

    こころとからだのしくみ

    男性に比べて女性に尿路感染症(urinary tract infection)が起こりやすい要因として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1子宮の圧迫がある。
    2. 2尿道が短く直線的である。
    3. 3腹部の筋力が弱い。
    4. 4女性ホルモンの作用がある。
    5. 5尿道括約筋が弛緩{しかん}している。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。女性の尿道は男性より短く、細菌が膀胱へ上行しやすい構造である。清潔や排泄支援の際に配慮する。 1:誤り。すべての女性の感染しやすさを子宮の圧迫だけで説明しない。 2:正答。短く比較的まっすぐな尿道が上行性感染に関係する。 3:誤り。腹筋の強弱が主要な構造上の要因ではない。 4:誤り。ホルモン変化は影響するが、男女差の代表的な構造要因は尿道の長さである。 5:誤り。尿道括約筋が一律に弛緩しているわけではない。

  28. 問28

    こころとからだのしくみ

    次のうち、眠りが浅くなる原因として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1抗不安薬
    2. 2就寝前の飲酒
    3. 3抗アレルギー薬
    4. 4抗うつ薬
    5. 5足浴

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。寝酒は寝つきをよく感じさせても、睡眠の後半を浅くし、中途覚醒を増やすことがある。睡眠対策として勧めない。 1:誤り。薬剤ごとの作用があり、一般には鎮静作用をもつものがある。 2:正答。就寝前の飲酒は睡眠を浅くし、眠りの質を下げ得る。 3:誤り。眠気を起こす薬もあり、この設問で睡眠を浅くする代表として選ばない。 4:誤り。薬剤によって作用が異なり、一律に眠りを浅くすると判断しない。 5:誤り。適切な足浴はリラックスを促し、入眠を助ける場合がある。

  29. 問29

    こころとからだのしくみ

    概日リズム睡眠障害(circadian rhythm sleep disorder)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1早朝に目が覚める。
    2. 2睡眠中に下肢が勝手にピクピクと動いてしまう。
    3. 3睡眠中に呼吸が止まる。
    4. 4睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりする。
    5. 5夕方に強い眠気を感じて就寝し、深夜に覚醒してしまう。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。概日リズム睡眠障害は、体内時計の睡眠時間帯が社会的に必要な時間帯とずれる状態である。 1:誤り。早朝覚醒だけでは概日リズムのずれと断定できない。 2:誤り。睡眠中の反復する下肢運動は周期性四肢運動障害に関係する。 3:誤り。呼吸が止まるのは睡眠時無呼吸症候群に関係する。 4:誤り。夢に伴う大声や動きはレム睡眠行動障害に関係する。 5:正答。就寝・覚醒時刻が全体に前へずれる睡眠相前進の特徴に合う。

  30. 問30

    こころとからだのしくみ

    鎮痛薬としてモルヒネを使用している利用者に、医療職と連携した介護を実践するときに留意すべき観察点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1不眠
    2. 2下痢
    3. 3脈拍
    4. 4呼吸
    5. 5体温

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。モルヒネなどのオピオイドでは呼吸抑制に注意する。呼吸数・深さ、眠気や意識の変化を観察し、異常時は直ちに医療職へ連絡する。 1:誤り。眠気が生じることがあり、不眠より呼吸抑制の観察を優先する。 2:誤り。下痢より便秘が代表的な副作用である。 3:誤り。脈拍も観察するが、この薬剤の重大な作用として呼吸を優先する。 4:正答。呼吸が遅い・浅いなどの変化を確認する。投与量を介護職が判断して変えない。 5:誤り。体温も全身状態の指標だが、最優先の副作用観察は呼吸である。

  31. 問31

    発達と老化の理解

    スキャモン(Scammon, R.E.)の発達曲線に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1神経系の組織は、4歳ごろから急速に発達する。
    2. 2筋骨格系の組織は、4歳ごろから急速に発達する。
    3. 3生殖器系の組織は、12歳ごろから急速に発達する。
    4. 4循環器系の組織は、20歳ごろから急速に発達する。
    5. 5リンパ系の組織は、20歳ごろから急速に発達する。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。スキャモンの発達曲線では、神経型は早期に、生殖型は思春期に急速な発達を示す。部位によって成長の時期が異なる。 1:誤り。神経系は乳幼児期の早い段階から急速に発達する。 2:誤り。筋骨格系は一般型で、幼児期と思春期の伸びがみられる。 3:正答。生殖器系は思春期の12歳ごろから急速に発達する。 4:誤り。循環器系は一般型で、20歳から急速に発達するわけではない。 5:誤り。リンパ系は小児期に成人水準を超えて発達し、その後低下する。

  32. 問32

    発達と老化の理解

    幼稚園児のJさん(6歳、男性)には、広汎性発達障害(pervasive developmental disorder)がある。砂場で砂だんごを作り、きれいに並べることが好きで、毎日、一人で砂だんごを作り続けている。 ある日、園児が帰宅した後に、担任が台風に備えて砂場に青いシートをかけておいた。翌朝、登園したJさんが、いつものように砂場に行くと、青いシートがかかっていた。Jさんはパニックになり、その場で泣き続け、なかなか落ち着くことができなかった。 担任は、Jさんにどのように対応すればよかったのか、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1前日に、「あしたは、台風が来るよ」と伝える。
    2. 2前日に、「あしたは、台風が来るので砂場は使えないよ」と伝える。
    3. 3前日に、「あしたは、おだんご屋さんは閉店です」と伝える。
    4. 4その場で、「今日は、砂場は使えないよ」と伝える。
    5. 5その場で、「今日は、おだんご屋さんは閉店です」と伝える。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。予定の変更が苦手な子には、何がどう変わるかを事前に具体的に伝え、見通しを持てるよう支える。 1:誤り。台風が来るという情報だけでは、砂場が使えないことまで伝わらない可能性がある。 2:正答。理由と具体的な変更内容を前日に知らせる対応が適切である。 3:誤り。比喩的な表現では意図が伝わりにくいことがある。 4:誤り。変更を見て混乱する前の予告が必要である。 5:誤り。その場での比喩的な説明は、見通しを支える対応として不十分である。

  33. 問33

    発達と老化の理解

    生理的老化に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1環境によって起こる現象である。
    2. 2訓練によって回復できる現象である。
    3. 3個体の生命活動に有利にはたらく現象である。
    4. 4人間固有の現象である。
    5. 5遺伝的にプログラムされた現象である。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。生理的老化は、病気による変化と区別する加齢に伴う変化である。この設問では内在的・遺伝的な過程としての説明を選ぶ。 1:誤り。環境要因だけによって起こる現象ではない。 2:誤り。訓練で機能を維持・改善できる部分はあっても、生理的老化そのものを完全に逆転するものではない。 3:誤り。一般に適応力や予備力の低下を伴い、生命活動に有利に働く現象とはいえない。 4:誤り。人間以外の生物にもみられる。 5:正答。内在的な加齢の過程という特徴を示す選択肢である。老化の仕組みを単一の説だけで説明できるわけではない。

  34. 問34

    発達と老化の理解

    エイジズム(ageism)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1高齢を理由にして、偏見をもったり差別したりすることである。
    2. 2高齢になっても生産的な活動を行うことである。
    3. 3高齢になることを嫌悪する心理のことである。
    4. 4加齢に抵抗して、健康的に生きようとすることである。
    5. 5加齢を受容して、活動的に生きようとすることである。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。エイジズムは年齢を理由とする偏見や差別である。高齢者を一括りにして能力や性格を決めつけない。 1:正答。高齢であることを理由とした偏見・差別が該当する。 2:誤り。生産的な活動はプロダクティブ・エイジングに関連する。 3:誤り。老いへの個人的な嫌悪だけを指す用語ではない。 4:誤り。健康に生きようとする姿勢そのものではない。 5:誤り。老いへの適応や活動的な生活の説明であり、差別ではない。

  35. 問35

    発達と老化の理解

    Kさん(80歳、男性)は、40歳ごろから職場の健康診査で高血圧と高コレステロール血症(hypercholesterolemia)を指摘されていた。最近、階段を上るときに胸の痛みを感じていたが、しばらく休むと軽快していた。喉の違和感や嚥下痛{えんげつう}はない。今朝、朝食後から冷や汗を伴う激しい胸痛が起こり、30分しても軽快しないので、救急車を呼んだ。 Kさんに考えられる状況として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1喘息{ぜんそく}(bronchial asthma)
    2. 2肺炎(pneumonia)
    3. 3脳梗塞(cerebral infarction)
    4. 4心筋梗塞(myocardial infarction)
    5. 5逆流性食道炎(reflux esophagitis)

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。冷や汗を伴う強い胸痛が30分以上続き、動脈硬化の危険因子もあるため、心筋梗塞を疑う。救急対応が必要な状態である。 1:誤り。喘息では喘鳴や呼吸困難などが中心となる。 2:誤り。肺炎では発熱・咳などの感染症状を伴うことが多い。 3:誤り。脳梗塞では片麻痺や言語障害などの神経症状が中心となる。 4:正答。安静で軽快しない持続する胸痛と冷汗は心筋梗塞を疑う所見である。 5:誤り。逆流性食道炎に多い胸やけ等だけで、この持続性の激痛と冷汗を説明しない。

  36. 問36

    発達と老化の理解

    次のうち、健康寿命の説明として、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 10歳児の平均余命
    2. 265歳時の平均余命
    3. 365歳時の平均余命から介護期間を差し引いたもの
    4. 4介護状態に至らずに死亡する人の平均寿命
    5. 5健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されずに生活できる期間をいう。平均寿命や65歳の平均余命とは異なる。 1:誤り。0歳の平均余命は平均寿命である。 2:誤り。65歳からあと何年生きるかの平均であり、健康寿命の定義ではない。 3:誤り。65歳の余命から単に介護期間を引く定義ではない。 4:誤り。特定の人だけを抽出した平均寿命ではない。 5:正答。健康上の理由による日常生活の制限がない期間を指す。

  37. 問37

    発達と老化の理解

    次のうち、前立腺肥大症(prostatic hypertrophy)に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1抗利尿ホルモンが関与している。
    2. 2症状が進むと無尿になる。
    3. 3初期には頻尿が出現する。
    4. 4進行すると透析の対象になる。
    5. 5骨盤底筋訓練で回復が期待できる。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。前立腺肥大症では尿道が圧迫され、頻尿や排尿困難、残尿感などがみられる。尿閉と無尿を区別する。 1:誤り。前立腺の増大には男性ホルモンなどが関わり、抗利尿ホルモンが主因ではない。 2:誤り。尿が作られない無尿ではなく、たまった尿を出せない尿閉が起こることがある。 3:正答。初期から頻尿などの蓄尿症状がみられる。 4:誤り。進行したら一律に透析となる疾患ではない。 5:誤り。骨盤底筋訓練だけで前立腺の肥大を解消することはできない。

  38. 問38

    発達と老化の理解

    次のうち、高齢期に多い筋骨格系の疾患に関する記述として、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1骨粗鬆症{こつそしょうしょう}(osteoporosis)は男性に多い。
    2. 2変形性膝関節症(knee osteoarthritis)ではX脚に変形する。
    3. 3関節リウマチ(rheumatoid arthritis)は軟骨の老化によって起こる。
    4. 4腰部脊柱管狭窄症{ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう}(lumbar spinal canal stenosis)では下肢のしびれがみられる。
    5. 5サルコペニア(sarcopenia)は骨量の低下が特徴である。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。腰部脊柱管狭窄症では神経が圧迫され、下肢のしびれ・痛みや間欠性跛行がみられる。筋量低下と骨量低下も区別する。 1:誤り。骨粗鬆症は特に閉経後の女性に多い。 2:誤り。変形性膝関節症ではO脚の変形が多くみられる。 3:誤り。関節リウマチは自己免疫による炎症性疾患で、単なる軟骨の老化ではない。 4:正答。神経の圧迫により下肢のしびれなどが起こる。 5:誤り。サルコペニアは筋量と筋力・身体機能の低下に関わる。

  39. 問39

    認知症の理解

    高齢者の自動車運転免許に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。 (注) 「サポートカー限定免許」とは、道路交通法第91条の2の規定に基づく条件が付された免許のことである。

    1. 175歳から免許更新時の認知機能検査が義務づけられている。
    2. 280歳から免許更新時の運転技能検査が義務づけられている。
    3. 3軽度認知障害(mild cognitive impairment)と診断された人は運転免許取消しになる。
    4. 4認知症(dementia)の人はサポートカー限定免許であれば運転が可能である。
    5. 5認知症(dementia)による運転免許取消しの後、運転経歴証明書が交付される。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。高齢運転者の更新では、年齢と検査条件を区別する。認知症と診断された場合の取扱いは軽度認知障害と同一ではない。 1:正答。75歳以上の更新時には認知機能検査が必要となる。 2:誤り。運転技能検査は75歳以上で一定の違反歴がある人などが対象で、80歳から一律ではない。 3:誤り。軽度認知障害の診断だけで一律に免許取消しとなるわけではない。 4:誤り。認知症による運転の危険をサポートカー限定免許で解消できる制度ではない。 5:誤り。運転経歴証明書は自主返納等の所定条件によるもので、認知症による取消しと同一に扱わない。

  40. 問40

    認知症の理解

    認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)であるアパシー(apathy)に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1感情の起伏がみられない。
    2. 2将来に希望がもてない。
    3. 3気持ちが落ち込む。
    4. 4理想どおりにいかず悩む。
    5. 5自分を責める。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。アパシーは意欲・関心の低下が中心で、感情の反応が乏しくなる。抑うつの悲しみや自責感と区別する。 1:正答。感情の起伏が乏しく、無関心・無気力に見えることがある。 2:誤り。将来への絶望感は抑うつでみられることがある。 3:誤り。気分の落ち込みは抑うつの特徴である。 4:誤り。理想との隔たりに悩むことがアパシーの中心ではない。 5:誤り。自責感は抑うつの特徴である。

  41. 問41

    認知症の理解

    認知症(dementia)の人にみられる、せん妄に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1ゆっくりと発症する。
    2. 2意識は清明である。
    3. 3注意機能は保たれる。
    4. 4体調の変化が誘因になる。
    5. 5日中に多くみられる。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。せん妄は急性に発症し、注意・意識の状態が変動する。脱水や感染などの体調変化が誘因となり得る。 1:誤り。通常、数時間から数日など比較的急に発症する。 2:誤り。意識・注意の障害を伴う。 3:誤り。注意を向けたり保ったりする機能が障害される。 4:正答。感染、脱水、痛み、薬剤などの要因を確認する。 5:誤り。夜間に悪化することがあり、日中に多いとはいえない。

  42. 問42

    認知症の理解

    レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)にみられる歩行障害として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1しばらく歩くと足に痛みを感じて、休みながら歩く。
    2. 2最初の一歩が踏み出しにくく、小刻みに歩く。
    3. 3動きがぎこちなく、酔っぱらったように歩く。
    4. 4下肢は伸展し、つま先を引きずるように歩く。
    5. 5歩くごとに骨盤が傾き、腰を左右に振って歩く。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。レビー小体型認知症ではパーキンソン症状を伴い、小刻み歩行やすくみ足などがみられる。 1:誤り。歩行で痛みが出て休む間欠性跛行の説明である。 2:正答。歩き始めのすくみ足と小刻み歩行がパーキンソン症状に合う。 3:誤り。酔ったような歩き方は失調性歩行に関係する。 4:誤り。下肢を伸展してつま先を引きずるのは痙性歩行などに関係する。 5:誤り。腰を左右に振るのは動揺性歩行の説明である。

  43. 問43

    認知症の理解

    次の記述のうち、若年性認知症(dementia with early onset)の特徴として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1高齢の認知症(dementia)に比べて、症状の進行速度は緩やかなことが多い。
    2. 2男性よりも女性の発症者が多い。
    3. 350歳代よりも30歳代の有病率が高い。
    4. 4特定健康診査で発見されることが多い。
    5. 5高齢の認知症(dementia)に比べて、就労支援が必要になることが多い。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。若年性認知症は65歳未満で発症する認知症で、就労・子育て・家計など現役世代特有の課題を伴う。 1:誤り。進行は疾患や個人によって異なり、一般に緩やかとはいえない。 2:誤り。当時の調査では男性がやや多く、女性が多いとはいえない。 3:誤り。年齢が高い層ほど有病率が高く、30歳代が50歳代を上回るという説明ではない。 4:誤り。特定健診は主に生活習慣病に関する健診で、認知症発見の主要制度ではない。 5:正答。仕事の継続、職場調整、経済的支援などを検討する必要が生じやすい。

  44. 問44

    認知症の理解

    Lさん(78歳、女性、要介護1)は、3年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し、夫の介護を受けながら二人で暮らしている。ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると夫から、「用事で外出しようとすると『外で女性に会っている』と言って興奮することが増えて困っている」と相談を受けた。 Lさんの症状に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1誤認
    2. 2観念失行
    3. 3嫉妬妄想
    4. 4視覚失認
    5. 5幻視

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。配偶者がほかの異性と関係をもっていると、根拠なく強く疑う内容は嫉妬妄想に当たる。本人と介護者双方の苦痛を確認する。 1:誤り。人物や状況を別のものと取り違える誤認とは異なる。 2:誤り。道具を使う一連の手順の障害ではない。 3:正答。夫の不貞を疑う内容が嫉妬妄想に対応する。 4:誤り。見えている物を認識できない視覚失認とは異なる。 5:誤り。実際にはないものが見える幻視とは異なる。

  45. 問45

    認知症の理解

    認知機能障害による生活への影響に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1遂行機能障害により、自宅がわからない。
    2. 2記憶障害により、出された食事を食べない。
    3. 3相貌失認により、目の前の家族がわからない。
    4. 4視空間認知障害により、今日の日付がわからない。
    5. 5病識低下により、うつ状態になりやすい。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。相貌失認は、顔を見ても誰の顔かを認識しにくくなる状態である。知っている家族でも分からないことがある。 1:誤り。自宅の場所が分からない状態は見当識や視空間認知などの問題に関わる。 2:誤り。食事を食べない理由は食物の認識や意欲など多様で、記憶障害だけに対応させない。 3:正答。顔から家族だと認識できない状態が相貌失認に合う。 4:誤り。日付が分からないのは時間の見当識障害に関わる。 5:誤り。病識低下は病気の認識が乏しいことであり、うつ状態を直接示さない。

  46. 問46

    認知症の理解

    バリデーション(validation)に基づく、認知症(dementia)の人の動きや感情に合わせるコミュニケーション技法として、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1センタリング(centering)
    2. 2リフレージング(rephrasing)
    3. 3レミニシング(reminiscing)
    4. 4ミラーリング(mirroring)
    5. 5カリブレーション(calibration)

    正解:4・5

    実施機関の訂正:公式正答では複数の選択肢が正答として認められています。

    解説

    正答は肢4・肢5です。この問題は公式正答で4と5の両方が認められている。動きや感情へ合わせる技法の名称を、公式の複数正答の取扱いとともに確認する。 1:誤り。センタリングは援助者が自分の気持ちを整えて相手に向き合う技法である。 2:誤り。リフレージングは相手の言葉の意味を言い換え、確かめる技法である。 3:誤り。レミニシングは過去の出来事を思い出して語る働きかけである。 4:正答。相手の動きや表情などを鏡のように合わせる技法で、公式に正答として認められる。 5:正答。相手の状態を観察して感情や反応に合わせる技法で、公式に正答として認められる。

  47. 問47

    認知症の理解

    Mさん(80歳、女性、要介護1)は、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)であり、3日前に認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に入居した。主治医から向精神薬が処方されている。居室では穏やかに過ごしていた。夕食後、表情が険しくなり、「こんなところにはいられません。私は家に帰ります」と大声を上げ、ほかの利用者にも、「あなたも一緒に帰りましょう」と声をかけて皆が落ち着かなくなることがあった。 Mさんの介護を検討するときに優先することとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1Mさんが訴えている内容
    2. 2Mさんの日中の過ごし方
    3. 3ほかの利用者が落ち着かなくなったこと
    4. 4対応に困ったこと
    5. 5薬が効かなかったこと

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。入居後間もない本人の不安と帰りたい理由を理解することが優先である。周囲の都合や薬の効き目だけから支援を決めない。 1:正答。本人が何を訴え、何を心配しているかを中心に確認する。 2:誤り。日中の過ごし方も必要だが、まず現在の訴えの意味を理解する。 3:誤り。他の利用者への配慮は必要だが、本人の思いを後回しにしない。 4:誤り。職員の困りごとだけを支援の基準にしない。 5:誤り。薬が効かなかったと断定せず、環境や心理面も評価する。

  48. 問48

    認知症の理解

    Aさん(80歳、男性、要介護1)は、認知症(dementia)で、妻の介護を受けながら二人で暮らしている。「夫は昼夜逆転がある。在宅介護を続けたいが、私が体調を崩し数日間の入院が必要になった」と言う妻に提案する、Aさんへの介護サービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1認知症対応型通所介護(認知症対応型デイサービス)
    2. 2短期入所生活介護(ショートステイ)
    3. 3認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
    4. 4特定施設入居者生活介護
    5. 5介護老人福祉施設

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。家族が数日入院する間、本人が宿泊して介護を受けられる短期入所生活介護が適切である。 1:誤り。日中の通所だけでは夜間を含む数日の支援を補えない。 2:正答。一時的な宿泊で必要な生活介護を受け、家族の退院後の在宅生活につなげられる。 3:誤り。継続的な共同生活の場であり、一時的な家族の入院への対応としては選択肢2が適切である。 4:誤り。有料老人ホーム等に入居して受けるサービスである。 5:誤り。原則要介護3以上の入所施設で、要介護1の一時的な利用目的とは合わない。

  49. 問49

    障害の理解

    次のうち、ノーマライゼーション(normalization)の原理を盛り込んだ法律(いわゆる「1959年法」)を制定した最初の国として、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1デンマーク
    2. 2イギリス
    3. 3アメリカ
    4. 4スウェーデン
    5. 5ノルウェー

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。1959年にデンマークの法律へノーマライゼーションの考え方が盛り込まれた。バンク=ミケルセンの働きかけと関連付ける。 1:正答。1959年法を制定した国はデンマークである。 2:誤り。イギリスではない。英国の福祉史と混同しない。 3:誤り。アメリカでは後に自立生活運動などが展開された。 4:誤り。スウェーデンのニィリエは原理を整理したが、1959年法の国はデンマークである。 5:誤り。ノルウェーではなくデンマークである。

  50. 問50

    障害の理解

    法定後見制度において、成年後見人等を選任する機関等として、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1法務局
    2. 2家庭裁判所
    3. 3都道府県知事
    4. 4市町村長
    5. 5福祉事務所

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。法定後見の開始と成年後見人等の選任は家庭裁判所が行う。相談窓口や申立人と区別する。 1:誤り。法務局は成年後見登記等を扱うが選任は行わない。 2:正答。家庭裁判所が審理し、本人の状況に応じて成年後見人等を選任する。 3:誤り。都道府県知事が選任する制度ではない。 4:誤り。市町村長は必要な場合に申立てを行えるが、選任する機関ではない。 5:誤り。福祉事務所は福祉の相談・実施機関で、選任権限はない。

  51. 問51

    障害の理解

    次の記述のうち、障害を受容した心理的段階にみられる言動として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1障害があるという自覚がない。
    2. 2周囲に不満をぶつける。
    3. 3自分が悪いと悲観する。
    4. 4価値観が転換し始める。
    5. 5できることに目を向けて行動する。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。障害受容では、自分の価値を障害の有無だけで測らず、できることに目を向けて生活を再構成する姿がみられる。受容を強制しない。 1:誤り。障害の自覚がない段階は受容を示さない。 2:誤り。不満を周囲へ向けることは反応の一つだが、受容した状態の説明ではない。 3:誤り。自分を責めて悲観する状態は受容の説明ではない。 4:誤り。価値観の転換が始まるのは受容へ向かう過程である。 5:正答。できることを生かして行動する姿が、この設問の受容した段階に合う。

  52. 問52

    障害の理解

    統合失調症(schizophrenia)の特徴的な症状として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1振戦せん妄
    2. 2妄想
    3. 3強迫性障害
    4. 4抑うつ気分
    5. 5健忘

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。統合失調症では幻覚や妄想などの陽性症状、意欲低下などの陰性症状がみられる。 1:誤り。振戦せん妄はアルコール離脱などでみられる。 2:正答。妄想は統合失調症の特徴的な症状の一つである。 3:誤り。強迫性障害は別の精神疾患の分類である。 4:誤り。抑うつ気分は生じ得るが、ここで最も特徴的なのは妄想である。 5:誤り。健忘は記憶の障害で、この疾患を最も特徴づける選択肢ではない。

  53. 問53

    障害の理解

    Bさん(60歳、男性)は、一人暮らしをしている。糖尿病性網膜症(diabetic retinopathy)による視覚障害(身体障害者手帳1級)があり、末梢神経障害{まっしょうしんけいしょうがい}の症状がでている。Bさんの日常生活において、介護福祉職が留意すべき点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1水晶体の白濁
    2. 2口腔粘膜{こうくうねんまく}や外陰部の潰瘍
    3. 3振戦や筋固縮
    4. 4足先の傷や壊疽{えそ}などの病変
    5. 5感音性の難聴

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。糖尿病性の末梢神経障害では足の傷や熱傷に気づきにくく、血流障害や感染も重なる。視覚障害がある場合は観察の支援が特に重要である。 1:誤り。水晶体の白濁は白内障の所見である。 2:誤り。口腔・外陰部潰瘍はベーチェット病などで特徴的な所見である。 3:誤り。振戦や筋固縮はパーキンソン症状に関係する。 4:正答。足の傷・変色・腫れ等を確認し、異常は速やかに医療職へつなぐ。 5:誤り。難聴より、示された神経障害と視覚障害に関連する足病変への配慮を優先する。

  54. 問54

    障害の理解

    Cさん(55歳、男性)は、5年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)と診断された。現在は症状が進行して、日常生活動作に介護が必要で、自宅では電動車いすと特殊寝台を使用している。 次の記述のうち、Cさんの現在の状態として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1誤嚥{ごえん}せずに食事することが可能である。
    2. 2明瞭に話すことができる。
    3. 3身体の痛みがわかる。
    4. 4自力で痰{たん}を排出できる。
    5. 5箸を上手に使える。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。ALSでは運動機能が障害される一方、感覚は一般に保たれる。動けないことと痛みを感じないことを同一視しない。 1:誤り。嚥下筋の障害により誤嚥の危険が生じ得る。 2:誤り。構音に関わる筋の障害で発話が難しくなることがある。 3:正答。痛覚などの感覚は一般に保たれる。 4:誤り。呼吸筋の低下で痰の喀出が難しくなり得る。 5:誤り。上肢や手指の筋力低下で箸操作が難しくなることがある。

  55. 問55

    障害の理解

    Dさん(36歳、女性、療育手帳所持)は、一人暮らしをしながら地域の作業所に通っている。身の回りのことはほとんど自分でできるが、お金の計算、特に計画的にお金を使うのが苦手だった。そこで、社会福祉協議会の生活支援員と一緒に銀行へ行って、1週間ごとにお金をおろして生活するようになった。小遣い帳に記録をするようにアドバイスを受けて、お金を計画的に使うことができるようになった。 次のうち、Dさんが活用した支援を実施する事業として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1障害者相談支援事業
    2. 2自立生活援助事業
    3. 3日常生活自立支援事業
    4. 4成年後見制度利用支援事業
    5. 5日常生活用具給付等事業

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。日常生活自立支援事業は、契約内容を理解できる本人との契約に基づき、福祉サービス利用援助や日常的な金銭管理を支える。 1:誤り。一般的な相談支援の名称で、記載された定期的金銭管理の事業名ではない。 2:誤り。定期訪問等で一人暮らしを支える障害福祉サービスである。 3:正答。社会福祉協議会の生活支援員による日常的な金銭管理の支援が該当する。 4:誤り。成年後見制度の利用費用等を支える事業である。 5:誤り。生活に必要な用具の給付等を行う事業である。

  56. 問56

    障害の理解

    次のうち、障害の特性に応じた休憩時間の調整など、柔軟に対応することで障害者の権利を確保する考え方を示すものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1全人間的復権
    2. 2合理的配慮
    3. 3自立生活運動
    4. 4意思決定支援
    5. 5共同生活援助

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。障害特性に応じた個別の調整で利用・参加の障壁を減らすことが合理的配慮に当たる。 1:誤り。全人間的復権はリハビリテーションの理念に関わる。 2:正答。必要な休憩などを個別に調整し、公平な参加を支える対応である。 3:誤り。自立生活運動は障害当事者の生活の主導権等を求める運動である。 4:誤り。意思決定支援は本人が選び決める過程を支える。 5:誤り。共同生活援助は障害福祉サービスの名称である。

  57. 問57

    障害の理解

    「障害者総合支援法」において、障害福祉サービスを利用する人の意向のもとにサービス等利用計画案を作成する事業所に置かなければならない専門職として、最も適切なものを1つ選びなさい。 (注) 「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

    1. 1介護支援専門員(ケアマネジャー)
    2. 2社会福祉士
    3. 3介護福祉士
    4. 4民生委員
    5. 5相談支援専門員

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。サービス等利用計画案は計画相談支援に関わる相談支援専門員が作成する。介護保険のケアマネジャーと区別する。 1:誤り。介護支援専門員は介護保険の居宅サービス計画等を担う。 2:誤り。社会福祉士資格だけでこの配置職種を表すものではない。 3:誤り。介護福祉士資格だけでこの配置職種を表すものではない。 4:誤り。民生委員は地域の相談・援助などを担う。 5:正答。相談支援専門員が本人の意向等を踏まえて計画案を作成する。

  58. 問58

    障害の理解

    家族の介護力をアセスメントするときの視点に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1障害者個人のニーズを重視する。
    2. 2家族のニーズを重視する。
    3. 3家族構成員の主観の共通部分を重視する。
    4. 4家族を構成する個人と家族全体の生活を見る。
    5. 5支援者の視点や価値観を基準にする。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。家族の介護力は一人の意欲だけで判断せず、各人の健康・仕事・希望と、家族全体の関係や生活を捉える。 1:誤り。本人のニーズだけでは家族の負担や支援可能性を把握できない。 2:誤り。家族のニーズだけでなく本人と家族の生活全体を捉える。 3:誤り。意見が一致している部分だけを見ても、負担の偏り等を見落とす。 4:正答。個々の家族と家族全体の生活を合わせて評価する視点が適切である。 5:誤り。支援者自身の価値観を家族に当てはめない。

  59. 問59

    医療的ケア

    次の記述のうち、喀痰吸引等{かくたんきゅういんとう}を実施する訪問介護事業所として登録するときに、事業所が行うべき事項として、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1登録研修機関になる。
    2. 2医師が設置する安全委員会に参加する。
    3. 3喀痰吸引等計画書{かくたんきゅういんとうけいかくしょ}の作成を看護師に依頼する。
    4. 4介護支援専門員(ケアマネジャー)の文書による指示を受ける。
    5. 5医療関係者との連携体制を確保する。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。喀痰吸引等を行う事業者には、医師の指示、看護職等との連携、安全管理体制などの要件がある。研修機関と実施事業者の登録を分ける。 1:誤り。実施事業者が必ず研修機関になる必要はない。 2:誤り。安全委員会等の安全管理は事業者自身が整備する。 3:誤り。医師の指示等に基づく喀痰吸引等計画の作成・管理は事業者の体制として行う。 4:誤り。必要なのは医師の文書による指示である。 5:正答。医療関係者と適切に連携できる体制を確保することが必要である。

  60. 問60

    医療的ケア

    次のうち、呼吸器官の部位の説明に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1鼻腔{びくう}は、上葉・中葉・下葉に分かれている。
    2. 2咽頭は、左右に分岐している。
    3. 3喉頭は、食べ物の通り道である。
    4. 4気管は、空気の通り道である。
    5. 5肺は、腹腔内{ふくくうない}にある。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。気管は喉頭から気管支へ続く空気の通り道である。呼吸器と消化器の位置関係を区別する。 1:誤り。上葉・中葉・下葉は右肺の区分である。 2:誤り。左右に分岐するのは気管から気管支へ進む部分である。 3:誤り。喉頭は気道の一部で、食物は通常ここへ入らない。 4:正答。気管を空気が通り、左右の気管支へ進む。 5:誤り。肺は胸腔内にあり、腹腔内ではない。

  61. 問61

    医療的ケア

    次のうち、痰{たん}の吸引の準備に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1吸引器は、陰圧になることを確認する。
    2. 2吸引びんは、滅菌したものを用意する。
    3. 3吸引チューブのサイズは、痰{たん}の量に応じたものにする。
    4. 4洗浄水は、決められた消毒薬を入れておく。
    5. 5清浄綿は、次亜塩素酸ナトリウムに浸しておく。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。吸引器は陰圧で分泌物を引き出す機器である。開始前に作動と指示された圧を確認し、器具・清潔管理は所定の手順に従う。 1:正答。陰圧が生じ、指示された吸引圧になることを確認する。 2:誤り。吸引びんは清潔に管理するが、すべて滅菌済みを用意するという要件ではない。 3:誤り。チューブのサイズは利用者の状態・部位と医師等の指示に従い、痰の量だけで決めない。 4:誤り。洗浄水に独自に消毒薬を混ぜず、洗浄と消毒を区別する。 5:誤り。口腔等に用いるチューブを拭く清浄綿へ次亜塩素酸ナトリウムを用いる説明ではない。

  62. 問62

    医療的ケア

    次のうち、経管栄養で起こるトラブルに関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1チューブの誤挿入は、下痢を起こす可能性がある。
    2. 2注入速度が速いときは、嘔吐{おうと}を起こす可能性がある。
    3. 3注入物の温度の調整不良は、脱水を起こす可能性がある。
    4. 4注入物の濃度の間違いは、感染を起こす可能性がある。
    5. 5注入中の姿勢の不良は、便秘を起こす可能性がある。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。経管栄養では速度、温度、濃度、姿勢などを指示どおりに管理する。速い注入は胃への負担となり、嘔吐を起こし得る。 1:誤り。誤挿入では気道への流入など重大な危険があり、下痢との対応ではない。 2:正答。注入が速すぎると胃の膨満や嘔吐などを起こす可能性がある。 3:誤り。温度の不適切さは下痢などの原因となる。 4:誤り。濃度の誤りは下痢や水分バランス等に影響する。感染は汚染などと区別する。 5:誤り。姿勢不良では逆流や誤嚥の危険がある。

  63. 問63

    医療的ケア

    Eさん(75歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症があり、介護福祉士が胃ろうによる経管栄養を行っている。 ある日、半座位で栄養剤の注入を開始し、半分程度を順調に注入したところで、体調に変わりがないかを聞くと、「少しお腹が張ってきたような気がする」とEさんは答えた。意識レベルや顔色に変化はなく、腹痛や嘔気{おうき}はない。 次のうち、介護福祉士が看護職員に相談する前に行う対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1嘔吐{おうと}していないので、そのまま様子をみる。
    2. 2仰臥位{ぎょうがい}(背臥位{はいがい})にする。
    3. 3腹部が圧迫されていないかを確認する。
    4. 4注入速度を速める。
    5. 5栄養剤の注入を終了する。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。腹部の張りを訴えているため、腹部が衣類等で圧迫されていないかを確認し、看護職へ相談する。変化を放置せず、悪化時は直ちに対応する。 1:誤り。嘔吐がなくても新たな不快感を無視しない。 2:誤り。仰臥位にすると逆流・誤嚥の危険が高まる。 3:正答。安全にすぐ確認できる腹部の圧迫の有無を調べる。 4:誤り。注入を速めると膨満や嘔吐の危険が高まる。 5:誤り。介護職だけで予定の栄養投与を終了と決めるのではなく、状態を確認し医療職へつなぐ。

  64. 問64

    介護の基本

    介護を取り巻く状況に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1ダブルケアとは、夫婦が助け合って子育てをすることである。
    2. 2要介護・要支援の認定者数は、介護保険制度の導入時から年々減少している。
    3. 3家族介護を支えていた家制度は、地域包括ケアシステムによって廃止された。
    4. 4要介護・要支援の認定者のいる三世代世帯の構成割合は、介護保険制度の導入時から年々増加している。
    5. 5家族が担っていた介護の役割は、家族機能の低下によって社会で代替する必要が生じた。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。家族構成や就労の変化で、家族だけに介護を依存することが難しくなった。社会全体で支える介護の社会化が求められる。 1:誤り。ダブルケアは育児と介護などを同時に担う状況を指す。 2:誤り。認定者数は制度開始後、全体として増加してきた。 3:誤り。家制度の廃止は戦後の民法改正によるもので、地域包括ケアシステムではない。 4:誤り。三世代世帯は全体として減少しており、年々増加という説明ではない。 5:正答。家族の介護機能を社会的なサービスや支援で補う必要が生じている。

  65. 問65

    介護の基本

    介護福祉士に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1傷病者に対する療養上の世話又は診療の補助を業とする。
    2. 2喀痰吸引{かくたんきゅういん}を行うときは市町村の窓口に申請する。
    3. 3業務独占の資格である。
    4. 4資格を更新するために5年ごとに研修を受講する。
    5. 5信用を傷つけるような行為は禁止されている。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。介護福祉士は名称独占資格であり、信用失墜行為の禁止などの義務を負う。喀痰吸引等には別途必要な実施要件がある。 1:誤り。療養上の世話・診療の補助は看護師の業務の定義である。 2:誤り。喀痰吸引等の登録・届出等は制度上の条件に従い、単に市町村窓口へ申請すれば実施できるものではない。 3:誤り。介護福祉士は業務独占ではなく名称独占の資格である。 4:誤り。5年ごとの資格更新研修を義務とする制度ではない。 5:正答。資格への社会的信用を傷つける行為は禁止される。

  66. 問66

    介護の基本

    施設利用者の個人情報の保護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1職員がすべての個人情報を自由に閲覧できるように、パスワードを共有する。
    2. 2個人情報を記載した書類は、そのまま新聞紙と一緒に捨てる。
    3. 3個人情報保護に関する研修会を定期的に開催し、意識の向上を図る。
    4. 4職員への守秘義務の提示は、採用時ではなく退職時に書面で行う。
    5. 5利用者の音声情報は、同意を得ずに使用できる。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。個人情報の保護には、アクセス管理、適切な廃棄、職員教育など組織的な対策が必要である。 1:誤り。パスワードは共有せず、必要な職員が必要な範囲で閲覧する。 2:誤り。読めない状態にするなど、情報が漏れない方法で廃棄する。 3:正答。定期的な研修で取扱いの理解と意識を高める。 4:誤り。守秘義務は採用時から説明・確認し、退職後も続く。 5:誤り。個人を識別できる音声等も個人情報になり得るため、利用目的や同意等を確認する。

  67. 問67

    介護の基本

    個別性や多様性を踏まえた介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1その人らしさは、障害特性から判断する。
    2. 2生活習慣は、生活してきた環境から理解する。
    3. 3生活歴は、成人期以降の情報から収集する。
    4. 4生活様式は、同居する家族と同一にする。
    5. 5衣服は、施設の方針によって統一する。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。その人の生活習慣は、生育環境、文化、家庭、仕事などの積み重ねから理解する。障害名だけで個別性を判断しない。 1:誤り。障害特性は一部の情報であり、その人らしさ全体を決めるものではない。 2:正答。これまで生活した環境を知ることが習慣の理解につながる。 3:誤り。幼少期を含む生活歴にも大切な情報がある。 4:誤り。同居家族と同じ生活様式を一律に求めない。 5:誤り。本人の好みや選択を尊重し、施設都合で統一しない。

  68. 問68

    介護の基本

    Aさん(48歳、女性、要介護1)は、若年性認知症(dementia with early onset)で、夫、長女(高校1年生)と同居している。Aさんは家族と過ごすことを希望し、小規模多機能型居宅介護で通いを中心に利用を始めた。Aさんのことが心配な長女は、部活動を諦めて学校が終わるとすぐに帰宅していた。 ある日、夫が、「長女が、学校の先生たちにも相談しているが、今の状況をわかってくれる人がいないと涙を流すことがある」と介護福祉職に相談をした。 夫の話を聞いた介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1長女に、掃除や洗濯の方法を教える。
    2. 2家族でもっと頑張るように、夫を励ます。
    3. 3同じような体験をしている人と交流できる場について情報を提供する。
    4. 4介護老人福祉施設への入所の申込みを勧める。
    5. 5介護支援専門員(ケアマネジャー)に介護サービスの変更を提案する。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。家族の介護で自分の活動を諦め、理解されないと感じている子どもには、同じ経験をもつ人との交流や相談の資源を紹介する。 1:誤り。さらに介護・家事を担わせる方向だけでは負担を増やす。 2:誤り。努力を求める励ましは家族の疲弊を深め得る。 3:正答。同じ立場の人との交流は孤立感を和らげ、気持ちを話す機会となる。 4:誤り。本人・家族の希望を確認せず入所へ進めない。 5:誤り。サービス調整も検討し得るが、この相談の中心である長女の孤立感への対応を優先する。

  69. 問69

    介護の基本

    Bさん(61歳、男性、要介護3)は、脳梗塞(cerebral infarction)による左片麻痺{ひだりかたまひ}がある。週2回訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し、妻(58歳)と二人暮らしである。自宅での入浴が好きで、妻の介助を受けながら、毎日入浴している。サービス提供責任者に、Bさんから、「浴槽から立ち上がるのがつらくなってきた。何かいい方法はないですか」と相談があった。 Bさんへのサービス提供責任者の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1Bさんがひとりで入浴できるように、自立生活援助の利用を勧める。
    2. 2浴室を広くするために、居宅介護住宅改修費を利用した改築を勧める。
    3. 3妻の入浴介助の負担が軽くなるように、行動援護の利用を勧める。
    4. 4入浴補助用具で本人の力を生かせるように、特定福祉用具販売の利用を勧める。
    5. 5Bさんが入浴を継続できるように、通所介護(デイサービス)の利用を勧める。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。自宅で入浴を続けたい希望と、浴槽からの立ち上がりの困難に対し、入浴補助用具を検討する。 1:誤り。自立生活援助は障害福祉の地域生活支援で、この入浴動作に直接対応する給付ではない。 2:誤り。浴室を広くする改築が介護保険の住宅改修の対象に一律に含まれるわけではない。 3:誤り。行動援護は知的・精神障害に伴う著しい行動上の困難等への支援である。 4:正答。入浴用いす・浴槽内いすなどを適合させ、特定福祉用具販売を活用できる。 5:誤り。本人は自宅での入浴を希望しており、まずその実現方法を検討する。

  70. 問70

    介護の基本

    社会奉仕の精神をもって、住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行い、社会福祉の増進に努める者として、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1民生委員
    2. 2生活相談員
    3. 3訪問介護員(ホームヘルパー)
    4. 4通所介護職員
    5. 5介護支援専門員(ケアマネジャー)

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。民生委員は住民の立場から相談に応じ、必要な援助や関係機関との連絡調整を行う。児童委員を兼ねる。 1:正答。地域住民の福祉に関する相談・援助を行う民生委員が該当する。 2:誤り。生活相談員は施設等で相談援助を担う職員である。 3:誤り。訪問介護員は訪問して身体介護や生活援助を提供する。 4:誤り。通所介護職員はデイサービスでの介護等を担う。 5:誤り。介護支援専門員は介護保険のケアマネジメントを担う。

  71. 問71

    介護の基本

    3階建て介護老人福祉施設がある住宅地に、洪水・内水氾濫の図記号マークに関連した警戒レベル3が発令された。介護福祉職がとるべき行動として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    波線を描いた公式の災害図記号。読み上げ用原文の説明は問題本文に記載。
    公式問題の図・出典
    1. 1玄関のドアを開けたままにする。
    2. 2消火器で、初期消火する。
    3. 3垂直避難誘導をする。
    4. 4利用者家族に安否情報を連絡する。
    5. 5転倒の危険性があるものを固定する。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。洪水・内水氾濫で警戒レベル3は高齢者等避難の段階である。提示された3階建て施設では、上階への垂直避難を選ぶ。実際には浸水想定と施設計画に従う。 1:誤り。ドアを開けたままにすることは浸水への安全対策にならない。 2:誤り。火災ではなく水害への対応が問われている。 3:正答。上階の安全な場所へ誘導する。建物の安全性や浸水深によっては早期の立退き避難が必要である。 4:誤り。連絡も必要だが、まず利用者の安全を確保する。 5:誤り。固定は地震等への対策で、この段階の水害避難を優先する。

  72. 問72

    介護の基本

    次の記述のうち、介護における感染症対策として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1手洗いは、液体石鹸{えきたいせっけん}よりも固形石鹸{こけいせっけん}を使用する。
    2. 2配膳時にくしゃみが出たときは、口元をおさえた手でそのまま行う。
    3. 3嘔吐物{おうとぶつ}の処理は、素手で行う。
    4. 4排泄{はいせつ}の介護は、利用者ごとに手袋を交換する。
    5. 5うがい用のコップは、共用にする。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。排泄介助の手袋は利用者ごとに交換し、外した後も手指衛生を行う。汚染を他者や環境へ持ち込まない。 1:誤り。共用する固形石鹸より液体石鹸が適している。 2:誤り。口元を触った後は手指衛生をしてから清潔な作業へ戻る。 3:誤り。手袋・エプロン等の防護具を使い、素手で処理しない。 4:正答。利用者ごと、汚染した作業ごとに交換して感染を防ぐ。 5:誤り。うがい用コップは個別に用意し、共用しない。

  73. 問73

    介護の基本

    介護福祉士が行う服薬の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1服薬時間は、食後に統一する。
    2. 2服用できずに残った薬は、介護福祉士の判断で処分する。
    3. 3多種類の薬を処方された場合は、介護福祉士が一包化する。
    4. 4内服薬の用量は、利用者のその日の体調で決める。
    5. 5副作用の知識をもって、服薬の介護を行う。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。服薬の介助は処方・指示に従い、本人・薬・量・時刻・方法を確認する。副作用の知識を持ち、変化を医療職へ伝える。 1:誤り。食前・食後・就寝前など、薬ごとの指示がある。 2:誤り。残薬は独断で廃棄せず、理由と残量を報告する。 3:誤り。一包化は薬剤師などが行い、介護福祉士が独自に調剤しない。 4:誤り。用量をその日の体調で介護職が決めない。 5:正答。予想される副作用を知って観察し、異常時に連携する。

  74. 問74

    コミュニケーション技術

    Cさん(85歳、女性、要介護3)は、介護老人保健施設に入所しており、軽度の難聴がある。数日前から、職員は感染症対策として日常的にマスクを着用して勤務することになった。 ある日、D介護福祉職がCさんの居室を訪問すると、「孫が絵を描いて送ってくれたの」と笑いながら絵を見せてくれた。D介護福祉職はCさんの言動に共感的理解を示すために、意図的に非言語コミュニケーションを用いて対応した。 このときのD介護福祉職のCさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1「よかったですね」と紙に書いて渡した。
    2. 2目元を意識した笑顔を作り、大きくうなずいた。
    3. 3「お孫さんの絵が届いて、うれしかったですね」と耳元で話した。
    4. 4「私もうれしいです」と、ゆっくり話した。
    5. 5「えがとてもじょうずです」と五十音表を用いて伝えた。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。非言語コミュニケーションは表情、身振り、姿勢などで気持ちを伝える。マスクで隠れない目元とうなずきを活用する。 1:誤り。文字も言語情報であり、非言語の技法を示す選択肢ではない。 2:正答。笑顔の目元と大きなうなずきで喜びへの共感を表している。 3:誤り。言葉による応答であり、非言語の例ではない。 4:誤り。話す速さの工夫を伴う言語的な応答である。 5:誤り。五十音表も文字を用いた言語による意思伝達である。

  75. 問75

    コミュニケーション技術

    利用者の家族との信頼関係の構築を目的としたコミュニケーションとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1家族に介護技術を教える。
    2. 2家族に介護をしている当事者の会に参加することを提案する。
    3. 3家族から介護の体験を共感的に聴く。
    4. 4家族に介護を続ける強い気持ちがあるかを質問する。
    5. 5家族に介護保険が使える範囲を説明する。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。家族との信頼関係の形成では、体験や苦労を共感的に聴き、家族の立場を理解することを大切にする。 1:誤り。技術を教える前に、家族の思いや状況を理解する必要がある。 2:誤り。交流先の紹介は有効な場合があるが、まず関係形成の基盤となる傾聴が重要である。 3:正答。家族の体験と感情を受け止めることで信頼につながる。 4:誤り。介護を続ける覚悟を問い詰めるような質問は負担となる。 5:誤り。制度説明だけでは家族の感情や体験の理解が不足する。

  76. 問76

    コミュニケーション技術

    Eさん(70歳、女性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で言語に障害がある。発語はできるが、話したいことをうまく言葉に言い表せない。聴覚機能に問題はなく、日常会話で使用する単語はだいたい理解できるが、単語がつながる文章になるとうまく理解できない。ある日、Eさんに介護福祉職が、「お風呂は、今日ではなくあしたですよ」と伝えると、Eさんはしばらく黙って考え、理解できない様子だった。 このとき、Eさんへの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1「何がわからないのか教えてください」と質問する。
    2. 2「お風呂、あした」と短い言葉で伝える。
    3. 3「今日、お風呂に入りたいのですね」と確かめる。
    4. 4「あしたがお風呂の日で、今日は違いますよ」と言い換える。
    5. 5「お・ふ・ろ・は・あ・し・た」と1音ずつ言葉を区切って伝える。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。単語は理解できても長い文が難しい人には、意味のまとまりを保った短い言葉で具体的に伝える。 1:誤り。何が分からないかを長く説明する負担をかけてしまう。 2:正答。必要な情報を「お風呂」「あした」という短い単位で伝える。 3:誤り。今日入りたいという希望は本人から表明されていない。 4:誤り。言い換えても文が複雑で、否定の理解を必要とする。 5:誤り。一音ずつ区切ると単語としての意味を捉えにくくなる。

  77. 問77

    コミュニケーション技術

    Fさん(70歳、女性)は、最近、抑うつ状態(depressive state)にあり、ベッドに寝ていることが多く、「もう死んでしまいたい」とつぶやいていた。 Fさんの発言に対する、介護福祉職の言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1「落ちこんだらだめですよ」
    2. 2「とてもつらいのですね」
    3. 3「どうしてそんなに寝てばかりいるのですか」
    4. 4「食堂へおしゃべりに行きましょう」
    5. 5「元気を出して、頑張ってください」

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。死にたいという訴えを軽視せず、つらさを受け止める。言葉掛けにとどめず、安全確保と医療職への速やかな共有が必要である。 1:誤り。落ち込みを否定すると気持ちを話しにくくなる。 2:正答。本人の苦痛を受け止める共感的な応答である。 3:誤り。寝ていることを責める質問は自責感を強める。 4:誤り。気分転換を急に求める前に苦痛と安全を確認する。 5:誤り。頑張るよう励ますだけでは負担を増やすことがある。

  78. 問78

    コミュニケーション技術

    Gさん(70歳、女性、要介護1)は、有料老人ホームに入居していて、網膜色素変性症(retinitis pigmentosa)による夜盲がある。ある日の夕方、Gさんがうす暗い廊下を歩いているのをH介護福祉職が発見し、「Hです。大丈夫ですか」と声をかけた。Gさんは、「びっくりした。見えにくくて、わからなかった…」と暗い表情で返事をした。 このときのGさんに対するH介護福祉職の受容的な対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1「驚かせてしまいましたね。一緒に歩きましょうか」
    2. 2「明るいところを歩きましょう。電気をつけたほうがいいですよ」
    3. 3「見えにくくなってきたのですね。一緒に点字の練習を始めましょう」
    4. 4「白杖{はくじょう}があるかを確認しておきます。白杖{はくじょう}を使うようにしましょう」
    5. 5「暗い顔をしないでください。頑張りましょう」

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。驚いた気持ちを受け止め、必要な支援を本人へ確認する。助言や指示を先に押し付けない。 1:正答。驚かせたことを認め、一緒に歩く支援の希望を確認している。 2:誤り。環境調整は必要だが、まず本人の驚きへの受容が不足している。 3:誤り。夜盲に対し、本人の希望を確認せず点字学習へ進めない。 4:誤り。用具の使用を一方的に決めるより、困りごとと希望を聞く。 5:誤り。表情を否定し、努力を求める対応では気持ちを受け止めていない。

  79. 問79

    コミュニケーション技術

    事例検討の目的に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1家族に介護計画を説明し、同意を得る。
    2. 2上司に利用者への対応の結果を報告し、了解を得る。
    3. 3介護計画の検討をとおして、チームの交流を深める。
    4. 4チームで事例の課題を共有し、解決策を見いだす。
    5. 5各職種の日頃の悩みを共有する。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。事例検討は、具体的な支援場面をチームで振り返り、課題の理解と解決策の検討につなげる。 1:誤り。説明と同意は計画の手続であり、事例検討そのものの目的ではない。 2:誤り。上司への報告だけでなく、多面的な検討を行う。 3:誤り。交流は生じ得るが、目的は支援課題の解決である。 4:正答。事例の課題を共有して、より適切な支援方法を見いだす。 5:誤り。職員の悩み全般の共有だけを目的とする場ではない。

  80. 問80

    生活支援技術

    介護老人福祉施設における、レクリエーション活動に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1利用者全員が参加することを重視する。
    2. 2毎回、異なるプログラムを企画する。
    3. 3プログラムに買い物や調理も取り入れる。
    4. 4利用者の過去の趣味を、プログラムに取り入れることは避ける。
    5. 5地域のボランティアの参加は、遠慮してもらう。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。レクリエーションは楽しみ・役割・交流など生活の豊かさを支える。買物や調理など身近な生活行為も活動になり得る。 1:誤り。参加は本人の意思を尊重し、全員参加を強制しない。 2:誤り。なじみのある活動の継続も意味があり、毎回変更する必要はない。 3:正答。生活に根差した買物・調理を楽しみや役割のある活動として取り入れられる。 4:誤り。過去の趣味は本人らしい活動を考える手掛かりになる。 5:誤り。本人の希望と安全に配慮して地域との交流を活用する。

  81. 問81

    生活支援技術

    関節リウマチ(rheumatoid arthritis)で、関節の変形や痛みがある人への住まいに関する介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1手すりは、握らずに利用できる平手すりを勧める。
    2. 2いすの座面の高さは、低いものを勧める。
    3. 3ベッドよりも、床に布団を敷いて寝るように勧める。
    4. 4部屋のドアは、開き戸を勧める。
    5. 52階建ての家の場合、居室は2階にすることを勧める。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。関節リウマチで握ることが難しい人には、手掌や前腕で支持できる手すりなどで負担を減らす。 1:正答。握力に頼らず手を置いて使える平手すりが役立つ。 2:誤り。低い座面は立ち上がりの負担が大きい。 3:誤り。床からの立ち上がりより、適切な高さのベッドが負担を減らせる。 4:誤り。引き戸や扱いやすい取っ手など、開閉負担を少なくする。 5:誤り。階段昇降を増やさず、生活動線を同じ階にまとめることを検討する。

  82. 問82

    生活支援技術

    心身機能が低下した高齢者の住環境の改善に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1玄関から道路までは、コンクリートから砂利敷きにする。
    2. 2扉の取っ手は、レバーハンドルから丸いドアノブにする。
    3. 3階段の足が乗る板と板の先端部分は、反対色から同系色にする。
    4. 4車いすを使用する居室の床は、畳から板製床材(フローリング)にする。
    5. 5浴槽は、和洋折衷式から洋式にする。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。車いすの移動には、沈み込みや抵抗の少ない床が適している。住宅改修は本人の実際の動作を確認して行う。 1:誤り。砂利は杖・車いすなどの移動を不安定にする。 2:誤り。丸いノブは握ってひねる力が必要である。 3:誤り。段の縁は区別しやすい色にして見えやすくする。 4:正答。板製床材は畳より車いすが動きやすい。滑りや段差にも配慮する。 5:誤り。長く浅い洋式浴槽が一律に安全とは限らず、身体に合う形状を選ぶ。

  83. 問83

    生活支援技術

    仰臥位{ぎょうがい}(背臥位{はいがい})から半座位(ファーラー位)にするとき、ギャッチベッドの背上げを行う前の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1背部の圧抜きを行う。
    2. 2臀部{でんぶ}をベッド中央部の曲がる部分に合わせる。
    3. 3ベッドの高さを最も低い高さにする。
    4. 4利用者の足がフットボードに付くまで水平移動する。
    5. 5利用者のからだをベッドに対して斜めにする。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。背上げ前に、利用者の臀部とベッドの屈曲位置を合わせ、ずれや圧迫を減らす。背上げ後には圧抜きや姿勢調整を行う。 1:誤り。圧抜きは背上げ後のずれ・圧迫の解消にも必要で、位置合わせを省略しない。 2:正答。臀部をベッドの曲がる位置に合わせることが事前の基本である。 3:誤り。作業に合う高さに調整し、最も低くすることが目的ではない。 4:誤り。足先を基準に移すと臀部と屈曲位置がずれることがある。 5:誤り。体幹をベッドにまっすぐ合わせ、斜めにしない。

  84. 問84

    生活支援技術

    回復期にある左片麻痺{ひだりかたまひ}の利用者が、ベッドで端座位から立位になるときの基本的な介護方法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1利用者の右側に立つ。
    2. 2利用者に、ベッドに深く座るように促す。
    3. 3利用者に、背すじを伸ばして真上に立ち上がるように促す。
    4. 4利用者の左側に荷重がかかるように支える。
    5. 5利用者の左の膝頭に手を当てて保持し、膝折れを防ぐ。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。片麻痺の立ち上がりでは、足の位置と前方への重心移動を整え、患側の膝折れなどを防ぐ。 1:誤り。不安定な患側である左側への支援が必要である。 2:誤り。深く座ると立ち上がりにくく、浅く座り直す。 3:誤り。体幹を前傾して重心を足へ移してから立ち上がる。 4:誤り。患側へ一律に荷重させず、残存能力と安全を確認する。 5:正答。左膝の支持によって膝折れを防ぎ、安全な立ち上がりを助ける。

  85. 問85

    生活支援技術

    標準型車いすを用いた移動の介護に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1急な上り坂は、すばやく進む。
    2. 2急な下り坂は、前向きで進む。
    3. 3踏切を渡るときは、駆動輪を上げて進む。
    4. 4エレベーターに乗るときは、正面からまっすぐに進む。
    5. 5段差を降りるときは、前輪から下りる。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。車いす移動では段差・傾斜・溝の方向に合わせて操作する。本人への説明とブレーキなどの確認が基本である。 1:誤り。上り坂も安定を保ち、急いで進まない。 2:誤り。急な下り坂は後ろ向きなど安全な方法で慎重に進む。 3:誤り。踏切では前輪のキャスターが溝に取られないよう配慮し、駆動輪を上げない。 4:正答。エレベーターの入口へ正面からまっすぐ進み、隙間や扉を確認する。 5:誤り。段差を下りるときは後ろ向きで大きな駆動輪から慎重に下ろすのが基本である。

  86. 問86

    生活支援技術

    医学的管理の必要がない高齢者の爪の手入れに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1爪は、入浴の前に切る。
    2. 2爪の先の白い部分は、残らないように切る。
    3. 3爪は、一度にまっすぐ横に切る。
    4. 4爪の両端は、切らずに残す。
    5. 5爪切り後は、やすりをかけて滑らかにする。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。爪は柔らかくなったときに少しずつ切り、切り口をやすりで整える。爪や周囲の皮膚に異常があれば医療職へ相談する。 1:誤り。一般に入浴後の方が爪が柔らかく切りやすい。 2:誤り。白い部分を少し残し、深爪を避ける。 3:誤り。一度に大きく切ると割れやすく、少しずつ切る。 4:誤り。両端を長く残し過ぎず、深く切り込まない形に整える。 5:正答。切り口を滑らかにし、引っ掛かりや皮膚の損傷を防ぐ。

  87. 問87

    生活支援技術

    左片麻痺{ひだりかたまひ}の利用者が、端座位でズボンを着脱するときの介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1最初に、左側の腰を少し上げて脱ぐように促す。
    2. 2右膝を高く上げて、脱ぐように促す。
    3. 3左足を右の大腿{だいたい}の上にのせて、ズボンを通すように促す。
    4. 4立ち上がる前に、ズボンを膝下まで上げるように促す。
    5. 5介護福祉職は右側に立って、ズボンを上げるように促す。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。片麻痺では着るときは患側から、脱ぐときは健側からが基本である。端座位で安定を保ち、残っている力を使う。 1:誤り。脱ぐときは健側から進め、患側だけで身体を支えないようにする。 2:誤り。膝を高く上げると端座位が不安定になることがある。 3:正答。左足を右大腿にのせると、健側の手で患側へズボンを通しやすい。 4:誤り。立ち上がる前に大腿部まで十分に上げ、立位での負担を減らす。 5:誤り。不安定な患側に配慮して支持し、健側だけから介助する説明では不十分である。

  88. 問88

    生活支援技術

    次のうち、嚥下機能{えんげきのう}の低下している利用者に提供するおやつとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1クッキー
    2. 2カステラ
    3. 3もなか
    4. 4餅
    5. 5プリン

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。嚥下しやすい食品は、まとまりやすく、口腔内でばらけにくいことが基本である。食形態は個別の嚥下評価に合わせる。 1:誤り。乾燥して砕けやすく、口内でばらけやすい。 2:誤り。水分を吸い、口の中でまとまりにくいことがある。 3:誤り。皮が口内に付着し、ばらけやすい。 4:誤り。粘着性が高く、窒息の危険がある。 5:正答。滑らかでまとまりやすいプリンが、この選択肢では適切である。

  89. 問89

    生活支援技術

    介護老人福祉施設の介護福祉職が、管理栄養士と連携することが必要な利用者の状態として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1利用者の食べ残しが目立つ。
    2. 2経管栄養をしている利用者が嘔吐{おうと}する。
    3. 3利用者の食事中の姿勢が不安定である。
    4. 4利用者の義歯がぐらついている。
    5. 5利用者の摂食・嚥下{えんげ}の機能訓練が必要である。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。食べ残しが増えた場合は、摂取量、好み、栄養状態、食形態などを管理栄養士と検討する。 1:正答。栄養摂取の不足や食事内容の調整について管理栄養士と連携する。 2:誤り。経管栄養中の嘔吐では、まず看護師・医師への連絡と安全対応を優先する。 3:誤り。姿勢の安定には理学療法士・作業療法士等との連携が重要である。 4:誤り。義歯の不適合は歯科医師等へ相談する。 5:誤り。摂食嚥下の機能評価・訓練は医師・言語聴覚士等と連携する。

  90. 問90

    生活支援技術

    次の記述のうち、血液透析を受けている利用者への食事の介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1塩分の多い食品をとるように勧める。
    2. 2ゆでこぼした野菜をとるように勧める。
    3. 3乳製品を多くとるように勧める。
    4. 4水分を多くとるように勧める。
    5. 5魚や肉を使った料理を多くとるように勧める。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。血液透析中の食事は、水分・塩分・カリウム・リンなどを個別に管理する。医師・管理栄養士の指示を確認して支援する。 1:誤り。塩分過多は口渇や体液増加につながるため勧めない。 2:正答。野菜をゆでこぼすとカリウムを減らせる。 3:誤り。乳製品はリン等にも注意し、多量摂取を一律に勧めない。 4:誤り。水分量は尿量や透析間の体重増加等を踏まえた指示に従う。 5:誤り。必要なタンパク質は確保するが、多ければよいわけではなく適量を守る。

  91. 問91

    生活支援技術

    介護老人福祉施設の一般浴(個浴)で、右片麻痺{みぎかたまひ}の利用者が移乗台に座っている。その状態から安全に入浴をするための介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1「浴槽に入るときは、右足から入りましょう」
    2. 2「湯につかるときは、左膝に手をついてゆっくり入りましょう」
    3. 3「浴槽内では、足で浴槽の壁を押すようにして姿勢を安定させましょう」
    4. 4「浴槽内では、後ろの壁に寄りかかり足を伸ばしましょう」
    5. 5「浴槽から出るときは、真上方向に立ち上がりましょう」

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。浴槽内では浮力によって身体が滑りやすくなるため、足で壁を支えるなどして安定した姿勢をとる。個別の能力に合わせて手すり等を使う。 1:誤り。浴槽へ入るときは通常、健側の左足から入る。 2:誤り。膝より固定された手すりや浴槽縁を利用して安定を確保する。 3:正答。足を浴槽の壁に当てて支持し、滑り込みを防ぐ。 4:誤り。足を伸ばして寄りかかるだけでは身体が滑りやすい。 5:誤り。足の位置と前方への重心移動を整え、真上に引き上げるように立たない。

  92. 問92

    生活支援技術

    次の記述のうち、椅座位で足浴を行う介護方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1ズボンを脱いだ状態で行う。
    2. 2湯温の確認は、介護福祉職より先に利用者にしてもらう。
    3. 3足底は、足浴用容器の底面に付いていることを確認する。
    4. 4足に付いた石鹸{せっけん}の泡は、洗い流さずに拭き取る。
    5. 5足浴用容器から足を上げた後は、自然乾燥させる。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。椅座位の足浴では、安定した座位と足底の支持を確保し、温度・清潔・保温に配慮する。 1:誤り。ズボンの裾を上げるなどして、不要な脱衣を避ける。 2:誤り。介護職が安全な温度を確認した後、本人にも確認してもらう。 3:正答。足底を容器の底に付け、足と姿勢が安定していることを確認する。 4:誤り。石鹸分を十分に洗い流して皮膚への刺激を残さない。 5:誤り。水分を拭き取り、冷えや皮膚トラブルを防ぐ。

  93. 問93

    生活支援技術

    身体機能が低下している高齢者が、ストレッチャータイプの特殊浴槽を利用するときの入浴介護の留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1介護福祉職2名で、洗髪と洗身を同時に行う。
    2. 2背部を洗うときは、側臥位{そくがい}にして行う。
    3. 3浴槽に入るときは、両腕の上から固定ベルトを装着する。
    4. 4浴槽では、首までつかるようにする。
    5. 5浴槽につかる時間は、20分程度とする。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。ストレッチャー浴でも、姿勢変換と転落防止、負担の少ない手順が必要である。背部は安全に側臥位をとって洗う。 1:誤り。洗髪と洗身を同時に行うと、本人への刺激や負担が大きく、状態を確認しにくい。 2:正答。身体を支えて側臥位とし、背部を洗えるようにする。 3:誤り。両腕をベルトの下へ巻き込まず、機器の所定の装着方法に従う。 4:誤り。首まで深くつかると循環・呼吸への負担が大きい。 5:誤り。20分の長い入浴を一律に行わず、体調に合わせて短時間で負担を抑える。

  94. 問94

    生活支援技術

    Jさん(84歳、女性、要介護3)は、認知症(dementia)があり、夫(86歳、要支援1)と二人暮らしである。Jさんは尿意はあるが、夫の介護負担を軽減するため終日おむつを使用しており、尿路感染症(urinary tract infection)を繰り返していた。夫が体調不良になったので、Jさんは介護老人福祉施設に入所した。 Jさんの尿路感染症(urinary tract infection)を予防する介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1尿の性状を観察する。
    2. 2体温の変化を観察する。
    3. 3陰部洗浄の回数を検討する。
    4. 4おむつを使わないで、トイレに誘導する。
    5. 5膀胱留置{ぼうこうりゅうち}カテーテルの使用を提案する。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。尿意が保たれており、おむつ使用の理由は家族の負担だった。トイレで排泄できるよう支援し、清潔と排泄機能を保つ。 1:誤り。尿の観察は早期発見に役立つが、予防に向けた支援変更が必要である。 2:誤り。発熱の観察だけでは感染の原因を減らす対応にならない。 3:誤り。清潔は重要だが、尿意を生かした排泄支援を優先して検討する。 4:正答。本人の尿意と能力に合わせてトイレへ誘導し、不要なおむつ使用を見直す。 5:誤り。カテーテルは感染の危険があり、負担軽減だけを目的に使わない。

  95. 問95

    生活支援技術

    夜間、自宅のトイレでの排泄{はいせつ}が間に合わずに失敗してしまう高齢者への介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1水分摂取量を減らすように勧める。
    2. 2終日、リハビリパンツを使用するように勧める。
    3. 3睡眠薬を服用するように勧める。
    4. 4泌尿器科を受診するように勧める。
    5. 5夜間は、ポータブルトイレを使用するように勧める。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。夜間だけトイレまで間に合わない場合は、移動距離を短くする用具や環境の調整を検討する。 1:誤り。水分を一律に減らすと脱水などにつながる。 2:誤り。夜間の困難に対して終日おむつを使うのは過剰な対応になり得る。 3:誤り。睡眠薬を介護職が独断で勧めることはできない。 4:誤り。症状に応じ受診は必要だが、事例に直接対応する環境調整として選択肢5が適切である。 5:正答。寝床の近くのポータブルトイレで、間に合わない原因となる距離を短くできる。

  96. 問96

    生活支援技術

    介護福祉職が行うことができる、市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器{かんちょうき}を用いた排便の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1浣腸液{かんちょうえき}は、39℃~40℃に温める。
    2. 2浣腸液{かんちょうえき}を注入するときは、立位をとるように声をかける。
    3. 3浣腸液{かんちょうえき}は、すばやく注入する。
    4. 4浣腸液{かんちょうえき}を注入したら、すぐに排便するように声をかける。
    5. 5排便がない場合は、新しい浣腸液{かんちょうえき}を再注入する。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。グリセリン浣腸の介助は、製品・本人の状態・指示等の条件を確認して実施する。立位や力任せの挿入は危険である。 1:正答。この設問では、体温に近い39~40℃程度に温める方法が適切である。実際は製品表示と個別の指示に従う。 2:誤り。立位での実施は直腸損傷等の危険があり、通常は左側臥位等をとる。 3:誤り。急速に注入せず、抵抗や痛みを確認しながら所定の手順で行う。 4:誤り。薬液が作用する時間を考え、すぐ排便させるのではなく状態を見ながら対応する。 5:誤り。排便がないときに独断で繰り返さず、看護職へ相談する。

  97. 問97

    生活支援技術

    訪問介護員(ホームヘルパー)が行う見守り的援助として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1ゴミの分別ができるように声をかける。
    2. 2利用者がテレビを見ている間に洗濯物を干す。
    3. 3着られなくなった服を作り直す。
    4. 4調理したものを盛り付け、食事を提供する。
    5. 5冷蔵庫の中を整理し、賞味期限が切れた食品を捨てておく。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。見守り的援助では、本人が行う生活動作を声掛けや必要な介助で支え、自立を促す。職員が代行するだけの行為と区別する。 1:正答。本人が分別できるよう、判断や手順を声掛けで支えている。 2:誤り。本人が別の活動中に職員が行う洗濯の代行である。 3:誤り。衣服の作り直しは見守り的援助の説明ではない。 4:誤り。盛付け・提供を職員が行う行為である。 5:誤り。本人の確認なく食品を処分する対応は適切でない。

  98. 問98

    生活支援技術

    高齢者が靴下・靴を選ぶときの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1靴下は、指つきのきついものを勧める。
    2. 2靴下は、足底に滑り止めがあるものを勧める。
    3. 3靴は、床面からつま先までの高さが小さいものを勧める。
    4. 4靴は、踵{かかと}のない脱ぎやすいものを勧める。
    5. 5靴は、先端部に0.5~1cmの余裕があるものを勧める。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。靴は足の大きさに合い、踵を保持し、つま先に適度な余裕があるものを選ぶ。履いて歩く状態を確認する。 1:誤り。きつい靴下は圧迫や循環の妨げとなり得る。 2:誤り。滑り止めは床に引っ掛かりつまずく場合があり、一律に勧めず歩行状態に合わせる。 3:誤り。つま先の上がりが小さい靴は床に引っ掛かりやすい。 4:誤り。踵のない靴は脱げやすく、歩行が不安定になりやすい。 5:正答。先端に0.5~1cm程度の余裕を確保する。この値だけで決めず、幅や踵の適合も確認する。

  99. 問99

    生活支援技術

    Kさん(77歳、女性、要支援2)は、もの忘れが目立ちはじめ、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら夫と二人で生活している。訪問時、Kさん夫婦から、「Kさんがテレビショッピングで購入した健康食品が毎月届いてしまい、高額の支払いが発生して困っている」と相談があった。 Kさん夫婦に対する訪問介護員(ホームヘルパー)の発言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1「健康食品は処分しましょう」
    2. 2「クーリング・オフをしましょう」
    3. 3「買い物は夫がするようにしましょう」
    4. 4「契約内容を一緒に確認しましょう」
    5. 5「テレビショッピングでの買い物はやめましょう」

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。定期購入かどうか、解約条件などの契約内容を本人と確認し、必要なら消費生活センターへ相談する。 1:誤り。処分だけでは契約と請求は解決しない。 2:誤り。通信販売は一般に法定クーリング・オフの対象外で、契約条件を確認する。 3:誤り。本人の買物を一律に家族へ置き換えない。 4:正答。どの契約が成立しているかを確認することが最初の対応となる。 5:誤り。買物を全面的に禁止するより、仕組みと支援方法を検討する。

  100. 問100

    生活支援技術

    消化管ストーマを造設した利用者への睡眠の介護に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1寝る前にストーマから出血がある場合は、軟膏{なんこう}を塗布する。
    2. 2寝る前に、パウチに便がたまっていたら捨てる。
    3. 3寝る前に、ストーマ装具を新しいものに交換する。
    4. 4便の漏れが心配な場合は、パウチの上からおむつを強く巻く。
    5. 5睡眠を妨げないように、パウチの観察は控える。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。就寝前にパウチ内の便を処理し、重さや漏れによる不快感を減らす。ストーマの変化は独断で処置せず相談する。 1:誤り。出血があれば状態を確認して医療職へ伝え、独断で軟膏を塗らない。 2:正答。便を捨てて、パウチの重さや容量による漏れの危険を減らす。 3:誤り。装具は製品と皮膚状態に応じた交換時期を守り、毎晩必ず交換するわけではない。 4:誤り。強い圧迫は便の流れや装具の密着を妨げ、皮膚にも負担となる。 5:誤り。必要な観察を行い、睡眠と安全の両方に配慮する。

  101. 問101

    生活支援技術

    Lさん(79歳、男性、要介護2)は、介護老人保健施設に入所して1か月が経過した。睡眠中に大きないびきをかいていることが多く、いびきの音が途切れることもある。夜間に目を覚ましていたり、起床時にだるそうにしている様子もしばしば見られている。 介護福祉職がLさんについて収集すべき情報として、最も優先度の高いものを1つ選びなさい。

    1. 1枕の高さ
    2. 2マットレスの硬さ
    3. 3掛け布団の重さ
    4. 4睡眠中の足の動き
    5. 5睡眠中の呼吸状態

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。大きないびきが途切れ、夜間覚醒や起床時の倦怠感があることから、睡眠時無呼吸を疑い呼吸状態を確認する。 1:誤り。枕も影響し得るが、まず呼吸の停止や再開の状況を把握する。 2:誤り。寝具の硬さだけではいびきの中断を説明できない。 3:誤り。掛け布団の重さより呼吸の観察を優先する。 4:誤り。下肢運動より、示されているいびきと呼吸の関連を確認する。 5:正答。無呼吸の有無・時間などを観察し、医療職へ情報を伝える。

  102. 問102

    生活支援技術

    Mさん(98歳、男性、要介護5)は、介護老人福祉施設に入所している。誤嚥性肺炎{ごえんせいはいえん}(aspiration pneumonia)で入退院を繰り返し、医師からは終末期が近い状態であるといわれている。 介護福祉職が確認すべきこととして、最も優先度の高いものを1つ選びなさい。

    1. 1主治医の今後の見通し
    2. 2誤嚥性肺炎{ごえんせいはいえん}(aspiration pneumonia)の発症時の入院先
    3. 3経口摂取に対する本人の意向
    4. 4経口摂取に対する家族の意向
    5. 5延命治療に対する家族の希望

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。終末期の食事支援では、本人が口から食べることをどう望んでいるかを中心に、医療職・家族と方針を検討する。 1:誤り。医学的見通しは重要だが、本人の意向の確認を省略しない。 2:誤り。入院先を先に決めるより、本人の希望と支援方針を確認する。 3:正答。本人が食事をどうしたいか、何を大切にしているかを確認する。 4:誤り。家族の意向は本人の意思と区別して聞く。 5:誤り。家族の希望のみで延命や食事の方針を決めない。

  103. 問103

    生活支援技術

    デスカンファレンス(death conference)の目的に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1一般的な死の受容過程を学習する。
    2. 2終末期を迎えている利用者の介護について検討する。
    3. 3利用者の家族に対して、死が近づいたときの身体の変化を説明する。
    4. 4亡くなった利用者の事例を振り返り、今後の介護に活用する。
    5. 5終末期の介護に必要な死生観を統一する。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。デスカンファレンスは看取り後に支援を振り返り、学びとスタッフの感情の共有を今後のケアへつなげる。 1:誤り。一般的な知識の研修だけを目的とするものではない。 2:誤り。終末期にある人の現在の計画会議とは実施時点が異なる。 3:誤り。家族への事前説明の場ではない。 4:正答。亡くなった人への支援を具体的に振り返り、改善点を共有する。 5:誤り。死生観は個人によって異なり、一つへ統一することが目的ではない。

  104. 問104

    生活支援技術

    福祉用具を活用するときの基本的な考え方として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1福祉用具が活用できれば、住宅改修は検討しない。
    2. 2複数の福祉用具を使用するときは、状況に合わせた組合せを考える。
    3. 3福祉用具の選択に迷うときは、社会福祉士に選択を依頼する。
    4. 4家族介護者の負担軽減を最優先して選ぶ。
    5. 5福祉用具の利用状況のモニタリング(monitoring)は不要である。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。福祉用具は本人の能力・希望・生活環境に合わせ、複数の用具や住宅改修の組合せも検討する。 1:誤り。用具と住宅改修を組み合わせる方が適切な場合がある。 2:正答。用具同士の適合と動作全体を確認し、状況に合う組合せを考える。 3:誤り。福祉用具専門相談員やリハビリ職など、適合に関わる専門職と連携する。 4:誤り。家族負担も大切だが、本人の生活と意思を中心に検討する。 5:誤り。使用後も状態や使い方の変化を確認し、必要なら調整する。

  105. 問105

    生活支援技術

    次のうち、握力の低下がある利用者が使用する杖{つえ}として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1 T字杖、2 オフセット型杖、3 前腕カフ付き杖、4 多点杖、5 歩行器型の用具を示す公式図。各選択肢に形状の説明を記載。
    公式問題の図・出典
    1. 1T字杖
    2. 2オフセット杖
    3. 3ロフストランド・クラッチ
    4. 4多点杖
    5. 5サイドケイン

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。ロフストランド・クラッチは前腕のカフと握りで支える杖で、握力の低下を補う選択肢となる。実際の適応は評価が必要である。 1:誤り。T字杖は握って支える力が必要である。 2:誤り。オフセット杖も主に握りで支持する。 3:正答。前腕のカフを利用し、手の握力だけに依存しない支持ができる。 4:誤り。多点杖は支持基底面が広いが、握りで支える力を要する。 5:誤り。サイドケインは支持面が広い歩行補助具だが、前腕のカフを備えるものではない。

  106. 問106

    介護過程

    介護福祉職が、初回の面談で情報を収集するときの留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1用意した項目を次から次に質問する。
    2. 2目的を意識しながら話を聴く。
    3. 3ほかの利用者が同席する状況で質問する。
    4. 4最初に経済状態に関する質問をする。
    5. 5家族の要望を中心に話を聴く。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。初回面談では、情報収集の目的を意識しつつ、本人が話しやすい関係と環境を整える。 1:誤り。質問項目を消化するだけでは本人の思いを聞き逃す。 2:正答。何を理解するための情報かを意識して、本人の話を丁寧に聴く。 3:誤り。他の利用者がいない場所でプライバシーを守る。 4:誤り。初めから機微な経済情報を尋ねるより、目的を説明し関係を築く。 5:誤り。家族だけでなく本人の希望を中心に確認する。

  107. 問107

    介護過程

    介護過程の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1生活状況が変化しても、介護計画で設定した日に評価する。
    2. 2サービス担当者会議で評価する。
    3. 3相談支援専門員が中心になって評価する。
    4. 4利用者の満足度を踏まえて評価する。
    5. 5介護計画の実施中に評価基準を設定する。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。介護過程の評価では、客観的な変化と本人の満足感を合わせて、目標と支援の妥当性を確認する。 1:誤り。生活状況が変われば、予定日を待たず評価・見直しを行う。 2:誤り。個別の介護過程の評価を、サービス担当者会議だけで行うとする説明ではない。 3:誤り。相談支援専門員を中心とする障害福祉の計画相談と区別する。 4:正答。本人が支援をどう受け止め、望む生活に近づいたかも評価する。 5:誤り。評価基準は計画作成時に設定する。

  108. 問108

    介護過程

    次の記述のうち、介護老人保健施設で多職種連携によるチームアプローチ(team approach)を実践するとき、介護福祉職が担う役割として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1利用者の生活状況の変化に関する情報を提供する。
    2. 2総合的な支援の方向性を決める。
    3. 3サービス担当者会議を開催する。
    4. 4必要な検査を指示する。
    5. 5ほかの職種が担う貢献度を評価する。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。日常生活に継続して関わる介護福祉職は、生活状況の細かな変化を把握し、多職種へ伝える役割をもつ。 1:正答。食事・排泄・活動・本人の発言などの変化を具体的に共有する。 2:誤り。支援の方向は本人とチームで検討し、一職種が単独で決めない。 3:誤り。サービス担当者会議の開催は通常、介護支援専門員が担う。 4:誤り。検査の指示は医師などの医療職の役割である。 5:誤り。他職種の貢献度の評価より、各専門性を生かす協働が重要である。

  109. 問109

    介護過程

    次の事例を読んで、問題109、問題110について答えなさい。 〔事 例〕 Aさん(75歳、女性)は、一人暮らしで、身体機能に問題はない。70歳まで地域の子どもたちに大正琴を教えていた。認知症(dementia)の進行が疑われて、心配した友人が地域包括支援センターに相談した結果、Aさんは介護老人福祉施設に入所することになった。入所時のAさんの要介護度は3であった。 入所後、短期目標を、「施設に慣れ、安心して生活する(3か月)」と設定し、計画は順調に進んでいた。Aさんは施設の大正琴クラブに自ら進んで参加し、演奏したり、ほかの利用者に大正琴を笑顔で教えたりしていた。ある日、クラブの終了後に、Aさんは部屋に戻らずに、エレベーターの前で立ち止まっていた。介護職員が声をかけると、Aさんが、「あの子たちが待っているの」と強い口調で言った。 大正琴クラブが終わった後のAさんの行動を解釈するために必要な情報として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。

    1. 1介護職員の声かけのタイミング
    2. 2Aさんが演奏した時間
    3. 3「あの子たちが待っているの」という発言
    4. 4クラブに参加した利用者の人数
    5. 5居室とエレベーターの位置関係

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。本人の発言を、子どもに大正琴を教えていた生活史と合わせて理解する。表面的な行動だけで判断しない。 1:誤り。声掛けの時刻より本人の言葉の意味が直接の手掛かりである。 2:誤り。演奏時間だけでは誰かを待たせているという思いを説明できない。 3:正答。「あの子たち」が何を意味するかを生活史に照らして確認する。 4:誤り。参加人数より本人の役割や思いを理解する必要がある。 5:誤り。位置関係だけで帰ろうとする理由を決めない。

  110. 問110

    介護過程

    次の事例を読んで、問題109、問題110について答えなさい。 〔事 例〕 Aさん(75歳、女性)は、一人暮らしで、身体機能に問題はない。70歳まで地域の子どもたちに大正琴を教えていた。認知症(dementia)の進行が疑われて、心配した友人が地域包括支援センターに相談した結果、Aさんは介護老人福祉施設に入所することになった。入所時のAさんの要介護度は3であった。 入所後、短期目標を、「施設に慣れ、安心して生活する(3か月)」と設定し、計画は順調に進んでいた。Aさんは施設の大正琴クラブに自ら進んで参加し、演奏したり、ほかの利用者に大正琴を笑顔で教えたりしていた。ある日、クラブの終了後に、Aさんは部屋に戻らずに、エレベーターの前で立ち止まっていた。介護職員が声をかけると、Aさんが、「あの子たちが待っているの」と強い口調で言った。 Aさんの状況から支援を見直すことになった。 次の記述のうち、新たな支援の方向性として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1介護職員との関係を改善する。
    2. 2身体機能を改善する。
    3. 3演奏できる自信を取り戻す。
    4. 4エレベーターの前に座れる環境を整える。
    5. 5大正琴を教える役割をもつ。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。本人は大正琴の演奏だけでなく、教える役割に意味を感じている。今の生活でもその力と役割を生かす。 1:誤り。職員との関係に問題があるという根拠はない。 2:誤り。身体機能の問題は示されていない。 3:誤り。自ら演奏・指導しており、演奏の自信を失った事例ではない。 4:誤り。座る場所を設けるだけでは本人の役割への思いに応えられない。 5:正答。得意な大正琴を教える役割を生活の中に位置付ける。

  111. 問111

    介護過程

    次の事例を読んで、問題111、問題112について答えなさい。 〔事 例〕 Bさん(50歳、男性、障害支援区分3)は、49歳のときに脳梗塞(cerebral infarction)を発症し、左片麻痺{ひだりかたまひ}で高次脳機能障害(higher brain dysfunction)と診断された。以前は大工で、手先が器用だったと言っている。 現在は就労継続支援B型事業所に通っている。短期目標を、「右手を使い、作業を自分ひとりで行える(3か月)」と設定し、製品を箱に入れる単純作業を任されていた。ほかの利用者との人間関係も良好で、左片麻痺{ひだりかたまひ}に合わせた作業台で、毎日の作業目標を達成していた。生活支援員には、「将来は手先を使う仕事に就きたい」と希望を話していた。 将来に向けて、生活支援員が新たに製品の組立て作業を提案すると、Bさんも喜んで受け入れた。初日に、「ひとりで頑張る」と始めたが、途中で何度も手が止まり、完成品に不備が見られた。生活支援員が声をかけると、「こんなの、できない」と大声を出した。 生活支援員の声かけに対し、Bさんが大声を出した理由を解釈する視点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1ほかの利用者との人間関係
    2. 2生活支援員に話した将来の希望
    3. 3製品を箱に入れる毎日の作業量
    4. 4製品の組立て作業の状況
    5. 5左片麻痺{ひだりかたまひ}に合わせた作業台

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。単純作業は達成できていたが、新しい組立てで手が止まり不備が生じた。作業のどの段階が難しいかを確認する。 1:誤り。他の利用者との関係は良好と記されている。 2:誤り。将来の希望は維持されており、直接の困難は新しい作業にある。 3:誤り。従来の作業量は達成できていた。 4:正答。組立ての手順・注意・理解など、作業時の具体的な状況を確認する。 5:誤り。作業台は片麻痺に合わせて調整されている。

  112. 問112

    介護過程

    次の事例を読んで、問題111、問題112について答えなさい。 〔事 例〕 Bさん(50歳、男性、障害支援区分3)は、49歳のときに脳梗塞(cerebral infarction)を発症し、左片麻痺{ひだりかたまひ}で高次脳機能障害(higher brain dysfunction)と診断された。以前は大工で、手先が器用だったと言っている。 現在は就労継続支援B型事業所に通っている。短期目標を、「右手を使い、作業を自分ひとりで行える(3か月)」と設定し、製品を箱に入れる単純作業を任されていた。ほかの利用者との人間関係も良好で、左片麻痺{ひだりかたまひ}に合わせた作業台で、毎日の作業目標を達成していた。生活支援員には、「将来は手先を使う仕事に就きたい」と希望を話していた。 将来に向けて、生活支援員が新たに製品の組立て作業を提案すると、Bさんも喜んで受け入れた。初日に、「ひとりで頑張る」と始めたが、途中で何度も手が止まり、完成品に不備が見られた。生活支援員が声をかけると、「こんなの、できない」と大声を出した。 Bさんに対するカンファレンス(conference)が開催され、短期目標を達成するための具体的な支援について見直すことになった。 次の記述のうち、見直した支援内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1完成品の不備を出すことへの反省を促す。
    2. 2左側に部品を置いて作業するように促す。
    3. 3完成までの手順を理解しやすいように示す。
    4. 4生活支援員が横に座り続けて作業内容を指示する。
    5. 5製品を箱に入れる単純作業も同時に行うように調整する。

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。高次脳機能障害による段取り等の困難を補い、本人が自分で進められるよう手順を分かりやすく示す。 1:誤り。反省を求めるだけでは障害による困難を解決できない。 2:誤り。左側へ部品を置くことが適切という根拠はなく、視野や注意の評価が必要である。 3:正答。図や順序表などで次の工程を確認できるようにする。 4:誤り。常に指示し続けるより、本人が手順を確認できる環境を整える。 5:誤り。複数作業を同時に増やすと注意や遂行の負担が大きくなる。

  113. 問113

    介護過程

    事例研究を行うときに、遵守すべき倫理的配慮として、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1研究内容を説明して、事例対象者の同意を得る。
    2. 2個人が特定できるように、氏名を記載する。
    3. 3得られたデータは、研究終了後すぐに破棄する。
    4. 4論文の一部であれば、引用元を明示せずに利用できる。
    5. 5研究成果を得るために、事実を拡大解釈する。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。事例研究では、目的・方法・公表範囲等を説明し、同意と個人情報の保護を確保する。データと引用も適切に扱う。 1:正答。研究内容を理解できる方法で説明し、対象者の同意を得る。 2:誤り。匿名化などで個人が特定されないよう配慮する。 3:誤り。研究機関の規程等に従って適切に保管し、終了直後に一律廃棄しない。 4:誤り。一部の引用でも出典を明示し、適正な範囲で利用する。 5:誤り。事実を都合よく拡大・改変してはならない。

  114. 問114

    総合問題

    次の事例を読んで、問題114から問題116までについて答えなさい。 〔事 例〕 Cさん(59歳、男性)は、妻(55歳)と二人暮らしであり、専業農家である。Cさんはおとなしい性格であったが、最近怒りやすくなったと妻は感じていた。Cさんは毎日同じ時間に同じコースを散歩している。ある日、散歩コースの途中にあり、昔からよく行く八百屋から、「Cさんが代金を支払わずに商品を持っていった。今回で2回目になる。お金を支払いにきてもらえないか」と妻に連絡があった。妻がCさんに確認したところ、悪いことをした認識がなかった。心配になった妻がCさんと病院に行くと、前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)と診断を受けた。妻は今後同じようなことが起きないように、Cさんの行動を常に見守り、外出を制限したが、疲労がたまり、今後の生活に不安を感じた。そこで、地域包括支援センターに相談し、要介護認定の申請を行い、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。 Cさんが八百屋でとった行動から考えられる状態として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1脱抑制
    2. 2記憶障害
    3. 3感情失禁
    4. 4見当識障害
    5. 5遂行機能障害

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。前頭側頭型認知症では、社会的な行動を抑制する働きが弱まり、規範に反する行動への認識が乏しくなることがある。 1:正答。代金を払わず持ち去り、悪いことと認識していない点が脱抑制に合う。 2:誤り。単に支払いを忘れたという記憶障害としての説明ではない。 3:誤り。感情失禁は泣く・笑うなどの感情表出を制御しにくい状態である。 4:誤り。時間・場所等が分からないという記述ではない。 5:誤り。手順立てて行う困難より、社会的抑制の低下が中心である。

  115. 問115

    総合問題

    次の事例を読んで、問題114から問題116までについて答えなさい。 〔事 例〕 Cさん(59歳、男性)は、妻(55歳)と二人暮らしであり、専業農家である。Cさんはおとなしい性格であったが、最近怒りやすくなったと妻は感じていた。Cさんは毎日同じ時間に同じコースを散歩している。ある日、散歩コースの途中にあり、昔からよく行く八百屋から、「Cさんが代金を支払わずに商品を持っていった。今回で2回目になる。お金を支払いにきてもらえないか」と妻に連絡があった。妻がCさんに確認したところ、悪いことをした認識がなかった。心配になった妻がCさんと病院に行くと、前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)と診断を受けた。妻は今後同じようなことが起きないように、Cさんの行動を常に見守り、外出を制限したが、疲労がたまり、今後の生活に不安を感じた。そこで、地域包括支援センターに相談し、要介護認定の申請を行い、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。 Cさんの介護保険制度の利用に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1介護保険サービスの利用者負担割合は1割である。
    2. 2介護保険料は特別徴収によって納付する。
    3. 3要介護認定の結果が出る前に介護保険サービスを利用することはできない。
    4. 4要介護認定の利用者負担割合は2割である。
    5. 5介護保険サービスの費用はサービスの利用回数に関わらず定額である。

    正解:1

    解説

    正答は肢1です。59歳で初老期の認知症により要介護となった第2号被保険者の事例である。介護保険サービスの利用者負担は1割となる。 1:正答。第2号被保険者の利用者負担は1割である。 2:誤り。第2号保険料は医療保険料と合わせて徴収される。 3:誤り。認定結果前でも暫定ケアプラン等で利用する場合があり、結果による自己負担の可能性を確認する。 4:誤り。要介護認定の調査等に2割の利用者負担がある制度ではない。 5:誤り。訪問介護などはサービス内容・回数等で費用が異なる。

  116. 問116

    総合問題

    次の事例を読んで、問題114から問題116までについて答えなさい。 〔事 例〕 Cさん(59歳、男性)は、妻(55歳)と二人暮らしであり、専業農家である。Cさんはおとなしい性格であったが、最近怒りやすくなったと妻は感じていた。Cさんは毎日同じ時間に同じコースを散歩している。ある日、散歩コースの途中にあり、昔からよく行く八百屋から、「Cさんが代金を支払わずに商品を持っていった。今回で2回目になる。お金を支払いにきてもらえないか」と妻に連絡があった。妻がCさんに確認したところ、悪いことをした認識がなかった。心配になった妻がCさんと病院に行くと、前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)と診断を受けた。妻は今後同じようなことが起きないように、Cさんの行動を常に見守り、外出を制限したが、疲労がたまり、今後の生活に不安を感じた。そこで、地域包括支援センターに相談し、要介護認定の申請を行い、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。 その後、妻に外出を制限されたCさんは不穏となった。困った妻が訪問介護員(ホームヘルパー)に相談したところ、「八百屋に事情を話して事前にお金を渡して、Cさんが品物を持ち去ったときは、渡したお金から商品代金を支払うようにお願いしてはどうか」とアドバイスを受けた。 訪問介護員(ホームヘルパー)が意図したCさんへの関わりをICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)に当てはめた記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1個人因子への影響を意図して、健康状態に働きかける。
    2. 2健康状態への影響を意図して、心身機能に働きかける。
    3. 3活動への影響を意図して、身体構造に働きかける。
    4. 4参加への影響を意図して、環境因子に働きかける。
    5. 5環境因子への影響を意図して、個人因子に働きかける。

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。店の人との協力関係という環境を調整して、地域で買物や外出を続ける参加を支えている。 1:誤り。本人の健康状態を治療する働きかけではない。 2:誤り。心身機能の改善を直接目指す方法ではない。 3:誤り。身体構造を変える支援ではない。 4:正答。周囲の対応という環境因子を調整し、地域生活への参加を支える。 5:誤り。個人因子を変えて環境へ影響させるという方向ではない。

  117. 問117

    総合問題

    次の事例を読んで、問題117から問題119までについて答えなさい。 〔事 例〕 Dさん(70歳、男性)は、自宅で妻と二人暮らしで、年金収入で生活している。ある日、車を運転中に事故に遭い救急搬送された。医師からは、第4胸髄節まで機能が残存している脊髄損傷(spinal cord injury)と説明を受けた。Dさんは、入院中に要介護3の認定を受けた。 Dさんは、退院後は自宅で生活することを望んでいた。妻は一緒に暮らしたいと思うが、Dさんの身体状況を考えると不安を感じていた。介護支援専門員(ケアマネジャー)は、「退院後は、在宅復帰を目的に、一定の期間、リハビリテーション専門職がいる施設で生活してはどうか」とDさんに提案した。Dさんは妻と退院後の生活について話し合った結果、一定期間施設に入所して、その間に、自宅の住宅改修を行うことにして、介護支援専門員(ケアマネジャー)に居宅介護住宅改修費について相談した。 次のうち、Dさんが提案を受けた施設として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1養護老人ホーム
    2. 2軽費老人ホーム
    3. 3介護老人福祉施設
    4. 4介護老人保健施設
    5. 5介護医療院

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。介護老人保健施設は、医療的管理のもとで介護・リハビリテーション等を行い、在宅復帰を支える。 1:誤り。養護老人ホームは環境上・経済上の理由による措置入所の施設である。 2:誤り。軽費老人ホームは低額な料金で生活を支える住まいである。 3:誤り。介護老人福祉施設は常時介護が必要な人の生活施設である。 4:正答。一定期間リハビリ等を受け、在宅復帰を目指す目的に合う。 5:誤り。介護医療院は長期療養と生活を支える施設である。

  118. 問118

    総合問題

    次の事例を読んで、問題117から問題119までについて答えなさい。 〔事 例〕 Dさん(70歳、男性)は、自宅で妻と二人暮らしで、年金収入で生活している。ある日、車を運転中に事故に遭い救急搬送された。医師からは、第4胸髄節まで機能が残存している脊髄損傷(spinal cord injury)と説明を受けた。Dさんは、入院中に要介護3の認定を受けた。 Dさんは、退院後は自宅で生活することを望んでいた。妻は一緒に暮らしたいと思うが、Dさんの身体状況を考えると不安を感じていた。介護支援専門員(ケアマネジャー)は、「退院後は、在宅復帰を目的に、一定の期間、リハビリテーション専門職がいる施設で生活してはどうか」とDさんに提案した。Dさんは妻と退院後の生活について話し合った結果、一定期間施設に入所して、その間に、自宅の住宅改修を行うことにして、介護支援専門員(ケアマネジャー)に居宅介護住宅改修費について相談した。 次のうち、介護支援専門員(ケアマネジャー)がDさんに説明する居宅介護住宅改修費の支給限度基準額として、適切なものを1つ選びなさい。

    1. 110万円
    2. 215万円
    3. 320万円
    4. 425万円
    5. 530万円

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。介護保険の住宅改修の支給限度基準額は原則20万円で、その範囲の対象工事費から所得等に応じた自己負担を除いた額が支給される。 1:誤り。10万円は特定福祉用具購入の年度ごとの支給限度基準額と混同しやすい。 2:誤り。住宅改修の原則の基準額ではない。 3:正答。原則20万円が支給限度基準額であり、20万円全額が必ず支給される意味ではない。 4:誤り。25万円は、住宅改修の原則の支給限度基準額20万円を上回る。 5:誤り。30万円が原則の基準額ではない。工事費が20万円を超える部分は原則として全額自己負担となる。

  119. 問119

    総合問題

    次の事例を読んで、問題117から問題119までについて答えなさい。 〔事 例〕 Dさん(70歳、男性)は、自宅で妻と二人暮らしで、年金収入で生活している。ある日、車を運転中に事故に遭い救急搬送された。医師からは、第4胸髄節まで機能が残存している脊髄損傷(spinal cord injury)と説明を受けた。Dさんは、入院中に要介護3の認定を受けた。 Dさんは、退院後は自宅で生活することを望んでいた。妻は一緒に暮らしたいと思うが、Dさんの身体状況を考えると不安を感じていた。介護支援専門員(ケアマネジャー)は、「退院後は、在宅復帰を目的に、一定の期間、リハビリテーション専門職がいる施設で生活してはどうか」とDさんに提案した。Dさんは妻と退院後の生活について話し合った結果、一定期間施設に入所して、その間に、自宅の住宅改修を行うことにして、介護支援専門員(ケアマネジャー)に居宅介護住宅改修費について相談した。 Dさんが施設入所してから3か月後、住宅改修を終えた自宅に戻ることになった。Dさんは自宅での生活を楽しみにしている。その一方で、不安も抱えていたため、担当の介護福祉士は、理学療法士と作業療法士に相談して、生活上の留意点を記載した冊子を作成して、Dさんに手渡した。 次の記述のうち、冊子の内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1食事では、スプーンを自助具で手に固定する。
    2. 2移動には、リクライニング式車いすを使用する。
    3. 3寝具は、エアーマットを使用する。
    4. 4更衣は、ボタンエイドを使用する。
    5. 5外出するときには、事前に多機能トイレの場所を確認する。

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。第4胸髄節までの機能が残る脊髄損傷では、上肢機能が保たれる。外出先で車いすを使って排泄できる環境の確認が重要である。 1:誤り。手指の機能は保たれるため、スプーンを固定する必要があるとはいえない。 2:誤り。座位や上肢の機能を評価し、リクライニング式が必須とはいえない。 3:誤り。褥瘡予防は重要だが、全員にエアーマットが必要と一律に決めない。 4:誤り。手指操作が保たれるため、ボタンエイドを必須としない。 5:正答。外出先の利用可能なトイレを事前に確認することが安心した外出を支える。

  120. 問120

    総合問題

    次の事例を読んで、問題120から問題122までについて答えなさい。 〔事 例〕 Eさん(34歳、女性、障害支援区分3)は、特別支援学校の高等部を卒業後、週2回、生活介護を利用しながら自宅で生活している。Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺{のうせいまひ}(cerebral palsy)で不随意運動があり、首を振る動作が見られる。 食事は首の動きに合わせて、自助具を使って食べている。食事中は不随意運動が強く、食事が終わると、「首が痛い、しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。 また、お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて、お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。 Eさんは、生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。そこでEさんは、「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。 Eさんの食事の様子から、今後、引き起こされる可能性が高いと考えられる二次障害として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1変形性股関節症(coxarthrosis)
    2. 2廃用症候群(disuse syndrome)
    3. 3起立性低血圧(orthostatic hypotension)
    4. 4脊柱側弯症{せきちゅうそくわんしょう}(scoliosis)
    5. 5頚椎症性脊髄症{けいついしょうせいせきずいしょう}(cervical spondylotic myelopathy)

    正解:5

    解説

    正答は肢5です。アテトーゼ型脳性麻痺では頸部の反復する不随意運動により、頸椎の変化や脊髄圧迫が生じることがある。痛み・しびれを医療職へ伝える。 1:誤り。股関節の問題では、提示された首の痛み・しびれとの関係が弱い。 2:誤り。不活動による機能低下であり、頸部の反復運動による二次障害とは異なる。 3:誤り。起立時の血圧低下を示す症状ではない。 4:誤り。脊柱側弯も起こり得るが、首の反復運動としびれからは選択肢5を優先する。 5:正答。頸椎の変性と脊髄圧迫による頚椎症性脊髄症の危険がある。

  121. 問121

    総合問題

    次の事例を読んで、問題120から問題122までについて答えなさい。 〔事 例〕 Eさん(34歳、女性、障害支援区分3)は、特別支援学校の高等部を卒業後、週2回、生活介護を利用しながら自宅で生活している。Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺{のうせいまひ}(cerebral palsy)で不随意運動があり、首を振る動作が見られる。 食事は首の動きに合わせて、自助具を使って食べている。食事中は不随意運動が強く、食事が終わると、「首が痛い、しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。 また、お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて、お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。 Eさんは、生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。そこでEさんは、「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。 Eさんがお茶を飲むときの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1吸い飲みに変更する。
    2. 2ストローつきコップに変更する。
    3. 3重いコップに変更する。
    4. 4コップを両手で持つように伝える。
    5. 5全介助を行う。

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。コップを口へ運ぶ途中でこぼれる問題に対し、持ち上げる動作を減らすストロー付きの用具を検討する。嚥下状態への適合も確認する。 1:誤り。吸い飲みは流量や姿勢の調整が難しく、まずストロー付きコップの適合を検討する。 2:正答。コップを大きく傾けず飲めるため、本人の自力摂取を支えられる。 3:誤り。重くすると運ぶ負担が増えることがある。 4:誤り。両手で持つだけでは不随意運動によるこぼれを十分に補えない。 5:誤り。道具の工夫を試さず全介助にすると、自分で行いたい希望を生かせない。

  122. 問122

    総合問題

    次の事例を読んで、問題120から問題122までについて答えなさい。 〔事 例〕 Eさん(34歳、女性、障害支援区分3)は、特別支援学校の高等部を卒業後、週2回、生活介護を利用しながら自宅で生活している。Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺{のうせいまひ}(cerebral palsy)で不随意運動があり、首を振る動作が見られる。 食事は首の動きに合わせて、自助具を使って食べている。食事中は不随意運動が強く、食事が終わると、「首が痛い、しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。 また、お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて、お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。 Eさんは、生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。そこでEさんは、「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。 介護福祉職は、Eさんが隣町の油絵教室に通うことができるようにサービスを提案したいと考えている。 次のうち、Eさんが利用するサービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1自立生活援助
    2. 2療養介護
    3. 3移動支援
    4. 4自立訓練
    5. 5同行援護

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。地域での余暇活動や社会参加の外出には、市町村の移動支援が選択肢となる。利用条件は自治体の事業内容を確認する。 1:誤り。自立生活援助は定期訪問等で地域生活を支えるサービスである。 2:誤り。療養介護は医療と常時介護が必要な人への施設での支援である。 3:正答。油絵教室への外出という社会参加を支える移動支援が適切である。 4:誤り。自立訓練は生活能力等の向上を図る訓練で、外出の同行そのものではない。 5:誤り。同行援護は視覚障害による移動困難等を対象とする。

  123. 問123

    総合問題

    次の事例を読んで、問題123から問題125までについて答えなさい。 〔事 例〕 Fさん(20歳、男性)は、自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)と重度の知的障害があり、自宅で母親(50歳)、姉(25歳)と3人で暮らしている。 Fさんは生活介護事業所を利用している。事業所では比較的落ち着いているが、自宅に帰ってくると母親に対してかみつきや頭突きをすることがあった。また、自分で頭をたたくなどの自傷行為もたびたび見られる。 仕事をしている母親に代わり、小さい頃から食事や排泄{はいせつ}の介護をしている姉は、これまでFさんの行動を止めることができていたが、最近ではからだが大きくなり力も強くなって、母親と協力しても止めることが難しくなっていた。 家族で今後のことを考えた結果、Fさんは障害者支援施設に入所することになった。 次のうち、Fさんが自宅に帰ってきたときの状態に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1学習障害
    2. 2注意欠陥多動性障害
    3. 3高次脳機能障害
    4. 4強度行動障害
    5. 5気分障害

    正解:4

    解説

    正答は肢4です。強度行動障害は診断名そのものではなく、自傷・他害などが頻回に起こり、特別な支援を必要とする状態をいう。 1:誤り。読み書きや計算など特定の学習の困難を示す状態ではない。 2:誤り。不注意・多動・衝動性だけで本事例の状態を説明しない。 3:誤り。後天的な脳損傷による認知機能障害の事例ではない。 4:正答。かみつき・頭突き・自傷等が繰り返され、本人と周囲の生活に大きな影響を与えている。 5:誤り。気分の波を中心とする状態ではない。

  124. 問124

    総合問題

    次の事例を読んで、問題123から問題125までについて答えなさい。 〔事 例〕 Fさん(20歳、男性)は、自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)と重度の知的障害があり、自宅で母親(50歳)、姉(25歳)と3人で暮らしている。 Fさんは生活介護事業所を利用している。事業所では比較的落ち着いているが、自宅に帰ってくると母親に対してかみつきや頭突きをすることがあった。また、自分で頭をたたくなどの自傷行為もたびたび見られる。 仕事をしている母親に代わり、小さい頃から食事や排泄{はいせつ}の介護をしている姉は、これまでFさんの行動を止めることができていたが、最近ではからだが大きくなり力も強くなって、母親と協力しても止めることが難しくなっていた。 家族で今後のことを考えた結果、Fさんは障害者支援施設に入所することになった。 Fさんが入所してからも月1、2回は、姉が施設を訪ね、Fさんの世話をしている。 ある日、担当の介護福祉職が姉に声をかけると、「小学生の頃から、学校が終わると友だちと遊ばずにまっすぐ家に帰り、母親に代わって、弟の世話をしてきた。今は、弟を見捨てたようで、申し訳ない」などと話す。 介護福祉職の姉への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

    1. 1「これからもFさんのお世話をしっかり行ってください」
    2. 2「Fさんは落ち着いていて、自傷他害行為があるようには見えませんね」
    3. 3「お姉さんは、小さい頃からお母さんの代わりをしてきたのですね」
    4. 4「訪問回数を減らしてはどうですか」
    5. 5「施設入所を後悔しているのですね。もう一度在宅ケアを考えましょう」

    正解:3

    解説

    正答は肢3です。姉は幼少期から介護役割を担い、施設利用への罪悪感を話している。これまでの体験と気持ちを受け止める。 1:誤り。さらに世話を求めると負担や罪悪感を強める。 2:誤り。施設での様子だけで家庭での苦労を否定しない。 3:正答。小さい頃から担ってきた役割を言葉にして受け止める応答である。 4:誤り。訪問回数の提案の前に本人の気持ちを理解する。 5:誤り。後悔と決めつけて在宅へ戻す話を進めない。

  125. 問125

    総合問題

    次の事例を読んで、問題123から問題125までについて答えなさい。 〔事 例〕 Fさん(20歳、男性)は、自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)と重度の知的障害があり、自宅で母親(50歳)、姉(25歳)と3人で暮らしている。 Fさんは生活介護事業所を利用している。事業所では比較的落ち着いているが、自宅に帰ってくると母親に対してかみつきや頭突きをすることがあった。また、自分で頭をたたくなどの自傷行為もたびたび見られる。 仕事をしている母親に代わり、小さい頃から食事や排泄{はいせつ}の介護をしている姉は、これまでFさんの行動を止めることができていたが、最近ではからだが大きくなり力も強くなって、母親と協力しても止めることが難しくなっていた。 家族で今後のことを考えた結果、Fさんは障害者支援施設に入所することになった。 Fさんが施設に入所して1年が経った。介護福祉職は、Fさん、母親、姉と共にこれまでの生活と支援を振り返り、当面、施設で安定した生活が送れるように検討した。 次のうち、Fさんの支援を修正するときに利用するサービスとして、正しいものを1つ選びなさい。

    1. 1地域定着支援
    2. 2計画相談支援
    3. 3地域移行支援
    4. 4基幹相談支援
    5. 5基本相談支援

    正解:2

    解説

    正答は肢2です。サービス等利用計画のモニタリングと見直しは計画相談支援が担う。施設生活を続ける中でも本人の意向と状況を確認する。 1:誤り。地域定着支援は地域で単身等の生活をする人への常時連絡体制等を支える。 2:正答。利用状況の確認と計画の見直しを行う計画相談支援が該当する。 3:誤り。地域移行支援は施設・病院等から地域へ移るための支援である。 4:誤り。基幹相談支援センターの地域の中核機能と、個別計画のサービスを区別する。 5:誤り。基本相談は幅広い相談援助で、計画のモニタリングを扱う給付は計画相談支援である。

問題文・正解番号の出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センターの公表資料。各問の解説は合トレ編集部が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが 作成・監修したものではありません。法改正により現在の正解が異なる場合があります。学習の中心には、出典と確認日を明記した○×一問一答をおすすめします。